小さな捕手と小さな強打者 ~最強のスラッガーを目指して! 外伝~ 作:銅英雄
朱里さんと雷轟さんを迎え入れ、私達も練習準備を始めます。
「早川さんと雷轟さんはどこの高校から来たんだ?」
「日の出高校です」
「日の出高校……?」
「伊豆諸島の方に日の出島という小さな島がありまして、日の出高校はそこにあります」
「伊豆諸島……って事は東京からわざわざ足を運んで来てくれたんだ……」
「ここまで遠かったでしょう?」
「島の外に来るとちょっとした旅行気分なので、楽しいですよ!」
「まぁこう言うと申し訳ないけど、日の出島ってほとんど何もないもんね……」
「よろず屋くらい?」
「な、なんか何でも屋みたいな名前だね……」
「流石に本土に出ればもっと色々あるけど、本土に行く為の船代が2000円必要だしね……。正直今回みたいに本当に必要だと思わない限りは島内で野球の練習するかな」
よろず屋という名称にそういうイメージが付いたのは多分あるアニメの影響ですね。
「駄菓子とかおもちゃとか売ってるお店だよ!」
「昔に比べたら大分品揃えが良くなったって昔島に住んでた人が言ってたっけ……?」
朱里さんが今いる日の出島は相当田舎……と言いますか、人口が少ない地域ですからね。野球をやってる人も限られてくるでしょう。
「それはそうと……早川さん達は夏大会はどうするの?」
「日の出高校野球部は人数が足りないので、残念ながら出れないんですよね……」
「しかも3年生が引退するから、更に人数が少なくなっちゃいます……」
「な、中々凄い環境で野球してるんだね。今の朱里ちゃん達……」
「まぁ私は最悪大学とかで野球を続けるから、そこまで悲観するつもりはないけど……」
「私は野球したい!試合に出たい!!」
「……と、このように雷轟が駄々をこねるから、同じ高校内で野球をやってくれそうな人を集めてるって感じかな」
「苦労してるのね……」
「そう考えると不祥事で停部になっていたけど、こうして野球が出来る人数が揃っている新越谷って結構優遇されてるんだな……」
流石にそれは感覚が麻痺していると思いますが……。
朱里さんの準備が終わったので、早速アンダースロー対策の実践を……。
「じゃあ早速1人ずつやっていきましょうか」
「よ、よろしくお願いします」
朱里さんがマウンドに立ち、中村さんから1人ずつ打席に立ちます。審判は捕手役の私が兼任します。
(えっと……。確か二宮からもらった中山さんの映像だとこんな風に……!)
「おおっ!」
「中山さんのフォームそのもの!」
ズバンッ!
『ストライク』
「球速も中山さんとほぼ同じ……」
「これなら対策になるかも!」
「ではどんどん行きましょうか」
私が朱里さんに返球した瞬間、朱里さんが投球の構えを取りました。
「ちょっ!投げるのが早くない!?」
「ボークすれすれだろ!?」
「くっ……!」
カンッ!
『ファール!』
「私も影森の試合映像を見て驚いたよ。中山さんはかなり速いテンポで投げてくるから、打者はとてもタイミングが取り辛いんだ」
「中山さんは常にクイックモーションで投げていまして、ランナーが塁に出るともっと速いモーションで投げてきます」
「宛らスーパークイックだね」
「格好良いです!」
「続けても大丈夫?」
「あっ、ごめんね早川さん。どんどんお願いします!」
それからも朱里さんによる中山さん対策は進んでいきました。
「お疲れ様です。少し休憩にしましょうか」
藤井先生の号令により、休憩の時間になりました。
「それにしても中々慣れないわね……」
「初見で対応が出来たのは瑞希と和奈だけだったな……」
「わ、私達の順番は最後の方だったから……」
和奈さんの言うように、私も和奈さんも皆さんの打席を見ていたから、早めに対応が出来ただけに過ぎません。
「休憩が終わったら守備練習にしましょうか。良かったら早川さんと雷轟さんも参加してください」
「良いんですか!?」
「はい。早川さんのお陰で私達の練習が充実しましたし、雷轟さんは折角来たのに何もなしだと面白くないでしょうし……」
「ありがとうございます!よーし、頑張るぞーっ!」
「ら、雷轟さんが張り切ってる……」
「あれは空回りする前兆だから、気にしなくても良いよ」
「なんだかヨミちゃんみたい……」
「わ、私ってそんなに空回りしてる……?」
多分雷轟さんの性格の事を言っているんでしょうね。
(……それに折角ですので、朱里さんと雷轟さんとも1打席勝負をしておきたいです)
その想いを胸に秘めて、体力を休めました。
原作よりも数人が大幅パワーアップ!?そのメンバーは……。
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珠姫、息吹、詠深、理沙
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珠姫、息吹、稜、菫
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珠姫、息吹、希、白菊