仮面ライダーが浸透したバンドリの世界   作:知栄 砂空

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立希「……」ゴゴゴゴ……

作者「……」アセダラダラ

立希「言いたいことは分かりますよね?」

作者「えー……燈ちゃんの誕生日回を大遅刻してしまい…「大遅刻どころじゃないだろ!!」ひぃ!」

立希「どう見ても大大大遅刻でしょう!!燈の誕生日回に大大大遅刻なんて……いい度胸してますね!!」

作者「ご、ごめんなさ…「何!?聞こえないんだけど!!」も、申し訳ありませんでしたーー!!」





燈「立希ちゃん、すごく怒ってる……。」

透哉「作者の自業自得か、立希が怒りすぎなだけか……まぁ普通に考えて前者か。」

燈「……ところで、透哉さんの誕生日って……いつなんですか?」

透哉「え?俺?」

燈「透哉さんの誕生日も……みんなで祝えたら、いいなって……。」

透哉「燈……。ありがとな。でも、それはまた別の機会に教えてやるよ。今はほら、お前の誕生日回、152話を観るほうが大事だろ?」

燈「私の……。……はい!」





立希「気持ちがこもってない!!」

作者「本当に!!本当に、大大大遅刻してしまい、まことに申し訳ありませんでしたーー!!」





透哉「……ていうか、いつまで続くんだあれは……。」

燈「さぁ……?」


第百五十二話 いつもより特別な誕生日

お父さんとお母さんは、昔からよく誕生日を祝ってくれた。

 

 

 

 

 

「「燈、誕生日おめでとう!!」」

 

燈「ありがとう……!」

 

 

 

 

 

小学生のときも。

 

 

 

 

 

燈のお母さん「誕生日おめでとう。燈ももう9歳だねー。」

 

燈「うん、ありがとう。」

 

 

 

 

 

中学生のときも。

 

 

 

 

 

燈のお父さん「今年も、誕生日おめでとう。燈。」

 

燈「あ、ありがとう……。」

 

 

 

 

 

そして、高校生になった今でも。

 

 

 

 

 

燈「……それじゃあ、いってきます。」

 

燈のお父さん「燈。」

 

燈「?」

 

燈のお父さん「誕生日、おめでとう。お母さん、夜帰ってこれるみたいだから、今年はいっしょに祝えるぞ。」

 

燈「! そうなんだ……。分かった、楽しみにしてる。」

 

燈のお父さん「ああ、期待しててな。……いってらっしゃい。」

 

燈「うん、いってきます……。」

 

ガチャ

 

 

 

 

 

ここ数年は、お母さんが夜勤で遅くなるのもあって、お父さんと2人で過ごすことが多かった。

 

でも、今年は久しぶりに3人で過ごせそうだ。

 

 

 

 

 

このときは、そう思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜PM 13:05 昼休み〜

 

【羽丘女子学園 天文部部室】

 

愛音「それでさー、そのときの問題がさー……」

 

私は今、あのちゃんと部室でお昼を食べている。

 

あのちゃんは昨日観ていたというクイズ番組について話していて、私はそれをお弁当を食べながら聞いている。

 

昔は考えられなかった光景だけど……今は、この何気ない時間が、すごく大切な時間に思える。

 

この時間も……一生、離したくない。

 

『ピロリン♪』

 

燈「!」

 

愛音「? 何?今の音?スマホ?」

 

燈「あ……ごめん、私のだ。何か……メッセージが、入ったみたい。」

 

愛音「へぇ、誰から誰から?」

 

燈「えーっと……。……あ。」

 

愛音「ん?」

 

 

 

 

 

『ごめん燈。やっぱりお母さん、今日も帰ってこれそうにないって。それと、僕も急に仕事が入っちゃって……。燈の誕生日、祝えそうにないや……。本当にごめんな。』

 

 

 

 

 

燈「……」

 

愛音「……ともりん、誰からだった?」

 

燈「……え?あ……お、お父さんから。お母さんとお父さん、今日帰り遅くなるって。それだけ、だったよ。」

 

愛音「帰り遅く……。そっか……。」

 

