妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋   作:ikkun

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人形とだるまさんが転んだ!

sideカゲチヨ

 

今日の依頼人は白衣を着た男だった・・・

 

「皆さんには私が作ったAIの遊び相手になって欲しいんです。」

 

「可愛らしい見た目だな。」

 

「はい・・・いいですよね。」

 

シディとフィーアは早速気に入る。

 

「ありがとうございます。彼女をいろんな人と触れ合わせることでもっと人間らしく成長させてあげたいんです。どうかお願いできませんか?」

 

「面白そうっすね!」

 

俺は答える。AIなんて男のロマンだろ!

 

「このAI女の子だけど平気なの?」

 

ヒサが失礼なことを聞いてくる。

 

「いやAIなら大丈夫だわ!・・・困ったら四人に頼るし!」

 

「無機物の体の女子も苦手とか終わってるね・・・」

 

カンナ、そこまで言わなくてもよくない!?

 

「とにかく俺たちは大丈夫なんで引き受けます!」

 

「では今週末に研究所にいらしてください。よろしくお願いします。」

 

こうして俺たちは依頼を引き受けた。

 

sideヒサメ

 

当日私たちは研究所に集まったんだけど・・・

 

「なんかおそろいのジャージ着せられたんだけど・・・何すんだろうな?」

 

「しかも私たち以外にも声がかかってたみたいだし・・・」

 

私は戸惑っていた。他にも参加者が沢山いたし、カゲの言う通り私たちは緑色のジャージを着せられていた。

 

「動きやすくていいですね。」

 

「この人数でやる遊びかワクワクするな!」

 

フィーアちゃんとシディは気にしてないみたいだけど・・・

 

「なにこのダサいジャージ・・・しかもお揃いって・・・耐えられないんだけど・・・」

 

カンナちゃんはすっかり精神を削られていた・・・カンナちゃんいつも制服も崩したりオシャレに着こなしてるからね・・・体操服だって着るのすごい葛藤してるし・・・

カンナちゃんを心配していると

 

ズシン、ズシン、

 

突然地響きが一定のリズムでなり始めた。

 

「地震か?」

 

「それにしては揺れ方が変だけど?」

 

カゲと私が話していると

 

「皆さんよくおいでくださいました。早速私の娘を紹介しましょう。さあ、挨拶してごらん。」

 

依頼人と巨大な女の子の人形型ロボットが現れた!

 

「こんにちは!今日はわたしのために来てくれてありがとうございます!」

 

ロボットが挨拶をする。

 

「随分大きな娘さんだな!」

 

「大きいってレベルじゃないだろ!」

 

カゲとシディが驚く。

 

「写真のやつは遠近法使ってたんじゃないの?」

 

「私も写真のみためで小さいのかと思ってたよ。」

 

私とカンナちゃんも大きさに驚いていると

 

「びっくりさせちゃってごめんなさい・・・」

 

ロボットが私たちの会話に反応した!

 

「えっ・・・!?ううん私たちも勘違いしてごめんね!」

 

「まぁ、見た目なんて些細な問題ですからね。」

 

私とフィーアちゃんはロボットに謝った。

 

「ほんと?なら良かった~!」

 

「AIなのに普通に会話できてるし・・・」

 

カゲも知能に驚愕していると

 

「パパが大事に育ててくれたおかげなの!」

 

「この子は現在五歳程度の少女と同等の知能を有しています。自己学習が進めば今後もっと成長していくでしょう!」

 

依頼人が詳細を話す。

 

「パパたちお話長すぎ!私早くみんなと遊びたいよー!」

 

「こういうところはしっかり子供だな!」

 

「でも遊びで負けるつもりはありませんけどね。」

 

シディとフィーアちゃんは相変わらず図太すぎでしょ・・・

こうして私たちは遊び場へ案内された。

 

sideカゲチヨ

 

「で、何をして遊ぶんだい?」

 

依頼人がロボットに聞く。

 

「私だるまさんが転んだがいい!私一番得意だし!」

 

「この広さでだるまさんが転んだが。なかなかスリリングな戦いになりそうだ!」

 

シディがそう言ったあと説明が始まる。

 

「この子があそこの木で掛け声を唱えますからみなさんは振り向いたときに動かないように注意して進んでください。」

 

「ゴールできたらあなた達の勝ちね!」

 

人形の準備ができ俺たちはゲームを始める。

 

「だるまさんが・・・転んだ!」

 

ロボットの掛け声と同時に俺たちは止まる!

 

「あっ・・・」

 

「あっ!動いたー!」

 

早速脱落者がでたその時だった!

 

「動いたから罰ゲームだね!」

 

「罰ゲームってどういうこと!?」

 

動いた女性がそう言ったその後

 

「いただきまーす!」

 

「きゃあああ!」

 

ポタ・・・

 

「ごちそうさまー!」

 

女性は食べられちまった・・・・

 

「おい・・・なんの冗談だよこれ!」

 

俺が依頼人に問い詰める!

 

「子供はよく食べて育つといいますしね。たくさん食べてもっと大きくもっと賢くなって欲しいんですよ。」

 

お前・・・!

