タイトルのbyの後が『???』となっているのに関係が……?
真相は、実際に見て確かめてください。
〜某日〜
【鑑家 透哉の部屋】
透哉「zzz……。」
「……くん!……きて!」
透哉「……んー?」
「……くん!……きてってば!」
透哉「……何だよ……もう少し寝かせろよ……。」
「……くん!透哉くんってば!いい加減起きてよー!」
透哉「ったくうるせえなぁ。もうちょっと寝かせてくれたっていいだ……」
香澄「もうー、やっと起きた。」
透哉「……ろ?」
ロック「透哉くん、すごいぐっすり寝てたね……。」
美咲「しかも感想会の最中に……。」
瑠維「非常識よ。」
日菜「あはは、流石透哉先輩だねー。」
透哉「(……ん?)」
リサ「ねぇねぇ透哉先輩♪どんな夢見てたんですか?」
巴「お、それアタシも気になるな!」
透哉「(……何だ、この違和感……。)」
香澄「……ねぇ透哉くん、聞いてる?」
透哉「あ、ああ。……え?」
巴「まだ寝ぼけてるのか?透哉。」
日菜「うーん……そうなると、もしかしたら夢も覚えてないかもねー。」
ロック「じゃあ……とりあえず感想会に戻ろっか。」
リサ「そうしましょう!えーっと、確かブーストマーク2に変身したってところで話が…「ちょ、ちょっと待て!」? どうしました?透哉先輩。」
透哉「それだよ!」ビシッ!
リサ「?」
瑠維「鑑さん、人を指差すのは失礼よ。」
透哉「え?あ、悪い……じゃなくって!お前もだよ!」
瑠維「? 何のこと?」
透哉「いや、だからさ……
……呼び方とか話し方、おかしくねえか?」
香・巴・日・リ・美・瑠・ロ「……??」
美咲「別に、いつも通りだと思うけど……。」
透哉「……えっと……じゃあとりあえず、お前だ。俺は別に、上下関係とか気にしないんだけど……いきなりそれは、違和感あるぞ?」
美咲「いや、そんなこと言われても、昔からこうでしょ。何言ってんの?」
透哉「そ、それはこっちのセリ…「透哉先輩、さっきから何かおかしいですよ?もしかして、寝過ぎですか?」……リサ、お前は俺に対してタメ口だったよな……?」
リサ「え?いやいや、何言ってるんですか?ヒナじゃないんですから、先輩に対してタメ口でなんて話しませんよ。」
日菜「ちょっとリサちー、それどういう意味ー?」
透哉「?? てかその前に、何でお前が先輩って…「あぁもう!こんなんじゃ埒があかない!リサも透哉も、とりあえず座る!」……こんなことあまり言いたくないけど巴、お前後輩…「座れ!」……はい。」
ロック「……と、とりあえず、感想会やらん?中途半端なところでストップしてるし、そっちを先に終わらせてから、改めてそのよく分からない話をしたほうがいいと思うんやけど……。」
香澄「それもそうですね。透哉くん、みんな、ロックさんの言う通りだよ!まずは感想会、それからこのよく分からない話をする!それでどうかな?」
透哉「(よく分からない話って……。)」
瑠維「ええ、問題ないわ。」
日菜「あたしもー!」
美咲「……分かったよ。」
香澄「透哉くんもそれでいい?」
透哉「え?いや、俺は…「い・い!?」……お、おう。」
香澄「よし、じゃあ決まり!えーっと、それでどこまで話したんだっけ……。」
美咲「英寿がブーストマーク2に初変身したところまでだよ、戸山さん。」
香澄「あ、そっか。ありがとう美咲ちゃん!」
透哉「……なぁ、感想会って?」ボソッ
瑠維「それも覚えていないの?……ギーツ26話と27話の感想会。分かりやすく言えばブーストマーク2初変身回とその次の回ね。その2話についての感想会を、今しているのよ。」
透哉「な、なるほど……。ん?おい、ちょっと待て。」
瑠維「今度は何?」
透哉「俺、確かその回の感想会はやったぞ?ちゃんと友希那にも定期報告したし……てか、丁度お前とやった回じゃねえか!」
瑠維「何寝ぼけたことを言っているの?一度、顔洗ってきたほうがいいんじゃないかしら。」
透哉「え、え〜……?(ど、どうなってんだ……。てか、やっぱ違和感すげえな……。)」
香澄「いやー、強かったねーブーストマーク2!」
巴「宇宙から飛来した四つのブーストバックルと英寿が持っていたブーストバックルが合体して、ブーストマーク2バックルが生まれたんだよな!それを使うまで英寿にしては珍しく苦戦してたのに、ブーストマーク2になった後は比べものにならないほど圧倒してたよな!」
美咲「しかもリボルブオンしてビーストモード、だっけ。その状態になって五つの櫓を全部破壊して。さっきまで苦戦してたのが嘘のように、道長&透ジャマトのタッグを圧倒して……って、これは今宇田川さんが言ったか。」
リサ「でも、そういうすごい!カッコいい!って思ったシーンは、何度もしゃべりたくなりますよね〜。」
ロック「ふふ、そうだね。」
日菜「でもまさか、英寿が転生者だったとはねー。過去の願いを、何年の時を経て叶えるって……しかもそれを想定してたってことだよね?いつかそのときが来るのをずっと。……やっぱすごいや、英寿。」