燈「あ、あのちゃんは、何も気にしなくていいよ。いつものことだから……大丈夫。」

 

愛音「……いつものこと?」

 

燈「う、うん……。」

 

愛音「……バレバレだよ、ともりん。」ボソッ

 

燈「? 何か言った?」

 

愛音「ううん、何も言ってないよ。とりあえず、早くお昼食べちゃおう!さっきの話の続きもしたいし!」

 

燈「う、うん……!」

 

……そう、いつものことだ。

 

今日じゃない日も、お母さんが帰ってこれるかもしれないっていう日はあった。

 

けど、そのほとんどが、やっぱりダメだった。

 

そして、最近はお父さんも忙しいみたいで……。

 

……今年は、私1人。

 

……でも、そんな日もあるよね。

 

一生に一度くらいは、そんな日が。

 

 

 

 

 

『分かった。仕事、頑張ってね。』

 

 

 

 

 

……よし、これでOK。

 

……今日は練習も休みだし、何しよう……。

 

仮面ライダーを観る……?

 

おもちゃでいっぱい遊ぶ……?

 

どこかに出かける……?

 

……迷う……。

 

愛音「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜PM 16:30 放課後〜

 

『キーンコーンカーンコーン』

 

終わった……。

 

よし、それじゃあ帰ろ…「ともりん!」!!

 

帰ろうと鞄を肩にかけようとした私を呼び止めたのは、すぐ後ろの席のあのちゃんだった。

 

燈「な、何?あのちゃん……。」

 

愛音「この後、用事ある?」

 

燈「よ、用事……?」

 

この後……?

 

……あると言えばあるけど、ないと言えばない……。

 

……何しようかとか、まだ決めてないから……ない、かな?

 

燈「……ない、と思う……。」

 

愛音「ないんだね!よし!それじゃあRiNGへ向かおう!」

 

燈「え……?あ、あのちゃ…「ガシッ!」!」

 

名前を呼ぶ前に、腕を掴まれた。

 

そしてそのまま……。

 

愛音「ほら行くよ!ともりん!ダッ!」

 

燈「!? ちょ、ちょっと待って……あ、あのちゃん……!?」

 

向かおうと言ったRiNGに行くのか、私はあのちゃんに腕を掴まれたまま教室を出て、廊下をぬけていった。

 

でも、今日は練習休みって立希ちゃん言ってたし……。

 

……よく分からなかったが、特に嫌だという理由もなかったので、そのまま黙って連行されることにしたのだった。

 

それにしても……あのちゃん、速い……。

 

絶対これ、また……息切れする……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜10分後〜

 

【RiNG】

 

愛音「よし、着いた!だいたい時間通り!」

 

燈「……今日って確か、練習、休みだったよね……?」

 

愛音「まぁまぁ、いいからいいから。」

 

燈「……」

 

私の腕を掴んだまま走ってたのは最初のほう……学校の中だけで、あとはここに来るまで私に合わせて歩いてくれていた。

 

私を気遣ってくれたのか、あのちゃんがそうしたかったからそうしたのかは分からないけど……結果的に、助かった……。

 

でも、あのちゃんのことだから、たぶん前者なんだろうな……。

 

 

 

 

 

あのちゃんについていって辿り着いたのは、スタジオの扉の前だった。

 

バンドの練習のとき、いつも使っている場所。

 

ここに来たってことは……もしかして、急遽練習の日になったとか、かな?

 

……でも、それなら立希ちゃんが連絡くれると思うし……。

 

うーん……。

 

愛音「それじゃあともりん、この扉を開けて、中に入ってみてよ。」

 

燈「え……私が?」

 

愛音「そう!ともりんが!」

 

……中に……何か、あるのかな?

 

私に開けてって言うってことは……あのちゃん、私を、驚かせようとしてる?

 

……やっぱり、仮面ライダー関係、かな?

