妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋 作:ikkun
sideカゲチヨ
今日の依頼人は少し変わっていた・・・
「好きな人が考えていることがわかるようになりたい?」
シディが確認する。
「はい、そのお方はとてもミステリアス、いつもふわふわと宙に浮いた感じで何を考えてるかさっぱりわからないんです。そんなところが素敵なんです。」
そういうもんか・・・
「ちょっとわかるかも。陰がある人ってなんかカッコいいっていうか女子は惹かれるよね。」
「俺とか陰ありまくりだろ!」
「アンタはただの陰キャでしょ。」
カンナに突っ込まれる。
「本人に直接聞くのはダメなのか?」
シディが言う。
「むむむ無理です!緊張してうまくしゃべれないですよ!」
「わかります!何を考えてるかわからない人と話すってドキドキしますよね!」
フィーア!
「私オーガニック思考なんで薬を使わずになんとかしたくて・・・」
変なところで頑固だな!そういう意味じゃねーだろ!オーガニックって!
「それにあの方はいつだって自然体、私だけそんなチートみたいなことできません。」
「任せてください!私たちでできる限りサポートしましょう!」
おいおい・・・
「お前何言ってんだ!」
俺はフィーアに問い詰める。
「私にはわかります・・・相手の気持ちを自然に読んでさりげない気遣いをしたいその気持ちが・・・」
「だからって喋らずに相手の気持ちを読むなんてエスパーにでも目覚めないと無理なんじゃ・・・」
カンナの言う通りだ!
「あ!そういえばミキが丁度癖でわかる性格診断ってのをやってたよ!」
マジかよヒサ・・・
sideヒサメ
まずはアプリを使ってみることにした・・・
「質問です。貴方が人と話しているときによくしてしまう仕草は?」
「仕草・・・?」
依頼人は考えながら口に指をあてた!
「そういうのです。些細なことでいいので覚えている物を話してください。」
私は依頼人に促す。
「しかし改まって聞かれると分からないものだな・・・」
「俺も答えらんねーわ。ほら俺あんまし感情が表にでるタイプじゃないし?」
そう言ってカゲは前髪を触る・・・
「思いっきり出てるから!」
「うわ!ほんとだ!」
無意識にやってるんだね・・・
「カゲチヨの癖なら初対面の人の前だと手汗が凄いことになってるな。」
「後は死人みたいな顔になったり・・・」
「ラッパーみたいな口調になってどもりますよね。」
シディとカンナちゃん、フィーアちゃんもカゲの癖を言う。
「それ全部ディスじゃねーか!」
「あの・・・前髪を触るのは私もよくやります。」
依頼人が答える。アプリの回答は・・・
「前髪を触る方は甘えたいという依存欲求、自己愛やナルシズム注目されたい気持ちがある証拠ですね。」
「おいおい、俺と全部逆になってるぞ?」
カゲが言うけど・・・
「いや注目されたくない人はYOUTUBERやらないでしょ・・・」
ホント見栄っ張りなんだから・・・
「また好意のある人間の前でやる場合は撫でられたいという期待自分の顔から注意をそらしたいなど孤独や寂しがりな性格の持ち主に多い癖です。」
「へ~カゲチヨヒサメちゃんに撫でられたいと思ってるんだ~!」
「意外と当たってますね・・・」
「ど、どこがだよ!」
「カゲ・・・」
なでなで・・・
「だから違うっての!」
sideカンナ
「そーいうヒサはよく口元抑えたりするよな。」
「え、そうなの?」
確かに今もやってるしね・・・
「口元を抑えるのは相手に対して隠し事や本心がバレないようカバーしたいという思いの表れです。根本的に自信がない方によくみられる仕草です。」
アプリが言う。
「正にヒーちゃんって感じじゃーん!」
「ヒーちゃん言うな!」
「またこの行為は同性より好意のある異性を前によく現れます。」
アプリがそういうとシディが納得した感じで頷く。
「確かにカゲチヨとヒサメが話していたときやたらと口元を抑えていたな!」
「ああ、カゲチヨも前髪触ってましたよね。」
シディとフィーアちゃんが言うと
「な、何言ってるのシディ!?」
「そそそ、そんなことあったかフィーア!?」
二人とももう口元抑えてるじゃん!
