仮面ライダーが浸透したバンドリの世界   作:知栄 砂空

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『感動の世界は、俺が守る。』

燈「うわぁ……。」

愛音「おぉ……!」





愛音「面白かったー!」

燈「す、すごかった……。」

透哉「もうこれどうやって収拾つけるんだよって思ったけど……なんとかなるもんだな。」

愛音「いろんなライダーが出てきて、なんかわちゃわちゃしてて……こういうの、私好きかも!」

透哉「お、マジか!じゃあ愛音は、春映画好きかもな!」

愛音「春映画?それっていったい……?」

透哉「お、気になるか愛音。話せば長くなるが……まず春映画の始まりはだな……」

愛音「(あ、これ本当に長くなるやつだ……。)」

燈「が、頑張って、あのちゃん……!」

愛音「あ、あはは……。じゃ、じゃあともりん、先にみんなで153話、見ておいでよ。」

燈「わ、分かった。……それでは……始まり、ます……!」


第百五十三話 そよ、秘密の取り引き

【RiNG スタジオ】

 

立希「……よし、じゃあ5分休憩。」

 

愛音「やっっと休憩だ〜!」

 

「ほれ、水だ。」

 

愛音「あ、ありがとう〜……って透哉さん!?」

 

透哉「! な、何驚いてたんだよ……。」

 

愛音「い、いやー、ともりんあたりが渡してくれたのかと思って、見たら透哉さんだったから、びっくりして……。」

 

透哉「はは、そういうことか。ほら、立希も。」

 

立希「……私、いらないんで。」

 

愛音「え〜、そんなこと言わないでもらっときなよー。水分補給は大事だよー?」

 

立希「別に、水くらい自分で買えるし。」

 

透哉「……そんじゃあ先に燈、はい。」

 

燈「あ、ありがとうございます……。」

 

立希「なっ……!」

 

透哉「……そよと楽奈もほら、水だ。」

 

そよ「……いくらですか?」

 

透哉「そんなの気にすんなって。いいから黙ってもらっておけ、ほら。」ズイッ

 

そよ「っ……。あ、ありがとうございます。」

 

楽奈「もらう。スッ」

 

立希「……」

 

愛音「ほら〜、そよりんと楽奈ちゃんも、ともりんももらってるよ〜?」

 

立希「……はぁ〜。……水、私にもください。」

 

透哉「おう、もちろんだ。はい。」

 

立希「……どうも。……ゴクゴクゴク」

 

愛音「あ、それで透哉さん!練習、どうでしたか?」

 

透哉「ああ、良かった……っていうか、感動したよ。ライブのときとはまた違った雰囲気で、練習でも手を抜かない!っていう真剣さがすごい伝わってきたし、これは私情だけど、この前のライブではやらなかった曲がいろいろ聞けて嬉しかったし、あとは……」

 

 

 

 

 

燈「ゴクゴクゴク……おいしい……。」

 

そよ「……あんなに長々と、感想出てくるものなんだ……。」

 

燈「本当によく、見てくれてるってことだよね……。やっぱりすごいな、透哉さんは……。」

 

そよ「……」

 

今日から練習に、新しく透哉さんが参加することになった。

 

参加とは言っても、やる側じゃなくて見る側で……もうちょっと分かりやすく言うと、私達の練習を見てもらうって形で……。

 

でも、透哉さんはそれを、快く引き受けてくれたんだ。

 

さっきみたいに水をくれたり、っていうふうにMyGO!!!!!のサポートもしてくれるみたいで、そのことを伝えたり、あのちゃんが説得したりすることで、なんとか立希ちゃんにも許可をもらうことができた。

 

あのちゃんの提案で始めたことだけれど、透哉さんに見てもらうことで、私もあのちゃんもいつも以上に頑張るぞって気持ちが強くなるし、透哉さんも私達の練習風景を見てみたかったみたいで……一石二鳥、だよね。

 

そよちゃんと楽奈ちゃんは、透哉さんのことはあまり……って感じだけど……嫌な素振りを見せてるわけでもないし、とりあえずは様子見、ってことなのかな……?

