東方妖怪喰   作:t1

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今回は少し短いです。


人妖大戦

永琳達と別れた後、急いで町の外へ向かう。

昨日までは人がたくさんいたのに、今はだれ一人いなくて、声すらもしない。

聞こえるのは小さいたくさんの足音だけ。おそらく門番が言っていた妖怪たちのものだろう。

 

次に人と会えるのはいつになるんだろう。そんなことを考えていると急に寂しくなってくる。

永琳達を別れたばかりだというのに、とても前に分かれたように感じる。

 

だめだ。こんなことを考えていると永琳の所へ戻ってしまいそうになる。

今は妖怪のことだけを考えることにしなければ。

 

 

 

そんなことを考えているうちに町を出る。少し先に妖怪達の群れがこちらに向かって走ってきている。止まれ、と言うだけでは止まってはくれないだろう。

よってこの妖怪の群れの妖力の半分位の力を開放する。

 

すると妖怪は今から攻め込もうとしている町から急に膨大な量の妖力が出てきたために、立ち止まる。俺はすかさず大声で話し始める。

 

「お前らには悪いが、ここにいる人間には恩がある。だから襲うのはやめてほしい。しかし人間を食わねば生きられぬ奴もここにはいるだろう。そやつには申し訳ないのだが、頑張って人間以外の食べ物をこれから見つけて生きてほしい。俺も協力して食料を探そう。だからお前らはここから立ち去っていただきたい。」

 

自分でも到底無理なお願いだとは思っているのだが、もしかしたら、というごく少ない可能性を信じるしかなかった。全員が納得するとは最初から思っていない。1匹でもいいから理解してくれる妖怪がいてほしかった。

なぜならこれからは話し相手というものがいない。また永琳に会えるのはいつになるかわからない。俺は永琳と出会って孤独の寂しさを知ってしまった。

いままでは1人でいることが当たり前だったために、寂しいなどという感情は一切なかった。だが永琳に会って、話す楽しさ、近くに誰かがいてくれるということの安心感を知ってしまったために、また1人でしばらく過ごさねばならぬということに耐えられそうになかった。

だからこれで共感してくれる妖怪が一匹でもいてくれれば、その妖怪と一緒にこれから長い時間を過ごそうと考えていた。

 

しかしそんな俺の考えは甘かったようで、少ししん…と静まった後に妖怪達は一斉に笑い出した。

 

そしてその妖怪たちの中から一際大きな力を持っている妖怪が出てくる。

 

「お前さんは本当に妖怪か?妖怪は人間を食う。これはあたりまえなことだろう。それをやめてくれだと?フフフ…笑いが止まらないね。だがお前さんは考え方が我々とは少し違うね。」

「その考え方とは…?」

「我々は人間を食いに来た。それは正解ではあるのだが、半分しか正解ではないのだよ。

もう半分とは娯楽のためだ。人間は私たちが食べようとするとまず命乞いを始める。その様子がおかしくてね…あぁあのときの人間の顔はいつ思い出しても笑えるね。

家族を襲うと自分の子供だけは助けてやってくれという親がたまにいてね…その子供に親を殺せば助けてやるといい、それで少し躊躇したかと思えば、親は私を殺せと自分の子供に言う。子供は嫌がるが、その親は自分の子供の手を取り、刃物を持たせ自分に刺し、死んでいったということがあってね…。

親は最後まで自分の子供に謝りながら、自分の分まで幸せに生きてくれと言うが、子供は泣いたままだ。この時点で十分に最高な話なのだが……ッ!?」

 

俺は自分の持てる妖力をすべて開放する。群れにいた妖怪のなかの半分位は俺の妖力にあてられ気絶したようだ。そんなことはどうでもよく、俺はこの妖怪共を全員殺すことしかその時は考えていなかった。

その話にはまだ続きがあったようだが、どうせその子供も殺したとかとかそんな話に決まってる。俺はそのまま妖怪の群れに突っ込んでいき気絶していない妖怪からできるだけ苦しむように殺すことにした。

 

俺は永琳の薬で動体視力を極限まで上げなければ見えないような速さで妖怪たちに向かっていき、最初に妖怪の両腕を食いちぎったり、妖力で具現化した蛇に食わせたり、妖力を腕に纏わせ、逆の方向に曲げたり、切断したり。

その次に両足。方法は腕と同じように使えなくしていく。

ここにいる気絶していない妖怪の半分より少し多いくらいの妖怪をその状態にし、元にいた場所に戻り、何もせず待つ。

いきなり自分の両手両足が無くなったり、逆に曲がったりしていることに一瞬なにが起こったかわからないよう顔をするが、すぐに激痛が全身を襲い、血が噴き出す。

そうして少しの間妖怪達に苦しんでもらうと、今度は本気で息を止めに行く。

さすがにこの量の妖怪全て食うとなると俺が先に根を上げてしまうので、頭のみを食うことにした。

食べれば食べるほど妖力が溢れてくる。

そんな感じでここにいる妖怪全員を殺しきると、ここにいた数えきれないほどいた妖怪共が今は首から上がない状態でそこらじゅうに横たわっている。

俺の体も妖怪の返り血で真っ赤だ。血がついていないところを探すほうが難しいかもしれない。

 

俺が妖怪共にキレて周りが見えていなかったうちにロケットはすべて月に向かって発射されたようだった。

無事にみんな月に言ってくれよ、妖怪から守ってやったんだから。

とか無事に人間を月に送ることができたと安心したのもつかの間、何か大きなものが町に向かって落ちてきた。

なんだろうと思いながら落ちるのを見守っていたら、落ちた瞬間にものすごい光と音を出し、町とその周辺がきれいさっぱりなくなるんじゃないかを思うくらいの爆発が起きた。

ここにいた妖怪を全員食べて、妖力がいつもより大量にある今の俺でも、この爆発を直でくらってしまえばひとたまりもないんじゃないか?

最後に町を見ていこうかなとか思って町に近づくんじゃなかった。だがもう遅い。

俺は爆発が俺を巻き込むまでのわずかな時間で全妖力を使う勢いで防御壁を自分の周りに作り出す。

 

その爆発はかなりの威力で十分な防御壁を張ることができなかった俺は威力を軽減できたものの、爆発を直に受けてしまい気を失ってしまった。

 

見守らず逃げてればよかった…




次話は5000字以上目標で。
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