SAO事件の日記   作:闇の翼

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強化・会議

「凄いわね」

 

ミトが感嘆の声を漏らす。

 

『でしょー?とりあえず強化方向は、3S3Qぐらいか?』

 

 

「ええ、3S1A2Qでもいいかと」

 

『あー、それもありか。アスナどうする?』

 

 

「S?Q?なんの事かしら?」

 

『あー、武器の強化システムの事だ。SAO内に置ける…な』

 

武器の強化システムをアスナに2人で説明する。

 

パラメータは《鋭さ(Sharpness)》、速さ(Quickness)正確さ(Accuracy)重さ(Heaviness)丈夫さ(Durability)の5つのパラメータがある

強化したいパラメータによって、専用の強化素材アイテムを要求される。

 

どれかのパラメータの強化に成功する度、装備アイテム名に+1、+2という数字が付与されていくが、その数字の内訳は武器を直接タップしてプロパティを開かないと分からない。

 

プレイヤー間で取引の際は全部言うのがめんどくさいので、仮に+5で内訳が鋭さ3速さ1正確さ1丈夫さ1の場合、《3S1Q1A1D》と略すのが基本となっている。

 

だから、さっきミトが言っていた《3S1A2Q》は鋭さ3正確さ1丈夫さ2となる。

 

 

『アスナ、ストレージ共有化して。素材確認するから』

 

 

 

アスナがアイテムストレージを共有する。

 

 

『うん、この素材なら3S、1Aも出来るね。2Qは素材が無いね……』

 

「だったら3Sだけお願い」

 

 

『分かった』

 

アスナから素材と武器を受け取り、溶鉱炉のボップアップメニューで製造モードから強化モードに変更。

そして、強化の種類を設定して素材を炉に流し込む。

 

 

素材が真っ赤に熱され、やがて炉の中を青い光《正確さ(アキユラシー)を示す色》に染め上げた。

 

レイピアを鞘から取り出し、火鉢に似た形の炉に横たえる。

青い光はたちまち細い刀剣をも包み込み、剣全体が薄く青く輝き始めた。

 

――あと、もう少し。

 

2人が真剣に見ている中レイピアを鉄床の上に移動させ、右手に鍛冶ハンマーを握り、高々と振りかぶる。

 

部屋中に槌音が響き渡る。

強化に必要な打撃数はたったの10回。

製造と比べて遥かに楽だ。

 

一定のペースで槌音が鳴る。

 

――9回、10回。

 

全行程が完了し鉄床の上のレイピアが一瞬眩く輝いた。

 

 

『これで完成だ』

 

「ありがと!お金はどうしたらいいかな?」

 

 

『友情価格で1000コルで』

 

本来ならば強化回数×素材の多さとかにより値段は変わっていく。

3Sなら、3500当たりが妥当かな。

 

これからも贔屓にしてくれそうだから、という理由で安くしているけど。

 

 

『昼時になったがミト達は?』

 

「あー、黒パンしかないけど…」

「私は……何も無いわ」

 

『黒パン何個ある?』

 

「8個」

『6個頂戴。6コル渡す。硬いから牛乳やらでふやかしてフレンチトースト作ろうと…思うが食べる?』

 

「是非!」

「鍛治スキルに、料理までも持ってるというの?」

 

 

アスナに6コル渡して調理開始する。

 

『まぁねぇ、食べ終わったら会議までに弓スキル上げたい』

 

作る所から始まるが……と小さく呟く。

 

 

 

 

 

********

フレンチトーストを食べ終わり、弓の作成に取り掛かる。

 

必要な素材は鉄鉱石と蜘蛛の糸、木材だ。

 

 

弓は3種類ある。

訓練期間が短い『弩弓』(クロスボウなど)、『短弓』(普通)、訓練期間が長い『長弓』がある。

 

それを1種類ずつ作る。

 

 

 

 

約1時間後

 

鏃につける状態異常効果を持つ、毒、麻痺の小瓶を100本ずつ作る。

 