瑠維「先を見越した行動を常にとっているということよね。まさに、尊敬に値するわ。」
香澄「先を見越しすぎな気もしますけどね……。でも、ここまで用意周到なキャラはなかなかいないよねー。」
透哉「……」
日菜「……ねー。透哉先輩、さっきから何も話してないよ?」
透哉「……え?」
リサ「それじゃあ感想会にならないと思いますけど。」
透哉「あ……わ、悪い。えっと……」
香・巴・日・リ・美・瑠・ロ「……」
透哉「……み、みんなで屋台やってるの、微笑ましくて良かったよな。特に、英寿がああいう砕けた話し方で子供達と接しているのは、新鮮でなんか良かったっていうか、面白かったっていうか……。」
香澄「……分かる!非常に分かるよ!あそこは私も好きだったなー。」
透哉「だ、だよな。はは、ははは……。(な、慣れねぇ……。)」
瑠維「……それじゃあ少し早いけど、次の回にいきましょうか。」
ロック「次の回からは、戦国ゲームが始まったんだよね。」
日菜「初っ端景和や祢音が武士みたいな格好になったのが面白かったよねー。あと、生身アクションも多めでカッコよかったな〜。」
リサ「分かる!あと武士といえば……ニラムかな?でもあれは、武士というより、将軍だったけど。」
美咲「あそこでゲイザーになっちゃえばいいのに、って思っちゃったのは、野暮かな……?まぁ取られるリスクがあるからあえて変身しなかったんだろうけど。」
香澄「わ、私もそれは思っちゃったなー……。」
透哉「ゲイザーは強いとは言え、一瞬でもスキをつかれてベルトを取られたら終わりだもんな。しかも道長にはゾンビバックルがある。倒したとしてもまた復活する可能性があるからな。」
巴「そうだよなー。……でもまぁ、英寿のブーストマーク2があるから、道長も他のジャマトも余裕だったよな。……副作用はあるけど。」
香澄「使ったときのスピードに自分の体がついていけず、使った後は極度の疲労状態に陥っちゃうんだよね。そのせいで終盤、ジーンの前で英寿がやられそうになっちゃってたし。」
日菜「でも裏を返せば、そのスピードについていけるようになったら副作用はなくなるってことだよね?」
美咲「まぁ、そうだね。」
リサ「でもそれ、次回のレーザーブーストで克服…「ストーップ今井さん!」んー!んー!」
瑠維「ここでそれを言うと、ネタバレになるわよ。」
透哉「? ネタバレも何も、もうその回は放送され…「今は26話と27話の感想会をやってるんや!つまり、そういうことなんだよ!」……お、おう。」
香澄「……そういえば今回、英寿が絶体絶命の状態で終わってるんですよね……。」
ロック「あ……。」
透哉「まさか、ベロバがグレア2になるなんてなー。てか、チラミ何やってんだよ……。ゲームマスターとは……?」
瑠維「あの役立たずは即刻追放すべきよ。」
日菜「それは流石に言いすぎじゃない?」
美咲「まぁ、チラミがどうこうは置いといて。……グレア2、洗脳ジャマトライダー二人が相手だったのもあって、流石のジーンも変身解除まで追い込まれちゃったね。推しの英寿を倒されそうになって、すごい叫び声あげて……初めてジーンが弱みを見せたシーンでもあったよね。」
透哉「いやー、推しを目の前で消されそうになるってのは、結構くるものがあると思うぞ。」
瑠維「……あなた達で例えると、英寿が戸山さん、ジーンが朝日さんかしら。」
ロック「! な、何でそういうこと言うの八潮さん!?」
香澄「え、私消されるんですか?」
ロック「そ、そんな……香澄さんが消されたら私、私……。」
香澄「だ、大丈夫ですよロックさん!私はここにいますから!」
透哉「……瑠維、世の中には言って良い冗談と悪い冗談があるんだぞ。」
瑠維「……今のは、私が悪かったわ。」
リサ「……い、いったい、どうやって英寿は助かるんでしょうかね?」
日菜「そしてどういう経緯でレーザーブーストに変身するのかも気になるよね〜。」
巴「タイトルの、"絆のレーザーブースト"の"絆"にも要注目だな!」
美咲「次回も、目が離せないね、ギーツ。」
透哉「(その次回がもう放送されてることには、ツッコまないほうがいいんだろうな……。)」
ロック「香澄さんが、香澄さんが……。」
香澄「ロックさーん!戻ってきてくださーい!!」
瑠維「謝るタイミングが、ないわ……。」
透哉「(……ふぅ、なんとか終わったな……。しかし、どうして目が覚めたら、こんな変な状況に……。……夢か?俺、まだ夢見てるのかな……?)」
【リビング】
……あいつらと話してみて分かった。
なぜかは分からないけど、おそらく……俺以外のやつらの立場が入れ替わってる。
簡単に言うと、先輩は後輩に、後輩は先輩になってる、ということだ。
おそらく、だが。
まぁ、これを確信的なものにするために、家にあいつらを呼んだから、それではっきりするだろう。
『ピンポーン』
! 来た!
