TS転生してVtuber 作:よろぺこ
図らずも百万人記念となってしまった朝配信から暫く。俺は作業中にも関わらず未だに浮かれていた。
それは100万人突破の余韻も勿論あるが、今身体に残る熱の発生源はその後に起こったことが大部分を占めていた。
「イヒヒw」
──ホロメンからのお祝いメッセージ。
それが、配信が終わった後も俺が上機嫌な理由であった。熱冷ましのための作業も逆に捗り過ぎてしまって、嬉しい悲鳴を上げてしまいたい現状だ。
しかし、今日は午後に予定が幾つかあるのでそろそろ終わらなければならない。
後ろ髪を引かれつつ、取り敢えず時刻を確認しようと時計を見たら、思ったよりもいい時間であった。
「おー、12時かぁ」
予定は二時過ぎからだ。
「しゃーない、準備しますかね」
最初はボイトレやらダンスやらと外を回り、その後はカバー社で諸々の打ち合わせをして、それが終わったら最後は家に帰って宇宙人狼、という順番だ。
一応は配信の時間に間に合うように予定が組んであるとはいえ、中々時間は厳しくなりそうだ。
その要因というか原因というか、この諸々の打ち合わせという項目、これが中々に曲者だ。
というのも、今回の打ち合わせの本題は今後俺はどういう方針でいくのか、とかなり重要なことを話し合わなければならないのだ。
百万人を超え、一つの節目を迎えた俺は運営スタッフ等とのこれからの展望の擦り合わせが必要になってくる。配信や案件、オリ曲に歌ってみたにライブなど。内容が内容なだけにいつ終わるかは想像がつかない。
他にも百万人記念ライブの配信日を決めなければならないが、こちらはすんなりと決まるだろう。事前にどの辺で配信するかはふわっふわではあるが全体に共有はできているし、何より今回は録画なのだ。だからまだホロメンのコラボ枠が決まっていないまっさらな日付にぶち込むだけの話である。
いつかは生ライブをしたいとは思うものの、視聴者の環境に重度の負担をかけているままではハードルは高い。
「取り敢えず飯」
ともあれ腹が減っては何とやらである。っとその前に二度寝に興じている寝坊助を起こしますかね。
そう決めて、俺は配信部屋から出て寝室へと向かった。扉にノックしても反応がなかったので、件の人物は未だに夢の中と思われる。扉を開けて中に入ると、案の定ベッドの上で蓑虫状態になっていた。
「おーいラミィ」
「んん……」
呼び掛けると、その声に合わせて寝坊助──ラミィが寝返りを打って顔をこっちへ向けた。その姿が余りにも無防備で、それだけ信頼されてんだなぁと感慨深い気持ちになった。
寝顔をまじまじ見ると、やっぱり雪花ラミィとしての面影が何処となくある。
ただ、これはラミィに限ったことではなくホロメン全員に言えることだ。顔が全く同じという訳ではなく、何となく雰囲気が似ているのだ。
Vtuberは魂と体の相互関係でキャラクターが形造られている。その結果、両方のイメージが混ざり合うのかも知れない。非常に興味深い話である。
「あ」
「お」
そんなことを考えている内にラミィは目覚めたようだ。
「……そんなに寝起きの顔見ないでよ……」
「可愛いからいいじゃん。ラミィマジ天使」
「……そういう問題じゃないのぉ」
まだまだ寝足りないらしくふにゃっとした呂律でそう言った後、ラミィはもぞもぞと俺に背を向けた。しかし今更ながら我が家のような寛ぎ具合である。まぁ、それだけ俺の家が気に入っているのであれば大歓迎な訳で。
「そろそろ飯できっから起きろなー」
「……ん」
なんだか親子のようなやり取りになってしまい苦笑してしまう。個人的には俺が子どもでラミィがママの方がいいんだけどな。
ラミィママと俺の朝の一幕。次のイラスト決まったな。
じゃ、そろそろ飯を作りますか。俺は昼飯でラミィは簡単なブランチ。洋でええか?
