妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋   作:ikkun

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幼児勇者カゲチヨの冒険譚

sideスズキ

 

「とりゃー!」

 

「痛ぇって!!加減しろバカ!」

 

俺は今幼児化したカゲチヨの世話をサトウとフィーアと一緒にやっていた・・・

 

「かはは!子供にそれは無理だろ!」

 

「カッコいいですね!カゲチヨ!」

 

あのなぁ・・・

 

「サボってねーでテメェらも相手しろ!」

 

「おもりを引き受けたのはお前だろー?」

 

くっ・・・カンナさえいてくれたら・・・なんでこうなったのかというと・・・

 

ー回想ー

 

「ごめんスズキ君!シディと一緒でどーしても依頼断れなくて今日一日カゲの面倒お願いしてもいい?」

 

「アンタも大変だな。」

 

カゲチヨが幼児化の薬また飲んじまって・・・っていうか

 

「カンナとフィーアがいるんだろ?なんで俺達に頼むんだ?」

 

俺が聞くと

 

「カンナちゃんは前にファミリーYOUTUBERの時のトラウマで幼児化した私たちを見ると寝込むようになっちゃったんだよね・・・」

 

(詳しくはファミリーYOUTUBER進出を読もう!)

 

「マジかよ・・・」

 

間接的とは言え俺たちのせいでもあるのかよ・・・

 

「フィーアちゃんは甘やかすときはでろでろで、厳しい時は谷に突き落としたりするから子育て向いてないんだよね・・・」

 

あいつ子供好きなのになんで子育て下手なの?

 

「足して二で割ることができないのかよ・・・」

 

「その角本物か?触っていいか?」

 

俺がフィーアの子育て下手に頭を抱えてると幼児化したカゲチヨが話しかけてくる。

ホントにあのカゲチヨなんだよな・・・目があんまり腐ってないけど・・・

 

ー回想終了ー

 

「まっ、頑張ろうぜ!」

 

気楽だな・・・

 

「カゲチヨ!あそこにモンスターがいるから倒してみましょうか!」

 

「うん!フィーアおねーちゃん!食らえ!」

 

「ぐはっ!やめんか貴様ら・・・!」

 

ボティスがフィーアに掴まれカゲチヨがそこを段ボールの剣でボコボコにしてる・・・

 

「モンスター倒したぞ!」

 

「凄いですよ!カゲチヨ!」

 

ボティスを倒したカゲチヨをフィーアが抱きしめる・・・ほとんどフィーアのおかげだけどな・・・

 

「お前は勇者になりてーのか?」

 

サトウが聞く

 

「うん!強くてかっこいいから!世界を救ったら皆が褒めてくれそうだしよー!」

 

そうかよ、なら・・・

 

「昼寝したら褒めてやるから早く寝ろ。」

 

「・・・」

 

ボティスがなんか考え込んでるな・・・

 

sideカゲチヨ

 

「スズキ・・・?サトウ・・・?フィーアお姉ちゃん?」

 

俺が昼寝から起きてみるとカレコレ屋には誰もいなかった・・・

 

「どうやら地球は今、何者かによって侵略を受けているようじゃな。」

 

ボティス!

 

「喜べカゲ男、勇者になれるぞ。」

 

え・・・・?

 

「そんな・・・嘘だ。だって寝る前までは普通で・・・」

 

「はっ!これだからガキはそもそも普通なんてものは人によって違うあいまいな概念侵略に来ている者にとっては今この事態が普通であり日常茶飯事なんじゃよ。」

 

・・・?よくわかんないよ・・・

 

「分かりやすく言ってやろうお前の言う普通は失われた取り戻す方法はただ一つ、侵略者と戦って勝つしかない。」

 

そんな・・・

 

「戦うって・・・俺が?」

 

「世界を救いたかったんじゃろ?願いが叶うぞ喜べ。」

 

「俺まだ子供だし・・・そうだよ、シディとかヒサとかさ!強い大人が何とかしてくれるよな!?」

 

「ふん、阿呆がさっきまでお前のお守をしていた三人がなぜいないのか考えてみろワシが侵略者だったらまずその大人たちから捕まえるなり殺すなりするだろうな。」

 

え・・・?

 

「じゃあ、皆・・・!?」

 

「知らん、はー疲れるだからガキはいやなんじゃ。」

 

ボティスはそう言って光輝く武器を出してくれた。

 

「なにこれすっげー!」

 

「それをやるからさっさと覚悟を決めろ。姿も見えないだれかに頼って死にたいなら別じゃがな。」

 

・・・よし!

 

「俺戦うよ、勇者になる。」

 

そうして町に出たんだけど・・・

 

「大人いるじゃん・・・」

 

街の人たちは普通そうに生活していた・・・

 

「こやつらは侵略者の力で異変にも気づかぬ雑魚どもじゃ。」

 

ボティスが酷いことを言ってると

 

「ギャオウゥゥ!」

 

いきなりモンスターが現れた!

 

「もともと地球にいた異宙の生物が侵略者の力に影響を受けているようじゃの。さあ出番じゃカゲ男、あのモンスターを退治してこい!」

 

よーし!