 

愛音「……どうしたの?ともりん。早く開けなよ。」

 

燈「う、うん。……じゃあ、開けるね。」

 

愛音「思いっきりいっちゃえ〜!」

 

燈「お、思いっきり……?……わ、分かった。」

 

思いっきり……思いっきり……。

 

……よし。

 

燈「……え、えいっ!」

 

ガチャ

 

 

 

 

 

パァン‼︎ パァンパァン‼︎ パァン‼︎

 

燈「!? な、何……!?」

 

『『『燈(ちゃん)、誕生日おめでとう(。)!!』』』

 

燈「……へ?」

 

愛音「それじゃあ私も……えいっ!」

 

パァン‼︎

 

燈「!」

 

愛音「お誕生日おめでとう!ともりん!!どうだった?私達のサプライズ!」

 

燈「……さ、サプライズ……?」

 

透哉「ああ。愛音が提案したんだぜ。みんなで燈を驚かせてやろうって。」

 

立希「燈、どうだった……?」

 

そよ「……びっくりしすぎて、放心状態になってるんじゃない?」

 

楽奈「後でケーキ、食べる。」

 

燈「……」

 

透哉「……えーっと……燈?大丈夫か?……もしかして、今日じゃなかった、とかじゃないよな?誕生日……。」

 

誕生日……。

 

……あ、そっか。

 

今日、私の誕生日だ。

 

……昼くらいまでは、ちゃんと覚えてたはずなのに……いつの間にか、頭から抜けちゃってた……。

 

燈「……そうでした。今日は、私の……誕生日……。」

 

立希「良かった、合ってた……。」

 

愛音「だから言ったでしょ?合ってるから大丈夫だって。」

 

そよ「愛音ちゃんのことだから、またでたらめ言ってるのかと思った。」

 

愛音「ちょっとそよりん、またって何ー?ていうか私、そんなでたらめ言ったことなくない?」

 

透哉「まぁまぁ愛音。俺は最初から信用してたぞ。」

 

愛音「流石透哉さん!透哉さんラブ〜!」

 

立希「おい愛音、先輩に何言ってんだよ。」

 

愛音「何って、思ってることを言っただけですー。」

 

燈「……」

 

みんな……集まってくれたんだ……。

 

私の、ために……。

 

スソクイクイ

 

燈「楽奈、ちゃん?」

 

楽奈「嬉しい?」

 

燈「……うん。」

 

 

 

 

 

立希「だから、透哉先輩に変なこと言うなって言ってんの!」

 

愛音「変なことなんて言ってないでしょ!?ていうかりっきー、独占欲強すぎ!」

 

立希「なっ///!そ、そんなんじゃないから!とにかくそういうの、先輩も迷惑してるんだよ!」

 

透哉「いや、別に俺は気にしな…「先輩が絡むと余計ややこしくなるから黙っててください。」そ、そよ……わ、分かった……。」

 

そよ「……2人ともー、今はそんなことより燈ちゃんの誕生日でしょー?」

 

立希「! そうだった!くそ、こいつのせいでまた……。」

 

愛音「りっきーが余計な口出しするからですー。」

 

 

 

 

 

燈「すごく、嬉しい……。楽奈ちゃん、ありがとう。」

 

楽奈「ふふん。」

 

燈「……みんなも。」

 

 

 

 

 

透・愛・立・そ『『『?』』』

 

 

 

 

 

燈「私のために……ありがとう。」

 

愛音「……なーに言ってるの、ともりん。」

 

燈「え?」

 

透哉「まだまだこれからだぞ。」

 

立希「燈の、1年に一度しかない誕生日。今からいっぱい祝おう。」

 

そよ「ま、そのために練習も休みにしたんだもんね。」

 

立希「ちょ、そういうこと言うなって!」

 

楽奈「本当に、おもしれー女の子。」

 

……今まで誕生日は、お母さんとお父さんに祝ってもらうだけだった。

 

同じクラスの子にも自分の誕生日を言ったことはなかったし、言ったとしてもそれを覚えてもらえてるかと言えばそうでもなく……。

 

でも……今回は……今年だけは、違うみたい。

 

友達が……先輩が……大切な人達が、私の誕生日を祝ってくれている。

 

……もう、寂しくない……。

 

愛音「よーし!それじゃあまずはいつものあそこに行きますか!」

 

立希「いつもの……?」

 

