妖精魔界戦記ディス・アヴァロン   作:サンダーボルト

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ステータス上げって単なる作業に過ぎないから、書こうとしても大した事書けない…




魔王の強さ

「ねーコバヤシ。実際のとこ、コバヤシってどれくらい強いの?」

 

 

 バーヴァン・シーが疑問に思ってコバヤシに問いを飛ばす。馴れ馴れしい態度にバーゲストが内心冷や汗を流すが、コバヤシは気にした風も無い。

 

 

「そうだな、魔界では強さはステータスに反映されるモンだ。体力のHP、お前らで言う所の魔力のSP、攻撃力のATK、防御力のDEF、魔法攻撃力のINT、魔法防御力のRES、命中率のHIT、回避力のSPD、ってのがある」

「へー、分かりやすくて良いわね」

「お前らに当てはめると、モルガンはSP、INT高めの魔法職で総合で80万程度。メリュジーヌはATK、SPD重視の総合70万の機動型ランサー。バーゲストはHP、DEF、RESが飛びぬけてる総合50万のタンク。バーヴァン・シーはHITが高い総合5万のクソザコだな」

「うそ、私のステータス、ザコすぎ……!?」

 

 

 転生前のステータスで例えられ、結果に憂うバーヴァン・シー。それでもどこか態度が芝居がかっているのは、未来があるための余裕だろうか。

 

 

「クソザコバーヴァン・シーは置いといて、コバヤシのステータスが気になるな」

「ああ。俺の場合はまず、素の状態で各能力2000万あるだろ――」

「ちょっと待て」

 

 

 思わず止めたバーヴァン・シー。微笑ましい目で見ていたモルガンも、目を見開いてこれでもかと驚愕を表している。

 

 

「え、2000万って嘘だろ……しかも各能力って言った?じゃあ、コバヤシの総合能力は……」

「一億超えてるな」

「「「「…………」」」」

 

 

 言葉も出ないとはこの事だ。しかも、わざわざ()()()()と言ったのだ。仮にフル武装した四人が装備も何もしていないコバヤシに襲い掛かっても、纏めて返り討ちにあうのは簡単に想像できる。

 

 

「それから、魔ビリティの組み合わせでステータス上げたら、それぞれ倍くらいになる」

「まだ増えるの!?」

「あとは武器と秘宝とか装備すれば…でも育てた装備は置いてきて、今あるのは育成途中だからな~。それがあれば全部9999万いけたんだが」

「あ、悪夢だ……」

 

 

 気軽にコバヤシは言うが、相対した経験のあるメリュジーヌからすれば考えたくもない。あの時は秘宝ではなく何故か靴を履いていたが、その状態でさえ空で圧倒されたのだ。

 

 

「は、はははは……こんなの、勝てるわけなかったな……私が何百人いようとゴミではないですか……もう笑うしかない……ははははは……」

「お母様!?どうしようコバヤシ!お母様が壊れちゃったわ!!」

「ステータス2000万足すなんてお前らでも簡単だぞ。てか、今からやるし」

「「「「!?!?!?!?!?」」」」

 

 

 現実逃避を始めたモルガンが一気に現世へ引き戻される。コバヤシは四人分の巻物を懐から取り出した。

 

 

「これにはジオブラストっていう魔法が封じられてて、読めば誰でも覚えられる。この魔法でアイテム界っていうダンジョンに潜ってジオシンボルっていう置物をひたすらぶっ壊してこい。それが今、お前らを強くする近道だ」

「まるで意味が分からんぞ」

 

 

 バーゲストの言葉にそりゃそうだと補足する。魔界では今の種族ともう一つ、魔ビリティを取得するために他の種族をサブクラスとして設定できる。その熟練度が上がれば魔ビリティが取得できるのだが、他にも全能力に対してのボーナスが付くのだ。

 熟練度を上げる手っ取り早い方法が、ジオブラストという魔法で一撃で壊せるオブジェクトのジオシンボルを破壊して回る事、という事情だ。

 

 

「俺の悪魔どもにもフォローさせるから、簡単な作業だ。全部終わらせるのにそんなに時間はかからんさ」

「話だけ聞けば、そう思えるけど……」

「ダンジョンだから敵も出てくるが、間違っても戦おうなんて思うなよ。装備や魔ビリティが無けりゃ俺だって捻り潰される強さだ」

「……泣いていいかな?」

「全部終わってからな。おら、さっさと行ってこい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!」

 

 宣言通り、メリュジーヌは全て終わらせてから泣いた。生態系の頂点であり最強の称号を持つ龍種が、あの魔窟の中ではカス同然の扱いなのだから泣いてもしょうがない。戦おうとする気すら秒で失せるおどろおどろしい魔力渦巻くダンジョンに、何度も何度も突っ込む羽目になった彼女の心の擦り減り具合は本人にしか分からない。

 

 だがしかし、彼女はまだ泣ける程度に心が残っている分マシなのかもしれない。他の三人は虚空を虚ろな目で見上げて微動だにしないのだから。

 

 

「終わったみたいだな。仕上げはこれだ」

 

 

 こんなもの試練の内にも入らないと言うように、特に労いも無くコバヤシは次なる試練を持ってきた。テーブルに置かれた小瓶から漂う魔力量にぎょっとして、思わず全員がガン見した。

 

 

「これは魔力のエキスって言ってな、とっ捕まえた悪魔から抽出した魔力の塊だ。これ一本で残りの1000万のステータスが手に入るぞ」

「……魔王コバヤシ。一本しかないようですが」

「うちのメイドに使わせれば五人まで効果がある。そういう魔ビリティを持ってるからな」

「……なんにせよ、これで終わりですか。いつまでも休んではいられませんね」

「何言ってんだ、こんなモン入り口にすぎないぞ。魔界で得られる強さに限界なんか無いんだからな」

 

 

 立ち上がろうとしたモルガンの動きが止まり、少し瞳を潤ませてコバヤシを見た。

 

 コバヤシは早く行けと急かした。無慈悲である。

 

 魔界のメイドはゾンビであるが、そのゾンビの後に続く死人の如きオーラの妖精四人。プリニーはゾンビが増えたと騒いでいた。

 

 

 

「……これで、ステータス上はあなたと同じになったという事ですか」

「そうだよ。なんなら全員で俺の首でも獲りに来るか?」

「いいえ。ただ、実感が湧かないというだけです」

「コバヤシ、次はどうすればいいかな?」

「あとはお前らの好きにすればいい。装備を鍛えるのも良い。魔ビリティを取るのも良い。自分がどれくらい強いか知りたいなら、レベルに見合った敵のいる場所に送ってやる。

 ただし、お前らは俺の物だっていうのを忘れるなよ。それを理解してんなら好きな事やっていいぞ」

「私、コバヤシが集めたコレクションが見たいなー。ヒールとかある?」

「ヒール?あるけど見に行くか?」

「うっそ、マジ!?行く行く!魔界のヒールとかすげー興味ある!!」




強くし終わったし、次から書きたい話が沢山書けるぜ

この作品の設定を使った別の小説をぼんやり考えてます。なんか面白そうだと思ったものがあれば、一票どうぞ。

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