モンスターハンター~剛腕巨躯の狩人令嬢~   作:ゲオザーグ

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特に意味はないけど、ゾロ目にちなんで急遽投稿(折角だし11:22に投稿したかったけど、流石に間に合わんかった)
着手自体は突貫で、細部も変わった部分多いですが、大まかには以前から考えた通りの内容です


連なる試練ー5

「いや~、まさかデビュー戦でイャンクックとババコンガを連続で狩猟することになるとは思わんかったわ~♪」

 

「ほんとッスね~♪この調子で活躍してきたいっすよ~♪」

 

 まだ換算してないが、予想外の獲物から得た素材で仕送りに箔を付けられ、上手くいけば防具もいくつか新調できるとあってか、言葉とは裏腹にほくほく顔のシン。同意するレマも、目立った負傷なく両者の討伐を成し得たとあってか、同じく上機嫌な様子が見て取れる。

 

「お2人共気持ちは分かりますが、だからこそあまり調子に乗ってはいけませんよ?戻るまでどこにどんなモンスターがいるか分かりませんから」

 

 そんな2人を宥めるクリスティアーネも、試験合格と、それに重なる形で目当ての素材――イャンクックに限らず高熱のブレスや液を放つモンスターが有する、可燃性の粉塵が大量に溜まった内臓器官、『火炎袋』を得ることができたとあって、早くもそれを使って作られるバルバロイブレイドに思いを馳せ、坂を下る足取りを軽くしている。

 

「そういやハンターデビューが認可されたら、俺はいったん故郷に戻ろうと思ってるんだが、皆はとかあるか?」

 

 そこに支給品の携帯食料をかじっていたドラコが尋ねる。彼の故郷『ワーニェ村』は、ウツシの産まれたカムラに程近い寒冷地に位置し、かつて村付きのハンターだった村長は、他の子どもの挑発に乗って狩場に赴いた幼いドラコを助けた際に片腕を失い、引退した。以来度々ハンターが赴任するも、そうした土地柄やそのせいで物流の維持が大変なことからなかなか定着せず、希望者もいないとあって、その隙を突いて潜り込むハンターのなり損ないや、左遷宜しく押し付けられる様に送り込まれる素行不良なハンター達に迷惑を被ることも多々あった。

それを見てきたドラコは、百竜夜行の危機に対する技術や人脈を求めてきたウツシ同様故郷のために、そして自分を助けてくれたせいで、ハンターを引退せざるを得なかった村長に代わって、村付きのハンターとなるべくミナガルデを訪れていた。

 

「ふふっ、ドラコ様も郷土愛が強いのですね。私もお父様に認めてもらってからは、そのまま領内を中心に活動していくつもりですよ」

 

「ほぉ~希望赴任先かぁ。あんま考えたことはないが、もうしばらくはミナガルデで活動しよかな」

 

「あたしも特にどこか行きたいってのはないッスねぇ。ただ、カエデさんはベルナ村を希望してたッスよ。確かあそこ、チーズフォンデュが名物らしいッスけど……」

 

 そうして談話しながらエリアに入ると、ドスドスと響き渡る大型モンスターの足音が耳に入り、意識を切り替える4人。

 

「チッ、何かデカイのがいるな。見つからないよう注意しろよ」

 

「おいおい、また大型モンスターかいな。さすがにもう勘弁頼むわ……」

 

 真っ先に気づいたドラコの警告に、シンが疲れた様に返すが、実際軽快な振る舞いに対し、装備のダメージも大きく、支給された『応急薬』なども戦闘の合間で消耗しており、これ以上の戦闘は厳しいと判断せざるを得ない状態にあることは4人とも自覚している。しかしクリスティアーネは相手の姿を見た途端、思わず目を見開き動きを止めてしまう。つい先程自分がピッケルを振るっていた鉱脈を、嘴でほじくるモンスターは、ヤクライが薦めた防具の素材に名前を挙げていたゲリョス。

 ここで仕留めることができれば、バルバロイブレイドに続きフルフルの狩猟に必要な装備を揃えることができる。しかし同伴する仲間達は疲弊し、持ち物もほぼ使い果たしてており、幾ら隣がベースキャンプでも、強行するにはあまりにも不安極まりない。

 思わず「どうしたッスか?」と尋ねてくるレマにも気づかぬほどどうすべきか悩んでしまうが、そうしている間に振り返ったゲリョスが気付き、『ギョワァ~~ッ!!』と悲鳴のような咆哮と共に大きく飛び上がる。

 

「マズい気付かれた!皆逃げろ!」

 

 咄嗟にドラコの放った撤収の掛け声で慌てて引き返し、已む無く先程までいたエリアまで戻る。こうなるとベースキャンプへ戻るには、ドラコの来た洞窟前のエリアから崖を飛び降りるか、そこやエリア北からヤツマやカグヤ達が戦っていた沿岸部を通り、反時計回りに向かうしかない。

 

「まさか今度はゲリョスまで出るとか……いくらモンスターが活発な繁殖期に、存在する大型モンスターを相手してもいいハンター試験だからって、ここまでラッシュで複数種の大型モンスターに襲われるなんて、そうそうないッスよ……」

 

「全くだ。それも対策が容易なイャンクックやババコンガみたいに相手しやすいわけでもないからな……」

 

 遭遇前から一転して、疲れ果てた様子で座り込むレマに同意するドラコが語る様に、ゲリョスは大型モンスターの中では非常に厄介な存在として知られ、単純な力押しでの狩猟は非常に難しい。ヤクライが薦めた通り、絶縁性に優れたゴム質の伸縮自在な皮膚のおかげで踏んだモンスターをマヒさせる『シビレ罠』が効かず、自らも閃光を発するためか閃光玉も効果がない。更に『狂走エキス』と呼ばれる体液のおかげで無尽蔵のスタミナを誇り、毒液を吐き散らしながら縦横無尽に暴れまわるため、近接武器では足を止めるタイミングを掴めず、非常に狙いづらい。

 

「とりあえずゲリョス(アイツ)は無視して、ベースキャンプにはこのまま岸沿いに戻ろう。それでいいな?」

 

「ええで。いくらベースキャンプの隣やからって、強行突破にはキツ過ぎるわ……」

 

「それがいいッスね。このまま相手していいモンスターじゃないッス」

 

「…………」

 

「クリスティアーネさん……?さっきからどうしたッスか?」

 

 ドラコの代案に即答する2人に対し、バスターソードの持ち手を掴み、黙り込んだままゲリョスが居座るエリアの方を眺めるクリスティアーネ。しかしレマが再度尋ねると、悔し気に首を横に振り、手を降ろす。

 

「いえ、確かに今の私達には、無謀極まりない相手ですね。わかりました、撤収しましょう。ゲリョスにはいつか挑まねばなりませんが、都合が合いましたら、その時はお願いいたします」

 

「よかったわぁ。今さっきのアンタ、諦め切れんくてそのまま挑みにいきそうな様相やったで……」

 

 事情は知っていると言え、この流れで挑むべきではないと皆が判断する中、最後までどうするか悩んでいたが、折角達成した合格を賭けてまでは危険すぎると判断し、遂にクリスティアーネは諦める決心を着けた。




()ちょっと前にたつのこブラスターさんがロックされて、『モンスターハンター ~寒冷群島の紅き鬼狩り~ 』が読めなくなってた・・・
折角もらってた感想も表示されなくなっちゃったし・・・
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