ちなみに今回呼んだのは、彩、紗夜、友希那、花音と、いつもの面子だ。
ましろは用事があって来れなかったみたいだが……まぁ、時間があるときにでもまた連絡してみるか。
……さて、それじゃあ運命の瞬間だ。
俺の仮説が正しければ、あいつらは後輩になってるはず……。
……いまだに自分でも何言ってるか分かんねえや。
……よし、いざ行かん!
ガチャ
透哉「よ、よぉ。悪いな、突然呼び出したりして。」
紗夜「全くです。」
友希那「どうして透哉先輩はいつもそうなのかしら。」
花音「まぁまぁ……。」
彩「でも丁度よかったです!私達も、先輩に用事があったので!ね、花音ちゃん!」
花音「うん!というわけで透哉先輩、お邪魔します。」
友希那「お邪魔するわ。」
紗夜「……でもまぁ、先輩からの唐突な呼び出しは今に始まったことじゃないのでいいですけどね。私も、お邪魔します。」
彩「お邪魔しまーす!ほらほら、先輩も早く早く!」
……違和感の塊だ……。
まさかこいつらに、"先輩"って呼ばれる日がくるなんて……。
……でも……。
不思議と、悪い気はしないな。
……いやいや!全然全く、変な意味じゃなくてだな!?
彩「何してるんですか透哉先輩?ずっとドア開けてると虫入りますよ?」
透哉「! あ、あぁ、すぐ行くよ。」
と、とりあえず、こいつらにも話を聞こう。
たぶん、みんな揃って言うことは同じだろうけど。
【透哉の部屋】
彩「この前の回で初登場したレーザーブーストがカッコ良すぎて、見た直後におもちゃ屋に走ってったんですよ。そしたらブーストマーク2バックルとレーザーレイズライザーのセットがラス1で売ってて!これはチャンスだと思って即買いしちゃいました!」
花音「レーザーブーストと言えば、ガンバレジェンズでもさっそく参戦したよね。透哉先輩は、配布カードもらいました?私ももらってさっそく使ってみたんですけど、変身演出も技もすごくカッコよくて……って、これじゃ彩ちゃんと同じ感想になっちゃいますね。」
紗夜「いいんじゃないですか?同じ感想になっても。それが、自分が本当に思っていることなら。……ところで鑑先輩。来週、時間ありますか?」
友希那「来週、Roseliaのライブがあるのよ。だから、もし可能なら、あなたを招待したいの。晴海さんにも、もちろん許可はとったわ。……って、聞いているの?透哉先輩。」
……結果、話を流された。
てか、普通に冗談だと思われた。
冗談だと思われ、そこで話は終わり、今に至る。
ダメだ……ここまできたらもう誰も相手してくれねえ……。
たぶんこの感じだとましろも……。
友希那「……ちょっと聞いているの?透哉先輩!」
透哉「! え?あ……何か言ったか?」
紗夜「何も、聞いていなかったみたいですね。」
友希那「……」
彩「透哉先輩、さっきから上の空ですけど、どうしたんですか?」
花音「もしかして、まださっきの冗談について考えてたりとか?」
透哉「……ああ、まぁ。」
紗夜「あなたも物好きですね。一つの小さな冗談に、そこまでこだわるなんて。」
俺からすれば、冗談でも小さくもねえからな……。
友希那「私達と透哉先輩の立場が逆……。想像できないわね。」
花音「透哉先輩が、私達の後輩になってるってことだもんね。」
彩「でも、それはそれで面白そうかも!」
厳密には、俺達は同じ立場なんだけどな……。
紗夜「……ところで丸山さん。あなた、透哉先輩に用事がある、と言っていませんでしたか?」
彩「! そうだった!ねぇ透哉先輩!今から感想会しましょう!」
透哉「へ?か、感想会?」
彩「はい!28話と、29話の!」
透哉「28話と……っておいおい、その回はとっくにやったじゃねえか。」
彩「え?」
透哉「お前と花音の三人で、この前やったろ?」
花音「……先輩、何言ってるんですか?」
友希那「そんな連絡は、まだもらっていないわ。先輩、あなたいつからそんな冗談好きになったのかしら?」
透哉「え、え〜……?」
紗夜「私達だから良いようなものの、むやみに冗談混じりのことを言うのはやめたほうがいいですよ。」
が、ガチトーンで注意された……。
っていうか、ほんとにどうなってんだ?
