妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋   作:ikkun

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ほとんどカンナ視点でいきます。


グダグダデスゲーム

sideカンナ

今日はヒサメちゃんとカゲチヨが依頼で数日帰らないらしいからアーシたちでカレコレ屋に来る依頼人に対応していた。

 

「俺はゲーム大会を開こうと思っていてな。その準備を手伝ってほしいんだ。」

 

依頼人はちょい悪そうな服装だった。

 

「なるほどゲーム大会か。楽しそうだな。力を貸そう。」

 

「何でも言ってください。」

 

こうしてアーシたちは依頼を引き受けた。

 

「まずは会場の準備だな。見繕ってくれないか?」

 

「そのゲーム大会はいつ開催するんだ?」

 

シディが聞く。

 

「明日だな!思い立ったが吉日というからな!」

 

「どんだけ無計画なんですか?」

 

「見つかるわけないじゃろ。こやつは阿呆なのか?」

 

フィーアちゃんとボティスが突っ込む。

 

「えぇっ・・・!!」

 

「良い会場は前もって予約が必要だからな。」

 

こいつ頭はあんまりよくなさそう・・・

 

「けど、探してみるね。」

 

アーシはネットで部屋を探す。

 

「うーんダメだね。和室の三畳、一時間二千円のものしかなかった。」

 

「狭すぎだろ!?」

 

「だが明日となるとこの三畳の和室か一畳の和室しかないな。」

 

「なんで狭い和室しかないの!?」

 

「確かにそんな部屋があること自体レアですね・・・」

 

フィーアちゃんはシディの発言に苦笑いする。

 

「じゃあ日付はいつでもいいからもっと広い会場を探してくれ。」

 

「そもそもそのゲーム大会では、何をするんだ?」

 

「確かにそれがわからないと使う道具の買い出しや配置も決められませんよ。」

 

シディとフィーアちゃんが質問する。

 

「そりゃ恐怖と混沌が蔓延るデスゲ・・・」

 

デスゲーム?

 

「んんっ!クイズ大会だ!」

 

ごまかしたけど確かにクイズだすものもあるもんね・・・

なるほど・・・この人たちは個人でデスゲームをやろうとしてる素人だね・・・面白そうだな・・・!

 

「今何か隠さなかったか?」

 

「汗凄いですよ・・・」

 

流石の二人でも怪しむか・・・まぁでも面白そうだし協力してついでにどんなゲームになるか見てみよう!

 

「クイズ大会と言っておるじゃろう。お前は依頼人の言葉を信じてやらんのか?」

 

「そうだよ、依頼料も前払いで貰ってるんだし協力してあげようよ。」

 

ボティスも気づいてるようでアーシと一緒に依頼人をフォローする。

 

「・・・そうだな。疑ってすまなかった。」

 

「カンナちゃんは少し現金な気がしますが・・・そうですね。」

 

よし二人とも納得した。

 

「それで参加者はどれくらいなんだ?」

 

「え?」

 

この顔・・・全然考えてなかった顔だね・・・

 

「すぐに正確な人数は出てこんのじゃろ。スマホなどで一旦確認したらどうじゃ?」

 

ボティスがフォローを入れるけどネットで出るのかな・・・

 

「確認できたか?」

 

「あー・・・10人か20人くらい・・・?」

 

シディの確認に依頼人はそう答える・・・これ絶対出なかった奴だね・・・

 

「あと部屋が沢山ある方がいいな!」

 

あ~バラバラの部屋で一人ずつクイズを出すってやつね・・・

 

「あと監視する部屋が欲しい!」

 

「ということは最大21部屋ですね・・・」

 

フィーアちゃんは調べ始めるけど・・・想像以上に難航した。血が飛び散っても良いかって予約で聞いたときはアーシもボティスさんも吹き出しそうになったな・・・!

 

そしてアーシは匿名で主催者側参加したいことを依頼人の家をつけてポストに投函して

当日に依頼人と同じマスクとローブ、ボイスチャンジャーのマイクを装着して参加した。

 

「今日はよろしくな!こいつが参加者の一人として忍びこむからお前は俺と一緒にバスの中で気絶した客を運んでもらうぜ!」

 

「もう声をボイスチェンジャーにしてんのか…すげぇな!」

 

普通怪しむところでしょ・・・こいつ相当頭が弱いね・・・

 

そういえばこの人依頼のときにいたな・・・地味すぎて忘れてた・・・

 

そうしてバスの中の客を運ぼうとしたんだけど・・・

 

「なんでヒサメちゃんとカゲチヨがいるの・・・」

 

バスで帰ってくるとは言ってたけどどんな確率なの・・・

 

「まずこの陰キャにするか・・・って重!しかもガスマスクのせいで息が・・・」

 

まぁ、そうなるよね・・・組織とかの犯行なら数人がかりでやる作業だもの・・・

 

「後お前・・・女子の方をやれ・・・お前女子なんだろ?俺だとセクハラになるから頼んだぜ!」

 

まさかのカゲチヨと同じ童貞な陰キャだった・・・

 

こうしてアーシたちは解体予定の廃校に運んでゲームをスタートしたんだけど・・・

 

「ここから出せ!」

 

どんどん!