 

……!

 

ってそうだ!

 

私、そよちゃんに聞きたいこと、あったんだ……。

 

……直接的じゃなく、それとなく……。

 

えっと……何て言おう……。

 

『プルルルルル……プルルルルル……!』

 

燈「!?」

 

楽奈「……何?この音。」

 

そよ「ごめんね、私のだよ。えっと、誰から……、!」

 

ん……?

 

そよ「……」

 

今、そよちゃんの顔つきが、変わった……?

 

そよ「……ごめん2人とも、ちょっと私、外で電話してくるね。」

 

燈「え?……でも、もうすぐ休憩終わり…「すぐ戻るから。立希ちゃんにはそう言っておいて。」……わ、分かった。」

 

……バタン

 

……なんか、慌てたように出て行っちゃった……。

 

……もしかして、あの電話……昨日の……?

 

 

 

 

立希「よし、休憩終わり。練習再会する……って、そよは?」

 

楽奈「出てった。」

 

立希「は?出てった?何しに。」

 

燈「あ、えっと……ちょっと、電話しに行くって、外に……」

 

立希「電話?練習再会するってのに、何でそんなタイミングで……。待ってて、すぐに連れてくる。」

 

愛音「相変わらず強引だなぁ。」

 

燈「ま、待って立希ちゃん!」

 

立希「燈?」

 

燈「わ、私が、連れてくる……。」

 

透哉「燈が?でも、それじゃあ練習が……」

 

燈「す、すぐ戻ってくるから……!ごめん立希ちゃん!ダッ!」

 

ガチャ……バタン

 

立希「あっ、燈!」

 

愛音「なんかともりん、心なしか焦ってたような……。」

 

透哉「早くしないと立希に怒られるから、とかか?」

 

立希「……別に、少しくらい遅れても、怒ったりしないし……。」

 

愛音「え〜?それどの口が言ってるの〜?いつも私がちょっと遅れるとすぐぐちぐち言うじゃ〜ん。」

 

立希「お前はいつもだからだよ!」

 

楽奈「練習、やらないの?」

 

透哉「……2人が帰ってくるまで、個人練かもな。」

 

楽奈「分かった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……バタン

 

えっと、そよちゃんは……。

 

キョロキョロ……ロビーのほうかな。

 

 

 

 

 

……いない……。

 

だとしたら……RiNGの外にいるのかも。

 

 

 

 

 

ガー

 

……!

 

いた!

 

入口から少し離れた、柱の影のところで電話してる……。

 

あの表情……たぶん、お母さんとかじゃ、ない、よね……?

 

ってなったら、やっぱり……。

 

そよ「……なるほど……。ええ……そうなんですね。」

 

……昨日、いっしょにいた、三人の男の人の誰かと電話してるのかな……。

 

連絡先まで、交換してたんだ……。

 

そよ「それで、今回は……これですか。……20000、なかなかするなぁ……。」

 

に、二万……?

 

って、いったい何の……。

 

そよ「分かりました、探してみます。……はい。ではまた、次の連絡をお待ちしております。……ピッ」

 

電話、終わった……。

 

そよ「……はぁ。……何で私がこんなこと……。まぁでも、ギブ&テイクってこういうことか。」

 

ギブ&、テイク……。

 

そよ「……なんか、あの人達の言いなりになってるみたいで、ちょっと癪だけど……いっか。この関係も、たぶんもうすぐ終わるはずだから……。」

 

言いなり……?

 

この関係……?

 

そよ「……戻ろ。そろそろ立希ちゃんがカンカンになってる頃だろうし。」

 

……!

 

こ、こっちに来る……!サササッ

 

そよ「……ガー」

 

燈「……ふぅ。なんとか、バレずに済んだ……。」

 

反対側にも柱があってよかった……。

 

……それにしても、今の電話……。

 

 

 

 

 

『……なんか、あの人達の言いなりになってるみたいで、ちょっと癪だけど……いっか。この関係も、たぶんもうすぐ終わるはずだから……。』

 

 

 

 

 

……そよちゃん……。

 

やっぱり、何か、悪いことに利用されてるんだ……。

 

だって、あの言い方……言いなりって、この関係って……絶対そうだよ……。

 

……もう、聞くまでもないよね。

 

……守らなきゃ。

 

私が、そよちゃんを……守らなきゃ……!

