妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋   作:ikkun

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闇のボードゲーム

sideカゲチヨ

今日の依頼人はボードゲームを持った男だった。

 

「俺とボードゲームをプレイして欲しい。」

 

「それが依頼っすか?」

 

なんか簡単な依頼だな・・・

 

「見た感じ普通のすごろくっぽいね。」

 

ヒサがそう言ったとき

 

「助けてー!」

 

「うぬ?中の人形から声がするぞ。」

 

シディの言う通り駒と思われる人形から声が聞こえた。

 

「何ですかこれ?」

 

「お姉さん助けてー!」

 

「なんか様子がおかしいね?」

 

フィーアとカンナの言う通り明らかに変だぞ?

 

「くくっ、このゲームは実際の人間を駒として使うんだよ。」

 

「私たちここに閉じ込められちゃったの!」

 

「おうちに帰りたいよー!」

 

マジかよ・・・!

 

「すぐに子供たちを解放しろ!」

 

シディが詰め寄るが・・・

 

「それは無理だな、一度駒になっちまうとゲームが終わらない限り戻れない。」

 

「・・・あなたの目的はなんですか・・・!」

 

今にも男を殺しそうな目でフィーアが言う。

 

「クリア報酬の宝だよ。このゲームで最初にゴールした駒には宝を現実世界に持ち帰ることができるんだ。」

 

「なるほどな。対戦相手がいねーとゲームにならないからこんな依頼をしたのか・・・」

 

「アーシたちの良心に訴えてくる卑怯な手だね。」

 

俺とカンナが言う。

 

「そういうことだ。必要な人数はプレイヤー一人と駒二人。二人余るがルーレットはプレイヤーしか回しちゃだめだぜ。」

 

「じゃあ、負けたら宝はアーシたちのものね。」

 

「OK!じゃあ始めようか!」

 

奴がプレイヤーと駒を決めてきて駒は俺とヒサ、プレイヤーがシディとなった・・・

 

sideシディ

 

プレイヤーとしてヒサメとカゲチヨがゲームの世界に入った・・・

 

「マジで人形になってるな・・・」

 

「異宙の力も使えない・・・」

 

ルールはルーレットを回して出た目の数だけ駒を移動させゴールを目指すというものだった。

 

「まずは俺からルーレットを回すぜ。」

 

男がルーレットを回す。

 

「7か。」

 

「いきなり高いですね・・・」

 

フィーアの言う通りだな・・・

 

「穴を掘って1000ゴールド見つける。か」

 

「マスのことを実際に行わないとだめなんだ・・・」

 

カンナの言葉の後次は俺の番になった・・・

 

「2だ。」

 

「老婆を助けて5000ゴールドもらえる。か。」

 

「遅れはしましたけど所持金はこちらが上ですね。」

 

「思ったよりきつかったぜ・・・」

 

カゲチヨには荷物運びは疲れるだろうな・・・

男の番になった。

 

「9で美味しい食事でHPアップか。」

 

「HPまであるなんてどういう仕組みなんだろ・・・」

 

カンナの言う通りだが今はやっていくしかないな・・・そして俺のマスは・・・

 

「2で武器屋だな。」

 

「おばあさんからもらったお金で買えそうだね。」

 

「あるってことは必要な場面があるってことだ。」

 

ヒサメとカゲチヨと相談し武器を買った。

そして状況が変化したのは男の番になってからだった。

 

「次はモンスターマスか。」

 

男がルーレットで高い目を出すと攻撃に成功していたが・・・

 

「2かよ!」

 

低い目を出した時・・・

 

「うわっ!」

 

男の子の人形が攻撃を食らってしまった。

なんとか倒せていたが・・・

 

「痛い・・・」

 

人形が弱ってる?

 

「あぁ、言い忘れていたけどな。人形のHPも現実世界とリンクしてる。つまりHP0は死だ。負けた場合もな。」

 

「どうせ途中でやめても元には戻れないんでしょ?動揺させようとしてるのが見え見え。シディ、動じちゃダメだよ。」

 

「・・・すまん。」

 

「ちっ!」

 

カンナの冷静さに助けられたな・・・だがどうする・・・

 

「ゲームを続けましょう。何とかして突破口を開きましょう。」

 

フィーアの言う通り俺たちはゲームを進めていったが・・・

 

「すまない、俺が低い数字を出してしまったせいで・・・」

 

「シディのせいじゃないよ・・・」

 

俺はヒサメに励まされる。

 

「でも序盤だけでなくてここまで高い目・・・怪しいね。」

 

カンナが考え込む。

 

「今更ですけどあのルーレット木製ですね・・・」

 

「そうか!シディ・・・」

 

俺はカゲチヨの小声で言った作戦を聞き取りカンナとフィーアにも話す。

 

「おい、早くしろ!」

 

「・・・わかった。」

 

俺がルーレットを回して止まったマスは・・・

 

「ワープマスだ。」

 

「ワープを使うかは駒が決めるみたいだな。」

 

「8か9になれば相手より進んだマスに飛べるよ。」

 