 

 

『よし、完成』

「鍛治って、凄いね」

 

『アスナもしてみる?』

「大変そうだからやめておく」

 

「ただいまー」

アルゴに迷宮区のマップを貰いに行ったミトが戻ってきた。

 

『おかえり、丁度こちらも終わった所でさ』

 

「なら、良かった。完全に網羅しているマップでは無いけど…」

 

『まだ見ぬお宝ありそうな感じかな……。まぁ、行ってみよう!!』

 

 

 

*****

 

 

それから3時間後。

第18階中盤まで進んだ時だった。

 

私の視界にメールが来た。

 

それを開いてみると、

 

[リーナ

既に会議が始まっているが、何処にいるんだ

キリト]

 

 

 

『キリトからメール。第1層フロアボスの会議始まってる……ってのが』

 

「え、あ、私のパーティメンバーからも届いてた…」

「来た道引き返すしかないわね」

 

『ああ、先進んでモンスターハウスに出くわしたくない…』

 

もう既にモンスターハウスと対峙した後なので、懲り懲りだ。

 

 

 

 

 

*****

トールバーナ

広場。

 

私達3人が広場に来た時、ボスの正体が判明していた。

 

ボスは約2mの巨大なコボルド。

名前は《インファング・ザ・コボルドロード》。

武器は曲刀。

取り巻きに金属鎧を着て長斧を構えた《ルインコボルド・センチネル》が3匹。

 

ここまではベータの時と一緒だ。

 

取り巻きはボスのHPバーが1本減る度にリポップされていた。

だが、それはベータの時の話。

ボスが残り最後の半分まで差し掛かったらもう1回リポップしてきそう…。

 

そしてそれを確認するかのように《アルゴの攻略本》がNPC露天商に委託販売されていた。

 

判明した名前はもちろん、取り巻きの《センチネル》の解説で4回リポップするというのが分かった。

 

だが、今までの攻略本には書いてなかったのが1文。

 

 

《情報はベータテスト時のものです。現行版では変更されている可能性があります》

 

 

と真っ赤なフォントで書かれていた。

 

「――ともかく、今はこの情報に感謝しよう!!」

 

 

「かなり攻め込んだな」

隣にいるキリトが小さくつぶやく。

 

『これで、データベスターってのわかっちゃう可能性あるのにね……。キリトメールありがと』

 

「良いよ。俺1人パーティに危うくなる所だったよ…」

 

 

ボスの詳細がアルゴの攻略本である程度分かった。

それを元にディアベルはパーティにナンバリングする。

 

7つの6人パーティを重装甲の(タンク)部隊が2つ、高機動高火力の攻撃(アタッカー)部隊を3つ。

 

そして、長モノ装備の支援(サポート)部隊が2つ。

 

壁隊2つはボスのダケを交互に受け持つ。

高火力隊は2つはボス攻撃専門、もう1つが取り巻き殲滅優先、支援隊は行動遅延スキルをメインに使い、ボスや取り巻きの行動を阻害する。

 

そして、余り物の私達のパーティは取り巻き殲滅部隊の取りこぼしを狩る。

 

シンプルだが、破綻する要素が少ない。

デバフしか使えないからバフ要素のスキルがあればな…とは思うが。

 

 

 

 

「明日、朝10時にこの広場集合で!解散!」

 

そんなディアベルの声を最後に会議は終わった。

 

キリトとアスナと別れて、自室で調合アイテム作りに帰る。

調合スキルというので回復アイテムやら、鍵付きの宝箱を開ける鍵を作ったり出来る。

 

店売りで扱っているのが大半だが、なんせお金がかかる。

効果が高いほどに値段も跳ね上がるし。

 

出来るものなら自分で作った方が素材集めと調合の時間だけで済む。

 

簡易的なポーションなら作れるから、ソレをある程度と耐性ポーションも作れる分作ってから寝よう。

 

 

 

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