さっきは香澄達と26、27話の感想会をして、今はこいつらと28、29話の感想会を……。
しかもどっちも俺の記憶では既に終わったはず。
たまに、めちゃめちゃ良すぎた回だから、もう一度感想を言い合いたいって言って同じ回の感想会をすることもあるけど、そういうわけでもない……。
俺以外の先輩、後輩の立場が入れ替わったうえに、感想会の記憶まで……。
これは夢なのか、はたまた現実なのか……ますます分からなくなってきた……。
彩「そ、それにしてもレーザーブースト、カッコよかったね〜!」
友希那「ふふ、やっぱりそこに行き着くのね。」
花音「レーザーブーストももちろんなんだけど、ジーンも良かったよね。"死"の概念がない未来、そこから来た未来人のジーンが、目の前で英寿がやられそうになったことで初めて恐怖や苦しみを実感したり、英寿の過去、約2000年間転生してきた中で起きた出来事を聞いて涙を流したり。だんだん今の時代の人間らしくなっていって……最後には英寿との絆が芽生えて、英寿公認サポーターになって。……私、今回の話で一気にジーンが好きになっちゃった!」
紗夜「そういう人は多いと思いますよ。私もその内の一人です。」
友希那「最後にジーンは、何処かへ旅立っていってしまった……メタいことを言うと、一旦退場ということになるのだろうけど、これは理想的で素晴らしい退場のしかたよね。死ぬことなく、みんなが納得できるような形で一旦の出番を終えたから、再登場の可能性も十分にあり得る、そしてこういうキャラが終盤で再登場したときは……必ず熱い展開になる。……上手いしやるわね、ギーツ。」
透哉「(立場が変わっても)相変わらず上から目線だな……。」
彩「あはは……確かにメタい……けど、再登場は絶っっ対あるよね!そしたらまた、ギーツとジーンの共闘が見たいなぁ。」
紗夜「共闘……。共闘ではありませんが、レーザーブーストになった後のいつもの決め台詞、ジーンもいっしょに言ってましたね。」
彩「そう!そうなの!私も最初見たとき『うわー!熱すぎるー!』ってなったんだ!」
花音「私も、見てて思わず声出ちゃったよ。」
透哉「俺達オタクは、ああいうの大好物だもんな。」
彩「ブーストマーク2の時差ボケも、レーザーレイズライザーの"理想の自分をデザインする力"で克服するってのが良かったよね。今回で言えば、"時差ボケをなくす"っていう理想をデザインしたってことだよね?もちろんそれ以外にも、ジーン色に染め上げたり、+αがあるんだろうけど……。」
友希那「そういう解釈で良いと思うわ。レーザーブーストになったことで、ブーストマーク2のときよりスペックが高くなり、ジーンの重力を操る能力も使えるようになって……グレアより強いベロバが変身したグレア2をあんなに圧倒。今のギーツは、敵なしね。」
透哉「いや、まだゲイザーが…「レーザーブーストとゲイザーは、そこまでスペック差は変わらないみたいですよ。若干ゲイザーのほうが上程度だった気がします。」そ、そうなのか?……マジでほぼ敵なしだな。」
花音「しかもこの次の回では、英寿があんな状態で、こんなに強いレーザーブーストになるからね。」
透哉「あんな状態?……ああ、そういうことか。」
紗夜「では、キリもいいので、このまま29話にいきましょうか。」
彩「29話……。まさか、祢音が創世の女神から生まれた人間だったなんてね……。」
紗夜「そうなのではないかという伏線はありましたが、あそこまで重い話だとは思いませんでした……。」
花音「幼い頃に誘拐された、鞍馬家の本当の娘は、鞍馬あかり。でもあかりは、誘拐されたその日に命を落とした。だからお父さんは、"祢音が生きている世界"を創世の女神の力で叶えてもらった。それが、今の鞍馬祢音ってことだね。」
友希那「祢音も、自分が生まれた経緯にびっくりしていたけれど、それ以上にショックのほうが大きいでしょうね。自分の誕生日を祝ってくれた人達から、あそこまでの反感を買ってしまうなんて。」
彩「……っていうかさ、みんなもひどいよね!あんなに祢音のファンで誕生日も祝ってくれたのに、祢音が作られた人間だったって聞かされたら、あっという間に手のひら返して罵倒してさ!そんなのもうファンじゃないよ!アンチだよアンチ!」