そよ「ショッピングモールでしょ。」

 

愛音「ちょっとそよりん、ネタバレー。」

 

楽奈「抹茶、食べれる?」

 

透哉「ああ、食べれるぞ。確か、美味しい抹茶ソフトクリームが食べれるお店があったな。」

 

楽奈「ふふ、楽しみ。」

 

立希「透哉先輩、無理に奢らなくてもいいですからね?」

 

透哉「別に無理なんかしてないから大丈夫だよ。さて……そんじゃあ燈、行くか。」

 

燈「……はい!」

 

そよ「……嬉しそうな顔してる。」

 

楽奈「そよも。」

 

そよ「っ!……気のせいだよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ショッピングモール】

 

愛音「あー、ん。ん〜!美味しい〜!」

 

燈「……ほんとに、いいんですか?私だけ、買ってもらっちゃって……」

 

透哉「もちろんだ。なんたって、今日はお前の誕生日だからな。まぁ、なんなら燈だけじゃなくみんなに買ってやっても全然良かったんだけ…「透哉先輩?」え?」

 

そよ「全員でそれぞれ1回ずつ、燈ちゃんに何か買ってあげるって、そう決めましたよね?このソフトクリーム屋では、透哉先輩が、燈ちゃん"だけ"に、買ってあげるって、みんなで決めましたよね?」

 

透哉「わ、分かってるよ……冗談だって……。」

 

楽奈「抹茶ソフト、美味しい。」

 

そよ「……まぁ、楽奈ちゃんに至っては、立希ちゃんに買ってもらったみたいだけど。」

 

立希「てかそよ!お前また……」

 

そよ「あれ、これも言っちゃいけないことだったっけ……。」

 

愛音「さっきからそよりん、わざとやってる?それとも……ただの天然?」

 

そよ「……知らない。」

 

透哉「ま、まぁ、誰にでも間違いはあるから……気にすんなよ、そよ。」

 

燈「……美味しい……。」

 

透哉「だろ?ここのソフトクリームは日本一美味しいって言われるくらい絶品なんだぜ。」

 

燈「日本一……!すごい……。」

 

立希「……次は野良猫の番だけど、ほんとに大丈夫なの?」

 

楽奈「大丈夫。絶対燈、喜ぶ。」

 

立希「……不安だ……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ショッピングモール 猫カフェ】

 

立希「……」

 

「にゃ〜。」

 

「にゃーん♪」

 

「な〜♪」

 

愛音「おー、りっきーモテモテ〜。」

 

そよ「それにしても、楽奈ちゃんがこんなお店知ってたなんて。ちょっと意外。」

 

楽奈「たまたま見つけた。……燈、ん。」

 

燈「あ、ありがとう……。えっと……こう、かな。フリフリ」

 

「! にゃ!にゃ、にゃっ!」

 

燈「! す、すごい、じゃれてくる……。」

 

楽奈「燈、猫じゃらし振るの上手。」

 

燈「そ、そう?ありがとう……。」

 

透哉「おーい、猫達のおやつ持ってきたぞー……って、立希、お前すげえな。めちゃくちゃ懐かれてんぞ。」

 

立希「別に私、何もしてないんですけど……。ただ座ってるだけなのに、なんかどんどん寄ってきちゃって……。」

 

そよ「それが逆にいいのかもね。」

 

愛音「透哉さーん、おやつくださーい、」

 

透哉「おう。……ほら。みんなにも分けるから、手出してくれ。」

 

「にゃ!にゃにゃ!……にゃっ!」

 

燈「……ふふっ。」

 

楽奈「……満足?」

 

燈「うん。……ありがとう、楽奈ちゃん。」

 

楽奈「ふふん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ショッピングモール 食玩売り場】

 

そよ「……燈ちゃん、本当にこれでいいの?」

 

燈「うん。これがいい……!」

 

そよ「そう……。燈ちゃんがいいならいいけど。」

 

燈「でも……本当に、いいのかな……?」

 

透哉「いいんだよ。今日くらい甘えとけって。」

 

愛音「そうそう!むしろもっとねだってもいいく…「愛音ちゃん……?」じょ、冗談だって……。」

 

