やはり俺が吸血姫の弟だったのは間違っていない。   作:東雲 那音

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今回、自分でこれ書いといてなんか上手くかけてない気がした作者です。
なんか、書いてたら頭こんがらがって来るんですよね。皆さんもそういうのありません?え?それなら落ち着くまで書かなきゃいいって?たしかにそうだけどさ、どんどんインスピレーションが湧いてきて止まらなかったんですよ。
アイデアが湧いてきて創作欲が溢れてきて今書かなきゃ!って思ったんですよ!
と、デタラメな言い訳いう私であった。


不安と怖さ

「ヤバい、恥ずかしい。死にたい……」

 

ユエに抱かれて泣いた数十分後、八幡は羞恥心に顔を多い俯いていた。

 

「……恥ずかしがらなくても良い。お姉ちゃんがもっと抱きしめて上げる」

 

羞恥心を感じる八幡に追い打ちをかける様にユエは腕を広げてさぁ、カモン!とホールドの準備バッチリ。こんなんじゃまだまだ甘やかし足りないぜ!と顔が言っている。

 

「うっせぇ。まさかこの歳であんなに泣くとは、しかもユエの腕の中でなんて……っ!」

 

「……むぅ」

 

ユエは膨れっ面で八幡が甘えてこないことに不満を持つ。ユエからしたら約300年ぶりの再会。弟を甘やかしたい。それはもう、溶けるほどに甘やかしたいのだ。

 

「ユエ、気安く男を抱きしめるなよ」

 

腕を広げた状態で、まだ膨れているユエにジト目で見ながら注意する。男を気安く抱きしめるなんて、他の人間ならコロッと落ちてしまう可能性すらある。

 

「……弟だから問題ない」

 

「それは前世であって今は違うだろ。俺とお前はもう、姉弟じゃない」

 

「……たとえ血の繋がりが消えたとしても、八幡が私を覚えてくれているかぎり私たちは姉弟。この縁は切れない」

 

「はぁ、そうかよ」

 

生まれ変わっても姉弟であると言ってくれる。そのことを嬉しく感じる。八幡の中で、再び、埋まることのなかった穴が埋まっていく。姉と弟、この関係が死してなお続いている。そして姉は自由になっていて、見るからに幸せそう。その事は八幡の穴を埋めるには十分だった。

 

「俺、そろそろ帰るわ。また今度、ユエの話を聞かせてくれ」

 

時間はもう、10時。早く帰らなければ小町が心配してしまう。

 

「……ん。明日にでも八幡に会いに行く。今度、ハジメ達にも八幡を紹介したい」

 

一体、ハジメとはどんな人物なのか。達とも言っていたし他にもいるんだろうなと考えながら、小町の待つ家に帰ることにする。

 

「じゃあな」

 

「……ん。またね」

 

親愛の眼差しで、胸の前で手を振り八幡を見送るユエ。その姿はまるで……、いや、まさに姉であった。

 

ユエに見送られ、家に帰る八幡はこの時は思ってもいなかった。このユエとの再会が今後の生活を大きく変えると言うことを。

 

 

 

 

 

▲▼▲▼

 

 

 

「ただいまー」

 

「おかえりー。……ん?」

 

「どうした、小町」

 

帰ってきてそうそうに小町が八幡を見てる首を傾げる。心做しか小町のアホ毛が左右にユラユラ。数秒八幡をジロジロ。

 

「お兄ちゃん、なんか良い事あった?」

 

「良い事、か。……たしかにあったな」

 

良い事、ユエとの再会は八幡に大きな影響を及ぼした。たった少し話すだけで心の穴は埋まって消え去り心境が変わった。気持ちが少しどころか何百倍も軽くなり人生に光が差したように輝き出した。これを良い事と言わずしてなんになるのだろうか。

 

「うん、今のお兄ちゃん、なんだか活き活きしてる。猫背も伸びてるし目の腐りも……変わっていないね。目が腐ってるのに生き生きしててなんかシュールだよ?」

 

