それでは本編どうぞ!
凪が向かったのは中等部の教室であった。クラス名簿を片手にドアを開けると、皆の視線が一斉に凪に向けられた。
少しだけ引きそうになったが、初授業であるため我慢して教壇に立つのであった。
「えっと…こんにちは。朝紹介した松原凪です。よろしくお願いしますね」
『…』
「えっと…それじゃあ自己紹介をお願いしようかな?」
そう言って、窓際の子達から順に自己紹介をして行くのであった。
「オウ!俺はウオッカだ!よろしくな!」
「ハーイ!カレンチャンだよ~よろしくね~」
「ええ、私がキングヘイローよ。よく覚えておきなさい」
「はい!スペシャルウィークです!」
「ダイワスカーレットと言います」
「テイエムオペラオーとは、ボクの事だよ!」
「ワガハイが無敗の帝王。トウカイテイオーなのだ!」
「おいっす~ナイスネイチャで~す!」
「ハルウララでーす!」
「マヤノトップガンだよー!アイ・コピー☆」
「メジロマックイーンと言います。以後お見知りおきを」
「zzz…zzz」
「ちょっと!セイウンスカイさん!あなたの番ですわよ」
「う~んもうちょっと寝かせて~」
「もう…先生、彼女はセイウンスカイさんと言います」
「なるほどね…そして君は?」
「は、はい!あ、あの…め、メイショウドトウと言います…」
「エルコンドルパサー!ヨロシクお願いシマース!」
「グラスワンダーと申します」
こうして15人の自己紹介が終わった。
「それじゃあ、僕の事は朝全校集会で話した通り、松原凪と言います。これからもよろしくお願いしますね」
『はーい』
「今日はこれくらいにして、あとは自習にしようか」
「先生、質問があります」
凪がこの後の時間を自習にしようとしたら、1人のウマ娘が質問してきた。その子はツインテールにし、頭にティアラを被っている子だった。
「えっと…何かなダイワスカーレットさん?」
「はい。先生は教師であると同時に、確かトレーナーであったはずです。目星のウマ娘とかいるのでしょうか?」
「ああ、その事ね…そうだね。まだ、君たちの練習風景を見ていないから誰にするとかは、決めていないかな」
「そうでしたか…余計な事を聞いて申し訳ございませんでした」
「大丈夫だよ」
そんな事もあり授業は終わった。次の授業の準備をする為、一度職員室に帰ると、次の教室のウマ娘の名簿が置いてあった。それを受け取り、次の教室に向かうのでった。
「次はここか…」
先程と同じ中等部の教室だが、ここに居るメンバーも違う。それでも凪は教室に入って行くのであった。
「失礼しまーす!」
先程の事があったので、ある程度耐性が付いていた。
「えっと…こんにちは。朝紹介した松原凪です。よろしくお願いしますね」
『よろしくお願いします~』
「それじゃあ、皆さんの事を教えてほしいので、自己紹介をお願いしますね」
「は、は、はい、い、い!あ、ああアグネスデジタルって言います!あ~あの王子様に会えるなんて…」
「イクノディクタスです」
「キタサンブラックです!」
「サトノダイヤモンドと申します」
「スイープトウショウです」
「に、ニシノフラワーと言います」
「ビコーペガサスだ!」
「マーベラスサンデーです!マ~ベラス!」
「マチカネタンホイザって言います!えい、えい、むん!」
「カワカミプリンセスですわ!」
「ヒシアケボノです!ボーノ!」
「ユキノビジンいいます~」
「ツインターボ!」
「…ゼンノロブロイです」
「トーゼンジョーダンでいいま~す☆」
「シンコウインディなのだ!」
「アドマイヤベガです」
「バンブーメモリーっす!」
「ナカヤマフェスタだ…よろしくな先生」
皆からの自己紹介を聞いて、凪はメモを取っていた。どの子がどんな感じなのかを覚えるためである。そして、後の時間は自習にしてた。
お昼休み。ウマ娘達で賑わうカフェテリア。ウマ娘に合わせて食事量が多く、皿に載ったご飯が多く顔が見えない程度だった。
そんな中、凪はどれを食べようか迷っていると、後ろから来た人物達に呼び止められた。
「うーん…どれにしようかな?」
「お、お前が新入りか?」
「はい?」
「よ!俺は沖野って言うんだ。あっちのテーブルでトレーナー同士一緒に食べないか?」
「いいんですか?わかりました」
そう言って、おばちゃんに食券を渡して、料理を受け取る。今日は日替わり定食にした。どうやら沖野も同じのにしていた。
そして、おばちゃんから日替わり定食を受け取り5人が座っているテーブルに向かった。
「よう!期待の新人トレーナー連れてきたぜ」
「あら、貴方今朝の全校集会で紹介された人ね」
「そうでしたね」
「確か、教師でトレーナーさんですか。噂になっていましたね」
「…ふん。どんな奴だど思ったが…」
「まぁまぁ、いいじゃないか。それよりも食べようぜ」