花音「アンチは、流石に言い過ぎじゃ……」
透哉「……でも、自分が信じてたもの、見ていたものが、実際は理想と違った。そういうのって、俺達が生きているこの世界にもよくあるよな。」
彩「え?」
紗夜「……」
透哉「下手なこと言ったらまずいから、仮面ライダーで例えるぞ。例えば……ディケイド館や7人のジオウ、配信される前は、面白そうだしユウスケやコンプリートフォーム21が出てくるしで楽しみってなってたけど、蓋を開けたら……。」
友希那「……」
透哉「復活のコアメダルもそうだ。予告の時点ではアンク復活マジか!まさかの新コンボ!プトティラ!?何で!?という感じで盛り上がってた。でも、いざ公開されて見に行ったら……。」
彩「……」
透哉「もちろん、映像作品以外にもある。DXワンダーオールマイティ、予約開始前はめちゃくちゃ最高の最終回で出てきたブックで、みんながこれは欲しい!ってなった。だが、いざ届いてみると……抜刀しても変身音が鳴らないという声が続出した。これは例とはちょっと違うかもしれないけど……まぁ、でも似てるよな。」
花音「……」
透哉「あとは……ガンバライジングでもあったよな。フォーゼとウィザードの周年CP、SNSで先行公開がきたときは結構盛り上がってた。が、実装されてカードをゲットし使ってみたら……」
紗夜「……」
透哉「……というように、自分が信じてたもの、見ていたものが、実際は理想と違うってことは、意外と身近にあるんだよな。だからって、今回の祢音のファン達の罵倒を肯定することはできないけど。」
友希那「あなたが例に出したことと、祢音のファンのこととは、意味合いが違うと思うのだけれど。」
透哉「うっ……そ、それはまぁ、そうなんだけど……。」
紗夜「しかし、あなたの言いたいことは十分伝わりましたよ。」
花音「うん、紗夜ちゃんの言う通りです。」
透哉「……そうか。それは良かった。」
彩「……でも私、祢音のファン達にはどうしても共感できないです。」
透哉「分かってるよ。もちろんそれは俺も同じだ。今まで俺達は、ギーツを通して祢音の戦いをずっと見守ってきた。ギーツの中のオーディエンスはデザグラ、ジャマグラでの祢音しか見てないけど、俺達は違うだろ?祢音の気持ちも、感情も、強さも、願いも、しっかり理解してるつもりだ。だから……今回のことをどう乗り越えるのか、一オーディエンスである俺達は、最後まで見守る責任がある。だろ?」
彩「……そう、ですね。……ちょっとオーバーな気もしますけど。」
紗夜「それには同意です。」
友希那「右に同じよ。」
花音「あはは……。」
透哉「……」
彩「でも、それでこそ透哉先輩です!」
透哉「……彩……。」
彩「ありがとうございます。おかげで元気出ました!感想会、続けましょう!まだまだ話したいこと、いっぱいあるんですよ?ガチギレレーザーブーストのこととか、キューンのこととか、それから……」
透哉「分かった分かった、ちゃんと全部聞くから落ち着けって……。」
紗夜「……丸山さん、元気なかったんですか?」
花音「うーん……そう、みたい?」
友希那「……今回のことを、少し自分に重ねていたんじゃないかしら。」
花音「え?」
紗夜「……なるほど、そういうことですか。」
花音「……!も、もしかして……」
友希那「コク 意図せず応援してくれている人達を裏切ってしまった。そんな経験が自分にもあるから、より強く、祢音にシンパシーを感じてしまった。だから丸山さんは……」
花音「……でも、ちゃんと乗り越えた。みんなで力を合わせて、それを乗り越えることができた。だから、きっと祢音も大丈夫だよね!」
紗夜「そうですね。みんなで、見守りましょう。」
友希那「ええ。」
透哉「……」
あいつらが帰った今、俺は自分の部屋の真ん中で寝転んでいる。
なぜそうしてるか、特に理由はないが……。
しいて言えば、この謎の世界?夢?について考えてる。
……これだけ聞いたらめちゃくちゃ哲学っぽいな……。
あながち間違いではないが、少し大袈裟だったか……。
透哉「……何でもいいけど、どうすりゃこの夢は覚めるんだか……。」
もうめんどいから、これは夢っていうことにする。
……あれ、そういや今何時だ?
