妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋 作:ikkun
sideカゲチヨ
カンナが数日間帰って来てないので心配になったのだがそのときにペンギンも帰って来てないことが分かり俺たちは某企画に集まっていた。
「ペンギンがいないと僕の仕事が減らないよ~。LINEしてみたけど既読スルーされてるんだよね・・・」
「まずあなたが仕事をやったらどうですか?まぁ、こっちもカンナちゃんが同じ状況ですけど・・・」
パンダの愚痴にフィーアが答える。
すると上司が出てきて、
「さっき連絡を取ってみたんだがアイツ等新興宗教団体にいるらしくてな・・・生きる心理を見つけるとか言ってるんだ。」
はぁ!?
「どういうことだ?」
シディが首を傾げる。
「ありゃ完全に洗脳されてるな。」
上司が言う。
「そんな・・・」
ヒサが涙を浮かべる。
「あのペンギンとカンナちゃんが洗脳されるなんて・・・」
パンダも驚いている。
「洗脳について調べてみたんだが真面目で責任感のあってストレスを感じている精神に余裕がない状態の人間が洗脳されやすいんだ。」
上司が説明する。
「それって完全にペンパイじゃないですか!」
シャチが指摘する。
「カンナちゃんも最近疲れてるって言ってたな・・・」
ヒサが言う。
「こんなクソを煮詰めた会社にいたせいで・・・思考回路が鈍ってしまったんでしょうね。賢明なペンパイならそんなものに引っかかるはずありませんもの。皆さん!救出に行きましょう!」
シャチの意見に同意し俺たちは二人の救出に向かった。
sideスター
私の名前はスター警察に手を貸してる天才少女なんだけど・・・
今日はトオルとデートなの!
「あーいい天気!」
「そうだな。」
私とトオルが歩いていると・・・
「この建物ちょっと珍しい感じね?」
そう、神殿のような建物を見つけたの・・・
「新興宗教団体の拠点らしいな。執拗な勧誘活動で近隣から苦情が出てるんだ。ついでだからパトロールするか。」
「休みの日くらい仕事のこと忘れなさいよ!」
折角のデートがぁ・・・!
そう思っていると
「お願いします、中に入れてください!」
一人の少女と信者がもめていた。
「ここは信者以外立ち入り禁止だ。午後の礼拝が始まっちまう!」
「そんな・・・母がここにいるはずなんです!」
そうして信者は神殿の中に入っていってしまった・・・
「どうかしましたか?」
「お母さんが帰ってこないってどういうことよ?」
私が聞こうとすると
「ここにペンパイがいるはずなんです!さっさと中に入れてください!」
「カンナちゃんを返してください!」
「だから信者以外は立ち入り禁止って・・・ぎゃあああ!」
「容赦ねぇな・・・」
今にも凍らされそうな信者と何故か喋ってるパンダとシャチ、金髪の女性に信者を脅してる青髪の女性、耳の生えたトオルほどじゃないけどカッコいい男性、なんか暗い顔をして凍らせようとしてるのを苦笑いしてる赤メッシュの男がいた。
「何をやっているのですか!?」
トオルが駆け付ける。
「ここに親友がいるはずなんですけど・・・この人がなかなか吐かなくて・・・」
「会社の先輩がここにいるはずなんですよ・・・もう食い殺してやろうか・・・!」
青髪の女の子とシャチが狂気をはらんで答える。
その時だった。
「何か御用でしょうか?」
他の信者だった。
「もしかして入信希望の方ですね?」
取りあえず私たちは自己紹介をした後入信希望ということで潜入した。
sideフィーア
こうして私たちは警察官のスターちゃんとトオルさん、母親が入信した被害者のソフィアちゃんと一緒にペンギンとカンナちゃんを探すことになった・・・
「貴方たち四人が何でも屋で一人がこの宗教に入ってるってのはわかったけど・・・まさか異宙人のDNAを取り込ませる実験が行われてるとはね・・・」
「人体実験など許すことはできんな・・・」
スターさんたちは歩きながら答える。
「ホントだよね!」
パンダがお気楽に言うけど・・・
「いや、喋ってる動物がブラック企業で働いてるのもおかしいわよ・・・」
まともな人間ならこっちのほうに驚きますよね・・・
「私たちはなんのために生まれたのか・・・神とは何者なのか・・・その心理は自分で見つけるもの・・・しかし見つけ方は教祖様が教えてくださいます。」
どうやら上の立場の人がいるみたいですね・・・
「皆、見てくれ。」
トオルさんの言う通り周りを見てみると・・・
「聖水をご購入の方はお並びください。これさえ飲めばどんな病もケガも立ちどころに治る。不老長寿の妙薬です。」
「くれ!」
「こっちにも!」
怪しげな水にお金を払う人の姿でした・・・
「んだよあれ・・・」
カゲチヨが顔をしかめて言う。
「ええ・・そんな水あるわけないじゃない・・・」
スターさんも同意する。
「ペンパイやカンナさんも買わされてないと良いんですが・・・」
シャチさんが心配してますけどペンギンさんの給料なら大丈夫じゃないですか?
