小さな捕手と小さな強打者 ~最強のスラッガーを目指して! 外伝~   作:銅英雄

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第24球 えっ!?私が……?

……で、中村さんと和奈さんを宥めて一息。

 

「キャプテンは梁幽館とかに知り合いはいないんですか?」

 

「ガールズのチームメイトはいるが、主力ではないだろうな……」

 

「岡田主将は荻島ガールズ出身で合っていますか?」

 

「あ、ああ……」

 

「荻島ガールズで梁幽館にいるのは加藤さんですね。彼女も実力を残しているのですが、梁幽館の壁は厚く、ベンチ外となっていますね」

 

「み、瑞希ちゃんは梁幽館に知り合いが?」

 

「……私はいませんが、確か梁幽館の2番手投手である吉川さんが山崎さんと同じ美南ガールズ出身だった筈です」

 

「そうなの?珠姫ちゃん!」

 

「う、うん。吉川さんとはバッテリーを組んでたよ。2年前のガールズの県優勝投手……」

 

2年前のガールズの試合は県内に限りですが、和奈さんと足を運んで試合観戦によく行きましたね。多種多様な場面を想定してのイメトレがメインでしたが……。

 

「今年の春の大会ではエース中田さんと、その吉川さんが交互に投げてたよね」

 

「おおっ……!」

 

「梁幽館の初戦は宗陣高校。ノーシードながら全国にも出た事のある強豪だよ!」

 

「宗陣高校は県優勝候補にもなっていますので、梁幽館側は激戦が予想されるでしょう。その試合は中田さんが投げる事になります」

 

「つまり2戦目……初戦を突破したら、吉川さんをぶつけてくる確率が高い!」

 

「それにしても珠姫ってマジで凄いところでやってたんだなぁ。まぁ梁幽館云々以前に、うちがまず初戦に勝たないと話にならないけどな」

 

「…………」

 

「すみません。初戦のお相手の影森高校の事を詳しく知りたいです!」

 

「影森のデータは瑞希ちゃんが取ってくれてるからね!それを見ようか」

 

「とは言っても、簡単にまとめてあるものしかありませんが……」

 

「充分だよ!」

 

「まぁ影森は試合を好まない動きをする傾向がありますので、練習試合とかのデータはありません。あるのは去年の夏大会以降のものになりますね。また後日影森高校に足を運んで、新しいデータを取りに行きたいと思っています」

 

「あっ、良いな。それ私も行きたい!」

 

という芳乃さんの言葉により、後日に影森高校へと偵察に行く事になりました。

 

「……という訳で、先に梁幽館と宗陣のビデオでも見とこっか」

 

「見る見る!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビデオを見ながら、宗陣高校のエースである古川さんのデータを簡単にまとめたものを……。

 

「宗陣高校の古川さんは速いストレートとチェンジUP中心の本格派だよ!」

 

「梁幽館のエースである中田さんも同型ですね。ただ彼女の場合は……」

 

「圧倒的な打力だね。エースながらも、4番を打ってるよ」

 

「おおっ!」

 

「エースで4番!格好良いな~!」

 

「打力に関しては和奈さんの方に軍配が上がると思っていますので、中田さんの対策は仮想敵として和奈さんを立てて練習しておきましょう」

 

「えっ!?私が……?」

 

「はい。頑張ってください」

 

「う、うん……」

 

「中田さんの球種は宗陣の古川さんにカットボールを追加した投手……と覚えておきましょう」

 

無論最後に見た中田さんから更に新しい球種を身に付けていればわかりませんが……。しかし付け焼き刃では和奈さんには通用しませんので、特に問題はなさそうですね。

 

「そして梁幽館の2番手の吉川さんは……」

 

「ストレートとスライダーで高い奪三振率。2年前は割とノーコンだったけど、良くなってる……」

 

「吉川さんはここ2年で制球力を大きく上昇させました。体格も大きくなっていますし、2年前のデータはほぼ宛にならないと見て良さそうですね」

 

こちらも直前になれば1度足を運んでみましょうか……。

 

「このスライダー!」

 

「ヨミさんのあの球に似てますね!」

 

「ぜ、全然似てない!ヨミちゃんの方がよっぽど制球良いし……わっ!?」

 

「自分で言うのもアレだけど、結構似てるなぁ……」

 

「似て非なる……と言った方が適切ですね。武田さんの決め球はナックルスライダーと呼ばれるものに対し、吉川さんの球はスラーブ……武田さんの決め球と比べてややスライダー寄りに曲がっています」

 

しかし武田さんの場合は本家のナックルスライダーに比べて若干不規則……つまりナックル方面に近い曲がり方をしていますので、本来なら捕球が困難になってきます。

 

「という訳で……ストレートにはマシンの最高設定で対策を、そしてスライダーにはヨミちゃんの投球練習を兼ねた実戦形式のフリーバッティングを。必ず1打席につき1球はあの球を見せる事!」

 

(ヨミちゃんとの対戦……。この時をずっと待っとったよ!)

 

1人ずつやっていくので、まずは中村さんからですが……。

 

「は、早く私もヨミちゃんと対決したい……」

 

「和奈さんは1番最後ですよ。仮想中田さんとしての仕事をやってもらわなければいけませんので」

 

「うう……!」

 

「それまでは息吹さんと川原先輩の練習に付き合ってください」

 

「わ、わかった……」

 

「私達の番になったら、呼んでくださいね」

 

「うん!瑞希ちゃん達も練習頑張ってね!」

 

芳乃さんの許可をもらい、私と和奈さんは息吹さんと川原先輩の練習を手伝う事に……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして遂に私と和奈さん以外の1打席対決が終了しました。

 

「次は私ですね」

 

「うう……。瑞希ちゃんとの対戦って実は初めてなんだよね」

 

「よろしくお願いします」

 

さて、今の私は新越谷でどのくらいの実力があるのか……。これに関しては私もわかっていません。他人の実力を計るのに比べて、自分の実力は計り辛いものがありますからね。

原作よりも数人が大幅パワーアップ!?そのメンバーは……。

  • 珠姫、息吹、詠深、理沙
  • 珠姫、息吹、稜、菫
  • 珠姫、息吹、希、白菊
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