妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋   作:ikkun

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ちなみに三人は飛行免許持ってます。


ヒーローの恋

sideカンナ

今テレビではバレンタイン特集がやってるんだけど・・・

 

「あ~そういえば今日バレンタインか忘れてたな。俺は妻もいるし娘からチョコももらえるからいらないけどさ。」

 

「まぁ、俺らには関係ないよな。これ写ってる人ほとんど義理チョコだよな。悪しき風潮だぜ全く。」

 

お父さん・・・カゲチヨ・・・アピールしすぎでしょ。バリバリに髪セットしておしゃれしてるじゃん。

 

「さっきからカレコレ屋に来るまでずっとこの調子なの・・・」

 

セイナお母さんも大変だなぁ・・・

 

「大体ウチの国はおかしいと思わない?カゲチヨ君。やれクリスマスだハロウィンだそのくせバレンタインもってどんだけ節操ないんだろうな。」

 

「全くっすよ。日本は盆と正月だけで良いっすよね。」

 

「なんかうざいな・・・」

 

ヒサメちゃんの言う通りだね・・・

 

「フィーア、なんで二人はあんなにオシャレをしてるんだ?」

 

シディが聞く。

 

「聞かないであげましょう・・・後で恥ずかしくなるだけなんですから・・・」

 

フィーアちゃんは気を利かせる。

 

「あれ?ホントだカゲチヨお前なんかイメチェンした?」

 

「クリスさんこそなんかシックに見えますけど?」

 

「お前はバレンタイン意識しすぎなんだよ。俺はいつもどうり皆のクリスさんだからね。」

 

はぁ・・・神様、どうかこの哀れな男たちに私たち以外のチョコを。

 

その時だった!

 

ドカン!

 

空から何かが降ってきた!

 

「おいぃぃ!」

 

「何事だ!」

 

二人も驚く。地下まで貫通するってどんだけの高さから落ちたんだろ・・・

 

「これは・・・チョコですね。」

 

フィーアちゃんの言う通りそれは巨大なチョコだった・・・

 

「どうしてこんな巨大なチョコが・・・」

 

シディも疑問を持っていると

 

「この巨大なハートの形・・・これはバレンタインチョコの本命ね!」

 

セイナお母さんが推理する。

 

「あー!じゃあ俺かなヤバいな今は奥さんがいるって言わなきゃ・・・」

 

「いや俺っすよ。きっと昔学校で話した人から・・・」

 

二人が言おうとするけど・・・

 

「カゲ・・・?流石にいい加減にしてね。」

 

「貴方も・・・はしゃぎすぎじゃない?」

 

「「すみませんでした。」」

 

一瞬で元の姿に戻り、ヒサメちゃんとセイナお母さんに謝罪する。

 

「あの、すみませんここにチョコが落ちてこなかったか?」

 

上から声が聞こえるので見上げてみると・・・

 

「それは私のだ。返したまえ。」

 

なんと巨大なヒーローのような恰好をした女の人がいたのだった・・・

 

sideカゲチヨ

 

「はい、じゃあここに息吐いて。」

 

その後オーナーが呼んだ警察にヒーローはアルコール検査を受けていた。

 

「あー規定値超えてるね。飲んでるね。」

 

「お巡りさん、免停は勘弁してもらえないか。空が飛べないと仕事ができない怪獣が出たときどうすればいいんだ。」

 

「いや、こっちも仕事だからね。幸いこちらの建物の所有者と地下にいた人たちは修理代を出すなら法的な手続きは取らないって言ってくれてるから。今度から気をつけてね。飲んだら飛ぶな、飛ぶなら飲むな常識でしょ。」

 

そして事情聴取を終えたヒーローは

 

「すまない、本当に迷惑をかけた。」

 

俺たちに土下座してきた。

 

「いや、お前もわけありそうだしな。今回はけが人もいないし頭を上げてくれ。」

 

オーナーが言う。

 

「えっと、ウルトラマンみたいに地球の平和を守ってるって感じっすか?」

 

俺が聞くと

 

「いや、地球には出張で、あとスペースウーマンをやらせてもらってる。」

 

「異宙全体をやっているのか凄いな!」

 

シディが言う。

 

「ああ、月火が家事手伝い、水~金が実家周りをパトロールで週休二日制だな。」

 

「ほとんど実家しか守ってない・・・」

 

クリスさんの言う通りだな・・・

 

「それで・・・あの、さっきのあれは。」

 

ああチョコか確かヒサが・・・ってまずい!?