「──そういえば昨日はいつになく急だったよな」
昼飯のナポリタンをくるくると巻きながら俺が何気なくそう言うと、向かいに座ってスープを飲んでいたラミィはバツが悪そうな顔をした。
ラミィが俺の家に泊まりに来たのは昨日の夜中、日付が変わる頃のことだ。いつものように作業をしていたらラインで「今日泊まっていい?」と一言。そして了承すると家に来るなりシャワーを浴びてさっさと寝てしまった。疲れていたのだろう。
別に、俺の家を気軽に使ってくれるのは何度も言うが大歓迎なのでそこに何も言うことはない。今話題にしたのは雑談として、という以上に意味はないのだ。
だが、ラミィの顔を見るに話題選びに失敗したらしい。俺は弁明しようと口を開きかけるが、それよりも早くラミィが苦笑いしながら話し始めた。
「ちゃんとお祝いしたかったから、かなぁ」
「お祝い」
意外な回答に思わず復唱してしまった。
しかしお祝いか。確かに今日の朝配信が終わった後、こっそり見ていたらしいラミィが起きてきて祝ってくれた。涙を見られたのは恥ずかしかったが、それを差し引いても嬉しかった出来事だ。
でも、まさかそのために泊まりに来ただなんて思いもしなかった。夜中に来たのはうっかり喋ってしまうのを防ぐためだったんだろうか。
なんかさ、そんな風に思うと一層ラミィのことが愛おしく見えてしまう。
「ありがとうなラミィ。マジで好きだぜ」
日頃の俺はラミィというかみんなに真面目に不真面目してるからな。今日の俺は本当に口の締まりが悪いぞい。
「──っ」
「ラミィ?」
おやおやおや? ラミィが固まってしまいましたねぇ……。
「それ反則……」
おやおやおや? ラミィが顔を隠してしまいましたねぇ……。こころなしか顔が赤いぞい。
「お? ラミィ見惚れてた? 大丈夫? 結婚する? ハネムーンは何処にする? そしてホテルのスイートで一晩中──いてててて!」
「そういうとこっ!」
「痛い痛いなのだ! 乙女の顔なのだ!」
「化粧品殆ど持ってないくせに!」
「天然美人過ぎてごめんごめんなのだ」
「むかつくー!!」
そんなこんななお昼のひと時。最初の出会いからよくここまで仲良くなれたよ本当に。
◆
< 獅白ぼたん
麺屋ぼたんオススメ 13:21
はずいからやだ 13:24
いや 13:24
< 宝鐘マリン
キャロルー。明日くらいに遊びにいってもいい? 1:25
マジで!? お願いお願い❤️いっぱいお礼するねするねちゅちゅちゅっ❤️ 1:27
マジでヘラるからやめて 1:27
船長もしかしてDV受けてる? 1:28
◆
──あなたはクルーです。
ゲーム開始と共に現れたその文字に、少なからず白髪ケモミミの女性、白上フブキは安堵していた。
「インポスターじゃなくてよかったー!」
そうニコニコと笑みを携えて、彼女はスタート地点のカフェから出ていった。後ろには二人が付いてきていて、取り敢えず孤立する心配はないだろうと判断した彼女はタスクへと向かう。
「今回は結構インポスター側が不利になるんじゃないかなーと白上は思いますね」
コメント欄は見られないが、視聴者に向けてフブキはそう、自分の見解を述べた。そしてその根拠として、彼女は今回の参加者を挙げていった。
今回の宇宙人狼は以下の十名で執り行われている。
白上フブキ。
戌神ころね。
大空スバル。
さくらみこ。
兎田ぺこら。
白銀ノエル。
常闇トワ。
天音かなた。
獅白ぼたん。
キャロル・ナイン。
この中で特に警戒すべき人物としてフブキは三人を挙げた。
「──団長とぼたんちゃんとキャロルちゃんはインテリのイメージが強いからなー」
自分がインポスターだった場合をイメージしても議論で詰む場面しか思い浮かばない白上は苦笑した。けれど今回はクルーなので、その心配は取り敢えず忘れようと彼女はタスクをこなしていく。
その間に、先程名前を出したキャロルのことを彼女は考えていた。
キャロルはホロライブの一員であり、デビューして早々に百万人を達成した新進気鋭の後輩である。なので白上は立場上、キャロルの先輩ということになる。
だがここでややこしくなるのがVtuberだ。魂を含めて活動期間を比べた時、先輩と後輩の立場が変わる者がいるのだ。ホロライブでも白上より歴の長い後輩は割といる。そういった場合、どう接したら良いか毎回困ってしまう。
しかも白上はキャロルの魂──つららちゃんのファンだった為に、そのファーストコンタクトは今までの後輩の中でも特に緊張やら不安やらでいっぱいいっぱいだった。けれどもその時を思い出すと、白上はくすっと笑ってしまうのだ。ラミィとキャロル程ではないが、苦くて甘い良い思い出だと彼女は思っている。
