妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋 作:ikkun
sideカゲチヨ
今日の依頼人は・・・
「僕ね、昔は人気子役だったんだよ。」
あー!見たことあるぜ!
「は、はぁ・・・」
「あー!人気子役のロココ君っすよね!?俺知ってますよ!!ガキのころめっちゃ見てました!」
「カゲチヨが子供の時ってことは・・・」
「もうかなりのベテランだよね・・・」
見たことのないヒサたちは自慢げに話す依頼人に戸惑った表情をしている。
研究所にはテレビ無かっただろうし森ではテレビなんて見なくても面白いことであふれてたもんな・・・
「そうそう、昔はホントに凄かったんだよーでも成長したらいきなり仕事がなくなっちゃってね。あー僕の全盛期はもう終わっちゃったのかなぁ・・・」
「そもそも太りすぎじゃ・・・」
「そりゃ子供から大人になったら評価の基準が違うし・・・」
ヒサとカンナが苦笑いする。
「ていうことでカレコレ屋さんたちには僕の返り咲きを手伝って欲しいんだよね!!」
「まさかシディさんが留守の時にこういう依頼が来るとは・・・」
フィーアが頭を抱えるけどやってやるぜ!
「できるかどうかわかりませんが頑張ってみます。」
俺が言うと
「ま、僕もこんなとこそんなに期待してないから気楽にやっていいよー!」
と依頼人がいう。
「フィーアちゃん、卍固め。」
「了解です。」
「ヒぃ!?」
「二人とも落ち着け!」
怒ったカンナとフィーアをなだめつつ俺たちは依頼人の子供時代のことを聞いて考えることになった。
sideヒサメ
こんなとこって落ちぶれてるあなたが言えないでしょ・・・
私はそんなことを思いつつ皆で依頼人の話を聞く
「子役時代はそりゃ凄かったよ!絶頂期は何本もCMに出てたからね!テキトーにジュース飲んで数百万、ギャラは手渡しで小学生で札束を数えてたよ!」
「どんな小学生?」
絶対教育に悪そう・・・
「数えてるところを激写されてたらもっと早くに挫折を味わって強くなれたのに・・・哀れですね。」
「そうなの!?」
フィーアちゃんの発言に依頼人は驚く、フィーアちゃんそれは個人差があるんじゃないかな・・・
「う、羨ましい・・・俺も子役目指そうかな。」
「もう、大人でしょ・・・」
カゲがバカなことカンナちゃんに突っ込まれる。
「あと同級生のお小遣いがせいぜい月500円とかのときにこっちは億の金額を稼いでたね。正直世の中チョロいなぁと思ってたよ。」
「こんな同級生いたらいや。」
ろくなことしてないな・・・
「資本主義が生んだモンスターだな・・・」
「パック自慢のセリフカッコいいけど使いどころがカッコ悪い・・・」
「まさに格差社会ですね・・・」
三人とも苦笑いだ・・・
sideフィーア
その後も過去分析という名の自慢は続きます。
「それからマネージャーのことは奴隷だと思ってたよ。マッサージなんかはもちろん発売日にはゲームを買いに行かせてたしね。」
まさに芸能界の闇ですね・・・
「普段母親に抑圧されてるのをここで解放してるね・・・」
カンナちゃんもそういう。
「小学生の時に初めてできた彼女とは高級寿司屋に行きブランド品をプレゼントしたよ。」
「その彼女とは?」
カゲチヨが問いかける。
「金銭感覚が合わないって振られたよ。プレゼントはしっかり自分のものにしてたけどね。」
「抜かりねぇな小学生女子。」
「まぁ、物欲があるからね小学生って・・・」
カゲチヨもカンナちゃんもそう返す。まぁ、もらったものは自分のものですしね・・・
sideカンナ
「それから両親のことは心底見下してたね。年収の低い人からは教わることはないって思ってたね。」
「お金稼げてるのもご両親のおかげなのに・・・」
ヒサメちゃんが少し悲しそうな顔をする。まぁ、アーシたちのお父さんは一生かかっても見下せないな・・・
別に見下す気はないけど。
「でもちょっと大きくなればすぐに仕事は減っていきレギュラー番組もなくなっていった。でも浪費癖は治んなくて貯金もすぐに空っぽ町にでれば終わった芸能人として後ろ指さされて笑われるし・・・肩身が狭い思いをしたよ
・・・」
それって・・・
「なんとかしてまた光の当たる場所に返り咲きたいんだよ」
「・・・虫が良い話なんじゃないですか?」
ヒサメちゃんが少し怒った表情で言う。
「えっ?」
「今まで散々好き勝手やってきてそのつけが回ってきたんじゃないんですか?」
「そうですね、未だにその傲慢さも抜けてませんしね。それが抜けないと厳しいんじゃないですか?」
ヒサメちゃんもフィーアちゃんも厳しいことを言う。
まぁ親も見下してたしね・・・
「あー、俺はそうは思わないっすね。」
「カゲ?」
「どういうことですか?」
カゲチヨが突然擁護する。
「確かに子役のころのアンタは傲慢だったかもしんないすけどそれって普通じゃないですか?」
「ていうと?」
アーシは聞く
「感謝や礼節は欠いてたかもしんねーでもそれは子供ならしゃーねーよなによりロココ君さんはしっかり結果を出していた家族のことも裕福にしてたしマネージャが働けてんのも結果を出したからだ彼が子役に挑戦して、努力して勝ち取ったものは紛れもなく価値のあるもんだろ。」
まさかカゲチヨに気づかされるなんてね・・・
「う、うう・・・今まで皆に散々言われて初めて自分の努力が認められた気がして・・・」
「そうだよね・・・ムカつくからってその人の失敗を望むのは間違ってるよね。」
「そうですね・・・今回は私たちの視野が狭かったですね・・・」
二人も反省したみたい・・・
「ま、俺もガキのころのロココ君さんに会ってたらムカついてたと思うけどな。」
「そんなぁ!?」
「フツーに殴ってたと思う。」
「カゲそれ犯罪・・・」
「見直したと思ったらこれですよ・・・」
まぁ、理想論と現実は違うしね・・・・
「でも一回没落したのはストーリーになりますよ。」
「ストーリー?」
「失敗から成長する姿に心打たれる、逆に成功しかしない人を応援はしないでしょ。」
「確かに・・・」
「それをいかしてYOUTUBEでブレイクしたり開き直ってクズキャラとして活躍する芸人さんもいますからね。」
「確かにゼロからよりはアドバンテージがありますね・・・」
カゲチヨの提案に私たちは納得する。
「僕頑張ってみるよ!」
そういって依頼人は去っていった。
sideヒサメ
「変な依頼人だったな・・・」
「カゲに昔の自分を認めてもらえたのが嬉しかったんじゃない?」
「そーいうもんかねー」
カゲは頭をかきながらそういう、今回はカゲのおかげでまた新しい視野もできたし感謝しないとね!
「まっ、あの様子ならがんばりそうですね。」
「そうだね、経験もあるしあとはアーシたちより上手くできそうだしね!」
よし!
「早めに依頼も終わったしカレコレ屋の掃除でもしよっか!!」
シディが帰ってきたとき驚かせちゃおう!
「・・・」
カゲ?
「ボキュ、おしょうじはやーやでしゅ!!」
・・・
「フィーアちゃん、ジャーマンスープレックス。」
「分かりました。」
「すみません!すみません!許して―!」
「急にやったらムカつくに決まってるでしょ・・・」
全く・・・良いこと言ったと思ったら・・・