 

「こんなゲームやってられるか!」

 

「逃げなきゃ・・・逃げなきゃ・・・!」

 

他の参加者から逃げ出そうとする人もいたが・・・

 

「もー!これはかけっこじゃないんだよ!反省してよね!それじゃ!行くよー!」

 

食われてゲームは続けられる・・・

 

「このままだと多くの犠牲が出る。早くゲームを終わらせよう。」

 

「だね・・・さっきからあの子にハッキングを仕掛けてるけど強固なガードがかかってるみたい。」

 

「兵器も持ってそうですけど、ゴールなら私とヒサメちゃんなら一気にたどり着けそうです。」

 

「こんなダサいジャージ姿で死ぬなんて御免だからね!こんなゲーム早く終わらせるよ!」

 

カンナはなんかずれてる気がするけど・・・そうして俺たちはゴールライン目前まで迫った。

 

「はあ・・・はあ・・・」

 

スタミナのない俺には地獄だったけどな・・・

 

「あとちょっと近づけば私かフィーアちゃんの能力で一気にゴールに行けるから頑張って三人とも!」

 

ヒサが俺達を励ます。

 

「だるまさんが・・・」

 

ヒサとフィーアが走ろうとした次の瞬間!

 

「うおおおお!やった・・・やったぞみんな!ゴールしたぞ!」

 

他の参加者がラインを通った。

すげえ根性だな・・・しかし・・

 

「ねえ、なんで動いてるの?もしかして罰ゲーム食らいたかったの?変な人だねー。」

 

「おい!辞めろよ!うわああ!」

 

そのまま食べられてしまった・・・

 

「どうやらゴールには条件がありそうですね・・・」

 

フィーアが分析する。

 

「ここを押すんだよー。」

 

人形が頭の上にあるボタンを見せる。

 

「こらこら、それを探すのもゲームの一つなんだから答えを言っちゃダメだよ。」

 

最初から俺たちを餌にするつもりだったのかよ!

 

「あの高さじゃ私が飛んでも間に合わないだろうし・・・」

 

「はー、もうやめです。」

 

フィーア?

 

「こんな、ルール説明もまともにしない親子の茶番に付き合う必要はありません。シディさん、何か匂いがするか聞こえてきませんか?」

 

「うぬ・・・確かに動いたときに揺れる音と口の中から血の匂いがするぞ。」

 

「なら勝利条件は整いました。皆さん耳を貸してください。」

 

俺たちはフィーアの作戦を聞く。

 

「マジかよ・・・」

 

「でもそれなら確実にボタンが押せるね!」

 

「私もやるよ!」

 

「俺もその案を信じよう!」

 

作戦開始だぜ!

 

sideフィーア

 

私の作戦どうりまずヒサメちゃん、カンナちゃん、シディさんがそれぞれ人形に氷や炎、水で攻撃する。

 

「ズルはダメだよ!」

 

予測どうりロボットは攻撃を食べて重くなる・・・

 

「じゃあ、また掛け声を・・・」

 

予想通り体重で重心がずれた!

 

「カゲチヨ、今です!」

 

「おらよ!」

 

「うわっ!?なに!?」

 

カゲチヨが血液の縄をロボットに巻き付かせ引っ張ってよろめかせる。

 

「盛大に倒れてください。」

 

ドゴっ!

 

その瞬間私は強烈な蹴りで人形を倒した!

 

「ヒサメちゃん、今です!」

 

「うん!」

 

ヒサメちゃんがボタンをおしてゲームを終了させる。

 

「えっ・・・私なんで倒れてるの?ねえパパ起こして!」

 

「君たち・・・この子に一体何をした!?」

 

依頼人が問い詰めてくる。仕方ないですね・・・説明しますか・・・

 

「疑問に思ったんですよね。食べた遺体の処理はどうしてるのか?火で処理してるわけでもないだろうし、酸を使うにしても時間がかかりすぎる。だからシディさんに匂いと音を調べてもらったら予想通り、処理されずに残ってるって考えたんですよ。」

 

「なるほど・・・だから俺たちの能力も食べたら残ると考えたんだな。」

 

外部からの攻撃もこの依頼人の性格なら用意してると思ってましたしね・・・

 

「だから三人の攻撃で体重を増やしたあと急な動きの後で体がぶれたところをカゲチヨと私で倒れさせたということですよ。」

 

私は説明を終える。

 

「さてと・・・この落とし前きっちりつけてもらおうか。」

 

カゲチヨが依頼人の胸倉をつかむ。

 

「わ、私は愛する我が子を育てようとしただけだ!それに科学の発展に犠牲はつきものだろう!」

 

「大勢の人が犠牲になってるのに本気でそんなこと思ってるんですか・・・!?」

 

ヒサメちゃんも依頼人の言い分に怒る。

 

「まあまあ二人とも子供がやったことは親に責任を取ってもらおう!そして子供と遊ぶのは親の一番の愛情表現だよ・・・?」

 

カンナちゃんやっぱりダサいジャージ着せられたの切れてる・・・

 

「ねえ、お兄さんたち私だるまさんが転んだはできないの?」

 

「いや・・・まだできるぜ。今度の相手はお前のパパだ。」

 

カゲチヨがカンナちゃんの意見をくんで言う。

 

「な、何を言うんだ!?」

 

その瞬間ロボットは依頼人を捕まえた。

 

「や、やめて・・・考え直して・・・」

 

私たちは遊び場から去った・・・

 

 

 

 

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