妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋 作:ikkun
sideカゲチヨ
今日はカレコレ屋が子供で埋め尽くされていた・・・
「いつからここは児童館になったんだ・・・?」
俺は困惑する・・・
「何やら依頼があるそうだ。」
やっぱりシディか・・・
「きゃー!皆今日も可愛い~!」
フィーアがいつも通りのリアクションをする。
「それで依頼って何?」
ヒサが聞く。
「依頼って言うのはニセモノ家族についてなんだ。」
「え!?まじで!」
カンナが目をキラキラさせてる・・・有名な怪談だもんな・・・
「え?待って、怖い系?」
「まぁ、そうなりますね・・・」
フィーアが言うと・・・
「今回は四人に任せる。私友達と用事あるからー。」
そう言ってヒサはカレコレ屋から出て行った・・・
「逃げたな。」
「あぁ、逃げた。」
「相変わらずですね。」
「楽しいのに・・・」
そうして俺たちは依頼を聞くことにした。
「これは友達のショータの話なんだけどね。その日は公園でかくれんぼをしてたんだけど珍しくショータのパパ、ママ、兄ちゃん家族全員がその公園まで迎えに来たらしいんだよ。」
「それは嬉しかったでしょうね・・・」
フィーアの言う通りだな・・・
「うん、結構嬉しかったみたいで途中で切り上げて俺たちに声を掛けて家族と帰ったって言ったんだ。帰ってからも兄ちゃんが宿題を教えてくれたり夜ご飯もごちそうで大人しいお父さんも半分食うか?とか言ったらしいんだ。」
「確かに不自然かもしれないが怖いところはまだないな・・・」
シディが言う。
「うん、でもここからが怖くてショータがテレビをつけると何故か砂嵐でチャンネルを変えても全部そうだったんだ。そしたらママがいきなりリモコンを取り上げてニコニコしながら切ったんだって。」
「怪談っぽくなってきた・・・!」
カンナ・・・
「その後も親切にされたんだけどあんまり優しいから悪戯することにしたんだ。」
「まぁ、あるあるですよね。」
「ショータの家は外からトイレのカギを閉められるんだけど入ったふりをして近くの物陰に隠れてたんだ。すると家族がトイレの前にやってきて同じことを繰り返し言うんだ・・・」
怖いな・・・
「ドアを激しくたたいたりするようになったんだ。それで壁を破っていないことを確認すると二階に行ったんだって。それでショータは隙をついて逃げ出したんだ。」
「怖い思いをしたみたいですけど逃げ出せて良かったですね・・・」
フィーアの言う通りだけど・・・
「もしかして家族はショータ君以外見てないとか?」
「うん・・・俺たちがみたのはいきなり声を上げて帰ったショータだけなんだ・・・だから俺らも心配になって探したんだよね。そしたら靴も履かずにショータがきてさっきの話をしたんだ。」
それで嘘か本当か調べて欲しいってことね・・・
「俺たちは嘘ついてて注目集めたいんだと思うんだけど・・・」
「お兄ちゃんたちに確かめてきて欲しいの!!」
はぁ、メンドクせぇ・・・
「これショータな!頼むぜ!」
まだ受けると言ってないのに子供の一人が写真を渡してきた・・・一見すればただの家族写真だが・・・
「カゲチヨ・・・ショータ君の顔の絆創膏やガーゼって・・・」
「あぁ、おそらくな・・・」
俺とフィーアは小声で話す。
「でもショータ君は本当の家族のところに戻ったんだよね?」
「今更調べてわかるかどうか・・・」
カンナとシディが言うと
「けどまたショータはにせ家族に会ったっていうと思うんだ。」
「アーシは調べても良いと思うけど・・・」
「二人はどう思う?」
「ま、嘘だろ。」
「大丈夫ですよ。暇があれば調べますから。」
「すぐじゃないのー!?」
「俺たちは忙しいんだよ!」
「忙しくないだろ!!どーせYOUTUBE見てるだけだろ!!」
うるせぇ!それだって立派な予定なの!
「カゲチヨ・・・子供にも予定把握されてるってどんだけ陰キャとして有名なんですか・・・」
「ちょっと尊敬するかも・・・」
「ほっとけ!」
sideフィーア
バキっ!
「オメェ!!なんで挨拶がねぇんだよ!」
「ご、ごめんなさい・・・」
「オメェ、誰のおかげで飯食えてるんだよ!!」
家に行ってみると案の定ショータ君が虐待されてるところでした・・・
「ねぇ?なんで子供の顔面殴るんですか?答えてください。」
「ひっ!?誰よアンタ!?」
私が父親の背後を取ると母親がなんか言ってきますけどまずはこの外道な父親です。
「で?何でですか?」
「い、言うことを聞かないので・・・それに殴るとスカッとするんで・・・」
へー・・・スッキリするんですね・・・
「ふっ!」
ゴシャっ!
「あぎゅ!?」
私は父親の顔面を殴り飛ばしました・・・父親は歯をまき散らしながら悶絶してますけど全然スカッとしないじゃないですか・・・
「本物がこれじゃ偽物にもすがりたくなる・・・」
カゲチヨも虐待家族に呆れながら血液の拳を作りだします・・・
「あ、アンタたち児童相談所の職員!?追い返したのに・・・」
「黙れよ・・・!」
カゲチヨは無視したくせに焦りだす母親と兄を無視して拳を壁に叩き付けます・・・
もちろん壁は粉々です・・・
「人間じゃねーのか・・・?」
「この化け物が!」
「アンタらだって十分化け物だろ?」
兄と母親が言うのにカゲチヨが反論します。
「あなたたちショータ君見捨ててたんですし同じように助け呼んでも無視されるように声帯潰しましょうか?」
そう言って私たちが近づこうとすると・・・
「もうやめて!僕の家族をイジメないで!」
ショータ君の一言で私たちは止まりました・・・
sideカゲチヨ
俺たちが一旦家からでるとシディとカンナがいた・・・
「気づいてたのか?」
「俺は気になってただけだがカンナも何か分かってたみたいだから調べてきたんだ。」
「やっぱり職員を追い出しまくってた厄介な親だったよ・・・そういうカゲチヨとフィーアちゃんはなんで分かったの?」
「いや、俺も写真のショータの顔の怪我が気になっただけだ。」
「私もです。それに子供が怪談話するときは大人に構って欲しいというもの事例でありましたから。」
カンナの問いに俺とフィーアは答えた。
「それで?どうしたんだ?」
「もう虐待はしないと約束させた。」
「勿論しばらくは見張りますけどね・・・」
俺とフィーアはシディの問いに答える。
「甘いと思うけどなぁ・・・子供は精神不安定で親以外頼るものがないから依存しやすいし・・・」
「俺もお前たちの脅しで辞めさせてもそこに愛はないし何かあってからでは遅いと思うぞ・・・」
それでも俺たちは信じたいんだ・・・
「すみません、甘くて・・・」
「俺も引き離すのは悲しいと思ったんだ・・・」
「・・・見張りを責任もってするなら俺からはもう何も言わない。」
「そうだね、二人の采配にとやかく言うのは違うし。」
あぁ・・・
「・・・頼むぜ。」
俺は家族を守ったショータの気持ちが伝わることを願った・・・
「