……19:00、もうそんな時間か。
いつもなら母さんが帰ってくる頃だろうけど、その気配はしない。
ってことは、今日は遅く帰ってくる日か。
……よし、じゃあ夕飯食うか。
と言ってもカップ麺だけど。
そう決めて起き上がり、立ちあがろうとしたときだった。
『プルルルルル、プルルルルル……』
透哉「ん?電話?誰から……って、ましろ?」
こんな時間に何だ……?
『プルルルルル、プルルル…「もしもし。」あ、と、透哉くん。良かったぁ出てくれて。』
! やっぱり、こいつもか……。
先輩が後輩に、後輩が先輩に。
となるとましろは先輩に……つまり香澄や瑠維のように俺と同じ立場になっているということになる。
とりあえず、ここでは平常心を保とう……。
透哉「……ど、どうした?こんな時間に電話なんて珍しいな。」
ましろ『うん……。実は、ちょっと来て欲しいところがあって……』
透哉「来て欲しいところ?今からか?」
ましろ『うん。あ、透哉くんが良ければ、なんだけど……。』
透哉「……分かった。」
ましろ『! ほんと!?』
透哉「ああ。俺も丁度、ましろに用があったんだ。それで?どこに行けばいい?」
ましろ『あ、えっと……じゃあ……』
【ショッピングモール 外 ガーデン】
透哉「……あのとき以来か、ここに来るのは。」
ダッ!
透哉『え?ちょ、ましろ……』
ギュッ!
ましろ『透哉先輩、……好きです。』
透哉『……ま……しろ……?』
……お、俺、あのとき告白、されたんだよな……?
……正直、いまだに実感湧かねえ……。
てか、まだ何も返事してねえ……。
……そろそろしないと、流石にヤバいよな……?
あれからえーっと……四ヶ月か……。
……四ヶ月!?
俺そんなに告白の返事待たせてんのか!?
……俺、最低じゃね?
「透哉くーん!」
透哉「! お、おう、ましろ……。」
と、とりあえず、平常心平常心……。
夢のことは、合間を見て切り出そう……。
ましろ「ご、ごめんね?こんな時間に、呼び出したりして……」
透哉「いやいや、気にすんなって。丁度俺も暇だったし。」
ましろ「ふふ、そっか。」
……やっぱ、ましろとこういう感じで話すの、変な感じだなぁ……。
あいつらと話す時もこれは思ったけど、こいつとは特に……。
ましろ「……」
透哉「……それでましろ、どうしてこんな時間に呼び…「覚えてる?」え?」
ましろ「クリスマスのあの日、ここで透哉くんに告白したこと。」
透哉「……あ、ああ。」
"クリスマスのあの日"ってワード聞くと、レーザー思い出すな……。
ましろ「あの日私、透哉くんに告白するって決めてから、ずっと緊張しっぱなしで……。ちゃんと気持ちを伝えられるかな、失敗したらどうしよう、っていう不安と、いつ告白しよう、どこでどういうふうに伝えよう、っていう焦りが入り混じって……結果、あんなことになっちゃって……。」
透哉「……」
ましろ「告白するってことだけに頭がいっちゃって、……透哉くんを楽しませる!って気持ちを忘れてた。自分の一番大切な気持ちを、見失っちゃってた……。」
透哉「……でも、もうそのことは…「そう、確かにそれはもう過去のこと。今更反省する必要はない。……でも、それでもときどき思うんだ。あのときもっと私がちゃんとしていれば。私が透哉くんを楽しませる、私もしっかり楽しむって気持ちを忘れなかったら。もっといっしょに、いろんなとこに行けたなって。120%、二人で楽しんだ、最高のクリスマスデートにできたなって……。」……」
ましろ「……だからね、あのクリスマスデートは、私にとって成功ではあるけど、失敗でもあるの。……楽しかったけど、半分楽しくなかった。……嬉しかったけど、半分嬉しくな…
「そんなこと言うなよ!!」
!?」
透哉「……半分なんていらねえだろ!楽しかった、嬉しかった、それだけでいいじゃねえか!失敗なんか誰にでもあるんだ!人の人生に、100%なんてないんだよ!」
ましろ「じ、人生って、そこまで大層なものじゃ…「同じだよ!」!」
透哉「人生において、告白ってとても大事なことだろ!?それでOKもらえたら付き合って、上手くいきそうだったら結婚して、正式に家族になって子供も産んで、そうやって人生は出来上がっていくんだろ!?それなのに何だ!楽しませることができなかった、楽しめなかったから失敗、気持ちを見失ったから失敗、喧嘩したから失敗、そんなの今俺が言ったことに比べたら、ちっぽけなもんだろ!」
ましろ「ぜ、全然ちっぽけなんかじゃない!私はあのクリスマスデートに…「全てをかけてた、とでも言うのか!?」……そうです!」
透哉「……」
ましろ「私はあのクリスマスデートにかけてたんです!服装も、お出かけのプランも、告白の内容も、全部透哉先輩に良いって言ってもらえるように、何時間もかけて考えて、そうしてやっと全部が固まって……。だからあの日は、私にとって……私の人生の中で、一番大切な日に、したくて……。……だから……全然、ちっぽけなんかじゃ……。うぅ、ううう……。」
透哉「……」
ギュッ!