そよ「それにしても燈ちゃん、ゴチゾウも集めてたんだ。」

 

燈「ガヴ見てたら……だんだん、可愛く思えてきちゃって……。で、でも!もちろんガッチャードも好きだし、ライドケミートレカも……」

 

透哉「大丈夫、分かってる、分かってるからさ。……しかし、まだ売ってて良かったな、キャラパキゴチゾウとクッキッキーゴチゾウ。結構人気で、発売当初から売り切れ続出のところもあったらしいぞ。」

 

立希「しかも、発売からまぁまぁ日経ってるはず。なのに、まだ売ってるなんて……。この店もすごいけど、それを見つける燈もすごいよ。」

 

燈「そ、そんなこと、ないよ……。」

 

愛音「ともりん、ライダー運結構強いもんね〜。」

 

そよ「ライダー運……?」

 

楽奈「燈、ラッキーな女の子。」

 

透哉「お、派生バージョンが出たな、楽奈。」

 

そよ「……それじゃ、買ってくるから。」

 

燈「う、うん。……そよちゃん、ありがとう。」

 

そよ「お礼なんていいよ。だって……今日は燈ちゃんのわがままをいっぱい叶える日だもん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【中古屋】

 

愛音「さぁともりん!この中から何でも好きなものを選んでね!」

 

燈「な、何でも……。ど、どうしよう……迷う……。」

 

透哉「選ぶならやっぱパラレルか?」

 

立希「ガッチャレアも捨てがたいんじゃない?」

 

愛音「あはは……なんならどっちもでもいいよ?」

 

燈「そ、それは、流石に悪いから……頑張って、選ぶ……。」

 

 

 

 

 

そよ「……燈ちゃんの仮面ライダー好きの原点、か。」

 

楽奈「キラキラ、いっぱい。」

 

そよ「こうして見ると、燈ちゃんの好きそうな要素しかないね。今言ったキラキラとか、コレクション性とか、ポップな見た目とか……。」

 

楽奈「おもしれー仮面ライダー。」

 

そよ「……それにしても、楽奈ちゃんが仮面ライダー好きになるなんて、ちょっと意外。」

 

楽奈「自分でもびっくり。……でも、そよも。」

 

そよ「?」

 

楽奈「そよも……今は好き。」

 

そよ「……さぁ、どうだろうね。」

 

 

 

 

 

燈「……ふふっ。……よし、決めた。これにする……!」

 

愛音「えーっと……ガッチャードのガッチャレアだね!1枚だけでいいの?」

 

燈「え?……えっ、と……。できれば……こ、こっちも……。」

 

立希「こっちは……もう一つのガッチャードのガッチャレア……。ガッチャード、本当に好きなんだね、燈。」

 

透哉「ファイルも、もう3つ目に突入したんだっけか?」

 

燈「はい……!いつか……コンプリート、できたらいいなって。今は、思ってます。」

 

透哉「コンプリートかぁ。とうとうそこまで言うようになったか。」

 

立希「先はまだ長いだろうけど、燈ならきっとできるよ。一生応援する。」

 

愛音「あのー……そろそろ買ってきてもいいかなぁ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【マンション 長崎家】

 

愛音「いやー、楽しんだね〜。」ドサッ

 

そよ「何で家主より先にソファ座るの……。」

 

透哉「まぁまぁ。いっぱい歩いたから、ちょっとした疲れも出たんだろう。な、愛音。」

 

愛音「ともりん!今日買ってもらったもの、全部開けてみようよ!」

 

燈「う、うん!えっと……」

 

そよ「……」

 

透哉「……あ、あー……そ、そうだ!お茶出すだろ?手伝うよ。」

 

そよ「いや、一応透哉先輩達はお客さんだし、座って待ってて…「いいからいいから。えーっと、カップは……。」……はぁ。カップはそこの戸棚の……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャ

 

立希「ただいま。」

 

楽奈「お腹空いた。」

 

愛音「あ、お帰りー。りっきー、楽奈ちゃん。」

 

立希「……何してるの?」

 

