妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋 作:ikkun
sideフィーア
今日はシディさんと一緒に子供たちと遊んでいたんですが・・・
「待ってよー!」
子供たちとは別で困ってる声が聞こえました。
「うぬ?」
「行ってみましょう。」
私たちが行ってみると
「私の体操着返してよー!」
「うるせー、トロ子!お前みたいな足手纏い運動会に出て良いと思ってんのかよ!?」
「堂々と見学できるように・・・ってあれ?」
体操着を持っていたいじめっ子が戸惑います何故なら・・・
「大丈夫でしたか?」
「あ、私の体操着・・・」
私が目にも止まらない速さで奪い返したからです。
「くそっ!覚えてろよ!」
「せめてドッチで足引っ張らない程度になったらもうからかわないでやるよ!」
そんな捨て台詞をはいて悪ガキたちは去っていきました。
「大丈夫だったか?今のやり取りを見て放っておけなくてな。力になるぞ。」
「シディさんの言う通りです。私たちカレコレ屋っていう頼まれたら何でもやる仕事をしてるんですよ。」
「ありがとうございます・・・」
その子は近くの小学校に通っているユズハちゃんと言ってさっきの悪ガキの総大将は同じクラスのスギタというらしく子分を引き連れてからかってくるみたいです。
「体操着を盗まれそうになってたがどうしてだ?」
シディさんが聞く。
「私を運動会に出させないためだったんだと思います。私は運動神経が悪くてクラスの足を引っ張ちゃうから・・・」
なんですかそれ・・・
「それは良くないな。学校行事には皆に参加する権利があるはずだ。」
「それに大人数で女の子を泣かすなんて小学生と言えど男の風上にも置けませんね。」
私たちは怒って言う。
「・・・でも私、さっきみたいに一気に色々なことを言われると何も言えなくなっちゃって、こういうところが悪いってわかってるからなんとかしたいんですけどいざ目の前にすると・・・」
まぁ、そうですよね・・・
「・・・よし、俺にいい考えがある。」
シディさんがいい案を思い付いたらしく私たちはカレコレ屋に向かった。
sideカゲチヨ
シディとフィーアがユズハっていう女子を連れて来たんだが・・・
「というわけでカゲチヨ、ユズハを弟子にしてやってくれ。」
事情は聴いたけどよ・・・
「なんの?」
ヒサの言う通りなんの弟子だ?
「いじめられっ子のだ。」
はぁっ!?
「この人いじめられっ子なんですか?」
おい!そんなこと聞くな!
「はい、カゲチヨはカツアゲされたり女性から暴言を吐かれたり私たちがいなければ自殺しそうな扱いを日々受けています。」
フィーア酷くね?
「この前も、キモ5と一緒にキモイって陰口叩かれてたしね!」
カンナ!具体例だすな!
「そうなんだ・・・」
ユズハ!?憐みの目を向けないでくれない!
「だがそんな扱いを受けながらも自分を貫き強く生きている。きっと俺達よりカゲチヨの方が良いアドバイスができると思ってな。」
シディ、天然で言ってんのか?それともわざとなのか?
「カゲチヨさん・・・凄い!」
ユズハ!?
「私ならそんな風に言われたら言い返せなくて俯いちゃってると思う。お願いします!弟子にしてください!私、スギタたちを見返したいんです!」
・・・ったく。俺たちはこの依頼を引き受けることにした。
sideヒサメ
私たちは翌日公園に集まった。
「なんでドッチボール?」
そうなぜかコートの線とボールが用意されていた・・・
「運動会の目玉がクラス対抗ドッチボールなんです。スギタもからかうのを辞めてほしかったらせめて足を引っ張らないようになったらって・・・」
なろほどね・・・
「そういう重要な種目で悪目立ちするのが一番最悪だからな!いじめっ子たちも常にいじめる側を観察してるわけじゃねー。大事な場面でつけ入る隙を見せなければ突っかかってきたくてもこれねーだろ?」
「流石いじめられっ子の師匠!」
「全然嬉しくないんだけど・・・」
カンナちゃん・・・言わないであげよう・・・
「おーい、カゲチヨ練習に付き合ってくれる子供たちを連れて来たぞ。」
「これなら二チーム作れそうです。」
シディとフィーアちゃんが子供たちを連れて来た。
そして私たちはアドバイスを開始する。
「常に周りに人がいる状態にしておけよ!自分以外の誰かに当たる可能性が高い!」
カゲが内野にいるときに心得を教え、
「手の高さに投げると女子の力じゃ取られちゃうから狙うなら足元だよ!」
「背中を見せてる人を狙うのもありだよ!」
私とカンナちゃんは投げるときの心得
「目をそらすな!自然界では負けを認めるのと同じだ。」
「キャッチは落とさないようにボールを抱え込むようにしてください!」
シディとフィーアちゃんはキャッチの心得を教えた。
そして時間が経つにに連れて明るくなっていった。
「沢山の人と仲良くなれて良かった!」
「明日はいよいよ運動会か。」
「ここ数日でかなり上達したし悪目立ちすることはないんじゃね?」
私はシディとカゲと話していた。すると
「・・・ん?」
「あれって・・・」
カゲとカンナちゃんが何か見つけたみたい・・・
見てみると鼻息を荒くした男子がいた・・・
「なぁ、シディ、フィーア、アイツって・・・」
「ああ、ユズハをイジメていたスギタという少年だ。」
シディが答えると
「・・・」
「ふ~ん・・・」
カゲとカンナちゃんが何か察した表情をしていた・・・
「どうしたの二人とも?」
私が聞くと
「いや、別に。」
「なんか面白くなりそうだなって。」
どういうこと?
