いい加減札だの速度だのが邪魔にしかなってないし異常な情報出し渋りが迷惑にしかならないっての受け入れろよ・・・
ベースキャンプを出てすぐに広がるエリア1。水没林の地名通り、各所を流れる河川と、大きく広がるその沿岸部で構成された
「依頼書見た感じだと、結構縄張り争いが激しいみたいだったが、この辺はまだ平和みたいだな。さっさと次行くか?」
「そうですね。時間に余裕はあるといえ、2つの群れを相手にするとあっては、あまり悠長なことはできませんから」
多少足場は悪くとも、広大故戦闘となればある程度自由に動き回れるため、比較的優位にたてるが、草食モンスターの様子を見るに、フロギィに限らず肉食モンスターは付近にいないようなので、ビオの提案に従い、4人はモンスターを横目に北上。隣接するエリア10の地下に位置するエリア14を通過し、東西に連なるエリア13~11を目指す。
地下のエリア14から一転し、エリア10と北部一帯を分断するような岩山に出た4人の眼下では、まさに今エリア13と11をそれぞれ支配したフロギィの群れが、その中間に位置するエリア12で対峙、抗争しているところだった。おそらく袋小路状のエリア13を縄張りとした群れが東へ勢力を拡大しようとするのに対し、エリア11側の群れがそれを阻止し、逆に乗っ取ろうとしているのだろう。
「おぉ、まさか今まさに衝突中だったとはね。どうする?このまま高みの見物決める?それともカグヤよろしく割り込んで三つ巴に持ち込む?」
「ここは無理して姿を晒さず、素直に様子を伺い続けた方がいいかと思います」
「そうですね。今はどちらもフロギィのみですが、対策はしていると言え、片方ずつならまだしも、2つの群れを1度に相手するのは分が悪すぎます。ましてや双方とも、群れの長たるドスフロギィが控える中では危険過ぎますから、せめてどちらかの長を討ってからにしましょう」
「その方がよさそうだな。見た感じあまり戦力差もないようだし、下手に飛び込みゃ、どっちの群れとか問わずフロギィの袋叩きに合うだけだ」
高度、距離共に十分で、風向きもフロギィ達に匂いを届けないとあって、まだ感づかれていないためにどうするか提示するテリルに対し、真っ先にベレッタが支持したのは静観。続けてクリスティアーネとビオも賛同したとあって、引き続き両者の抗争を眺めていると、エリア13の方から、一回り大きなフロギィ――大きく膨らんだ首元の毒袋が目立つドスフロギィが、複数のフロギィを引き連れ現れる。
「親分のお出ましか。コイツは戦況が動くぞ……」
ビオの予測通り、ドスフロギィ率いる増援が現れたエリア13側の群れが勢い付き、逆にエリア11側の群れは、体格と毒煙の規模が勝るドスフロギィに押されて後退していき、ついに撤収していく。今回はエリア13側の群れが勝ったようだ。
「勝負が決まりましたね。少し気は引けますが、攻めるなら今かと」
「そうだな。向こうも追撃するつもりはないようだし、代わりに俺達が追い打ちといくか」
ドスフロギィが逃げていく敵を追わず、エリア13へと引き返すと、群れのフロギィ達も長に続き、撤収していく。残されたクリスティアーネ達は、エリア11側の群れに狙いを定め、奇襲を仕掛けるべくそこへと敗れ逃げ去ったフロギィ達を追って岩山を東へと進む。
エリア11には、こそ先ほど見たエリア11側のドスフロギィと大差なさそうな体格のドスフロギィが寝ていた。どうやら少し前にドスフロギィ同士で戦闘があったのか、喉元にはまだ治りきってない痛々しい傷が残っている。
「出てこなかったのは、手負いだったからみたいですね」
「ここからなら、狙撃できます……今のうちに、仕留めましょう!」
「オッケー、錯乱は任せたから、そこに乗じて突撃しましょ!」
「突撃するのはいいが、周囲のフロギィには注意しろよ?解毒薬持ってきたんだから、毒液浴びたらちゃんと飲むようにな」
早くもハンターボウⅠを構えてドスフロギィを狙うベレッタ。テリルも奇襲に乗り気で、ビオの警告に「わ、わかってるよ……」と気まずげに返しながらも、背中の鉄刀から手を放さず、飛び降りる準備をしている。
「さあ、行きましょう!」
そして同じくバスターソードに手をかけたクリスティアーネの号令に合わせ3人が岩山を降り、残るベレッタの支援射撃を受けて攻撃を仕掛けにいく。