愛音「何って、見れば分かるでしょ?ベルトで遊んでるんだよ。」

 

『タカ!トラ!バッタ!タートーバ!タ・ト・バ タ・ト・バ』

 

『オーズ!』

 

立希「……」

 

『ガッチャンコ!スチームホッパー!』

 

楽奈「ガヴとガッチャード。」

 

燈「……あ。お帰り……立希ちゃん、楽奈ちゃん。」

 

立希「ただいま……。燈、そのベルト、どうしたの?」

 

愛音「透哉さんが家から持ってきてくれたんだ!カードとゴチゾウは、ともりんの私物!」

 

立希「透哉先輩が?」

 

透哉「愛音に頼まれてな。誕生パーティーの中で遊んだらきっと楽しいって言われて、二つ返事で持ってきた。」

 

立希「はぁ……。で、そよは何してんの?」

 

そよ「ん?見れば分かるでしょ。ゴチゾウ並べてるの。」

 

立希「いや何で……?」

 

そよ「何でって……そこにゴチゾウがあったから?」

 

立希「……お前も大概好きだよな。」

 

そよ「そんなことより立希ちゃん、……例の物は受け取れた?ボソボソ」

 

立希「速攻で話変えるなよ。……燈はベルトに夢中か。……みんな、ちょっとこっち。」

 

 

 

 

 

立希「まぁ、この通り、問題なく受け取れた。」

 

愛音「りっきーが羽沢珈琲店にダメ元でお願いしたんだっけ。」

 

立希「お願いしたっていうか……流れで今度燈が誕生日だって言ったら、特注で作ってくれるって言うから……。」

 

そよ「ダメ元ってより、完全に向こうのご厚意だね。ちゃんと感謝しないとだよ、立希ちゃん。」

 

立希「わ、分かってるよ。」

 

透哉「特注ってすごいよな。流石つぐみだ。」

 

楽奈「りっきー、ケーキ食べる。」

 

立希「! 野良猫、声がでかい!」

 

 

 

 

 

燈「! ……あれ?みんな、どうして離れてるの……?」

 

 

 

 

 

立希「あ、いや、これは……えっと……」

 

ポン

 

立希「! 透哉、先輩……?」

 

透哉「今が、ベストなんじゃねえのか?」

 

立希「いや、でも…「考えてた構想とは違うかもしれないけど、これもサプライズには違いないでしょ。」……」

 

愛音「ともりん、りっきーと楽奈ちゃんが何しに出かけたのかまでは知らないから、きっとびっくりするよ〜?」

 

楽奈「燈、驚く。」

 

透哉「ああ、そうだな。きっと喜ぶと思うぞ。」

 

立希「……そう、か……。うん、そうかも……。分かりました、透哉先輩。」

 

愛音「(私も助言したのに透哉さんだけ名指し……?)」

 

そよ「……はぁ。」

 

楽奈「ケーキ、早く食べたい。」

 

立希「……燈!」

 

燈「! ど、どうしたの?立希ちゃん……。」

 

立希「……改めて……誕生日、おめでとう!これ……ケーキ、買ってきたから……みんなで食べよう。」

 

燈「ケーキ……。! さっき楽奈ちゃんと出かけてたのって……」

 

立希「うん。注文してたケーキを、受け取りに行ってた。」

 

愛音「しかもそのケーキ、羽沢珈琲店の特注なんだよ!」

 

楽奈「特別って言ってた。見た目も味も、豪華だって。」

 

燈「そうなんだ……。……立希ちゃん、ありがとう。」

 

そよ「お礼を言うにはまだ早いんじゃない?」

 

透哉「そうだな。まずは中身、確認しようぜ。」

 

燈「あ、そっか。……じゃあ、立希ちゃん。さっそく、開けてみてもいい?」

 

立希「もちろん!」

 

燈「……えいっ。」

 

パカッ

 

燈「!!」

 

『『『うわぁ(おぉ・へぇ)〜……!!』』』

 

燈「す、すごい……みんな、いる……。」

 

愛音「これ、チョコで作ってるのかな?真ん中にともりんがいて、その周りに私達が……。って普通にすごくない!?」

 