そんなこんながあった為に何とか物怖じせずにキャロルと接することができている白上であるが、それ抜きだったとしてもキャロルの人柄を見ていれば自然と今のような関係に落ち着いていただろうと感じていた。
とはいえ、
(姐御呼びはどうにかならないかなぁ)
キャロルは自分に対して舎弟ムーブで接してくることが多い。彼女に頼りにされる気持ち良さについつい許してしまっているが、せめて姐さん──とそこまで考えた白上だったが、キャロルに呼ばれるならそっち系の呼称しかしっくりこない自分に気付いてしまった。
「ほいほいほいっと。そっちはどうキャロ──っ。……こほん」
そんな自分を誤魔化そうとしたが、盛大に墓穴を掘ってしまう。その穴に埋まってしまいたい気分になるが、そこであることに気づいた。
「あれ、誰もいない……?」
羞恥によって思考が途切れたことで、ようやくゲーム内の自分に焦点が向いた白上は、仲間と逸れ孤立している状況をやっと理解した。そして、自分がさっきまでどれだけキャロルのことに没頭していのか悟り、悶えるのであった。
「〜〜〜〜っ!!」
余談だが、白上のこの一連の出来事は翌日しっかりと切り抜かれてしまい、彼女は暫く羞恥心との闘いに赴くことになる。
☆☆☆
【ホロライブ】ホロライブ実況スレ#2618【Vtuber】
245:名無しさん@ホロいっぱい ID:WfGtw3nug
オワタ
246:名無しさん@ホロいっぱい ID:09RxU1vKA
ホロ屈指の頭脳派コンビきtら!
257:名無しさん@ホロいっぱい ID:/mAssOamA
でもキャロルはみこちがずっとくっついてるし厳しそう
267:名無しさん@ホロいっぱい ID:zsVo2gF7y
始まる前に「みっちゃんは俺が守る(ドヤァ)」とか言うから…
269:名無しさん@ホロいっぱい ID:l9USea5DO
「邪魔だなぁ」は草。みこち聞いたら泣くで
278:名無しさん@ホロいっぱい ID:CxQ+uzwZC
悲報 スバル疑心暗鬼
286:名無しさん@ホロいっぱい ID:2iMwEqH3d
スバルの鳴き声ワロタ
292:名無しさん@ホロいっぱい ID:wz9N5edzj
これで確信したわ。スバルはホロの柱になる
297:名無しさん@ホロいっぱい ID:EwvfRuWgI
>>292 どこをみて確信したんだよ
304:名無しさん@ホロいっぱい ID:QN3RqQp6h
ぺこら一生カードキーのタスクやってて草
312:名無しさん@ホロいっぱい ID:YZYgix/MR
ころね突然の熱唱、おかしいです
324:名無しさん@ホロいっぱい ID:QoqgXD5wF
フブキなんか自分から逸れて1人で黙々とタスクやってるんやけどこれソロ危ないのよ?
331:名無しさん@ホロいっぱい ID:Tt74QjUHd
>>324 やめなよ…なりたくてぼっちになってる訳じゃない天使だっているのよ
341:名無しさん@ホロいっぱい ID:8WTHIvksU
あ
344:名無しさん@ホロいっぱい ID:REusBT9dv
ファっ⁉︎
350:名無しさん@ホロいっぱい ID:w9JWzjRJs
草
361:名無しさん@ホロいっぱい ID:gzKZ27X0Q
悶えてて草
364:名無しさん@ホロいっぱい ID:dQDMWDnjL
何が起きたんです?
368:名無しさん@ホロいっぱい ID:+z7Ul9klP
さっきまで無口だったフブちゃんがいきなり虚空に向けて「そっちはどう?キャロル」って話しかけてた
380:名無しさん@ホロいっぱい ID:X7S3g673G
>>368 いや草
388:名無しさん@ホロいっぱい ID:tZq0tK0xS
悲報 フブキの頭の中、キャロルでいっぱいだった
395:名無しさん@ホロいっぱい ID:W/q07J+On
朗報 フブキのガチてぇてぇ、発見される
405:名無しさん@ホロいっぱい ID:zNPRmFxpX
これは宝石のようなフブキャロ
413:名無しさん@ホロいっぱい ID:lDcBNwp/A
>>395 ミオしゃがいるダルォ!?
414:名無しさん@ホロいっぱい ID:bdFj0wG5w
ミオしゃとフブキは親友やから…
422:名無しさん@ホロいっぱい ID:HXa3Ko4tW
フブちゃん、パニックでうろうろしてます
434:名無しさん@ホロいっぱい ID:vKyYztqVq
あ
437:名無しさん@ホロいっぱい ID:fmAOM8Bif
停電や!
446:名無しさん@ホロいっぱい ID:nOEaGYXxY
!?
