PhantasyStarOnline2-IF-「戦姫と死神」 作:あるふぃ@ship10
初めて会った時は尊敬の眼差しと共に、緊張していたのか、彼女は少し上ずったトーンであたしに声をかけてきた。
当時あたしはブレイバーのアドバイザーとして、カタナの戦い方について他のアークスにアドバイスをしたり、VR空間で構成されるエネミーに対して実演を行ったりしていた。
彼女自身もブレイバーだったからか、あたしの事を知っていたらしく、今まで録ってきたブレイバーに関する映像をいくつか見てくれているようだった。
出会ってからその後は、彼女と話す機会がそれなりにあった。
出会った当初は尊敬と緊張からぎこちない会話をしていたが、時間が経つにつれて、友として気さくに話し合えるようになっていた。
共に戦い、共に研鑚し合い、共に語り合い、共に笑い合い...
いつしか彼女とは、戦友として、戦場においてお互いに背中を預け合う存在となった。
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「まリス、そろそろ息があがってきたんじゃないか?」
触れ合う背中越しに、心配するような、挑発するような形で彼女が声をかけてくる。
「あたしならまだまだいけるわ。あるふぃこそ、少し休憩した方がいいんじゃない?」
けしかけてた挑発に、こちらも挑発で返す。
あるふぃはフッと笑う。
「言うじゃないか。なら、もう次に進むか?」
「構わないわ。ちゃんと、あたしの動きについてきなさいよ?」
あるふぃに声をかけつつ、あたしは目の前に大量に出現した閃機種とダーカーの大群を確認し、再び"
「まリスこそ、途中で息を切らしてゲームオーバー...なんてことはやめてくれよ?」
背中越しにでも、あるふぃがどんな様子かは容易に想像できた。
瞳を紅く光らせ、ニヤリと笑う彼女の姿が。
「それじゃあ...レディー.......ゴー!!!」
背中を向け合っていた二人は、そのままお互いの目前に広がる閃機種とダーカーの群れに向かって突撃する。
並のアークスなら到底クリア不可能とまでいわれた対集団戦ウェーブ進行型訓練用プログラム。
迫りくるエネミーの群れを、ただひたすらに殲滅していく。
ウェーブが進行していくごとに数を増やしていくエネミーの存在は、挑戦するアークスたちの心に絶望の2文字を与え続けてきた。
守護輝士と呼ばれ、戦姫と呼ばれたまリスは、同じく守護輝士であり、死神と呼ばれたあるふぃと共に、そのクリア不可能といわれるプログラムの踏破に向けて、再び戦闘を開始した。