ましろ「! ……え?」
透哉「だったら……全てを否定するようなこと、言わないでくれよ。」
ましろ「……透哉……先輩……?」
透哉「ごめん、ましろ。俺が言いすぎたよ、悪かった。……俺、お前にあの日の出来事を、全否定してほしくなくて……つい、ちっぽけなんて、ひどいことを……。」
ましろ「……ぐすっ……ほんとに、ひどいです……。」
透哉「あぁ、ほんとにすまないと思ってる。……このまま、聞いてくれ。」
ましろ「……?」
透哉「確かにあの日、俺もお前も、上手くいかなかったことがあったかもしれない。いや、実際あったんだけど……。でもさ、だからって、それを全部失敗にする必要はないと思うんだ。失敗も、一つの思い出として、心に刻んでおくのも、悪くないんじゃねえか?」
ましろ「……でも、私は……」
透哉「結果的に楽しかったんだろ?ならそれでいいじゃねえか。」
ましろ「!」
透哉「少なくとも、俺は楽しかった。あの日の出来事、全てが楽しかった。お前との喧嘩も、普段は絶対することないだろ?だから、それも一つの思い出として楽しかった。お前と離れてたときも、お前に会いたいって思って走り回って探したときも、お前に謝ったときも……全部全部、思い出だ。楽しかったよ。」
ましろ「うぅ……ぐすっ、うう……」
透哉「だから、お前と仲直りして、イルミネーション見に行って……クリスマスプレゼント渡し合って、写真撮って……告白もされて……それらの出来事は、さっき言ったこと以上に楽しかったし……嬉しかった!……お前はどうだ?俺がこんなに楽しかった、嬉しかったって、心の底から思ってるのに、まだ半分、楽しかった、嬉しかったなのか?」
ましろ「フルフル わ、私も……すごく、楽しかったです!先輩と、いっぱい遊べて、おしゃべりできて……普段は絶対しないような喧嘩もして。……先輩とまた、仲直りできて……。イルミネーションも……プレゼントも……写真も……。……告白も……。ほんとに全部、全部……ぜーんぶが……思い出で、楽しくて……嬉しくて……うっ、ううう……」
透哉「……そうか。……本当にありがとうな、ましろ。」
ましろ「うう……ううう……うわああああん!!」
透哉「……セナカポンポン」
透哉「……落ち着いたか?」
ましろ「……ぐすんっ……は、はい……。」
俺とましろは、近くにあったベンチに座っていた。
俺と、俺に体を預けわんわん泣いているましろを、道ゆく人がめちゃくちゃ見てきたが……知らないふりしながら、ずっとましろの背中をさすっていた。
俺達が言い合いを始めたときにもう見られまくってたし、今更だったからな……。
ましろ「……ごめんなさい、透哉先輩。私、先輩を傷つけちゃったんですね……。」
透哉「それはお互い様だろ?だから、このことは水にお互い流そう。な?」
ましろ「……はい!」
……これで、ましろが俺をここに呼んだ理由は解決と。
さて、次は俺が……。
……あれ?