 

そのためにも、私がすべきことは……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜翌日〜

 

【ショッピングモール】

 

愛音「今回の配布カード、超良くないですか!?はがす前とはがした後で、2枚持っておきたいくらいですよ〜。」

 

透哉「すげえ分かるぞ!機会があったら、別の店でもう1枚もらうのもありかもな。それと、今回のこのはがしたやつに付いてるシリアルコードで、限定のLRが抽選で当たるキャンペーンもやってるから、忘れず応募しないとな!」

 

燈「……」

 

……何も、思いつかなかった……。

 

そよちゃんを守るって言っても、どう守ればいいか……。

 

そよちゃんに直接聞いてみる?

 

ううん、それは流石に……。

 

そよちゃんを1日尾行してみる?

 

……いつどこに出かけてるのか分からない……。

 

じゃあ……いっそのことみんなに相談する?

 

……ダメだよね。

 

そよちゃんの気持ちを考えたら……それも、ない。

 

やっぱり、私が1人でやらなきゃ。

 

……でも……いったいどうすれば……。

 

「……りん。……ともりん!」

 

燈「!! え?な、何?」

 

愛音「何はこっちのセリフー。どうしたの?さっきからぼうっとしちゃって。」

 

燈「あ……えっと……ちょっと、考え事……。」

 

透哉「ガヴのことでも考えてたのか?」

 

燈「えっ……あ、そ、そんなところです。」

 

愛音「そっかー。あ、ガヴといえば私、この前DXゴチゾウのセット版と単品版買ったんだ。」

 

透哉「へぇ、単品版買えたのか。何買ったんだ?」

 

愛音「それが……ふわマロとザクザクチップスしか売ってなくて、その2つだけ……。でもでも!なんとふわマロのほう、表情違いが出たんですよ!」

 

透哉「おぉ!すげえな!あれの狙いって、やっぱ表情違いだもんなぁ。」

 

愛音「通常版が出てダブったとしても、本編で同じゴチゾウがいくつもいたりしますし、そんなダメージないですよね。」

 

透哉「確かにな。」

 

……ご、ごまかせた……。

 

仮面ライダーの話、私も混ざりたい……けど、今はそよちゃんのほうが……。

 

うぅ……どうすればいいんだろう……。

 

いっそのこと、近くで見かけたりできれば一番いいんだけど……そんな都合の良いこと、起きるわけが……。

 

 

 

 

 

そよ「……」スタスタスタ

 

 

 

 

 

燈「……!!??そ、そそ……!!」

 

愛音「! な、何!?どうしたのともりん!」

 

透哉「今、何か言ったよな?えっと……そー……何だって?」

 

燈「え!?あ、いや……。……わ、私、ちょっとトイレ行ってきます!タッタッタ」

 

透哉「え……?いや、トイレなら、こっちの店のトイレ行ったほうが近……って、聞こえてねえな……。」

 

愛音「ともりーん!透哉さんがー……って、行っちゃった……。急にどうしちゃったんだろう?ともりん。」

 

透哉「うーん……それにしても、さっきあいつ、そ……何て言いかけたんだ?」

 

愛音「そ……そ……そよりん?」

 

透哉「そよ?何で急にそよ?」

 

愛音「そよりんをたまたま見かけて、『あ!そよりん!』って言いかけた……とか?」

 

透哉「いやいや、それはないだろ。あいつ、今日は友達と遠くまで買い物に行くって言ってたんだぜ?ここら辺の近場じゃあ見かけるはずがねえよ。」

 

愛音「そういえばそうだった!じゃあそよりんのことじゃないですね。」

 

透哉「そうそう。」

 

透・愛「「あはは……。」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そよ「……」スタスタスタ

 

 

 

 

 

燈「……ソー」

 

つ、ついてきちゃった……。

 

そうだったらいいなぁって、思っただけなのに……まさか、本当にいるなんて……。

 

すごい、偶然……。

 

……それにしてもそよちゃん、どこに、向かってるんだろう……。

 

確か今日は、友達と買い物に行くって……言ってたような……。

 

でも……近くに、そんな人、いなさそうだし……。

 

買い物……って感じでも、ないような……。

 

……まさか……。

 

まさか、ね……。

 

 

 

 

 

そよ「……キョロキョロ」

 

 

 

 

 

? 何か、キョロキョロしてる……?