この心理テストすごいなー!
「そういえばシディって人の話聞くとき腕組んでるよね!」
「カンナもオシャレっていって伊達メガネかけてるよな!」
そういえばそうだね・・・
「腕を組む仕草は警戒心が強く腕組みすることで少しでもパーソナルスペースを確保し相手との接触を避けたいとそんな心理状態の現れです。」
「え・・・なんかシディっぽくないね・・・」
「シディさんはむしろガンガン話すタイプですよね。」
ヒサメちゃんとフィーアちゃんが戸惑う。
「他には自分の世界に入り込み考え事に集中していたり相手の悩みを解消してあげたいと真剣に考えているときに現れるとも言われています。」
「これはシディっぽいよね。」
アーシは言う。
「ああ、皆の話は難しいから自然とあの格好になるな。」
「カンナのはどうなんだ?」
カゲチヨがアプリに尋ねる。
「伊達メガネを知的で計算高い人の証、加えて異性にモテたい心理の表れです。」
「へ~カンナはモテたいって考えてるんだな~!」
「まぁ、確かに考えてるな。」
「ぐっ!」
(認めるところがカゲチヨよりも上手で計算高いな・・・)
カゲチヨ以外の皆どうしたの?
「そういえばフィーアちゃんはクラスの男子の話聞くときスマホいじってるよね。」
「そうですか?」
アーシはフィーアちゃんの特徴を話す。
「相手が話してるときにスマホをいじってるのは相手の話が退屈というサインです・・・」
「・・・確かに他の男性やカゲチヨ以外のクラスメイトの男子の話聞いてるときはボーとしてますね・・・」
(シディ以外の男子に興味なさすぎだろ・・・)
「フィーア、相手の話はちゃんと聞かないとだめだぞ。」
案の定フィーアちゃんはシディに注意されてしまった・・・
「すみません・・・」
sideカゲチヨ
変な空気になったが診断は続く。
「笑い方にも性格は現れます。例えば大きな声で素直に笑う方は自分の気持ちに正直で笑うこと以外にも自分の気持ちに正直です。」
この中だと・・・
「シディがあってるな。」
「そうだな、俺は嘘は好きじゃない。」
「カゲはあんまり大きな声で笑わないよね。」
人前で感情むき出しなんていいことないだろ・・・
「人の話を鼻で笑う方はプライドが高く他人を見下している節があります。」
「ふ~んそうなんだ・・・」
ヒサが冷たい目で見てくる!?
「まてまて漫画のマネしてたら癖になってだな・・・」
「それはそれで中二すぎでしょ・・・」
カンナに突っ込まれる・・・
依頼人の笑い方は・・・
「写真を持ってきたんですけど・・・」
「「「「「・・・・・・」」」」」
写真を見たが・・・あまりにも怖いというか怪しい笑みというか・・・コメントに困る・・・
「む?アプリも何も答えないな?」
シディの言う通り何も反応しない・・・やっぱこの依頼人変わってるわ・・・
そして視線も性格につながるというので異性と一分間見つめ合った・・・
「「・・・・」」
「二人とも視線そらしてない?」
うぐっ・・・
「左上に視線をそらした方は論理的思考を司る左脳にアクセスして過去のことを思い出しています。また見栄を張らず相手に正直に話そうとしている状態です。」
「すごい当たってる・・・」
ヒサは左上だったな・・・
「俺は左下だったぞ。」
「下向きの視線は内省的なことを考えていますさらに左を向いている場合は懺悔をしている可能性があります。」
「確かにヒサとは普通に絡めるのに女子と話せなくてこれでいいのかって落ち込んでた・・・」
「そんなこと思ってたの!?」
「アーシは右だったけど?」
カンナは右か・・・
「右を向く場合は左脳が働いているので言葉を選ぶときに向いてしまうます。嘘をつくときによくある癖です。」
「確かにこの後カゲチヨのおやつ食べたことどうやってごまかそうか考えてたな・・・」
あれお前だったのかよ!?
