魔界のオグマ   作:三流FLASH職人

135 / 136
あとがき

 ついに!といいましょうか、あるいは無事に、と言うべきでしょうか、

ダイの大冒険二次創作”魔界のオグマ”、完結することが出来ました。

 これも最後まで読み続けて頂いた読者諸氏の、温かい感想とお気に入り登録、

そしてUAの順調な上昇に支えられてのことであります、このあとがきまで

見て頂いた方々には本当に感謝しかありません、ありがとうございました。

 

 実は本作、構想そのものはもう20年も前からあったんです。というのも、かつて自分が

ホームページ持ちだった時に掲載し、いくつかの他HPにも掲載して頂いた

”悠久の思い、邂逅の戦士”という過去作品(くろれきし)がありまして。

 内容はまぁ若い頃のバーンとヴェルザーの話なんですけど、その時彼らが仕えていたのが

本作の魔界皇帝ヒュンケル、ボリクス、そしてガルドだったんです。

 

 なのでその設定を下敷きにして、ダイ大アフターな物語をずっと妄想していたんですが

結局お蔵入りする未来しか無かったんですよねー、そう思ってました。

 

 が、ここにきて何とアニメ”ダイの大冒険”がリメイクされて放映開始!これにより

いい年した作者(おっさん)のダイ大熱が再燃し、ついに具体的な物語として始動しました。

 元々はオグマ&ナタルコン、リヴィアス、ミールの3本立て主人公という構想だったの

ですが、このさいオグマに一番のスポットを当てて主人公に起用しました。まぁ主役が

熊のモンスターなんて話、誰もやらなさそうだなぁという理由なのですが・・・

 

 そんなわけで、主人公が魔界の住人なら当然敵は天界になります。しかしながら

魔界も天界も原作ではほとんど表現されていない世界ですので、作中で一つ一つ

設定を紡いで行かなければならなくて結構楽し(しんど)かったです。

本作の魔界や天界の設定が読者諸氏にはどう映ったでしょうか?

 

 構想の段階では、一番の敵は竜の騎士バランでした。その圧倒的な強さもさることながら、

愛するソアラを失ったヤケクソでアルキードの王や大臣だけならまだしも、無辜の国民を

皆殺しにした事実。そして原作でダイを庇って死ぬ時も、その事に対して後悔も反省も

一言半句も無かった事に対しての作者の不満がありましたから。

 その任を負ったのがリヴィアスなのです。彼もまた作者の昔の創作の主人公で、

冒険しながら最終的に強大な敵を倒すというこちらも厨二丸出しのアレですけど・・・

 

 ミールの”時遡”は、別社の漫画”うしおととら”に登場する妖怪をヒントに、

自分の身が時と共に若返りやがて消滅するという、作者の小説アイデアを先行使用して

当てたというものです。その彼女が最終話まで生き残っているのも不思議なもんですが。

 

 そうして魔界勢が形になって、さぁ地上へ!という構想なのでしたが、考えてみれば

彼らがいきなり地上へ行ってもいまいち弱いというか、原作との接点が掴めないというか

話がうまく繋がらないと思ってました。

 そこできらりん大抜擢です!原作に縁のあるオリキャラということで、ニセ勇者一行の

血を引く少女は本作と原作の接着剤でもあり、ある意味華でもありました。それに引きずられて

でろりん大活躍しちゃいましたが・・

 

 本作で一番成功したのはやはり40話と100話ですね。このふたつの話は物語の大きな

ターニングポイントとして特に力が入りました。40話は二次創作として、原作主人公たちの

近くに最初から居る話ではなく、オリキャラパーティをじっくり煮詰めてから、

一気に原作世界に踊り込むという、他ではあまり見ない方向性がうまく行ったと思ってます。

 ちなみにオグマが地上に来た時のアクションは、先述の黒歴史SSの、バーンが初めて

地上を見た時のリアクションまんまです。20年前からまるで成長していない・・・

 100話はもう、主人公の決定的な危機を表すのにこれ以上ない舞台設定でした。

元々オグマを支配しようとしたナタルコン、その彼がオグマを認めてずっと行動を共に

してきた、だからこそあの瞬間は映えると思うんですよ。

 

 少年漫画のバトルファンタジー原作という事もあり、バトル表現は試行錯誤の連続でした。

前々作の”蛍火は円に舞う”で散々戦いの表現をしていたのが幸いして、地の文とセリフと

効果音表現で自分にしては上手く描いていけたと思うのですが、どうでしたでしょうか?

 

 それにしても原作の凄さが光りますよね、新アニメになってそれをますます感じます。

ダイ大に当てられたのは作者もですが、本職のアニメスタッフさん達の原作愛の凄さときたら

毎週放映を楽しみに一週間を頑張れてしまいますよ、いや本当に。

 本作もそれに引っ張られるように加速しました。134話と言う長編をわずか10ヶ月で

完走できたのは、ひとえに再燃したダイ大ブームに引きずられたというのが本音です。

 

 なんにせよ、やり切った感はすごくあります。20年越しの妄想がこうして一つの物語となり、

多くの方に見て頂く事が出来たのですから。

・・・まぁ、20年たったらこれも黒歴史になってそうですが。

 

 

 大変ご贔屓にしていただいた本作ですが、やはりハーメルンという大手サイトでは

残念ながら埋もれ気味ではありました・・・まだまだ精進が足りませんね。

 よし!次はランキング入りを夢見て、今流行りのウマ娘の話でも書いてみるとしましょう。

(今更かよ!!!!)

 まぁ作者はウマ娘も競馬もじぇんじぇん知らないんですが(ダメだこりゃw

 

 最後に、各話ごとに感想を頂いたおゆさん、ドゥナシオンさん、ナインボール77さん、

時武佳夢さん、度々誤字報告を頂いたmasanari0401さん、Mr.ランターンさん、

そして全てのお気に入り登録者の皆さま、一話でも見て頂いたUA貢献者の皆さま、

本当にありがとうございました。

 

 それでは、また、次の物語でお会いしましょう。

 

 

from 三流FLASH職人

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。