立希「今私も初めて見たけど、これは想像以上にすごい……。」

 

そよ「流石の私もびっくりだよ……。細かくてクオリティも高いし、ケーキ自体も……4つの層に分かれてるのかな?そこにいろんなフルーツが入ってて、すごく美味しそう……。」

 

楽奈「いただきまーす。」

 

透・愛「「ちょっと待て(待って)ー!」」

 

楽奈「!?」

 

愛音「こんなすごいケーキ、すぐにでも写真に撮らないと!」

 

透哉「その通りだ愛音!こんな豪華なケーキ、今後立ち会えるかどうか分かんねえんだからな。」

 

立希「愛音が2人に……。」

 

そよ「透哉先輩もそっち側だったんだね。」

 

楽奈「まだー?」

 

愛音「まだまだ、もうちょっと待ってて!」

 

透哉「んー、もう少しここら辺の角度を変えた方がいいかもな……。」

 

燈「……ふふっ。」

 

『ピロリン♪』

 

燈「? メッセージ……お父さんから……!」

 

立希「どうしたの?燈。」

 

燈「……ごめん立希ちゃん、私ちょっと、外出てくる。」

 

立希「え、外?」

 

そよ「……もしだったらベランダ、出てもいいよ。」

 

燈「そよちゃん……?……うん、ありがとう。」

 

 

 

 

 

【マンション 長崎家 ベランダ】

 

燈「……」

 

『仕事、もしかしたら早く終わるかもしれない。お母さんは……難しいかもしれないけど、もし早く家に帰れたら、2人で燈の誕生日を祝おう。』

 

燈「お父さん……。……ポチポチポチ」

 

『お父さん……今電話、できる?』

 

燈「……『ピロリン♪』き、きた!早い……。」

 

『え?うん。ちょっとだけなら、大丈夫だけど……』

 

燈「! よし。」

 

ピッ

 

『……プルルルル……プルルルル……プルルルル……

 

 

 

 

 

……もしもし、燈?』

 

燈「あ、お父さん……!ごめんね、急に……。」

 

燈の父『いや、全然大丈夫だよ。それで、どうしたんだい?』

 

燈「……お父さんと2人だけでも、誕生日祝ってくれるの、嬉しい……。でも……」

 

燈の父『?』

 

燈「私、今日帰るの、遅くなるかも……。」

 

燈の父『そうなのかい?』

 

燈「うん……。えっと……友達が、誕生日、祝ってくれてて……」

 

燈の父『! ……そうか。良かったな。』

 

燈「……うん!あ、だから、えっと……お仕事、頑張ってね。楽しみにしてるから……!」

 

燈の父『うん、分かった。ありがとう燈。』

 

燈「……ごめんね、それだけの電話だったんだけど……」

 

燈の父『いやいや、構わないよ。嬉しそうな燈の声が聞けて、お父さんも嬉しいよ。』

 

燈「え……私、そんな声、してた……?」

 

燈の父『ああ。自分の娘の声の変化くらい、すぐ分かるよ。』

 

燈「……『あ、ごめん燈。今上司に呼ばれちゃって……電話、切っても大丈夫かい?』! あ、うん、大丈夫……。」

 

燈の父『ごめんな。それじゃあ、また家でな。』

 

燈「う、うん……またね。」

 

燈の父『ああ、また。』

 

……プツン……ツー、ツー……。

 

燈「……」

 

 

 

 

 

『嬉しそうな燈の声が聞けて、お父さんも嬉しいよ。』

 

 

 

 

 

燈「……私、嬉しそうな声、してたんだ……。」

 

自分では、気づかなかった……。

 

やっぱり、お父さんに電話して良かったな。

 

 

 

 

 

 

ガラガラガラ

 

愛音「ともりーん、ケーキ食べよー!」

 

透哉「ろうそくもあるみたいだから、誕生日と言えばのあれ、やろうぜー。」

 

立希「燈、風邪引くから早く中に入りなよ。」

 

そよ「主役が風邪引いたーってなったら、洒落にならないしね。」

 

楽奈「ハッピーバースデーの歌で祝って、その後ケーキ食べる。」

 

