小さな捕手と小さな強打者 ~最強のスラッガーを目指して! 外伝~ 作:銅英雄
休憩が終わり、朱里さんと雷轟さんも混ざって守備練習を行いますが……。
「雷轟さんのポジションはどこですか?」
「えっ?えっと……わからない!」
「わからない?」
「雷轟は本格的に野球始めたのがつい最近で、まだポジションとか決まってないんだよね」
「……という事は初心者なのか?」
「私達と同じですね!」
「一緒に頑張ろうね!」
雷轟さんの初心者発言に大村さんが雷轟さんの手を握り、雷轟さんも大村さんの手を握り返す。初心者同士の友情……でしょうか?
「まぁ良い機会だし、折角だから、ここで雷轟の希望ポジションを決めておこうか。どこか守りたいところはある?」
「う~ん……。それなら夏で引退する3年生の先輩達と同じポジションが良いな!」
「という事は……サードと外野手かな。新越谷の皆さん、雷轟はこれからサードと外野の守備練習をお願いします」
「わかりました」
雷轟さんのポジションがわかった(決まった)ところで、今度こそ守備練習開始です。
「これは……」
「な、なんというか……」
「……皆さんの言いたい事はわかります。もうハッキリ言った方が良いですよ」
「控えめに言って論外ですね」
「酷い!」
「酷いのは雷轟の捕球率だと思うけどね……。まぁ二宮の歯に衣着せぬ物言いも相変わらずだけど」
藤井先生のゴロノック50本中、雷轟さんが捕球出来たのが5球……。初心者だから仕方ない……と言えばそこまでになりますが、雷轟さんの場合は捕球失敗の45球全てがトンネルですからね。これはある意味才能なのかも知れません。論外ですが。
「……次は外野の守備をやってみましょうか。サードの時とは違ってフライを50本打っていきます」
「よーし!頑張るぞ!」
「さっきのあれでよく張り切れるね……」
「雷轟さんとは会って2、3時間程だけど、なんとなく結果がわかる気がするわ……」
「藤田さん、多分それ正解だと思うよ」
藤井先生が外野のフライノックを50本。雷轟さんの為に打ち始めました。私達は雷轟さんの観察に入ります。
「まぁ……なんとなく、こうなる事はわかってたな」
「うちの雷轟がすみません……」
雷轟さんがフライを捕球出来たのは僅か1球。この1球を雷轟さんが取った瞬間、物凄い盛り上がりを見せたくらいですからね。それは例えるなら、某テレビ企画で有名人がマラソンを完走した時の盛り上がりに似ています。『栄光の架け橋』が皆さんの中で流れている事でしょう。これも控えめに言って論外ですが。
「えー、結果がバンザイ18球、捕球ミスが20球、落下点に辿り着けなかったのが11球……。ひょっとしてわざとやってる?ふざけてる?」
「本気で真剣にやってるよ!」
「だったら余計に悪いよ。よくそれで立候補したね全く……」
朱里さんが呆れ混じりの溜め息を吐きました。これに対して全員が苦笑いをしています。
「次は打撃練習にしましょうか」
「待ってました!!」
打撃練習と聞いて、先程まで落ち込んでいた雷轟さんが復活しました。得意なんですかね?
「では張り切っている雷轟さんからいきましょうか」
「はい!お願いします!!」
カキーン!!
「よし!絶好調!!」
「こ、これで何本目だよ。センターネット直撃の打球……」
「というか全部じゃないの?」
「……雷轟は打撃方面だけはプロレベルだよ。この才能を埋もれさせるのはもったいないから、なんとかして雷轟に野球をさせたいんだ」
確かにこの打撃力は凄まじいですね。もう少し守備が上手くさえなれば、雷轟さんを中心にチームを組んで全国も夢ではないでしょう。朱里さんも投手としては全国トップレベルですし……。
「日の出高校野球部の打撃は私が最強だよ!」
「守備では最低だけどね。なんなら初心者よりも酷い」
「朱里ちゃん酷い!」
(この2人が中心に日の出高校野球部は回っていくんでしょうね。日の出高校……チェックリストに入れておきましょう)
それからも練習は続いていきました。
「今日はありがとうございました」
「ありがとうございました!」
「お疲れ様です。ところで、明日は私達新越谷が練習試合を組んでいるのですが、お二人さえ良かったら、試合を観て行きませんか?」
「もちろん観ます!」
「……そうですね。先程の練習から分かりましたが、新越谷は中々レベルの高い選手が揃っていますし、私達……特に雷轟にとっても良い刺激になると思いますし、喜んで観させていただきます」
「決まりですね」
明日の練習試合に朱里さんと雷轟さんが観戦する事になりました。
原作よりも数人が大幅パワーアップ!?そのメンバーは……。
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珠姫、息吹、詠深、理沙
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珠姫、息吹、稜、菫
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珠姫、息吹、希、白菊