 

「残念ながらチョコは落ちて割れてしまいました・・・私も頑張ったんだけど・・・」

 

「いや歯形くっきりついてるからな!?」

 

「何を頑張ったの?」

 

俺とセイナさんは突っ込む。

 

「・・・そうか、酒で緊張を晴らそうとしたのが間違いだったな。」

 

スペースウーマンさんは落ち込む。

 

「やっぱり誰かにあげるつもりだったんですか?」

 

フィーアが聞くと

 

「・・・・・」

 

ウーマンは黙ってしまう・・・こりゃセイナさんの推理が当たってそうだな・・・

 

「なら相談していかない?アーシたちはカレコレ屋って言ってあなたが異宙の平和を守るヒーローならアーシたちはこの地球を守る存在と言っていいよ!」

 

誇大表現にもほどがあるぞ!っていうかカンナもなにチョコかじってんだよ!

すると

 

ピコンピコン

 

「なんかタイマーが作動した!」

 

「まさかもう異宙に行かないと?」

 

ヒサとフィーアがそういうが・・・

 

「いやそういうんじゃなくて3分に一回実家に電話しないとだめなんだ。じゃないと都会の荒波に飲み込まれそうになる都会に負けそうになる。」

 

けっこう寂しがりやな理由だった・・・

 

「三分に一回ってお母さん大変そう・・・」

 

「だが気持ちはわかるな・・・俺も森が恋しくなるからな。」

 

シディもそんなことを抱えてるのか・・・ウーマンは電話に出たのだが・・・

 

「いや・・・そんなんいないよ。やっぱり仕事が忙しいから・・・うん、いやちょ、

いい加減にして!こっちは異宙の平和を守ってるの!孫の顔が見たいとかそんな次元で生きてないの!ふざけんじゃねーよ!」

 

「すっごい気まずい切り方だな・・・」

 

「俺達この場にいて良かったの・・・?」

 

オーナーとクリスが気まずそうに話す。

その瞬間!

 

ぴゅるるるる・・・どん!

 

何かが降り立った!

 

「きゃあああ!怪獣よぉぉぉ!」

 

誰かの悲鳴の言う通りサクランボの頭をした怪獣だった!

俺達五人とクリスとセイナさんはウーマンとともに怪獣の所に向かう。

 

「スぺさん!あの怪獣を倒すために来たの?」

 

カンナが仇名をつけてウーマンに話しかける。

するとウーマンが思い口を開けた。

 

sideスペースウーマン

 

私は今年で三十七歳になる。結婚適齢期を過ぎた世間的に言ういわゆる負け組だ。

わき目も振らず異宙の平和を守っていたらこんなおばさんになってしまっていた。

どんないい女でも隙が無ければ男は口説いてこないというが私がまさにそれだ。

 異宙の平和を守る私には一部の隙もあってはいけなかった・・・見せようものなら怪獣に後ろからがぶりだ。そんなろくに恋愛経験もない私だ悪い男にも引っかかる。

妻子を抱えた上司との危険な恋・・・そのうち別れるっという言葉を信じてなんど泣いたことか・・・

 ついに我慢できなくなった私は彼の家庭をメチャクチャにしてやろうとつけた・・・

でも家族と一緒にいるときの彼、私と一緒にいるときには見せない笑顔を見たとき私は思ったの・・・

 

sideフィーア

 

「私のスぺスウム光線はあんなものを破壊するためにあるんじゃないと。」

 

私たちはウーマンさんの話を聞いたのですが・・・

 

「お前のどこがヒーロー!?ただのすえたOLだろ!」

 

カゲチヨの言う通りですが一理ありますね・・・

 

「私たちも隙が無いと持てないのでしょうか・・・」

 

「ああ・・・」

 

「確かに・・・」

 

三人で同感してましたが

 

「いやお前たちはオカルト好きだったり、大食いだったりショタコンだったり隙ありすぎだろ。」

 

お父さんが何か言ったので

 

「「「何か言った?」」」

 

「いえ・・・」

 

私たちは黙らせました。

 

「俺はカッコよくていいと思うが・・・」

 

シディさん・・・良い人ですね。

 

「ありがとう・・・あなたにもっと早く出会ったいれば良かったのかもしれない・・・けどあの時の私は寂しかったんだ・・・人恋しくて、だからあんな奴と。」

 

ウーマンさんの後悔は続きます。

 

