ついに、陽炎さんが登場します。
そして死んだと聞かされた親友である欧我と再会します。
その時の陽炎さんの反応は必見です←
さあ、どうぞ。
えーと、お茶菓子はこれでいいかな。
生まれて初めて作る和菓子。餡子とかを使って桜の花をイメージしたものなんだけど、はたして味は…。
パシャッ!
「ふぇっ!?」
いきなり鳴り響いたシャッター音に驚いて飛び上がった。
「えへへ、驚かせちゃいました?」
そこにはカメラを構えて笑顔を浮かべる文の姿があった。
まったく、驚かさないでくれよ。俺が不意打ちが苦手なのは知っているでしょ。
でも、文の笑顔を見ることができて非常に幸せを感じる。
その溢れ出る幸せを堪えきれず、文に抱き着いた。
「わわっ!もう、驚かさないでくださいよ。」
「お返しだよ。それに、こうしていると幸せなんだ。」
「ふふっ、仕方ないわね。なら私も幸せを堪能しようかしら。」
俺の背中に腕を回し、文もしっかりと抱きしめてくれた。
「どう?」
再会を喜んだあと、できたばかりの和菓子の味見をお願いした。
甘い物に関しては女子の意見を聞いた方がいいだろうし、何より文は甘い物に目が無い。
そんな文の判定は誰よりも信用できる。
で、肝心の判定結果は…うん、その満面の笑顔を見ればわかる。
「美味しい~!お茶に合う甘めの味や、食感もバッチリ!見た目も美しいから、これなら出しても恥ずかしくはないわ。」
その結果にほっと胸を撫で下ろした。
初めて作ったけど、無事にうまくできてよかった。和菓子は人数分用意したし、いつの間にか台所に置かれていた茶菓子を置く紙(正式名称は懐紙と言うらしい。)に和菓子を乗せ、切り分けるための竹串も添える。
お湯も沸いているし、部屋も妖夢がきれいに飾り付けてくれた。
これで、お客様がいつ来ても…
「こんばんはー!!」
この声は咲夜さんだ!
と、いうことはとうとうお客様が来てくれた!
コックコートに汚れはないか確認して、台所から外に飛び出した。
「いらっしゃいませ!」
笑顔を浮かべ、目の前のお客様に向かって頭を下げた。
今日のお客様、それは…
「あら、意外と似合っているわね。」
「カッコいいよ!」
「ありがとう、レミリアさんにフランちゃん。」
紅魔館の主である吸血鬼、レミリア・スカーレット。
レミリアの妹であり、同じく吸血鬼のフランドール・スカーレット。
「咲夜さんも来てくれてありがとうございます。」
「ええ、今日はよろしくね。」
完全で瀟洒な従者、十六夜咲夜。
そして、俺っ娘執事の月詠陽炎さん。真っ赤な晩餐会以来久しぶりに会う俺の親友だ。彼女は紅魔館の執事長…あれ?
何故執事服じゃなくてメイド服を?それに、俯いたまま肩を小刻みに振るわせて…。
「欧…我…!……うう…欧我!心配したんだぞ!」
その声が聞こえたかと思うと、次の瞬間陽炎さんに抱きしめられていた。
「馬鹿野郎!お前が死んだって…文々。新聞を読んだ時…驚いたんだぞ……お前…私を初めて泣かせたんだぞ!心配を掛けるな!何かあったら力になるから……だから…勝手に居なくならないでくれ!」
肩に顔をうずめ、陽炎さんは泣きながら再会を喜んでくれた。
そっか、ずっと俺のことを思っていてくれたんだね。親友が死んだことを報じた文々。新聞を見た時の陽炎さんのショックと悲しみは計り知れないほどだっただろう。
俺は、親友の気持ちも考えることができなかった。
それなのに、陽炎さんはずっと心配してくれたんだ。
ありがとう、陽炎さん。
「ごめんなさい。俺の後先考えない行動のせいで、親友をこれほどまで悲しませていたなんて。…でも大丈夫。俺はもう、どこへも行かないよ。ずっとここにいる。だから、いつでも会いに来て。」
「当たり前だ…。でも、その行動で守られた今がある。それだけは忘れないでくれ……それと……。」
そう言うと、陽炎さんは口をつぐんだ。
抱きしめあったまま、何も言わずに再会できた幸せを共有する。
いつの間にか、俺の目から涙が溢れだしていた。
再会できた幸せ、親友を悲しませてしまった後悔、そして陽炎さんが言ってくれた言葉が嬉しくて、それらの感情が涙となって溢れだした。
「お帰り…欧我///」
顔を上げ、笑顔を浮かべる陽炎さんの顔は真っ赤に染まっていた。
陽炎さんの笑顔を見て、俺も泣きながら笑顔を浮かべる。
「ただいま。」
そして再び陽炎さんは俺の肩に顔をうずめた。
頭をよしよしと優しく撫でながら陽炎さんを抱きしめる。
そのまま、しばらくの間抱きしめあっていた。
まさか泣いちゃうとはな…。なんか恥ずかしいよ。
まあいい、気を取り直して部屋まで案内しよう。
「さて、ではお部屋にご案内いたし…あれ?陽炎さん?」
俯いたまま嗚咽を漏らしていた。
未だに涙は溢れ続け、頬を伝って地面に流れ落ちている。
…しょうがないな。
「泣いていたら可愛い笑顔が台無しだぞ。なっ?」
陽炎さんの目の前にしゃがみ、自分のハンカチで流れ続ける涙を拭いた。
「…。」
「ん?」
陽炎さんの口が動いて何か言葉を発したが、それは囁き声よりも小さくて全く聞き取れなかった。
次の瞬間目の前が真っ暗になった。
気を失ったわけじゃないが、何かが顔にぐりぐりと押し付けられている。
程よい弾力があり、陽炎さんの動きに合わせて形を変え、しっかりと包み込んでくれるかのような…。たわわに実った、2つの…大きな…果実……。
…ええっ!?
ちょっ、ちょっと!これ、陽炎さんの…!
その果実の正体がわかった途端、顔がかぁーっと熱くなるのが分かった。
心臓の鼓動が激しくなり、ドキドキという音が聞こえるほどだ。
今の状況を理解しようと頭がフル稼働を始めたが、陽炎さんの大きな果実が顔に押し当てられているという状況が回路をショートさせる。
「欧我…こうしていると安心して来るな……」
安心?
うん、俺も安心して…じゃなくて!
はっ、離してっ!いいから離してぇっ!
「…なっ!?わ、わわっ悪い!だだだ、大丈夫か!?///」
俺の願いが通じたのか、その言葉と共に顔から引き離される。
陽炎さんの顔はこれ以上ないくらい真っ赤に染まっている。
俺も、同じくらい真っ赤になっているんじゃないかな。
「はぁ…はぁ…。」
「そそ、その、悪い!欧我の優しさが嬉しくてつい…!その…大丈夫か?/////」
「うん…大丈夫。だから、そんな慌てないで///」
口ではそう言ったものの、胸のドキドキはしばらく収まらなかった。
どうでしたか?
もー陽炎ちゃん可愛いよ~!
…あ、失礼しました。
では、次の更新もお待ちください。