「おい、なんで持ち上げてから落とすんだよ。なに?お兄ちゃんを活きのいいゾンビって言いたいの?八幡傷ついちゃうよ?泣くよ?プリキュアの映画見た時並に泣くよ?」

 

「え、お兄ちゃんプリキュア見て泣いたの?その歳で?」

 

「やめろ、ありえないしキモイ見たいな目で見るな」

 

「ありえないしキモイ」

 

「小町ちゃん、言葉にしなくていいんだよ?今の右ストレートパンチどころかか吉田沙保里のタックル並にダメージ受けたんだけど」

 

妹との会話でダメージを受けるも楽しいと感じる。コレが八幡と小町の兄妹の会話であり関係。別に八幡がマゾヒストというわけではない。妹との信頼関係があるから成り立つのだ。小町も本気でキモイとは思っておらず冗談。それを八幡も分かっているから傷つくことも無く言い合えるのだ。

 

「……ぷっ。は、はは、あはは!お兄ちゃん、本当に良い事あったんだね。今のお兄ちゃんの方が小町好きだよ」

 

「俺も今の自分が好きだぞ」

 

吹き出し楽しそうに笑い声を上げて兄の変化を肯定して受け入れてくれる。

 

「それじゃお兄ちゃん。一緒にプリン食べよ?どうせ二人分あるんでしょ?」

 

「おう」

 

笑いすぎて目元に浮かんだ涙を拭いながら、頼んでいたプリンを要求する小町。リビングで八幡は小町と並んで一緒にプリンを食べた。

 

 

 

 

 

 

 

次の日の学校。

 

1日の授業も終わりショートホームルーム。担任の先生が急用でいないため、変わりに平塚先生が連絡事項を伝えていた。

 

「そろそろ夏休みだがお前ら羽目を外し過ぎるなよ」

 

その言葉を最後にショートホームルームは終わり、教室はザワザワと騒がしくなっていく。「カラオケ行こうぜ!」「うそ、デートとかマジ!」「腐腐腐、ハヤ×トベ……ありかも」などと色々な声が聞こえてくる。最後のは何も聞こえなかった。そうしたい。

 

「……」

 

無言で席をたち教室をでる。廊下も生徒たちの声が賑やかで、話題はやはり夏休みのこと。友達と予定を決めたり旅行に行くことを自慢げに話したりしている。なんだかいつもより騒がしく、特に窓の外を眺めて騒いでいたり、固まって動かない生徒が多い。「あの人めちゃくちゃ美少女じゃん!」「外国の子かな?」などと騒いでいる。

 

八幡に夏休みの予定など特にある訳でもなく、陽キャの会話を聞いて羨ましがることなどない。だが、ふと思い浮かんだのは昨日再会したユエの事。

 

昨日はこの夏休み、時間はたくさんのあるのだし会う機会もあるだろうと思っていた。しかし、今日の朝にあることに気づいたのだ。ユエの連絡先に住んでいる所すら知らないということに。まぁ、何とかなるだろと思って特に気にしてはいないが、次はいつ会えるかと少し気になってくる。

 

そんなこんな考えながら歩いていると、特別の教室のシールの貼ってあるプレートが目にはいった。八幡はドアを開けて中にはいる。

 

「うっす」

 

「こんにちは。……どうやら、悩みは解決したようね」

 

八幡の顔を見るなり悩み、と言うより心の穴が亡くなったことを見抜いてくる雪ノ下。彼女なりに心配してくれていたのか、少し安堵しているようにも見える。

 

「解決したと言うより、なくなったって方が正しいけどな。でも、まぁ、心配してくれてありがとな」

 

「貴方がお礼を言うなんて、明日は雨かしらね。」

 

「人が素直にお礼を言ったのにひでぇな」

 

「ふふっ、冗談よ。ところで由比ヶ浜さんはまだかしか?」

 

「そろそろ来るんじゃないか?」

 

「やっはろー!」

 