「それからの私はあれに荒れた夜な夜な盛り場を徘徊し、毎晩色んな怪獣に抱かれた。」

 

「なんで怪獣限定?」

 

カンナちゃんの言う通りですね・・・

 

「光線技以外にもいろんな技を覚えた。」

 

「どんな技なの!?」

 

お母さんが叫ぶ。

 

「そして疲れ、乾き、絶望したとき倒れた私の前に現れたのが彼だった・・・彼は私と全く同じ、いや逆ともいえる存在だった。異宙を征服するためわき目も振らずに婚期を逃がした男。」

 

そして怪獣の元にたどり着いたんだけど・・・

 

「怪獣将軍チェリー大佐。」

 

顔を赤くしたウーマンさんはその怪人と向き合っていました・・・・え?

 

sideヒサメ

 

もしかして敵の大将に惚れちゃったの?

 

「あなた敵の怪獣の大将にバレンタインチョコあげようとしてたの!?おかしいおかしいですよ!?婚期を逃しておかしくなってるんですよあなたは!」

 

私は反対する。

 

「アーシにはわかるな。恋に理由なんてないもの。」

 

カンナちゃんはそういうけどろくな結末になる気がしない!

 

「あの人を引きづりだすために私は今まで数々の怪獣を倒してきた。」

 

「お前異宙平和のために戦ってたんじゃなかったの!?」

 

カゲも突っ込む、私情にもほどがあるでしょ・・・

 

「ようやく来たこのとき告白するなら今しかない。」

 

「ダメですね。婚期のことしか考えてませんよこの人。」

 

フィーアちゃんの言う通り盲目になってる・・・

 

「落ち着け皆、相手は敵の大将だ告白が成功すれば和睦が成立し異宙は平和になるぞ。」

 

「うむ、血を流さずに済むことは良いことだからな。」

 

「あなた、シディくん!何その異宙平和!?」

 

お父さんとシディにお母さんが突っ込む。

 

「おのれスペースウーマン来おったか。バレンタインではしゃぐカップルの邪魔をし別れさせ子供の出生率を減らしなんやかんやで異宙を征服するワシの計画を邪魔しに来おったか。」

 

「あれ?ほっといても異宙は平和じゃないか?」

 

カゲの言う通りなんか地味だね・・・

 

「チェリー大佐それは違う。今日はあの・・・その・・・」

 

ばっ!

 

ウーマンさんは急に後ろを向いた。

 

「どうしたんですか。一応敵ですよ。」

 

フィーアちゃんが聞くと

 

「実は私は今まで告白というものをしたことがないんだ・・・」

 

そういうことね・・・

 

「大丈夫だよスぺさんは異宙のヒロイン、今までどんなピンチも乗り越えてきたはずだよ。」

 

カンナちゃんが励ます。

 

「そう・・・私はいつだって人々が助けを求めればこうして駆けつけてきた。いつだって求められれば身も心も捧げてきた・・・そんな都合のいい女・・・」

 

「なんか意味変わってないか!?」

 

カゲの言う通り生生しくなってる・・・

 

「そんな私が今更青春真っ盛りのあなた達高校生のようなことなんてできない・・・」

 

確かに・・・

 

「そんなことないと思うぞ。人に思いを伝えることは素晴らしいことだと思うぞ。」

 

シディ・・・

 

「シディ君・・・」

 

ウーマンさんがシディの言葉で勇気をもらったその時だった。

 

「なんかわからんが敵に背を向けるとは愚かな!」

 

チェリー大佐が光線を放とうとしてきた!

 

「ちょ!ウーマンさん!」

 

私が気づかせようとしたその瞬間

 

「待て!」

 

今度は男のヒーローがやってきた。

 

「スペースウーマン・・・」

 

「ひろしさん・・・」

 

え?まさか・・・

 

sideカゲチヨ

 

「妻とは別れてきた!僕の元に帰って来てくれ!愛しているのは君だけだ!」

 

おいおい・・・

 

「あの人例の上司!?怪獣倒しに来たんじゃないの!?」

 

俺は驚きを隠せない。

 

「今更遅すぎよそんな言葉信じられない!」

 

「お願いだ、二人でやり直そう・・・そしてアルゼンチンで牧場を開こう・・・」

 

パチンっ!