 

「とりゃあああ!」

 

俺はモンスターに剣を振りかざす!

 

ドカっ!

 

「ふぎゃ!」

 

吹っ飛ばされても諦めるか!

 

「くっそぉ~!」

 

ボスっ!

 

「げふぅ!」

 

うう・・・歯が立たない・・・

 

「良い恰好じゃの~カゲ男。」

 

「笑ってないで助けてくれよ!」

 

「いやじゃそのまま這いつくばって死ね!」

 

武器を貸したのはそのためだったのか?

 

「う・・うう・・・」

 

俺が泣きながら突進しようとしたその時だった!

 

「ギャアアアア!!」

 

いきなりモンスターが血を吹き出し倒れた!

 

「勝手に外に出てんじゃねぇ!このクソガキ!」

 

スズキ!

 

「かはは!いいじゃねーか!こんな時に何もせずにはいられねぇだろ!男の子だもんなぁ!?」

 

サトウ・・・

 

「ボティス・・・勝手にカゲチヨを外に出させるなんてどういうつもりですか・・・?」

 

「ぐええええ!?やめろフィー子!」

 

フィーアお姉ちゃん!

 

「今までどこ行ってたんだよ!!」

 

「敵がどんな奴かいろいろと探りに行ってたんだよ。」

 

「わりーな!怖かったか!」

 

こ、怖くなんてなかったし!

 

「で、大事なことが分かった。敵の総大将はカンナだ。」

 

え・・・?

 

「どうして!?」

 

「おそらく寝ている間に前のときのトラウマや今回のことで色々とため込んでたんだろ。その力が闇の力に変わって異宙の生物を操れるようになっちまったんだ。」

 

スズキの言うことは的を得ているような気がした・・・

 

「それで、アイツを救い出す方法は特別な血を持つものが攻撃すれば闇の力は浄化されて元に戻る。」

 

特別な血?

 

「あぁ、吸血鬼とゾンビのハーフの血・・・つまりお前だ!」

 

サトウが言ったことは衝撃的だった。俺がカンナを救うの!?

 

sideサトウ

 

こうして俺たちはカンナを救い出すための特訓を開始した。

 

「うおおお!」

 

「おーい!カゲチヨ君!一ミリも動いてねーぞ!」

 

まず力をつけるために俺監修の岩を動かす特訓。

 

「こんなんできるの・・・少年漫画の主人公くらいだろー!」

 

その他にも

 

「いってー!手加減しろよ大人だろ!」

 

「勇者ごっこの時とは話がちげーんだよ。」

 

剣が無い時の格闘術の特訓をスズキが、

 

「いいですか。剣を極めれば・・・」

 

スパっ!ザアア!

 

「こんなこともできます。」

 

「滝を真っ二つにした・・・」

 

「この崖を受け身を取って着地して、また昇ってきてください。」

 

「いやいや!底が見えない崖なんだけどってぎゃあああ!?」

 

勇者としての精神力の修業をフィーアがやった。っていうかフィーアのやつ厳しくするときは容赦ねーな・・・

 

「くーくー。」

 

修業が終わり夜になるとカゲチヨは泥のように寝ていた・・・

 

「あーあー傷だらけ・・・ごっこで遊んでられりゃ良かっただろーにこいつもついてねーな。」

 

「お?情でも湧いてきちまったのか?」

 

俺はスズキをからかう。

 

「は?お前の話だろ?っていうか・・・」

 

「ぐす・・・ぐす・・・強くなってくださいね・・・カゲチヨ・・・」

 

「涙流れ出してる鬼教官よりはましだよ・・・」

 

かかか!そうだな!

 

sideカゲチヨ

 

「どーだ!俺一人でこいつ倒せたぜ!」

 

俺は特訓のおかげで成長していた!

 

「かはは!成長したじゃねーの!」

 

「それくらいで喜んでんなよ。」

 

「カンナちゃんへの道のりはまだ先なんですから。」

 

「それより腹が減ったわ!街で人間の心臓の一つや二つ調達してこい!」

 

ボティスの命令で俺たちは食料確保に向かった。

 

「あの三人厳しすぎだよなぁ?フィーアお姉ちゃんは褒めてくれるけど・・・スズキとサトウはあんまり褒めてくれねーし・・・ヒサとシディはもうちょっと優しかったのになー。」

 

「強くなったら褒めてもらえるという考えがそもそも間違いなんじゃフィー子の言う通りカン子への道のりはまだまだ先なのじゃから甘えた脳みそも鍛えなおせ。」

 

うう~!ボティスに文句を言っていたその時だった!

 

ビュッ!

 

「なんだこれ!?」

 

いきなり氷が襲ってきた!

 

「ほう、面白いカゲ男見てみろ。」

 

ボティスの言う通り氷が飛んできた方を見てみると

 

「・・・ふぅん避けるんだ。思ったよりやるね。」

 

「ただの子供だと思っていたのになかなかやるな。」

 

そこには髪が黒くなったヒサとシディがいたんだ!