 

誰かを探してる、のかな?

 

それとも……。

 

 

 

 

 

そよ「……スタスタスタ」

 

 

 

 

 

は、入ってった……!

 

あそこは……また、路地裏……。

 

ってことは、やっぱり……。

 

 

 

 

 

そよ『……それじゃあはい、これ。スッ』

 

『へへ、確かに。』

 

『これでもらえるなら、安い仕事だぜ。』

 

『ありがとな、そよちゃん。』

 

そよ『……』

 

 

 

 

 

絶対、そうだ……。

 

あのときみたいな……取引、っていうのかな。

 

それも……悪い方の……。

 

……そよちゃんを……。

 

……守らなきゃ……。

 

 

 

 

 

【路地裏】

 

「……お、そよちゃん。流石、時間通りじゃ〜ん。」

 

そよ「別に、毎回わざわざこんな路地裏でやらなくてもいいですよね?」

 

「いやいや、こんなとこ他の人にでも見られたらヤバいでしょ。」

 

「そうそう。そよちゃんだって、周りの目気にしちゃうだろ?」

 

そよ「まぁ、それは……そうですけど……。」

 

「だろ?というわけでさっそくだけど、例の物、先にいいかな?」

 

そよ「……」

 

「……?どうしたの?そよちゃん。」

 

そよ「……ごめんなさい。今回は、用意できませんでした。」

 

「え、用意できなかった?」

 

「それっていったい、どういう……」

 

そよ「いろんな場所を回ってみたんですけど、どこにも見当たらなくて……。」

 

「そっかー。やっぱなかなか見かけないんだな〜。」

 

「そよちゃんなら、もしかしたらって思ったんだが……。」

 

「残念。でも……それだと、交渉は成り立たないな。」

 

そよ「……」

 

「さて、どうしたもんか……。! そうだ、俺いいこと思いついたぞ。」

 

「ん?」

 

「何だ何だ?」

 

「……」ヒソヒソヒソ

 

「「……なるほど、それはいいな。」」

 

そよ「?」

 

「……じゃあそよちゃん。代わりのものでもいいよ。」

 

そよ「代わり……?」

 

「つまり、2万円ってこと。」

 

そよ「……」

 

「どうする?素直に俺らに2万渡して交渉成立させるか、渡さずに交渉決別するか。」

 

「まぁでも、そよちゃんなら……そうするだろうなぁと思ってるけどねー。」

 

「ああ、きっとな。」ニヤニヤ

 

そよ「……分かりました。」

 

ゴソゴソゴソ

 

「「「……」」」ニヤニヤ

 

そよ「……これで、教えてもらえるなら……

 

 

 

 

 

「だ、ダメーー……!!」」

 

 

 

 

 

え!?」

 

「「「!?」」」

 

燈「っ!」バッ!

 

そよ「と、燈ちゃん!?何で……」

 

燈「だ、ダメだよ、そよちゃん……!そんな、簡単にお金を渡すなんて……。」

 

そよ「……」

 

「だ、誰だ……?」

 

「そよちゃんの友達……?」

 

「何で、こんな場所に……」

 

燈「そ、そよちゃんは……私が、守る……から……!」

 

そよ「ま、守るって……え……?」

 

「……だから、そんな両手なんて広げて……。」

 

「漫画とかでよく見る光景だけど、現実でもほんとにする子いるんだ……。」

 

「ひゅーひゅー、カッコいいな〜。」

 

燈「……」

 

そよ「……震えてるよ、燈ちゃん。」

 

燈「そ、それでも、私は……。」

 

「……はぁ、分かった分かった。」

 