「大丈夫ですよ。私がスギタ撃退のために必殺技を教えておきましたから。」
フィーアちゃんの男子撃退術・・・危険な感じがする・・・
sideカゲチヨ
運動会当日、俺たちは運動会の応援に来た。
「今日は応援ありがとうございます。」
ユズハがお礼を言う。
「ま、頑張れよ。」
「怪我のないようにな。」
俺たちが激励していると
「トロ子がでるんじゃウチのクラスの優勝はねーな!」
「体操着取り返してもらったからって調子乗んなよな!」
案の定スギタたちがからかってきたが・・・
「私今日は足手纏いにならないから!約束して私がドッチボールで最後まで当てられずに残れたら私に絡んでこないで。」
言うようになったじゃねぇか・・・
「調子に乗んなよ!公園で毎日練習してたからって・・・」
「何で知ってるの?」
「!・・・と、とにかく!約束してやる!」
そうしてスギタたちは去っていった。
「ぎゃふんと言わせられたじゃん!」
「流石私たちの弟子ですね。」
「立派だったぞ。」
カンナ、フィーア、シディが褒める。
「みなさんのおかげです。もし約束が守られなくても言われっぱなしにはなりません。」
「立派だよ・・・ユズハちゃん・・・」
ヒサ・・・泣くの早すぎだろ・・・
ユズハは宣言どうり当たらずに活躍を見せた。
そして俺たちは遠くでユズハとスギタの会話を聞いていた。
「約束は守ってやるよ!」
「ありがとう。」
「つーかお前成長したな。俺に認められるためにここまで努力した根性はなかなかのもんだ、なんなら俺の彼女にしてやってもいいぞ。」
やっぱり好きだったのか・・・その時だった!
「ふん!」
ゴン!
ユズハはスギタの股間を蹴り上げた!
「気持ち悪いんだけど、二度と話しかけないで。私はフィーア師匠と共に強い女になるために修業するから。」
「あががががが・・・・」
振られたか・・・っていうか。
「フィーア、あの金的教えたのお前だろ・・・」
「はい・・・見事決めてくれました・・・流石私の弟子です・・・」
涙ながらに語ってるけど・・・
「これでスギタの恋心は粉々になったね・・・」
カンナの言う通りだぜ・・・放送室の前にいてマイク入ってたせいで全校中に今の告白響いてたぞ・・・そしてヒサが驚いて話す。
「二人ともそのことにあの時気づいてたの?」
まぁな・・・
「小学生の男子なんてそんなもんだろ。」
「案の定面白くなったしね!」
カンナは悪戯っ子のように笑う。
「つーか流石に可哀そうじゃね?あんなに悪目立ちしたら学校にこれねーぞ。」
「子供は強いから大丈夫だ。ユズハも随分変わった。これからも真の強さを求めて精進していくだろう。」
そういうもんか?
「じゃあ、師匠の役目はフィーアに丸投げできるってことだな。」
やっと肩の荷が下りたぜ・・・
「助かったぞ師匠。」
「お疲れ様ですカゲチヨ先生!」
「様になってたよ!しくじり先生!」
「任せてください。」
四人とも俺の事馬鹿にしてるだろ!
ー後日談ー
フィーア「今日から新たな弟子を迎えることになりました。ユズハと言います。仲良くしてください。」
ユズハ「よろしくお願いします!兄弟子の皆さん!」
サトウ「おう!一緒に強くなろーぜ!」
スズキ「絶対男勝りになるぞこいつ・・・」
ユズハの将来を心配するスズキであった・・・