『思い込みが 時にチャンスに変わり』
ふざけていません。そんなふうに言って突き放してしまう。どうも押しが強いのか、引くことが苦手なのか、ずいぶんと孤立するのも慣れた。
『秋口には茶化される二人』
風の噂。誰かの口癖。春の匂いがやって来て。巡り会わす透明な人。
『クリスマスまで 雪降る日が来るまで』
それなのにずいぶんと粘着性が強いのか、離れることもなく、たちまちに笑って、私を疲れさせることもあれば、少しだけポカポカさせることもあった。
『この決心は揺らぎはしない』
着替えた夏。並べた時計。通い慣れた通学カバン。薫ってくる燕の羽根。
『知人にばれずに隠れて手を繋ぎたい』
「葉月さん」とクラスメイトに呼ばれ「なんだそりゃ」とからかわれた秋の日。イチョウの葉は色付く、だからサヤさんに言われて楽しみに来ていた。そんな時にかぎって、あなたと出会うのだから。
『まるで卒業写真のように』
誘われても内心安心して、幾度となくお断りしたけれど、本当は夢を見ていたかっただけ。何かの拍子に、バラバラになってしまって、悲しい思いをしたくなかっただけ。
『お慕いしていると、あなたに言うのは』
「恋」と呼ばれて世間話でもしていたら、クラスメイトに出会うなんて。学校の私とあなたとの私。こんなにも違っているのに。
『もう少し先になりそう』
このイチョウ並木は有名だというのに。
『髪を結わく 真剣な眼差し』
実はとても、幼いことを知っている。
それはあなたと私。お互いのこと。
『「様になるね」あなたが呟く』
16歳で。あなたは15歳で。それでもまた、どちらが先かなんて言い合っている。
『確か母も 今は居ない人に』
いちごが好きって子どもっぽいかもしれない。それでもあなたは馬鹿みたいにはしゃいでいる。夜遅くの公園で。無邪気にボールを追いかけている。
『優しくそっと言われたと』
あなたの方が子どもっぽいでしょう?
『幼い頃の思い出に触れて』
笑顔がぎこちないと練習させられて、私はむくれてあなたを睨んだ。饒舌にクラスメイトに話している。
『ケラケラと笑ってみせる』
凛々しくてシャンとしていて、そんなイメージはないとクラスメイト。あなたはまた私を剥がしていく。
『天蓋付きのベッドで悶えるのも』
凛々しくはない。おっしゃるとおり。あなたの前ではそうありたいのだけど、化けの皮が剥がされてしまうみたいに、見破られてしまう。
『なんだか子どもみたいで』
私のことだとしても、その類いの話題でも、クラスメイトとあなたが楽しそうに話すのは、胸が苦しくて泣き出しそう。
『この恋の行く末を
あなただけは知っていて』
『知人にばれずに隠れて手を繋ぎたい』
「葉月さん、またね」と離れていく。クラスメイトに安心してしまって。嫌な女だと思われたくないから、必死に笑顔を作ってみる。
『まるで卒業写真のように』
余計のことばかり気づいてしまうから、あなたは私のほっぺをつねる。そして「笑顔の練習だって」上手に笑ってみせる。
『誰かに打ち明けるほど』
イチョウの葉がひらひら舞い降りて、黄色の絨毯を作っている。そんなありきたりな表現をしてしまうほど、動揺しているのかもしれない。胸がふわふわしているのかもしれない。
『器用ではないから』
痛いですって、怒って見せたり、膨れて見せたり。少しずつ幼くなってそう。
『この思いを暖める』
いつかこの胸の突っかかりが取れて、胸のざわめきの正体が分かったら、一番に伝えたいと思います。
『お慕いしていると、あなたに言うのは』
雪が現れる頃、木樹が裸になる頃。
『もう少し先になりそう』
母を真似たおろし髪。私はどう?
あなたにはどう見えているの?
『もう少しだけ待っていて下さい』
あなたは何を思っているのでしょう。
また勝手に歌詞を書きました。題名はありません。
思い込みが 時にチャンスに変わり
秋口には茶化される二人
クリスマスまで 雪降る日が来るまで
この決心は揺らぎはしない
知人にばれずに隠れて手を繋ぎたい
まるで卒業写真のように
お慕いしていると、あなたに言うのは
もう少し先になりそう
髪を結わく 真剣な眼差し
「様になるね」あなたが呟く
確か母も 今は居ない人に
優しくそっと言われたと
幼い頃の思い出に触れて
ケラケラと笑ってみせる
天蓋付きのベッドで悶えるのも
なんだか子どもみたいで
この恋の行く末を
あなただけは知っていて
知人にばれずに隠れて手を繋ぎたい
まるで卒業写真のように
誰かに打ち明けるほど
器用ではないから
この思いを暖める
お慕いしていると、あなたに言うのは
もう少し先になりそう
もう少しだけ待っていて下さい