457:名無しさん@ホロいっぱい ID:0N1aWUgkw
草ァ!
458:名無しさん@ホロいっぱい ID:XwKUp2LU6
フラグ回収早すぎて草
468:名無しさん@ホロいっぱい ID:JmmssfAcl
今度は何や!
471:名無しさん@ホロいっぱい ID:wZYIAySTp
>>468
かなたん開幕ぼっちで「あ……」己の運命を悟るも気付かないフリをする
↓
十八番のマシンガントークで場を温めるも他のホロメンに寂しさから嫉妬する
↓
「停電きたらヤバいくなーい?」と自らフラグを立て直後の停電で焦る
↓
停電の隙にみこちの目を盗んだキャロルがベントからぬっと現れ、かなたんの首を刈りベントでみこちの元へ戻る。この間僅か数秒
↓
突然殺され「おめーキルアかよ!」と断末魔をあげた後キャロルに取り憑く←今ココ
476:名無しさん@ホロいっぱい ID:mZriVQMFh
>>471 かなたん…
487:名無しさん@ホロいっぱい ID:9JR8bja0Z
>>471 不憫やね…
501:名無しさん@ホロいっぱい ID:w5jKBilub
お、殺した
509:名無しさん@ホロいっぱい ID:JRJ8BKuqc
みこちー( ; ; )
520:名無しさん@ホロいっぱい ID:skobDdntJ
重なりキルか
531:名無しさん@ホロいっぱい ID:+fgM7F4ll
これぼたんファインプレーやな
543:名無しさん@ホロいっぱい ID:ISCJp7jx+
フブキみこちの死体の上でくるくる回っててワロタ。まだ動揺してるんか
545:名無しさん@ホロいっぱい ID:Ma6gzK0U9
停電直しにみんなが集まったところを上手く狩ったな
557:名無しさん@ホロいっぱい ID:0zNi165fk
みこちとかなたんの会話草生えるわ
567:名無しさん@ホロいっぱい ID:3d7GNB1+T
まー、みこち視点だとキャロル鬼ってわからんかもしれんからな
570:名無しさん@ホロいっぱい ID:hVdFnFzTl
ここどっちか吊らんと厳しいな
576:名無しさん@ホロいっぱい ID:rl7BgXFlW
あの、かなたん忘れられました…
590:名無しさん@ホロいっぱい ID:UrAtz2G0n
「あ、かなたちゃんも死んでる!」「ひー!」これ以降かなたんの話題なし
595:名無しさん@ホロいっぱい ID:4T7dGXTpI
朗報 いじけてるかなたそ可愛い
600:名無しさん@ホロいっぱい ID:Xgh7gobtw
あー、まずい
602:名無しさん@ホロいっぱい ID:dDD8BQE8U
キャロルとぼたんが議論の主導権握ってら
627:名無しさん@ホロいっぱい ID:PC8TkBeef
フブちゃん…
641:名無しさん@ホロいっぱい ID:Zp9Vn9gaL
やっと本格的にかなたに触れたと思ったら犯人なの草
654:名無しさん@ホロいっぱい ID:s552UlXKF
あ、フブキになすりつけた
657:名無しさん@ホロいっぱい ID:BBBUJ8BEi
こーれ鬼勝ち確です
668:名無しさん@ホロいっぱい ID:+z3tQYHWy
まだや! まだころねのパッションがあるんや!
