東方共作録   作:戌眞呂☆

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長くなったので2分割しました。
恨むなら短くまとめられなかった俺の文章能力を恨むんだな。

…すみません。


ゆっくりパルスィ様とのコラボ part.4

 

陽炎と向き合い、じっとにらむ。

赤く輝く両目で俺を睨んでいるが、不思議と恐怖は感じてはこなかった。

足の震えもない。

 

あるのは、陽炎を倒すという決意のみ。

自分の持てる全力で陽炎を追い詰め、再起不能まで追い込む。

陽炎はまるで鬼のような強さを持っている。

だから、俺も心を「鬼」にして立ち向かおう。女性だからって、容赦はしない。

 

 

俺にも、戦いの楽しさが分かってきた気がする。

こう、強い相手に追い詰められた状態でこそ心が躍り、奮い立つ。

そして壁を越えた時の気持ちは、筆舌に尽くしがたいだろう。

これが、死闘なんだ…。

 

 

「ふっ。」

 

 

陽炎を見据えたまま口角を上げ、にっと笑う。

そして目を閉じ、文さんとフランちゃんの能力を自分に投影させた。

2人分の能力を投影させるにはいつもより長い時間が必要になる。

 

地面を蹴る音が聞こえた。

音から、陽炎がこっちに向かって走ってくるのが分かる。

さぁ、来るなら来い!!

 

 

「おらぁ!!」

 

 

目を閉じたまま耳を澄ませ、近づいてくる音を基に陽炎の動きをイメージする。

陽炎の拳が当たる直前、大地を蹴って上空に飛び上がる。

そして、陽炎の周りを高速で飛び回った。

 

うん、よし!

さあ、俺を見つけてみろ!

 

 

高速で飛び回りながら、陽炎の様子をうかがう。

陽炎は目を閉じたまま微動だにしない。

 

 

次の瞬間、陽炎は目をかっと見開いて右腕を突きだした。

 

ドスッ!!

 

耳障りな音が響き、陽炎の右腕が俺の腹を貫いた。

勝ち誇ったような笑みを浮かべる陽炎。

もう勝利を確信しているのか?ふふっ、甘い。

 

 

「…!!」

 

 

陽炎の顔から笑みが消え、動揺の色が浮かぶ。

そりゃあそうだろう、何故なら俺が笑みを浮かべているからだ。

 

だって、まさかこうもイメージ通りに事が運んじゃったら誰だって笑みぐらい浮かべるさ。

 

 

「ビンゴ。」

 

 

そう呟くと、俺…いや、俺の分身は霧となって消滅した。

右腕で貫かれる直前、俺はフランちゃんの技、禁忌「フォーオブアカインド」を発動した。

飛び回る軌道から陽炎の動き、そして発動するタイミングなどがすべてイメージ通りに決まり、自然とこぼれ出す笑み。

 

 

「さぁ、振り切るぜ!」

 

 

分身2体を含め、3人で陽炎の周りを高速で飛び回る。

やはり、陽炎は風の流れから俺の動きを読むことができるようだ。

読まれてしまっては相手に近づくことができない。

だったら、逆に考えればいい。

「読まれちゃってもいいさ!」とね!

 

 

陽炎は慌ててきょろきょろと見渡しているが、目では俺のスピードをとらえることができない。

目を閉じて風を読もうとしても、動く風が3つもあればどれが本物かを捉えることはできないだろう。

明らかに、陽炎は動揺を隠せていなかった。

 

今だ!

 

 

陽炎とすれ違いざまに、鳩尾に踵を叩き込んだ。

 

 

「ぐっ!!」

 

 

よし、効いた!

…ま、流石にこれくらいじゃ怯まないよね。

 

陽炎の動きをイメージで先読みし、薙ぎ払われた左腕を躱す。

そして再び陽炎との距離をとる。

その隙に分身が背中を蹴りつける。

陽炎の顔が苦痛にゆがんだ。

 

 

「いくぜ!仮速『マシンガンスパイク』!!」

 

 

高速で移動しながら、スピードを込めた強烈なキックを体中、いたるところに連続でたたき込んだ。

 

 

「ん?」

 

 

陽炎の体がぶるぶると震えている。

髪の色が徐々に薄くなってきた。

 

…一体どうしたというのだろうか。

 

 

「ふざけるなァ!!」

 

 

陽炎は大声で唸り声をあげた。

髪が銀色に変わり、頭には小さいながらも立派な2本の角が姿を現した。

 

マジかよ。

この姿、完全に鬼じゃないか…。

陽炎って人間じゃなかったのか!?

 

 

陽炎は両手の指先に火球を作り出し、両手を地面に叩き付けた。

 

 

「炎符『十指爆炎突』!!」

 

 

その直後、地面から10本の火柱が飛び出した。

激しく燃え上がる灼熱の炎に飲み込まれ、俺の分身は、瞬く間に消滅した。

危険を察知して距離をとっておいたおかげでオリジナルの俺はダメージを負わずに済んだ。

 

それにしても、何なんだ、この威力、そして変化。

陽炎に一体何が起こったというのか。

陽炎が鬼?

…いや、さっき幻の中で見た陽炎の姿は完全に鬼と化していた。

だとしたら、陽炎の種族が鬼であることに間違いはない。

そうすれば、陽炎から感じた恐怖や威圧、殺気の正体や謎の怪力、技の威力に説明がつく。

 

 

…でも、完全に優しさを無くしたわけではないだろう。

次の攻撃には、耐えられないはずだ。

流石の陽炎でもね。

 

 

 

懐から写真を取り出した。

この写真は高速で飛び回っている間に撮ったものだ。

この戦いを観戦している人々(妖怪を含む)が写されている。

 

まずは小手調べかな?

その中から、霊夢さんと魔理沙さんが写っている写真を取り出した。

 

その写真を陽炎の方に向けて掲げ、目をつむって意識を集中させた。

さぁ、存分に暴れまわるがいい。

 

 

「写符『パペットアーミーズ』!!」

 

 

すると写真が輝きだし、そこから霊夢さんと魔理沙さんが現れた。

 

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