「逆転には丁度いいですね。」

 

カゲチヨとヒサメ、フィーアはマスの効果を使った。

そして俺は9を出した。

 

「そんな!」

 

「このままじゃ僕たちは・・・うぅ・・」

 

くっ・・・

 

sideカンナ

 

こうしてゲームは進んでるけど男の様子が変なんだよね・・・油汗が出てるし。

 

「くくっ。次のターンで追い抜いてやるよ・・・」

 

男が9を出して追い付いてくる。

仕方ない・・・子供たちには残酷だけど勝たせてもらうよ・・・

アーシはシディに合図を出して能力を使う。

 

「9だ。」

 

「何だと!?」

 

また逆転だね。

 

「お前ルーレットの玉を狙って入れてるだろ?」

 

シディが核心を突く。

 

「木でできたルーレットはその日の湿度によって外枠が微妙に歪むからな。」

 

「それを知ってるからあなたは自分でルーレットを用意した。」

 

カゲチヨとヒサメちゃんが男のイカサマを明かす。

 

「貴方はその歪みを正確に把握して狙った場所高い数字に入れていたということだ。」

 

「くそっ!なんで俺みたいに元ディーラーでもない男に・・・」

 

「音だ。俺はお前がルーレットを回す際の音を聞き投げ込むタイミングを計った。毎回同じタイミングで入れるから覚えやすかったぞ。」

 

「勝負を急ぎすぎましたね。わざと低い目でも出しておけばまだ不自然さもなく音も覚えられることも無かったですよ。」

 

「くっ!」

 

「まぁ、これができるのは駒がマスの言うことをちゃんとこなすこととプレイヤーの信頼あってこそ・・・でしょ?二人とも?」

 

アーシが駒の子供たちを問い詰める。

 

「な、何言ってるの!?」

 

「そうだよ!なんの証拠があって・・・!」

 

「マスにはワープのように駒が選ぶマスもあった。裏切る可能性のあるやつを駒にするリスクなんてこのイカサマ男にあるはずないじゃん。」

 

「うっ・・・」

 

その態度はあたりだね・・・

 

「そういうことか・・・」

 

「流石の推理力ですね。」

 

そうしてゴール直前男は焦る。

 

「なんで途中から低い目ばっかでこいつだけ高い目に・・・!」

 

まぁ、アーシが能力で湿気を出したり熱気で乾かしてシディの時には元の形にしてるんだよね。

 

そして男がやらかす。

 

「しまった!」

 

あちゃー・・・1じゃん・・・

 

「そんな!あんたのせいで私たちが死ぬなんてありえない!」

 

「も、元はと言えばお前たちがこのゲームに勝てば楽に借金を返せるって言うから!」

 

「俺たちがいなかったらお前は借金取りに殺されていただろうが!」

 

醜い言い合いだね・・・

 

「子供って怖いですね・・・」

 

「ショタコンのフィーアちゃんが怯えてる・・・」

 

「流石にこの言い合いを見たらな・・・」

 

怯えるフィーアちゃんにカゲチヨとヒサメちゃんは苦笑いする・・・

そうしてシディさんは9を出してゴールし・・・

 

「あぁあああ!!」

 

さて子供たちはゲームが始末したことだし・・・

 

「さて、シディが嫌な役回りしたことだし、今度はアーシがやる番だね!」

 

「私も手伝います!」

 

アーシは男を引きづって連れて行く。

 

「な、何をするんだ!?やめろ!」

 

「いやー!こんなイケメンを拷問できるなんていい役目なのかもね!」

 

「た、頼む助けてくれ!」

 

男が元に戻ったカゲチヨとヒサメちゃん、シディに助けを求めたけど・・・

 

「悪いな、止めることはできん。」

 

「スイッチ入ったカンナちゃんは止められないし・・・」

 

「子供利用したこと存分に悔いな。」

 

三人からも許可が出たし・・・

 

「じゃあ、レッツ―ゴー!」

 

「ぎゃあああ!」

 

sideフィーア

 

その後男は頭に熱した鍋を頭に被せられ・・・

 

「あつううう!!」

 

そしてそれを固定した後逆さ吊りにされ糞便の中に顔を突っ込まされました・・・

 

「あ・・・ぁ・・・」

 

その後どうなったかは想像の通りです・・・

 

sideカゲチヨ

 

「ふー!久しぶりに楽しんじゃった!」

 

相変わらずサイコだな・・・

 

「今日は悪かった・・・三人に嫌な役回りさせちまったな。」

 

「私もごめん・・・」

 

俺とヒサは謝った。

 

「気にするな。今回はたまたま俺の番だったというだけだ。」

 

「いつもカゲチヨがやってるんですから気にせず威張ってていいんですよこういうときは。」

 

シディとフィーアがそう言った。

 

「よし、今日は美味いものでも食べるか。張り切って作るからな!」

 

「・・・そうだね!よーし、食べるぞー!」

 

ヒサの元気な言葉と共に俺たちは準備し始めた・・・

 

 

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