由比ヶ浜がいつ来るのかと話していると、ちょうどドアが開かれ最近聞き慣れつつあるオリジナリティーな挨拶が聞こえた。

 

「こんにちは、由比ヶ浜さん」

 

「ユキノン、ここに来る前に凄い人見たんだよ!」

 

「凄い人?」

 

「そうなの、凄い人なんだよ。髪が金髪できれいな人だったんだ。もうこう、美人オーラが溢れ出てたの!私、その人見た時美人すぎて見とれちゃったんだぁ」

 

金髪で綺麗な人という単語に何故か違和感を感じる八幡。ユエも金髪だったようなと頭によぎったが自分の居場所も教えてないのに来れるはずがないと頭を振る。

 

「外国の人なのかな〜?」

 

「私は見てないのだし分からないわ」

 

「失礼するぞ〜」

 

またもドアが開かれ、奉仕部の顧問である平塚先生がノックもなしに入ってくる。白衣をはためかせ男らしさが溢れている。

 

「平塚先生、ノックをといつも言っているはずですが」

 

「すまんすまん。それよりも……比企谷、君に客だ」

 

「俺っすか?」

 

絶対にノックしない事を直す気のない返事に雪ノ下が呆れる。そんなことは知りませんよ、と八幡に客だという平塚先生。人と関わらない様にしていることや影の薄さもあり、八幡を尋ねるどころか存在さえも知っている人は少ない。そんな八幡に客だという。八幡は一体誰だろうかと首を傾げた。

 

「入ってきたまえ」

 

平塚先生の声の後にドアから入ってくる人物。金髪のロングヘアーにルビーのように紅く綺麗な瞳の同じ歳くらいの美少女。

 

「あぁっ!さっき見たきれいな人!」

 

「っ!!!!」

 

由比ヶ浜は見るのが二度目のようでいつもと変わらない元気な声で入ってきた人物に指を指し、雪ノ下はあまりの美貌に魅入ってしまい言葉すら出てこずに硬直している。

 

そして八幡は……

 

「昨日ぶりだな。それで、なんでここにいるんですかねユエさんや」

 

昨日とは違い12歳から同じ歳くらいまで急成長した彼女、ユエとまた会えたことに嬉しく思いつつも、なぜ居場所がわかったのかと問いかけるのだった。

 

 

 

 

 

 

「どうぞ……」

 

「……ん、ありがとう。……美味しい」

 

「そ、そう。お口にあって良かったわ」

 

雪ノ下の差し出した紅茶を飲み、美しく微笑むユエ。そのあまりの美しさに由比ヶ浜と雪ノ下は頬を赤らめて目を泳がせた。

 

「それで、なんでここに居るんだ」

 

なんで急成長しているのかはスルーする。どうせ魔法で何かしたんだろうと考えつつ、なぜ居場所がわかったのかを聞く

 

「……八幡に会いに来た」

 

「それはわかってる。俺が言いたいのはどうして居場所がわかったのかって事。連絡先も学校も教えてない無いはずだぞ」

 

「……それはアー……」

 

「あの、名前なんですか!!」

 

「おい、人が話している時に割り込んじゃダメだろが」

 

「ご、ごめん……」

 

ユエが答えようとした瞬間に由比ヶ浜がそれを遮った。人の話している最中に割り込むのは良くない事だ。由比ヶ浜に注意すると、反省しているようで申し訳なさそうに謝ってきた。

 

「……私はユエ。貴方達は?」

 

「由比ヶ浜結衣だよ!」

 

「雪ノ下雪乃よ」

 

「……二人ともよろしく」

 

軽く自己紹介を済ませたあとに由比ヶ浜が質問した。

 

「……ところで、ひ、ヒッキーとはどういう関係なんですか?」

 

どうしてもユエと八幡の関係が気になったのだろう。

 

「……私と八幡の関係が気になる?」

 

「え、えぇっと……。はい」

 

「……ふふっ、当ててみて。貴方も」

 

なんとも楽しそうにクイズを出すユエ。由比ヶ浜の反応が可愛らしいようでニコニコと眺めている。ついでとばかりに雪ノ下にも視線を送り、クイズに参加させる。

 