俺、こいつに聞きたいことがあったはずなんだけど……。
何だったけ……。
…………ま、いっか。
思い出せないってことは、それほど重要なことじゃなかったってことだもんな。
ましろ「……ねぇ、透哉先輩。」
透哉「ん?何だ?」
ましろ「……もう一度ここで、先輩に告白、してもいいですか?」
透哉「え?……!?も、もう一度!?な、何で!?」
ましろ「あの日の話をしたら、もう一度気持ちを伝えたくなっちゃって。」
透哉「……そ、そう、か……。」
ましろ「あ、別に、返事を急かそうとしてるわけじゃないですかね?私が純粋に、もう一度先輩に気持ちを…「わ、分かった分かった。……すぅ、はぁ、すぅ、はぁ。……よ、よし、来い!」……ふふっ♪先輩ってば、準備運動じゃないんだから。」
透哉「……で、で?位置とかはあのときと同じ…「あ、いえ。先輩は座ったままで大丈夫です。」え、そうなのか?」
ましろ「はい。」
透哉「……わ、分かった。」
ましろ「ありがとうございます♪」
……ま、それもそっか。
あのときの再現をしたいってわけじゃないもんな。
もう一度、気持ちを伝えたくて……って、自分でこれ言うのちょっと恥ずいな……。
ましろ「……」
ましろはベンチから立ち上がり、後ろで手を組みながら一歩前に出た。
そして頭だけこっちに向けて、笑いかけながら俺に言った。
ましろ「透哉くん……。
……好き。大好きだよ。」
透哉「/////!!??」
……な、何だ……。
今、ましろが……一瞬、めちゃくちゃ可愛く///……。
ましろ「……えへへ、やっと言えた。」
透哉「え……?」
ましろ「ずっと、これが言いたかったの。私が……
私が、透哉くんと同じ立場……先輩後輩関係ない今だからこそ、言える言葉で……。」
透哉「……!!そ、そうだ!なぁましろ!俺、お前に……」
プツンッ
透哉「うっ……!な、何だ?急に、眠気が……」
ましろ「! ……もう、時間か。」
透哉「? ……ま、待ってくれ。俺はまだ、お前に聞きたいことが……」
ましろ「……素敵な返事を待ってるよ。透哉くん……ううん、透哉先輩。」
透哉「ま、待て……待ってくれ……。ま、まし……ろ……。……」
【鑑家 透哉の部屋】
「……くん!……きて!」
透哉「……んー?」
「……くん!……きてってば!」
透哉「……何だよ……もう少し寝かせろよ……。」
「……くん!透哉くんってば!もう、いい加減起きてー!」
透哉「ったくうるせえなぁ。もうちょっと寝かせてくれたっていいだ……」
彩「透哉くん、やっと起きた……。ぐっすり寝てたねー。」
透哉「……ろ?」
花音「目、覚めた?透哉くん。」
透哉「……か、花音……?」
花音「ん?」
透哉「……お前、後輩じゃないよな?」
花音「え?……な、何言ってるの……?私は透哉くんと同じ、大学生だよ?」
紗夜「まだ寝ぼけているようですね。」
友希那「珍しくぐっすりだったものね。」
透哉「! ゆ、友希那と紗夜も、俺のこと先輩なんて言わないよな!?」
紗夜「……どうやら寝ぼけているわけではなく、頭がおかしくなったようですね。」
友希那「あなたのことを"先輩"だなんて、死んでも言いたくないわ。」
透哉「……」
彩「おーい透哉くーん、起きてるー?大丈夫ー?」テ ヒラヒラ
透哉「……お前も、いつもの"くん"付けか。」
彩「へ……?」
……間違いない。
これは……この世界は……。
透哉「良かったぁ〜。やっぱ夢だっか〜。」
彩「な、何?どうしたの!?……もしかして、本当に頭がおかしくなっちゃった……?」
花音「透哉くん、病院行くなら私、付き添うよ?」
透哉「ち、違え違え!俺は別に頭おかしくなんてなってねえ!」
友希那「安心して松原さん。透哉はもとから、頭おかしいから。」
透哉「なるほど、喧嘩売ってんだな。買うぞ?」
友希那「臨むところよ。」
紗夜「……いつもの鑑さんですね。倉田さん、あなたもよく眠れ……倉田さん?」
ましろ「……///」
紗夜「……どうしました?倉田さん。」
ましろ「え!?い、いや……何でも、ない、です///……。」
紗夜「……なら、いいのだけれど。」
ましろ「(……まさか、私が透哉先輩と同じ立場になって、しかも告白する夢を見るなんて……。うぅ///、考えただけでもなんか……なんか〜///!)」
……やっぱり、あれは夢だったのか。
いやにリアルで不思議な夢だったけど……ま、ちょっとは楽しめたかな。
……ましろへの返事、早くしないとな。
ましろ「(……でも、いつか……。いつか、私と透哉先輩が、そういう関係になることができたら、そのときは……。夢の中と同じように、呼んでみたいな。……透哉"くん"、か。……ふふっ♪)」
実際に、ガルパ内でも今回のようなことが起きたら、いろいろこんがらがりそうですねw。
しかし、友希那さんや日菜ちゃんはほとんど変わらないというw。