 

 

 

 

みんな……。

 

燈「……うん!すぐ行く……!」

 

 

 

 

 

11月22日。

 

今日は、私、高松燈の誕生日。

 

今まではお父さんやお母さんがよく祝ってくれてたけど、今年は違う。

 

今年は……バンドの……MyGO!!!!!のみんなが。

 

あのちゃん、立希ちゃん、そよちゃん、楽奈ちゃん、そして透哉さんが。

 

私の誕生日を、祝ってくれる。

 

お父さんも、夜仕事が早く終わったら祝ってくれるって言ってた。

 

……こんなに多くの人達に、誕生日を祝ってもらえる日が来るなんて、夢にも思わなかった。

 

だから……感謝してる。

 

すごく……すごく、感謝してる。

 

今日は……私にとって、特別な日。

 

いつもより、特別な……。

 

私の大切な……一生離したくない人達と過ごす、いつもより特別な……私の、誕生日。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜???〜

 

【羽丘女子学園 天文部 部室】

 

「……りん!……ともりん、起きて!」

 

燈「……う、うーん……?……あ、あのちゃん……?」

 

愛音「やっと起きた。ともりん、ぐっすり眠ってたね〜。」

 

燈「……あれ?みんなは……?」

 

愛音「みんな?みんなって?」

 

燈「……あ……もしかして、夢……?」

 

愛音「? まぁいいや。ともりん、行くよ!」

 

燈「え?い、行くって、どこへ……」

 

愛音「RiNG!みんなでともりんの誕生日祝うんだから!りっきーもそよりんも、透哉さん来るなら行かないなんて言うから、私が説得してなんとか来てくれることになったんだよ。もうひどくない?別に透哉さんいてもいいじゃんね!」

 

燈「2人が、そんなことを……。やっぱり、あれは夢だったんだ……。」

 

愛音「というわけでともりん!寝起きで悪いんだけど、急ぐね!」

 

燈「……大丈夫!行こう、あのちゃん。」

 

愛音「ともりん……。うん!」

 

……いつか、現実の世界でも、みんなで仲良く集まれる日が来ますように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜2週間後〜

 

愛音「うぅ、寒〜!」

 

燈「あのちゃん、大丈夫……?」

 

愛音「大丈夫大丈夫!ほら、これでもちゃんとカイロ持ってるから!」

 

燈「そうなんだ……良かった……。」

 

愛音「もしだったら、ともりんも使う?えいっ!」

 

燈「うわっ。! ……あ、あったかい……。」

 

愛音「あはは、だよね〜。……それにしても、もうこんな季節か〜。」

 

燈「クリスマス……?」

 

愛音「あと2週間もしたらクリスマスだもんな〜。それが過ぎたら大晦日、それからお正月……あっという間に来年だよ〜。」

 

燈「……」

 

愛音「……ともりん?どうかした?」

 

燈「……クリスマスも……大晦日も、お正月も……みんなで、過ごせるかな?……私の誕生日のとき、みたいに。」

 

愛音「……うん、きっと過ごせるよ。りっきーとそよりんは、また私がなんとか説得してみるから!」

 

燈「わ、私も、手伝う……!」

 

愛音「ともりん……。うん!ありがとね!」

 

……夢で、みんなといっしょに私の誕生日を過ごしたみたいに……クリスマスも、大晦日も、お正月も……その他のいろんな行事も、みんなで仲良く、楽しく過ごせる……そんな未来を、私は……。

 

……絶対、ガッチャする……!




誕生日大大大遅刻の件は立希ちゃんにこれでもかと言うほど叱られたのであえてここでは何も言いません……。

というわけで皆さん、お久しぶりです。

ちゃんと生きてます。

気がつけばもう12月……あと3週間ちょいで来年……。

なんかほんとあっという間ですね……。

しかし、まだ今年が終わるまで3週間ちょいはあるので、あと1、2話くらいは頑張って投稿したい……と思ってはいますが、期待はしないでください……。

とりあえず今は、18日のMyGO!!!!の2ndアルバムの発売が楽しみです。

マイムジのライブ行きてえ……。
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