「……友達、かしら?」

 

「……残念、ハズレ」

 

答えを外した雪ノ下は負けず嫌いな性格なので、悔しそうに目線を下に落とし考え込む。どうやら本気で当てに行くようだ。

 

「こ、恋仲?」

 

何故か恥ずかしそうに答える由比ヶ浜。頬をちょっと赤らめて上目遣いでユエを見る。そんな由比ヶ浜にユエはニッコリと微笑んだ。

 

「……ハズレ。私には、すでに大好きな夫となる恋人がいる。八幡は私の恋人じゃない」

 

「そ、そうかぁ。あ、あはは……」

 

ユエの答えにどこか安堵している由比ヶ浜。ユエは察したようでニヤニヤと八幡を見る。八幡は視線に気づき、なんだ?と目線で訴えた。ユエは視線を由比ヶ浜に向け、八幡もつられて由比ヶ浜をみる。そしてまた八幡に視線を戻しニヤニヤ。

 

「……?」

 

どうやら八幡、本気でユエの行動が分からないようである。そんな八幡をみてユエはため息をついた。

 

その後、読書仲間やゲーム仲間、親戚など何度も答えを当てようと二人は頑張るも当たることはなく、ギブアップした。

 

「うーん、わかんない」

 

「答えを教えてもらえないかしら?」

 

「……答えは、私と八幡は姉弟。八幡は私の弟」

 

「えぇぇっ!うそ、マジ!」

 

「全く似てないわね」

 

まあ、そうなるだろう。顔も似てないしまずユエは外国人のような見た目で八幡は日本人の見た目というか日本人。ユエに関しては異世界人だ。驚くのも無理はないだろう。

 

「……似てないのは当たり前。八幡は腹違いの弟だから似てない」

 

八幡は焦った。あれ?もしかしてユエ、異世界のこと話す気じゃないの?と。そんな話を聞けば二人とも嘘だと思うだろうが、証拠を出して信じさせようとするかもしれない。ユエはトータスにいたのだ。今、地球にいると言うことは世界を渡る術を持っていると言うこと。証拠なんて直ぐに出せるかもしれない。最も魔法を見せてしまえば信じざるおえないだろうが。

 

八幡が焦る理由は異世界人と知った後の二人の反応についてだ。八幡もユエも大きな力をもっている。この地球だと魔法のような不思議な力はないとされているので、もし魔法を知ったら二人は八幡を怖がるのではないか?そう考えてしまったのだ。

 

奉仕部は八幡にとって初めて出来た家族以外の居場所だ。ここを失いたくない。前から考えていた。二人との関係が本物なら、受け入れてくれるのではと。だが、偽物ばかりを見てきた八幡は、本物が分からない。

 

だが、本当は感じていた。この二人は受け入れてくれると。でも、自分に自信が持てないから、最悪ばかりを考えて前に踏み出せないのだ。

 

胸の中ではグルグルと不安が回り、気持ちが落ちていく。

 

「……きっと大丈夫」

 

「なん、で……」

 

「……自分が信じれないなら、私を信じて?」

 

たったそれだけの言葉。私を信じて。それだけで何故か心が軽くなった。八幡は転生する前、昔から自分を信じられず自信がなかった。そんな昔から、ユエは決まって八幡に「私を信じて?」という。ユエを信じていれば、自然となんでもできるようになったのだ。

 

「……わかった」

 

「……ん、良い子」

 

八幡の頭を撫でながら慈愛のこもった目で見つめるユエ。そんなユエを受け入れ、されるがままの八幡。

 

 

 

 

 

 

「一体、これはどういう状況なのかしら?」

 

「さ、さあ?」

 

そんな中、由比ヶ浜と雪ノ下は状況が分からず混乱していた。




今、八幡のステータス作成中です。
何か入れて欲しい技能とか魔法があったら教えてください。教えてもらった中から厳選して良いのがあったら取り入れますので。
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