モンスターハンター~剛腕巨躯の狩人令嬢~   作:ゲオザーグ

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放置してる間にまた艦これのイベント始まったけど、捜索共々全然手が出ねぇ・・・


()黄泉路の洞窟

 ベースキャンプに戻った一行は、ポーチの整理と消耗品の補充を済ませ、再度エリア5に着くと、そこからエリア4へ向かおうとしたところで、逃走したドスゲネポスと遭遇する。

 

「タイミングよく鉢合わせたな。今度は取り巻き連中もいないから、楽に片付きそうだぜ!」

 

 早速ツインダガー改を構え、懐に潜り込んだドラコに対し、抱えるにも噛みつくにも無理があると判断したドスゲネポスは、咄嗟に後方に跳躍して距離を取ろうとするが、そうはさせぬと回り込んだディードの突きで上空へと大きく払い上げられ、『ガギャアァッ!』と悲鳴の様な咆哮を発する。

 間もなくドサリと音を立てて落下したドスゲネポスは、最早起き上がる余力もない様で、地に伏したまま口と瞳孔を大きく開き、激しく胸を上下させていた。

 

「は、ハンターでも攻撃次第では、モンスターを吹き飛ばせるんですね……」

 

「やっといてなんだが、随分哀れな姿にしちまったな……」

 

「この様がかわいそうってんなら、アンタが責任取ってさっさと楽にしてやりな」

 

「分かってるよ。すまんな、最後にとんでもない一撃決めちまって」

 

 弱り果てたドスゲネポスを思わず憐れんでしまうディードにかける言葉が浮かばず、見たまま漏らすクリスティアーネに対し、容赦なく介錯を促すイスミだが、それが彼女なりに見せたドスゲネポスへの慈悲と敬意と理解し、謝罪と共に剣モードに変形させた鉄製試作剣斧Ⅱを振り下ろし、ドスゲネポスの首を撥ねる。

 

「何か後味悪くなっちまったな……悪いな、嫌な役させちまって」

 

「気にするな、自分の不手際を片付けただけだ。さあ、コイツも剥ぎ取りを済ませて、残りを相手しに行こうぜ」

 

 切り込んだ自分が生んだ流れと謝罪するドラコを宥めるディード。思いがけぬモンスターの姿に沸いた罪悪感を、『ハンターなら今後も、何ならもっと早く目にすることもあった光景』と押し殺した一行は、改めて残るドスゲネポス達を仕留めるべくエリア4へと向かう。

 

 

 

 

 

 

 エリア4の東に開いた洞窟の入り口から僅かながら漏れ出す中の冷気は、外の雨と湿気に負け、すぐに打ち消される。それでも前に立てば十分体に当たり、不快な温度差を生むため、一行はそれへの対策として持参したホットドリンクを口にする。

 

「それでは私とドラコ様はこちらから中に入りますので、イスミ様とディード様は、先程のエリア2側からお願いします」

 

「で、エリア9の方に逃げる奴がいたら、今度は俺とドラコがここから出て、互いにエリア6へ、だな。任せな」

 

「そんじゃ、いったん失礼するよ」

 

 事前に決めていた割り当て通り、クリスティアーネとドラコはそのままエリア3へと入って行き、残ったイスミとディードは横にある段差を登り、先程ドスゲネポス達が出入りしたエリア2にある洞窟へと向かう。

 雨風が入らず、毒沼も発生しない洞窟内は、昼夜ともに環境が変化壁面から生えた巨大な水晶が光源となっているため、薄暗いながら視界も確保できているとあって、一見不安定な外と比べ格段に暮らしやすそうだが、足元は壁や天井からも滲み出た水でぬかるみ、行き場のない湿気が充満するせいで不快な熱気がこもる一方、それに僅かな熱を奪われ、気温もぐんと下がるとあって、好き好んで長居する生物は少ない。

 増してや――今回は不在だが――この環境に適応したフルフルにとっては絶好の狩場とあって、基本見かけるのはそうした不快感を気にしないランゴスタやカンタロスなどの甲虫種か、雨脚や外敵から逃れるための一時しのぎに来たアプトノスやケルビ、或いはそのついでに湿気で育ったキノコや土中の虫を探すモスやブルファンゴくらいのものだろう。現にドスゲネポス達は、危険な相手が現れたとあって引き上げたようで、二手に分かれて突入した4人が合流した先には、運悪くドスゲネポス達と鉢合わせた拍子にそのまま犠牲となったであろう、無惨な姿となった先の面々しか残っていなかった。

 

「傷や血の様子から見るに、やられてから結構経ってるみたいだが、洞窟の冷気が天然の保冷庫状態になってたみたいだな。ついでにいい狩場になってたからって、大分仕留めてたようだし……」

 

 主にエリア2から付近の水場に来る獲物に気付かれないようにするためか、奥にある水晶の付近や、その向かいに無造作に集められた複数の亡骸。特にサイズは考えず、仕留めた順に寄せ集めていったようで、地面から水を吸って不気味に見膨れ上がった、こちらを虚ろな目で見るモスの顔がケルビらしき細い背骨を被り、その上に他の骸が積もって、1番上には腹の大きな穴が目立つ、四肢のないアプトノスがもたれかかっている。

 

「器用な真似をするもんだ。だが死体の重なりっぷりを見るに、さっきの奴等よりデカいドスゲネポスがいてもおかしくないだろうねぇ……」

 

「となるとまた分かれて挟撃を狙うより、素直にこのまま4人の方が安全そうだな……」

 

 そうした死体(獲物)の山を眺めていたドラコに、これだけ高く積み重ねられるに相応な体躯のドスゲネポスがいるだろうとイスミが語る推測を聞き、ディードは作戦の見直しを提案する。

 

「その方がよさそうですね。逃げられ続けた場合探す時間はかかりますが、別行動中にそのサイズのドスゲネポス達と戦闘になる可能性を考慮すれば、万全を期すべきかと」

 

 そして眼前の骸に仲間入りする危険性を理解したクリスティアーネも同意したことで、再度2人組で捜索の予定を変更し、全員で先へと進んでいく。

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