 

「びびった~!」

 

まぁ、防音じゃないもんね・・・

 

「まずはそこにある椅子に座れ。」

 

依頼人が席に座らせようとするけど・・・

 

「やっぱりドア開かなかったぞ。」

 

「マジでデスゲームをやらせる気なんだな・・・」

 

「いやあの・・・」

 

「一体何が目的なんだろ?」

 

「早く家に帰して!」

 

依頼人の声に特徴がないのか威圧感がないのかヒサメちゃんたちは全然聞かない・・・

 

「貸してください。」

 

「お、おう・・・」

 

見てられないよ・・・ボイスチェンジャーを使って低くてデカい声で・・・

 

「黙って座れ、さもなくば首輪の爆弾を作動させる。」

 

「!!ここは従った方がよさそうだな・・・」

 

すると、

 

「ふぎぎぎ!こんな首輪破壊してやらぁ!」

 

参加者の一人の角の生えた男が首輪を力づくで外し始めた。

 

あーあ・・・馬鹿な参加者・・・

 

「ねぇ首輪爆破してもいい?」

 

「いやいや、クイズも出さずに爆破するのはちょっと・・・」

 

ビビりだなぁ・・・

 

「首輪を無理に外したらその瞬間爆発する。」

 

「落ち着いてください!」

 

「すみません、パニックになっちゃって・・・」

 

アーシの脅しとヒサメちゃんがなだめたのもあって男は落ち着きを取り戻した。

 

「こういうときは嘘でもいいからビビらせるのがコツですよ。」

 

「そうだな・・・それにしてもなんなのこいつら・・・」

 

現実がドラマみたいに行くなんて稀だからね・・・

ルール説明をした時も・・・

 

「どういうこと?ルールがスッと頭に入ってこないんだけど・・・」

 

参加者の一人である蛇の尻尾と顔の一部に鱗のついた人間型の女性は理解力が足りないのか依頼人の説明が悪いのかもう一回ルール説明を要求したので、三十分時間を取った。

しかもレンタル料がヤバいので依頼人が早口で喋ったらカゲチヨは楽しそうに問題だしてると勘違いしてカオスだった・・・

しかも同じ問題を皆で答えてるから

 

「誰も分からないと一気に全滅するぜ・・・」

 

カゲチヨの言う通り部屋を借りれなかったばっかりにグダグダルールになっていた・・・

 

そして第二問に行こうとしたときに大問題が起こった・・・

 

「ねぇ!吐きそうだからトイレに行かせて!」

 

参加者の一人のもう一人の女性が叫ぶ。

 

「くくく・・・恐怖のあまり体に異常が出始めたか・・・」

 

そういえばこの人運んだけど酒臭かったような・・・

 

「!!ねぇ、あの人をすぐにトイレに行かせて!」

 

アーシが叫ぶ。

 

「どうしたんだよ!急に・・・」

 

「あの人は・・・」

 

アーシが言おうとした次の瞬間!

 

「おえぇぇぇ!」

 

案の定女性が盛大に吐いた・・・

 

「二日酔いなんだよ・・・」

 

アーシは推理を口にした・・・

 

「タイム!ゲーム中断だ!」

 

慌てた依頼人はゲームを中断した・・・

 

「怯えてる姿を俺たちに焼き付けるためにわざわざゲームを中断したぞあいつ!」

 

「きっと恐怖を伝染させるつもりよ!なんて卑劣な・・・!」

 

角の男と尻尾の女性がそういうけどいい感じに誤解してる・・・だって・・・

 

「おえぇぇ!」

 

唯のもらいゲロなんだから・・・

アーシは依頼人の代わりにモニターを見る。

 

「でもこのゲームの中断はチャンスじゃねぇか?」

 

「そうね!今のうちに逃げられれば!」

 

カゲチヨと二日酔いの女性が話す。

 

「待て・・・バレれば首輪が爆発するぞ!」

 

潜入してる男が止めるけど・・・

 

「なら・・・ヒサ!今のうちに首輪をハッキングして外せないか試してくんねーか?」

 

やばい・・・ヒサメちゃんのハッキングはお父さんの影響で大都市のパソコンに複数同時ハッキングや国家のスパコンにも侵入できるほどの精度・・・あの首輪は大丈夫なの?