「向こうにもあるぞ・・・」
シディさんの目線の先を見てみると
「お布施が必要なのはわかります。でももうお金が無くて・・・」
「ならおかえりください。」
お祈りでお金を巻き上げているところだった・・・
「完全にカルト宗教だよ・・・」
ヒサメちゃんが呟く。
「まもなく午後のお祈りの時間です。本堂にお連れしましょう。」
そして連れて行かれると初老の老人が人を引き連れていました・・・
「おそらくあれが教祖だろうな・・・」
「ただのおっさんじゃないの。」
トオルさんとスターちゃんが言っていると
「教祖さま・・・わが主人よ。」
「天は澄み霊験あらたか。」
なんとペンギンとカンナちゃんが異様な言葉を唱えていた。
「ペンパイ!」
「カンナちゃん!」
二人が二人に近づく。
「あれ?皆、久しぶり。だけど今は礼拝の時間だよ?」
何言ってるのカンナちゃん!
「二人ともどうかしましたか?」
案内してくれた信者が聞く。
「ペンギン、そんな恰好似合ってないよ!」
「その白い服はなんだカンナ!」
パンダとシディも言葉をかけるけど
「皆も早く教祖さまに祈りをささげてここの住人になるといい。」
全く届いてないみたいですね・・・
「ペンパイ!正気を取り戻してください!」
「俺は正気だ。むしろ今までが狂気の中に身を置いていたと言ってもいい、週七日出勤に毎日十二時間労働、サービス残業。上司は仕事しない、同僚はずっとソシャゲしてる。この状況をなんの疑問も持たずに受け入れてたことが異常だったんだ・・・」
「アーシも同じだよ。何かあると依頼をサボろうとするYOUTUBEオタク、非常識人の森育ち、大食いで抜けてる親友、戦闘マニアでショタコンの親友。こんな状態の何でも屋のフォローをしていたアーシは異常だったんだよ・・・」
「確かに納得ね・・・」
スターちゃんは同情しますけど・・・
(いや一番の問題児はお前だろ・・・)
私たちの心は一致した・・・社畜脳のアイドルマニアで名刺入れにチェキまで入れて抵抗のために体を改造するペンギンとサイコパスのドSよりかはましですよ・・・・
でも全くこちらの言葉を受け入れませんね・・・
「おそらく脳がトランス状態になってるのね・・・」
マジですか・・・スターちゃんの解説を聞いてると
「あ・・・!ママ!」
ソフィアちゃんもママを見つけたみたいですね・・・
「あの、あの人に会わせてくれないっすかね?この子は彼女の娘さんなんっすよ。」
カゲチヨが頼みましたが・・・
「彼女は入信したばかりなので・・・教祖様が直々に下界の穢れからお守りになっています。娘と言えど一切の交流は許されていません。」
「なんですか!それ!」
シャチさんは文句を言いますが
「これは浄化の儀式です。とても名誉なことですよ。」
厄介ですね・・・
「これも洗脳の儀式なのか。」
「多分そうでしょうね・・・」
私とシディさんは推理します。
「外との交流を断たせて心によりどころにしているということか・・・」
「ママは・・・監禁されてるの?」
トオルさんの言葉にソフィアちゃんが不安になってしまいます。
「大丈夫!お母さんも二人も絶対取り戻すよ!」
ヒサメちゃんがそう言う。こうして私たちはまず案内してくれた信者に近づきました。
sideスター
「いやぁ、これほど熱心にご質問なさる方はカンナさんとペンギンさんくらいですよ。」
そうなのね・・・私は信者に質問して距離を近づけた。
「教祖様に祈るにはどうすればいいの?」
私はさらに質問する。
「教義では女性はけがれた存在とされています。女性がここで祈りをささげるにはその不浄を濯がなければなりません。教祖さまの禊が必要です。」
「私は知りません。教祖様の部屋には女性しか入室が許されていませんから・・・スターさんにソフィアさん、ヒサメさん、フィーアさん。早速ご案内しましょう。」
これはチャンスね・・・
「もうやめろ、スター。」
トオルは言うけど・・・
「ソフィアのママも一緒の可能性が高いわ。」
「だが、ソフィアやお前たちを危険な目に合わせたくない。」
シディ・・・
「やめてよ二人とも、ソフィアが心配するじゃない大丈夫!一緒にママを助けよう!」
「ま、ここまで来たら行くしかねぇだろ。俺は賛成だぜ。」
カゲチヨ・・・
「私も行くよ!カンナちゃんをほっとけないもん!」
「当然です。教祖に一発入れるまで帰れませんから。」
ヒサメ・・・フィーア・・・ありがとう。
「上手くやるから。あんな男私の発明品で撃退してやるんだから!」
「お!スターちゃんは発明ができるの?じゃあ今度仕事サボれるマシーンとか作ってよ!」
「そんなこと言ってる場合ですか!パンダさん!」
アンタはぶれないわね・・・
こうして私たちは教祖の部屋に入った。
「ようこそ・・・禊の方は四人かな?」
やっぱりソフィアのママと一緒にいたわね・・・
「ママ!」
ソフィアは呼びかけるけど・・・
「・・・ソフィア!」
反応した!