「も、もう無理です・・・」
「そ。そうですね・・・」
依頼人とフィーアは右下か・・・
「右下は五感など身体的な感覚または官能的なことを考えている可能性があります。」
「ふぇっ!?」
「なっ・・・・!」
「よし!俺の勝ちだな!」
いやシディ・・・にらめっこじゃねーから・・・
「シディって相手から目をそらしたくなる時あるの?」
ヒサが聞く。確かにシディが相手から目をそらすことってないよな・・・?
「ないな、自然界では目をそらしたら負けだから俺は絶対に視線はそらさない。」
「そういう意味で!?」
カンナが驚く。
「それに相手が話してるのによそ見をするのは失礼と聞いたぞ。」
「「「あーですよね・・・」」」
「私もまだまだ精進が足りませんね・・・」
確かにごもっともだな・・・
sideヒサメ
「どうでしたか?性格診断アプリ結構当たってたんじゃないですか?」
私は依頼人に聞く。
「はい!こんな素敵なアプリを教えていただきありがとうございます!」
「これでちょっとずつ勉強して観察すれば大分わかるようになるんじゃない?」
カンナちゃんもアドバイスする。
「その事なんですが・・・実は今の診断で気づいたんです。その方に抱いていたのは恋心というよりも憧れだったのではないかと。」
「どういうことだ?」
カゲが首を傾げる。
「じゃあその人のことはもういいの?」
私も聞く。
「せっかく時間を割いていただいたのにすみません。ですがここまで来た事ですし最後にせめて・・・この気持ちにケリをつけようと思います。」
そう言って向いた目線は・・・
「はー・・・なんだよ結局こういう展開かよ。」
「まぁまぁ、恋するっていうのはこういう遠回りな道なんだよ?」
「えっ・・・まさかまたシディさんですか!?」
「確かに自然体ではあるんだしフィーアちゃんも見守ろうね。」
私とカンナちゃんはカゲとフィーアちゃんをなだめる。
「私・・・一目見たときからあなたが気になってました。そのつやつやした肌・・・細く均整の取れた肉体美、そして・・・愛らしい蝙蝠のような羽!」
え・・・・?
「トカゲさん!あなたはなんて素敵な方なんでしょう!!」
「「「「えー----!!!!?」」」」
まさかのボティスさんだった!!
「おぉ、やはり気になっていたのはボティスだったか。」
シディは気付いてたの!?
「視線でなんとなくな。」
「なんかほっとしたような・・・もやもやするような・・・」
確かになんかもやもやするよね・・・
「っていうか人間ですらないじゃん・・・」
カゲの言う通りだね・・・
「私その…爬虫類フェチでして・・・」
確かに言ってることはボティスさんそことだったけど・・・
「宙に浮いてるし何考えてるかわかりませんね・・・」
フィーアちゃんが苦笑いする。
「でもこういうのもあるだよね・・・うん・・・」
「癖強すぎだろ・・・」
私とカゲは言う。
「どうやら性格診断では人の心の全てはわからないようだな。」
シディの言う通りだね・・・
「うるさいのぅ・・・なんの騒ぎじゃ?」
あ、ボティスさんが起きた。
「お声も素敵・・・」
「ひぃ!?」
そりゃビビるよね・・・
「なでなでとかされたいのに…手がないあなたには無理だから!ごめんなさい!素敵な思い出をありがとう!」
「何じゃ?あの女は・・・」
結局世の中変わった人がいるって教訓しか得なかったね・・・
カゲチヨ「っていうかボティスって女だからなおさら無理だったんじゃね・・・?」
カンナ「本来の姿に戻っても爬虫類のような形じゃなくなるし無理だね・・・」
シディ「何か言ったか?二人とも?」
「「いや何でも?」」
ヒサメ「?変なカゲとカンナちゃん。」
フィーア「さてほっとしたことですし。コーヒーでも入れましょう。」
カゲチヨ「やっぱ叶わない恋だったみたいだな・・・」
カンナ「今日の依頼ほど変な依頼はないよきっと・・・」