 

「ねぇ、あの首輪どうやって手に入れたの?」

 

アーシは依頼人に聞く。

 

「うぇえ・・・ああ、ユーキャンの電子工作講座二か月通って作った自信作だぜ!」

 

うん、こいつやっぱりデスゲーム向いてない!

 

「外れた!」

 

ヒサメちゃんは自分のに加えて他の参加者の首輪も外した!

 

「させない!」

 

おお!やっと潜入してる男の出番がやってきた!ヒサメちゃんにナイフを近づけた!

 

「さぁ、大人しくゲームを続けろ!」

 

「きゃあああ!」

 

二日酔いの女性が悲鳴を上げる!

 

「ははっ!ナイフにビビったか!」

 

「そうじゃなくて!肩にムカデが!」

 

あ、ホントだ。

 

「へ?うわああ!」

 

しまった・・・廃校だから虫くらいでるよね・・・これはアーシのミスでもあるね・・・

 

ムカデにビビった隙にヒサメちゃんは男の拘束を解いて・・・

 

「おらぁ!捕まえたぜ!」

 

カゲチヨのタックルで体制を崩され・・・

 

「ナイフは蹴り飛ばしたぞ!」

 

角の男に武器を蹴り飛ばされ・・・

 

「なら私たちがこいつをやっつけるわ!」

 

「おらああ!」

 

女性二人がパイプ椅子で殴りかかる・・・

デスゲームってのもあるけどあれだけの短時間で見ず知らずに人たちの連携できるほどの絆を深めるなんて流石ヒサメちゃんとカゲチヨだね・・・

 

「はぁ、はぁ、やっと収まった・・・ゲーム再開・・・」

 

もう手遅れだよ・・・さて、アーシは逃げさせてもらうけど!

 

「見つけたぞ!二人いる!」

 

「覚悟はできてるんだろうなぁ・・・」

 

まずアーシは霧を展開!

 

「な、なんだ!霧!?」

 

角の男が驚いてる間に薄い円盤状にしてを高速回転させた水を牽制でぶつける!

 

パリーン!スパっ!

 

「うおっ!」

 

「なんて切れ味だよ!」

 

これぞ丸ノコを参考に編み出した技!

 

そして窓から飛び降りて逃走した!

 

「置いてかないでぇ~!」

 

依頼人の叫びを無視してアーシは帰った・・・

 

「デスゲームはどうだったのじゃ?カン子。」

 

ボティスに聞かれたけど・・・

 

「なんか見てて疲れるデスゲームだったな・・・」

 

アーシはそう言うしかなかった・・・

 

sideカゲチヨ

デスゲームから翌日俺たちはカレコレ屋であのデスゲームについて話していた。

 

「まさかシディたちがアイツの会場探しを手伝ってたとはな・・・」

 

アイツの顔シディたちに見せたときは驚いたぜ・・・

 

「本当にすまない・・・」

 

「怪しいとは思ってたんですけど・・・不覚でした・・・」

 

「いいよ。知らなかったんだから。」

 

申し訳なさそうにするシディとフィーアにをヒサは励ます。

 

「そうじゃぞ。シディとフィー子、カン子が騙される様は実に滑稽じゃったぞ。」

 

ボティス、お前なぁ・・・

 

「知っててやったテメーは反省しろ・・・!」

 

「なぜワシがそんな事せねばならん!」

 

こいつ・・・!

 

「そういえば犯人はもう一人いるけど誰なんだろう・・・」

 

「うん・・・水の能力がカンナちゃん並のテクニックを持ってるから心配だね・・・」

 

「アイツも手紙で知り合ったみたいで正体不明で証拠も残してなかったしな・・・」

 

「ふーんそうなんだ・・・大変だったんだね・・・」

 

カンナもなんか疲れてるみたいだな・・・

 

「そういえば昨日は何してたんですか?カレコレ屋には遅くに来てましたし。」

 

「ああ、ちょっと欲しいものがあってね・・・」

 

フィーアの質問にカンナはそう答えた。

 

「けどやっぱり誰も傷つかなくて良かったよ。」

 

全くだぜ・・・アイツらがアホで助かった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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