燈・そ「「!」」

 

「今回は諦めるよ。」

 

「そんな雰囲気じゃなくなったしな。でも、交渉決別ってのは変わらないけど。」

 

そよ「……」

 

燈「……も、もう……」

 

そよ「?」

 

燈「もう……そよちゃんと、会わないで、ください……!」

 

「「「え?」」」

 

そよ「燈ちゃん?」

 

燈「お金を強要したり……怪しい取り引きをしたり……そんな、悪いことに……そよちゃんを、巻き込まないでください!私達の大事な、友達に……ひどいこと、しないでください!」

 

ガシッ

 

そよ「え?ちょっ……!」

 

燈「……そよちゃんは……私が、守るから……!」タッタッタッタ……‼︎

 

そよ「……」

 

 

 

 

 

「「「……」」」ポカーン

 

「あ、怪しい取り引き……?」

 

「なんか俺達、めちゃくちゃ悪者扱いされてなかったか?」

 

「いろいろとあらぬ誤解をされた気がする……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【公園】

 

燈「……はぁ……はぁ……はぁ……。」

 

そよ「……」

 

燈「こ、ここまで、来れば……たぶん、もう、大丈……夫……だと、思う……。」

 

そよ「……とりあえず、水飲んできなよ。」

 

燈「……そ、そうする……。」

 

そよ「……」

 

 

 

 

 

そよ「落ち着いた?」

 

燈「な、なんとか……。ありがとう、そよちゃん。」

 

そよ「別に、私はただ水飲んできなって言っただけだよ。……そんなことより……」

 

燈「?」

 

そよ「どうして、あんなことしたの?」

 

燈「え?……どうしてって……」

 

そよ「……」

 

燈「そんなの……そよちゃんを、悪い人達から守るために、決まってるよ。」

 

そよ「悪い人達って確信もないのに?」

 

燈「だ、だって、お金を渡すよう言ったり、この前もそよちゃんに何かカードをもらって、怪しい取り引きしてたし……」

 

そよ「あのときつけてたの、燈ちゃんだったんだ。」

 

燈「え?……あ!」

 

そよ「そうなると……昨日電話してたときに物陰に隠れてたのも、燈ちゃんだったってわけだ。」

 

燈「き、気づいてたの……!?」

 

そよ「なんとなくね。誰かまでは分からなかったけど、つけられてる気配があったから。」

 

燈「さ、流石そよちゃん……。」

 

そよ「……確かに、他の人から見たら、悪い人に見えちゃうか。」

 

燈「……何で……」

 

そよ「……」

 

燈「何で、あんなことしたの……。」

 

そよ「それは……」

 

燈「そよちゃん……私、そよちゃんが苦しんでるの、もう見たくない。だから、何か嫌なことがあるなら、話してよ。私じゃ、心許ないかも、しれないけど……でも、力に、なりたいから。そよちゃんを……守りたいから……!」

 

そよ「……さっきから燈ちゃん、私を守る守るって言ってるけど……全部、誤解だよ。」

 

燈「え……?」

 

そよ「……分かった。全部話す。じゃないと、この話終わりそうにないし。燈ちゃんも納得しないし、この手、離してくれそうにないしね。」

 

燈「……あ。手、繋いだままだった……。ごめん……」

 

そよ「いいよ、このままで。」

 

燈「! ……うん。」

 

 

 

 

 

燈「透哉さんの……情報……?」

 

そよ「そ。鑑さんの情報を提供するから、その代わり自分達の指定するものを買って渡せって。要は、情報提供料ってことだね。」

 

燈「情報、提供料……。」

 

そよ「だから、燈ちゃんが怪しい取り引きって言ってたのは、決して怪しくなんかなくて、その情報提供料を渡してるだけだったんだよ。」

 

燈「……でも……周りから見たら、怪しく、見えちゃうんじゃ……」

 

そよ「……まぁ、それはそれとしてね。とにかく、私はあの人達にひどいことも嫌なこともされてないから。燈ちゃんが思ってたことは、全部勘違いだったってこと。」

 

燈「……そう、だったんだ……。」

 