☆☆☆
「え? 少なくね?」
この試合もそろそろ終わりが見えてきた頃合いの中、スバルはモニターで確認していた生存者の数に異変を感じていた。
スバルが見ているモニターには今現在部屋にいる生存者が匿名で表示されるという利点と、通路にいる生存者は表示されないという欠点が存在する。なのでスバルはある程度正確な人数を把握する為に少しの間様子を見ていたのだが、その結果は芳しくないものであった。
スバルは慌てて状況を整理する。
モニターに映っていた数は自分含め五人であった。しかしさっき追放された白上を除けば、議論の終わりの時点で七人残っていた筈だ。
まだ然程時間は立っていない筈なのに、この減り方は少し異常だ。残りのインポスターがやけくそに殺し回ったとしても可笑しい気がする。キルクールタイムもある中でしかも緊急タスクも使わないまま。スバルにはとても出来そうにない芸当に困惑してしまう。
「……もしかしてフブキ先輩インポスターじゃないんじゃね?」
考えた末に出た答えがそれであった。
「え、それってヤバくね」
これが当たっていた場合インポスターの勝利の一つであるクルー側とインポスター側の数が等しくなるという条件まで後一人ということになる。
それに気付いたスバルは、緊急会議用のボタンを押しにスタート地点まで行こうとした。
だがその前に奇妙な動きに気付いた。
「え……」
スバルの確認中、隣接している部屋を経由している人は誰もいなかった。しかしモニターには今スバルのいる部屋には自分以外の反応が一つ増えていた。
怖くなったスバルは咄嗟にモニターの画面を閉じると自分の背後にいる誰かに気付いて事件性のある叫び声を上げた。
「ほわぁ────ッ!!」
そのまま訳もわからず逃げようと通路に出るスバルであったが、他の部屋の入り口は閉められていて逃げ場がなかった。
その時点で漸く敵か味方かの判断ができたスバルは、じりじりと迫ってきているその人物に向けて叫んだ。
「おめぇかよキャロルぅ──ッ!!」
そう言い残して、スバルは息絶えるのだった。
◆
パソコンの画面に勝利という文字が表示されたところで俺はディスコのミュートをオフにした。そして即座に勝利宣言をかます。
「オラァ──!! 見たか──!!」
「見たかーw クハハハw」
乗ってくれるぼたんすこ。
そんな俺たちに対して、先輩たちはそれぞれの思いをぶつけてきた。
「こんなん無理ぺこじゃん!!」
「キャロルとぼたんとか強すぎんだろぉー!」
「僕の死体誰にも見つけてもらえなかったんだけど!?」
確かに試合を通して思ったけど俺とぼたんがインポスターは強過ぎたと思う。キルの仕方もそうだが、議論の進行を俺たちが担ってたってのが一番デカかったな。
後かなた先輩はね、不憫天使だし。役得ですよ役得。
「すまーん! 私戦犯だー!」
そう言う通り、今回は姐御が起点となった勝利だった。何故か姐御は黒推しされやすい行動ばっかしてたからな。議論の時も反論がしどろもどろだったし。
「姐御にしては珍しく迂闊だったよなー。なっかあったん?」
「い、いや? ちょっと楽しみにしてたから浮かれちゃってたんだよねー。ハハハー……」
ふーん? なんか画面越しに目が泳いでるような感じ。
「スバル目の前で死んだんだけどw キャハハハハw」
「おい笑うんじゃねぇ。てかキャロル怖すぎんだろ。ホラーかと思ったわ」
「スバル先輩絶対キャロルちゃんに気付いた時叫んでたよねw」
あの時はインポスターの強みであるベント移動でサクッとヤろうと思ってたらスバル先輩が面白いことしてたからな。ドアを閉めた向こう側にギャラリーもいたし、思った以上に上手く事が進んで撮れ高的にも大満足な終盤だった。
「キャロル始まる前は守るって言ってくれたのに結局みこ殺されたー!」
「そらインポスターだし。てかこのゲームって守るとか無理だしw」
「はうぅ!」
みっちゃんはずっと俺にくっついてきてたからな。インポスターとしてはかなり動き辛かったし序盤に重なりキルでご退場願いました。
「ごめんごめん。今度一緒に出掛けようぜ」
「おー。約束だかんね約束!」
「あのー、勝手にイチャつくのやめてもらっていいぺこですか? まだ配信中ぺこです」
「イチャついてねぇから!」
「してるぺこだろ!」
「おい喧嘩すんなw ンナハハハw キャロルも見てないで止めろよw」
その言葉を聞いた瞬間、ズガンと雷が落ちたような衝撃が脳髄を駆け抜ける。スバル先輩が放ったそれは、古より使われてきたある言葉を引き出す土台を作ったのだ。
二人が意中の女を取り合うために争う。女はそれを悲しみ嘆く。そんな状況で吐き出す言葉といえば!
何気なく言ったのだろうが、本当に持ってらっしゃる御方だ。配信の神に愛されてるよスバル先輩。
じゃあその完璧なアシストでゴールを決めますか! 俺は息を吸い込み、渾身のセリフを叫ぶ。
「やめて!! 俺のた「はいはーい! じゃあ2戦目いくからねー! 部屋入ってねー!」……はい」
トワ様ぁ────ーッ!!!!
「アハハハハ! w」
俺が何を言おうとしていたのか察したらしい姐御はツボに入ったようだ。笑うじゃねぇよチクショーが!
因みにこの次の試合も俺がインポスターだったので、腹いせに初手にみっちゃん、ついでにかなたんも食べて溜飲を下げましたとさ。
このライブストリームはオフラインです
#キャロルの錬金工房#雑ホロ
【#雑ホロ】お肉がいっぱい❤️【宇宙人狼】
83,635人が視聴中・3時間前にライブ配信開始
Cyaroru Ch. キャロル・ナイン
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