 

手をかけようとする上司の手をウーマンは払いのける・・・

 

「そうかい・・・でも僕には後には引けない・・・力ずくでも!」

 

そうして二人は構える・・・

 

「なにこの三角関係・・・」

 

「戦う相手増えてないですか?」

 

「どういうスケールの痴話喧嘩なんだよ・・・」

 

セイナさんとフィーア、クリスが呆れる。

 

「嫌がってない・・・むしろこの期に及んで心が揺れてる・・・なんて弱いの私!」

 

思春期真っ盛りじゃねぇか・・・

 

「スぺさん!信じちゃだめだよ!自分の家庭も守れない男だよ!スぺさんのことも守れないよ!」

 

カンナが最もなアドバイスをする。

 

そのときまたアラームがなった!

ウーマンは電話に出る。

 

「あ、オカンさっきはごめん、今取り込んでるでも電話したくて・・・」

 

「お母ちゃんアンタに伝えてないことがあるねん・・・お父ちゃんの体あと二年もたんねん・・・」

 

「!!!」

 

スピーカーから聞こえた言葉は衝撃的なものだった・・・

 

「せやからな!せめてお父ちゃんに孫の顔だけでも見せて欲しいんや・・・」

 

「オカン・・・・」

 

ウーマンが戸惑っていると。

 

「あきこ・・・」

 

おそらく父親であろう人の声が聞こえてきた・・・っていうか本名あきこなんだな・・・

 

「お母ちゃんあんなこと言うてるけどなそんな気にすることない・・・ごほごほ・・・けどな、最後に願うんは娘の、お前の女としての幸せや・・・」

 

良い親父さんじゃねぇか・・・

 

「オトン・・・」

 

ウーマンは電話を切り向き合った。

 

「経済力を考えたらひろしさん・・・でも私の心は・・・」

 

葛藤してるな・・・

 

「私は異宙のために戦ってきた。それは人々の幸せのためだ・・・しかし私は自分の幸せの戦い方なんて知らない・・・」

 

はぁ・・・

 

「何言ってんだ・・・そんなもん神様だって知らないだろ。」

 

「カゲチヨさん・・・」

 

「そうだぞ、お前は人のために戦ってきた。自分にわがままになっても罰は当たらんさ。」

 

「シディさん!」

 

「今こそ、家族のためだけじゃない!自分のために選択するときだよ!」

 

「カンナさん!ありがとうございます!ひろしさん・・・あなたの告白とても嬉しかったわ・・・」

 

「スペースウーマン・・・」

 

「でも!あなたは昔の男なの!私の幸せの敵なの!」

 

そう言ってキックをぶち込んだ!

 

「さようなら!昔の私!」

 

そういってひろしをはるか彼方に投げ飛ばした・・・

 

「これで新しい私へと旅立てる・・・」

 

「さきに上司が旅だちましたね・・・」

 

「これのどこが少しのわがまま!?」

 

ヒサとフィーアが突っ込む。

 

「ふははは!仲間われか!スペースウーマン!二対一でこられたら厄介だったが助かったぜ!」

 

自分が弱いって認めてない?

 

「あの・・・その・・・」

 

「ふはは!体がコチコチじゃないかワシが手取り足取り動かしてやろうか・・・」

 

言い方・・・・

 

「・・・・・・」

 

「はは・・・なにこれ、おい!何か言い返して来いよ!」

 

そういって突っ込んでくるが・・・

 

「お願い・・・優しくして。」

 

「え?さっきからなんだよ気持ち悪い!」

 

その様子に野次馬の女性たちも気づく

 

「あれ?顔赤くない?アイツのこと好きなんじゃないの!!」

 

やっぱ女子って怖えぇ・・・チェリー大佐も陰キャポイし反応は

 

「おい黙れよ女子!ふざけんなってマジ!」

 

やっぱりこうなったか・・・さらにカンナとヒサ、フィーアが追い打ちをかける

 

「校舎裏まで来てだってさ。」

 

「チョコ一個もらえるかもよ!」

 

「黙らせたかったらここまでおいで!」

 

そうして告白の場面になる・・・

すると野次馬も

 

「私たちのチョコ使って~!」

 

「が~んばれ!がんばれ!」

 

スペースウーマンにチョコを渡す。

 

「チェリーくん・・・私の気持ち受け取ってくれる。」

 

「・・・なんかぁ・・・重いこんな事されても・・・」

 

まぁ、ほとんど初対面みたいだしな・・・

 

ドォオン!

 

その瞬間光線をチェリーに向けてウーマンが放った・・・

 

「オカン・・・今日も私・・・異宙の平和・・・守った・・・」

 

こうして一人のヒーローの恋をみた俺達だった・・・

 

 

 

 

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