突如《転移門広場》に転送された大勢のプレイヤーが目にしたのは赤黒い大きなローブ姿の人だった。
ソレは『
その人物はよく知っている。
『ナーヴギア』の基礎開発者であり、SAOの開発ディレクター…。
そんな人がどうして…と思うが、ログアウトポダンが無い事についてかな…。
《プレイヤー諸君は、既にメインメニューからログアウトボタンが消滅している事に気付いていると思う。しかしゲームの不具合ではない。繰り返す。これは不具合ではなく、《ソードアート・オンライン》本来の仕様である。》
考えていた事が当たり歓喜する……が次の言葉で消し飛んだ。
《諸君は今後、この城の頂を極めるまで、ゲームから自発的にログアウトすることは出来ない》
…不具合ではなく仕様。
どこかにシステムの穴無いかな。
ここからSNS見れたりしたら外の状況分かるのだかなぁ…。
自分で検索するというのもあるだろうけど、システムAIがどこかに居るかな。
それ探すの目標にするか。
《……また、外部の人間の手によるナーヴギアの停止、或いは解除も有り得ない。もしそれが試みられた場合──》
《──ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブが、諸君の脳を破壊し、生命活動を停止させる》
…脳死か。
《なお、この条件は、外部世界では既に当局及びマスコミを通して告知されている。その警告を無視してプレイヤーの家族友人がナーヴギアの強制除装を試みた例が少なからず存在し、その結果》
《既に230名のプレイヤーが、アインクラッド及び、
現実世界からも永久退場している》
既に230名が死んだ…。
脳死で。
どこからか、脅しだろ、オープニングの演出なんだろう、と震えた声が聞こえる。
だが、それはウソでは無いというのを叩きつけられた。
《そして、十分に留意してもらいたい。諸君らにとって《ソードアート・オンライン》は、既にただのゲームではない。もう一つの現実と言うべき存在だ。……今後、ゲームにおいて、あらゆる蘇生手段は機能しない。HPヒットポイントがゼロになった瞬間》
そこから先は聞かなくても嫌でも察した。
《諸君のアバターは永久に消滅し、同時に……諸君らの脳は、ナーヴギアによって破壊される》
無理やりナーヴギアを取ろうとしたら脳死で、ゲーム内でHPが無くなれば現実世界からも死亡。
…ちっ、無理ゲーかよ。
《諸君がこのゲームから解放される条件は、たった一つ。先に述べたとおり、アインクラッド最上部、第100層まで辿り着き、そこに待つ最終ボスを倒してゲームをクリアすれば良い。その瞬間、生き残ったプレイヤー全員が安全にログアウトされることを約束しよう》
第100層の最終ボスを倒すか。
上等じゃねぇか。
死なないように100層目指そう。
「第100層だとぉ!?ベータじゃろくに登れなかったと聞いたぞ!」
どこからか馴染みのある声がする。
これはクラインか。
ベータ…ベータテストの事なのだが、8層ぐらいまでしかたどり着けてないはずだ。
それを第100層まで。
…何年も幽閉させてそうだ。
《それでは最後に、諸君にとってこの世界が唯一の現実であるという証拠として。諸君のアイテムストレージに、私からのプレゼントが用意してある。確認してくれたまえ》
プレゼント?
メニューからアイテムを探すと手鏡が増えていた。
何故。
それをオプジェクト化すると周りから悲鳴が聞こえた。
周りを見てみると、次々と光の柱に包まれて姿が変わっていった。
女性防具であるスカート姿の男性や、男子防具であるズボンの女性などが変わった姿として現れていた。
リアルの性別になっている…?
手鏡を見てみると、肩まで届きそうな細めのツインテールに、水色に近い青色の髪色。
目つきは狐のような細めで右目が黒、左目が濃褐色の瞳。
リアルの自分の姿だ。
日本人にしては珍しいオッドアイ。
そのせいで、幼少期よくいじめられていた。
『リアルと同じ格好をして現実味を…って事か』
状況を分析していると茅場が話し始める。
《諸君は今、なぜ、と思っているだろう。なぜ私は──SAO及びナーヴギア開発者の茅場晶彦はこんなことをしたのか? これは大規模なテロなのか? あるいは身代金目的の誘拐事件なのか? と》
《私の目的は、そのどちらでもない。それどころか、今の私は、すでに一切の目的も、理由も持たない。なぜなら……この状況こそが、私にとっての最終的な目的だからだ。この世界を創り出し、観賞するためにのみ私はナーヴギアを、SAOを造った。そして今、全ては達成した》
《……以上で《ソードアート・オンライン》正式サービスのチュートリアルを終了する。プレイヤー諸君の──健闘を祈る》
そう言って茅場晶彦は消えていった。
とりあえず…やる事は遠めの村に行きたい。
近くの狩場は埋め尽くされるだろうから。
けれどガチの初心者の為のガイドブック提供したい。
アルゴと接触したい。
その為に広場を離れる。
静寂だった転移門広場は1人の少女の恐怖の叫びがトリガーとなり、騒騒しいものとなっていった。
そりゃ、遊びでゲームしたのに遊びじゃなくなった。
ゲーム内での死=現実世界での死になったからな。
ある程度路地裏を進んだ先に彼女はいた。
『アルゴ。ちょっといいか』
「ん?オイラのことを呼ぶから誰かと思えばリーちゃんか」
彼女は『鼠のアルゴ』としてβテストにいた。
私はその時ちょくちょく彼女に会って情報とか買っていたから常連扱いだ。
『まぁねぇ。…第8層までのフロアボスの攻略情報いるかい?』
「それは、βテストのダロ?…だが、欲しいナ」
『おk〜』
それから30分間。
第8層までの攻略情報をアルゴに話した。
「ありがとナ。コルがあまり無いカラ、出世払いで良いカ?」
『ん、全然大丈夫よ、私は話しただけだからね。まぁアルゴの気の済むように。…何があったら連絡するからフレンド登録よろしく』
アルゴにフレンド申請を投げてその場を後にする。
時刻は18時過ぎ。
レベルは5。
ステータス振り分けは俊敏(AGI)を多めに分けていて、筋力(STR)をその次に多く振っている。
よし、回避優先で次の村まで行くか。
夜になるとモンスターは凶暴性を増す。
それに気をつけながら『ホルンカ』を目指す。
まぁ、少しレベリングもしながら進むけど。
SAOクリアの内容について
-
75層でヒースクリフ倒す
-
第100層まで
-
第100層でヒースクリフ倒す