「ちっ・・・娘か・・・」
「そんなよくわかんないことする気はないわよ。その人を家に帰してあげて!」
「返すも何もない彼女がここにいるのは自らの意思だ。」
教祖は私の言葉にそう返す。
「はい・・・」
「そんな…ママ帰ろうよ!」
「ソフィア、分かって頂戴ママは貴方の幸せのために教祖様のもとで祈ってるの・・」
はっ、笑っちゃうわ・・・
「洗脳して監禁してるんでしょ?」
「こんなこと許されないよ!」
ヒサメと一緒に言うけど
「なんだと?この私を愚弄しおって・・!ふん、ならばお前の信仰が深いことを娘たちに見せてやると良い。」
何をする気よ・・・!
「シャー!」
「嘘!?毒蛇!?」
ヒサメの言う通りなんと突然蛇が現れたの!
「ソフィア下がって!」
「きゃ!」
「毒蛇だ。これに指先を噛ませなさい、祈るものは救われる十分な信仰が得られたのなら守られるはずだ。」
「・・・・」
「無茶苦茶すぎですね・・・」
フィーアの言う通りよ・・・
「どうした?できないのか?」
「いいえ。おっしゃる通りです。」
そう言ってソフィアのママは毒蛇に指をさしだした!
「ママ!辞めて!」
もう!どうしてなの!
私は蛇をぐるぐるお縄ちゃんで拘束する!
「ソフィアが泣いてるじゃない!あんたのせいよ!」
私は喝を入れる。
「私の・・・?」
「アンタがそばにいないから泣いてるんじゃん・・・!早く気づいてよ!こんな男の言うことを聞いてもソフィアは幸せにならない!」
そういうと
「!!ソフィア・・・泣かないで・・・」
そうして駆け寄ってソフィアを抱きしめた。
「ママ・・・」
「ごめんなさい・・・あなたのそばにいないといけなかったのに一人で放っておいて・・・泣かせてごめんね・・・」
洗脳が解けたのね・・・その時だった!
「ふん・・・」
拳銃!?ソフィアのママが!間に合わない!そう思ったその時だった!
「ぺチぺチ!」
バキ!ガシャ!
「がぁ!?手が!」
誰かが教祖の手の骨を砕いて拳銃を叩き落とし。
「蛇には退場願おうかな!」
ボオォ!
「シャ―ア!?」
声がした瞬間毒蛇は炎で殺された!
「ペンギンさん!?」
「カンナちゃん!」
フィーアとヒサメの言う通り洗脳されたはずの二人が部屋に侵入していたの!
「お前の洗脳は俺達には効いていない。」
「そういうこと。ちなみに薬の成分や帳簿の写真を首都警察に送ったからそろそろ・・・」
「大人しくしろ!首都警察だ!」
トオル!ウォルター!
「悪いが俺たちもいるぞ!」
「さすがペンパイ!おとり捜査してたんですね!」
「依頼なら先に言えよ・・・」
「やれやれ・・・僕たちはいらなかったってわけだね・・・」
皆も・・・
「詐欺罪、脅迫罪、薬事法違反・・・他にも余罪がありそうだ・・・」
こうして私たちは宗教団体を逮捕出来た・・・
sideカゲチヨ
「俺たちが留守の時に依頼がきてて、あの宗教の被害者から捜査してほしいって来たわけか・・・」
「うん。けど皆が来てくれて助かったよ。おかげで集めていた証拠で直ぐに警察が逮捕に踏み切ってくれたし。」
まぁ、それなら良かったよ・・・
「二人は今、ソフィアさん達のメンタルケアでいないんだったな・・・」
シディの言う通り二人とは会えないのか・・・
俺たちは某企画に集まって事件のことについて話していた。
「俺はカンナに面白いレポが書けるから来て欲しいって言われたんだ。」
「まぁ、ヒサメちゃんやカゲチヨは洗脳にかかりやすそうだったからね。フィーアちゃんとシディは演技力ないし・・・」
「うっ・・・」
ぐうの音も出ない・・・
「上司から電話がかかってきたときはそばに信者がいたからな。ああいうしかなかった。」
そうだったのか・・・
「けど、あの時洗脳が解けたのは奇跡的だったんだよ?不完全だったとはいえあんな一瞬でとけるなんて・・・」
「まさしく親子の絆って奴だね。」
ヒサの言う通りだな・・・
「ペンギン!この資料纏めておいてくれないか?」
「了解。」
上司のやつ遠慮を知らないな・・・
「うわ~えぐい量!」
「無茶ぶりしますね・・・」
パンダとシャチの言う通りだな・・・
「よかった、これぐらいなら四時間残業ですみそうだ。」
え・・・?
「ペンギン、会社に洗脳されてない?完全に社畜脳だよ!」
「ナチュラルに洗脳されましたね・・・」
パンダとフィーアの言う通りだな・・・
「はっ!よし、辞表だそ。」
俺たちの呼びかけに洗脳が解けたペンギンは決意したのあった