そよ「……まだ、納得できないの?」

 

燈「……どうして、透哉さんのことを、あの人達に……?そんなことしなくても、本人に聞けば……」

 

そよ「それができれば、とっくにしてるよ。……したくなかったんだよ。それに、私が突然鑑さんにあなたのこと教えてほしいですなんて言ったら、変でしょ。」

 

燈「変……かな……?透哉さんなら、二つ返事で教えてくれると思う、けど……。」

 

そよ「……そういう意味で言ったんじゃないんだけどな……。」ボソッ

 

燈「え?」

 

そよ「ううん、何も。……どう?これで納得できた?」

 

燈「……」

 

そよ「……まだ何か?」

 

燈「……そよちゃんが、何であの人達と会ってたのか、分かった。その会ってた理由も、私が思ってるようなことじゃなかったのも、分かった。……でも……」

 

そよ「でも?」

 

燈「……お金と、情報を交換するのは……ちょっと、違うと、思う。」

 

そよ「……」

 

燈「どうやってそよちゃんが、あの人達に出会ったのかは、私には分からないけど……。私は……そよちゃんに、もうあの人達には会ってほしくない……。」

 

そよ「……何で?」

 

燈「だって……心配だから……!私が思ってるような、悪い人じゃないのは分かったけど……それでも、100%じゃ、ないから……。もしかしたらってこともあるし……そよちゃんには、自分を、大切にしてほしいから……。」

 

そよ「……自分を大切に……」

 

燈「透哉さんやあのちゃんが、もしこのことを知ったら……きっと、同じことを言うと思う……。」

 

そよ「……」

 

燈「……あ、えっと……ご、ごめん……。やっぱり今の、聞かなかった、ことに…「分かったよ。」……え?」

 

そよ「あの人達には、もう会わない。私も、だんだん嫌気がさしてきてたところだったし。」

 

燈「い、嫌気……。」

 

そよ「……それじゃあ、そろそろ行くね。」

 

燈「え?」

 

そよ「え?って……あの2人と遊びに来てたんでしょ?」

 

燈「遊びに……。! そ、そうだった!」

 

『〜♪』

 

燈「! あ……透哉さんから、電話……。」

 

そよ「……じゃ、またね。」

 

燈「あ、ま、また……。」

 

そよ「……」

 

燈「……

 

 

 

 

 

……そよちゃん!」

 

そよ「……何?」

 

燈「……また、練習でね。」

 

そよ「……分かってるよ。」

 

燈「……」

 

行っちゃった……。

 

……これでとりあえずは、一件落着、なのかな。

 

そよちゃんがお金を渡すの、阻止できたし……私が勝手なことを言ったからってのはあるけど、もう会わないって、言ってたし……。

 

……私、そよちゃんを守れた……のかな……?

 

『〜♪』

 

! そうだ電話!

 

えーっと……。

 

燈「も、もしも…「燈!お前今どこにいるんだ!?」ご、ごめんなさい……!今はえっと……路地裏……じゃなくて……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そよ「……」

 

『透哉さんやあのちゃんが、もしこのことを知ったら……きっと、同じことを言うと思う……。』

 

燈ちゃんはああ言ってたけど……いまいち、信用できないんだよね。

 

愛音ちゃんはまぁ、確かに言いそうだけど。

 

あの人が悪い人じゃないってことは、なんとなく分かる。

 

分かるけど……人は変わるんだよ、燈ちゃん。

 

どんなに温厚で、心優しいように見えても。

 

あのときみたいに……いつ何がきっかけで、どう変わってしまうかなんて、他人には分からないんだから。




やっっっと話が進みました。

あ、タイトルからお察しの通り今回の話のメインはそよさん、つまりそよさん編です。

そよさんと言えば……MyGO!!!!!の新しい漫画?が始まると発表されましたね!

個人的には、たぶん、おそらく、そよさんがメインの話になる……のかな?と思っているのですが……何にしても楽しみです!

あと2ndアルバム聴いてたら1stアルバムも欲しくなってきました……。(前から欲しかったんだけどね)

どっかに安く売ってねえかなぁ……。
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