 

「カゲチヨ、この地球で唯一カンナちゃんを脅かす存在・・・」

 

何言ってんだ二人とも!?

 

「なんか様子が変だ・・・!」

 

「どうやらカン子の闇の力で操られてるようじゃの。二人が身に着けてるあの黒い石・・・あそこからカン子の炎の力と闇の力を感じる・・・黒い炎で二人の心を無くして操ってるのじゃろう。カゲ男お前を消しにきたのではないか?」

 

そんな・・・

 

「二人とも!俺が分かんねぇのか!?」

 

「これ以上力をつけたら邪魔になる・・・」

 

「ああ・・・今ここで消す!」

 

俺の呼びかけにも応じず二人は連携して俺を押さえつけた・・・

 

「目を覚ませよ!」

 

俺は涙を流して叫んだその時!

 

「おいおい!どーゆー状況だ!?」

 

サトウがシディに蹴りを叩き込む!

 

「ちっ!」

 

シディはガードしたけど隙ができた!

 

「今だ!」

 

パキっ!

 

俺は剣で石を壊す!

 

「迎えに来るのが遅いじゃねーか。子守りは一日の約束だったぞ。」

 

「それになんでカゲチヨを襲ってるんですか?場合によってはヒサメちゃんといえど倒しますよ?」

 

「くっ!」

 

スズキ!フィーア!

 

「スズキ!そのまま抑えててくれ!フィーア!ヒサが首から下げてる黒い石を壊してくれ!」

 

俺は二人に指示をだしヒサの石も壊した。

 

「ん・・・ここは・・・」

 

「俺たちは一体・・・」

 

「力の気配は消えたし風貌もいつも通りに戻ったか・・・」

 

ボティスの言葉でほっとする・・・良かった・・・

 

「やるじゃねーか!」

 

「はい!とてもいい指示でした。」

 

「ああ・・・最初はどうなるかと思ったけど・・・頑張ったな。」

 

・・・!

 

「うん!」

 

そして俺たちはカンナのいる城まできた。

 

「この川の向こうにある古い城そこがカンナの根城だ。」

 

シディとヒサの案内でここまで来れたな・・・

 

「操られていた間の記憶もあるんだな。」

 

スズキの言う通りだな・・・

 

「うん・・本当にごめんね・・・長い間カゲを一人にしちゃった上に傷つけようとして・・・」

 

「俺たちはいきなりきたカンナの奇襲にやられてあの石に操られてしまったんだ・・・」

 

大丈夫だぜ!二人とも!

 

「俺にはボティスもサトウもスズキもフィーアお姉ちゃんもいてくれた!一人じゃなかったぜ!」

 

「そっか。良かった。」

 

「カッコつけるな!寒いんじゃ!」

 

「そう言うなボティス、頼もしいじゃないか!」

 

「うう・・・!涙で前が見えません・・・」

 

よし!この川を渡ってカンナを救いに・・・・あれ?この川温かいような・・・

 

sideスズキ

 

俺はボティスに言われた香を置いてそのまま家事を行ってたんだが・・・

 

「はっ!」

 

カゲチヨはぐっすり寝てたんだが・・・

 

「やべーよ・・・これ、どうすんだ!?」

 

サトウの言う通りソファーはおねしょで濡れていた・・・

 

「え・・・夢!?じゃあもしかして・・・」

 

「あ、びしょびしょしちゃいましたか。パンツ変えましょうね!」

 

フィーア・・・それは逆効果だぞ・・・

 

「やっちまったあああああ!?」

 

カゲチヨの悲鳴がカレコレ屋に響いた・・・

 

sideヒサメ

 

「ただいまー」

 

「いい子にしてたか?」

 

私とシディは帰ってきたんだけど・・・

 

「レベルアップだ!」

 

カゲはゲームをしてたの・・・

 

「昼寝明けからずっとやってたの!?」

 

スズキ君から聞くと昼寝あけからこうなったらしい・・・

 

「昼寝前までは勇者ごっこで張り切ってたんだけどな・・・」

 

「本当に勇者になるのは大変そうだからな、俺はゲームでいいや。」

 

本当にどうしたの?

 

「変な夢でも見たんじゃねーの?」

 

サトウ君がそう言ってると

 

「ふぁー・・・やっと落ち着いてカゲチヨの世話できそう・・・」

 

カンナちゃん・・・もう夕方で私たち帰ってきたんだけど今までずっと寝てたの?

 

「お前な・・・こっちは大変だったんだぞ・・・!」

 

「だって幼児化したカゲチヨを見るとあのときの幼児化したアンタたちの世話の記憶がよみがえるんだよ!」

 

スズキ君とカンナちゃんが言いあっていると

 

「あ、魔王だ!」

 

カゲがいきなりそう言ってきたのだ!

 

「なんで!?」

 

「もしかして夢ではカンナが魔王だったのではないか?」

 

シディが推理する。

 

「そんなああああ!」

 

カンナちゃんの叫びがカレコレ屋に響いた。

 

 

 

 

 

 

 

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