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「達也さん」
「はい、なんですか真夜お姉様?」ニコッ
達也は四葉家当主である真夜の見た目が若いため叔母様ではなく、お姉様とよんでいた。
キュン!
「はぁ、やっぱり可愛いわね…」ボソ…
「どうしたんですか?お姉様?」
「ハッ!…コホン、もう帰宅するじかんですよ。さあ、外に車を待たせてありますから、行きましょうか」
「そうですか…。お姉様とまた暫く会えないなんてさみしいです」 ズーン↓↓
「(落ち込んでる姿も可愛いわ!)ええ、私もさみしいです。でも達也さんは深夜の子なんですから、帰らないと貴方のお母さんが悲しむわよ?」
「はーい。じゃあまた遊びに来ますね!」
「ええ!もちろんよ。いつでもくるといいわ」
「真夜お姉様、さようなら!」
「はい、達也さんも気をつけて帰ってね」
お互いに挨拶をし、達也は帰って行った。
☆☆☆☆☆
「はぁ………」
達也を見送り、部屋に戻った真夜はある資料を見て悲しそうに顔を顰める。
「葉山さん、やはり達也さんには…」
「はい、『分解』『再成』『変革』の三つの事象変換の能力によって魔法師としてキャパシティが埋まってしまっている様です」
葉山の回答に真夜は手元の資料に目を落とす。
「四葉の研究の完成形に最も近いからこそ、その代償は魔法師としてのあの子の将来には酷過ぎます。何故、あの子なのですか…」
そう呟き、真夜は涙を堪え資料を握る手に力を込める。
「真夜様、やはり達也殿に人造魔法師手術を受けさせるべきかと」
「…………………分かっているわ。でも、それはあの子の心を壊すことになりかねない。葉山さん、それでも私にそれをあんな優しい子にしろと?」
真夜は涙で潤んだ目を冷徹に暗く輝かせ葉山を睨む。
「はい、それが四葉の為であり、悲願に近づく最善の方法。深夜様にも既に連絡済みでございます」
「…………深夜はなんと?」
「いつでも良いと…。」
深夜の回答に真夜は目を見開く。
「深夜は、あの子は、自分の息子がただの人形になっても良いと言ったのですか⁉︎」
「四葉の為ならば達也殿も分かってくれるとも仰られました」
葉山から発せられた深夜の言葉に真夜は黙り込む。
「………………………………分かりました。来週、達也さんと深夜をここに呼びなさい」
真夜は俯き、表情を隠しながら葉山に命令する。
「かしこまりました」
葉山は一礼し、退出していった。
「…達也さん……。」
真夜は飾ってあった達也と自分のツーショット写真を見ながら涙を流し、そのまま、佇むのであった。