そう言って、7人は食べ始めた。そして、食べ終わると自己紹介を始めた。
「なら、俺からな。俺は沖野って言うんだ!チーム「スピカ」を担当している」
「次は私ね。東条はなよ。チーム「リギル」を担当しているわ」
「僕ですね。南坂です。チーム「カノープス」を担当しています」
「私ですね。初めまして、桐生院 葵です。チームは持っていませんが「ハッピー・ミーク」を担当しています」
「…黒沼だ。「ミホノブルボン」を担当している」
「松原凪です。昨日赴任して来ましたばかりです。よろしくお願いします」
「松原はもう担当する
「いえ、まだ、分からないですね…」
「なら、今日の放課後学園のターフで練習している子や、来週末ある選抜レースで決めればいいわ」
「因みに、俺の「スピカ」は「スペシャルウィーク」、「サイレススズカ」、「ウオッカ」、「ダイワスカーレット」、「メジロマックイーン」、「トウカイテイオー」、「ゴールドシップ」だな」
「私のチームには「シンボリルドルフ」、「マルゼンスキー」、「タイキシャトル」、「エアグルーヴ」、「ナリタブライアン」、「フジキセキ」、「ヒシアマゾン」、「テイエムオペラオー」、「グラスワンダー」、「エルコンドルパサー」と最強を目指しているわよ」
「僕の「カノープス」は「ツインターボ」、「イクノディクタス」、「ナイスネイチャ」、「マチカネタンホイザ」ですね。未だ勝利はないですけど、これから頑張りますよ」
「私は「ハッピー・ミーク」だけですね」
「…オレは「ミホノブルボン」を最強のウマ娘にする為に1人だけだ」
「皆さん凄いですね。僕も負けませんよ」
「おう!いつでも待ってるぜ」
カフェテリアで別れた7人は、放課後にグラウンドで会う約束をした。そして、放課後…
「ここがトレセン学園のグラウンドか…」
一足先に来た凪はトレセン学園のジャージ姿になり、ターフの状態ヲ確かめるのであった。そこに現れたのは、長い髪にカールを巻いているウマ娘に水色の髪をショートカットにしたウマ娘が現れた。
「ちょっと、セイウンスカイさん!今日と言う今日は練習に参加して貰いますわよ!」
「そんな事言わないでよ~キングの邪魔はしないからさぁ」
それは、教室で見たキングヘイローとセイウンスカイの2人だった。彼女達はお互いに準備運動をして、ターフ上で打合せをしていた。
「それでは、2400mを3本。1800mを2本。1200mを1本に致しましょう」
「それでいいけどさぁ。キング体力持つの?」
「だ、大丈夫ですわ!私はキングヘイロー!王者ですもの。オーホッホッホ!」
そんな2人のやり取りを遠目で見ていた凪は何かあったら困ると思い、準備運動をしていた。そして、2人は2400mの所からスタートした。
前半はセイウンスカイが得意の逃げでぐんぐんと差を広げていく。対するキングヘイローは付いて行くので精一杯であった。そして、第4コーナを入った辺りからキングヘイローが差しにかかろうとしたその瞬間、あまりにも前傾姿勢で転倒しそうになった。
「っきゃ!」
「っ!マズイ!」
凪は不思議と身体が動いた事に感謝した。それと、自分がウマ娘の血を受け継いだ事にも感謝した。凪は一直線にキングヘイローに向かい受け止める覚悟していたが、上手く態勢を立て直したキングヘイローはセイウンスカイとのレースに戻った。
周りの目もお構いなしに凪はキングヘイローと並走していた。
「キングヘイロー!」
「あ、貴方!どうしてここに!」
「それよりもあごを上げろ。前を向いてセイウンスカイの背中を見るんだ!」
「い、言われなくたって…!」
差し切り態勢を維持したまま、ゴール盤を駆け抜けたが、一歩及ばずセイウンスカイを差し切れなかった。
互いに肩で息している中、キングヘイローは凪を見ていた。彼は汗1つ垂れていない。むしろ涼しい顔をしている。
「ハァハァ…キング…早いねぇ~」
「セイウンスカイさんも…けど問題は…」
「…フゥー。まだまだこれからだな」
凪が感触を確かめている間にキングヘイローは凪にある疑問をぶつけていく。それは、どうしてウマ娘と同じスピードを出せるのかだ。
「貴方どういうことか説明してくださる?」
「…えっと、何のことかな?」
「とぼけないでくださいまし!あの走り。私たちウマ娘に追いつくなど並みの人には、出来ませんよ」
「そうだよね~。ましてやノーモンションでキングに追いつくなんて、有り得ないよね~」
「…あ~あの時は無我夢中で走っていたからね」
「けどそれだけで説明は出来ないと思うけどね~」
「…」
「さあ!答えてくださいまし!」
「…はぁ~分かったよ。僕の秘密を知りたければ、今夜もう一度ターフにおいで。そこで教えてあげるよ」
そう言って、凪はターフから出て行くのであった。その話しを聞いていたのは、キングヘイロー、セイウンスカイともう1人、