妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋   作:ikkun

319 / 913
フィーアの特訓の一部は銀魂の月詠の歴史年号の教え方を参考にしています。


ヨーメイ登場!

sideカゲチヨ

今日来た依頼人は片目を紫の髪で隠した女の子だった・・・

 

「・・・・」

 

「「「「「・・・・・・」」」」」

 

「何この沈黙?」

 

「そうだぞ!なんか喋れよ!」

 

カンナと俺は耐えられず叫ぶ。

 

「ひぃっ!?」

 

「大丈夫だ。俺たちはお前に危害を加えない、喋れるまでいくらでも待つぞ。」

 

「いやいや、シディさん警戒してる獣じゃないんですから・・・」

 

シディとフィーアがそういうと

 

「貴方と・・女性三人は一回外に出て貰っても良いですか?」

 

なんと俺だけを残したのだ・・・

 

「ふぅ~!落ち着きました!私の名前はヨ―メイです。では依頼の話に・・・」

 

いやいや・・・

 

「何で二人になった?」

 

「喋れるのがカゲチヨさんだけだと思って・・・あの四人はいわば格が高い人間です。顔面偏差値が高くて中身も優れていそうで人気者そうじゃないですか。そういう人を前にすると嫌われたくないと思って喋れなくなるじゃないですか?でも私が喋ったら醜い内面が滲み出てしまう・・・つまりあの四人とは喋れないんですよ・・・」

 

「お、おう・・・」

 

こいつ・・・俺と同じ陰キャだ!しかもスゲー卑屈な!

 

「俺が喋れるってまさか・・・」

 

「カゲチヨさんには嫌われても問題ないと本能的に判断しました。」

 

地味に傷つく・・・そして俺のカレコレ屋でのカーストを見破られた・・・

 

「あの・・・依頼なんですけど。」

 

ぬけぬけと・・・

 

「私今無職なんです。十七歳、彼氏無し、宿無し。どう思いますか?」

 

このままだと社会的にアウトってことはわかるけど・・・

 

「可哀そうですよね?助けてください私の就職活動。」

 

「なるほど、就職活動の手伝いをしてほしいと・・・」

 

「はい、私人と喋るのが苦手なのでその辺サポートしてもらえたらと・・・」

 

確かにさっきの様子じゃ面接とか絶望的だよなー・・・

 

「わかった、どこを希望したいとかあるか?」

 

「上のリサイクルショップに就職したいです!楽そうですし。」

 

「労働なめてんのか!?」

 

全ての労働者に謝れ!

 

「なるほど・・・これは重症ですね。」

 

「ひぃ!?」

 

フィーア!?

 

「その舐めた根性を叩きなおしてあなたを社会に適合させて見せましょう!」

 

「そんなぁ~!」

 

こうして俺たちとヨ―メイの地獄の就活特訓が始まった・・・

 

sideヨ―メイ

 

こうしてカゲチヨさんと面接練習を開始しました。

 

「じゃあ、自己紹介お願い。」

 

「ヨ―メイ、十七歳です。」

 

「今までの経歴は?」

 

「ヒミツです。」

 

「自分の考える長所は?」

 

「ありません!」

 

「自分の考える短所は・・・?」

 

「全部です!」

 

「なめてんですか!」

 

ひぃいいい!?

 

「そんなダメ人間の面接じゃオーナーの心はおろか芋虫の心さえ動かせませんよ・・・むしろ自分より大きなものを動かす虫を見習うべきレベルです!」

 

そこまで言いますか!?フィーアさん!

 

「腕立て百回と腹筋と木刀の素振り千回です!」

 

そんなぁ~!

 

「あとはこれを音読してください。」

 

なんですか?この分厚い詩集?

 

「シディさんの素晴らしさを綴った詩です。外見編、中身編、戦闘能力編、そして神羅万象編と続きます。」

 

「神曲よりも壮大だな!?」(神曲 イタリアの詩人ダンテが作った抒情詩、地獄編、煉獄編、天国編という三部構成になっている壮大な詩集)

 

カゲチヨさんの言う通りですよ・・・

 

「それを読めば卑屈な精神は浄化され心は穏やかになります。」

 

宗教に勧誘されてる気がする・・・

 

その後もヒサメさんの姿勢特訓。

 

「ヨ―メイちゃん背筋伸ばして!」

 

「デカい・・・」

 

「話聞いてる!?」

 

そしてフィーアさんの体力訓練・・・

 

「いや、何でですか!?」

 

「社会人のなったら体力は必須ですよ。明日はスーツを買いに42.195キロ先にあるスーツ店まで生きますからね。」

 

「フルマラソンする意味あります!?」

 

「ではまずこの苦無を避けながら就職の筆記試験の問題を解いてください!」

 

「んな無茶な!?」

 

「では行きますよ!次の四字熟語を答えろ!八面?」

 

ひゅひゅひゅひゅ!

 

「いやあああああ!」

 

カンナさんのごはんを食べようとしたときは・・・

 

「ギャルっぽいみためなのに料理が得意っておと・・・」

 

「あ~なんかイラつくし一口食べるごとに指切ってこう・・・」

 

「うひゃああああ!?」

 

(可哀そうに・・・)

 

社会の理不尽さを叩き込まれました・・・

 

sideヒサメ

 

「つ、疲れた・・・」

 

「ごめんね、フィーアちゃんが・・・卑屈にしてる子って苦手だからガンガン特訓しちゃうんだよ・・・」

 

「別に良いですよ・・・わかってるんで・・・」

 

「お詫びに私の家に泊っててよ!」

 

「ええぇ・・・」

 

私は部屋に連れてきた。

 

「依頼中は私の部屋使っていいから。家無しだから野宿するつもりだったでしょ?」

 

「バレてましたか・・・」

 

カゲが同じ立場だったらやりかねないからね・・・

 

「私が料理するよ!」

 

「え!?」

 

(カンナさんから聞いた話だとヒサメさんって・・・)

 

腕によりをかけるよ!

 

sideカゲチヨ

 

「どうしたんだ?」

 

朝カレコレ屋にくるとぐったりしたヨ―メイがいた・・・

 

「昨日ヒサメさんの料理を食べて・・・」

 

そりゃご愁傷さまだな・・・

 

「何をしたら料理から苦い匂いが立ち込めるんですか・・・」

 

あれでもクリスのおかげで改善されたんだけどな・・・

 

「これからフルマラソンついでにスーツを買いに行かないと・・・」

 

その状態で買いにいけるのか・・・?

 

「それなら心配いらないぞ。フィーアには俺が許可を取って近くのスーツ店で買えるようにしてもらったからな。」

 

流石シディだぜ・・・

 

「イケメン・・・と買い物。いくら追加で払えばいいんですか!?」

 

「?何を言ってるんだ?」

 

気持ちはわかるよ・・・

 

sideヨ―メイ

 

こうして学校に行ったカゲチヨさんたちを覗いた私とシディさんはスーツを買いに町に来たんですけど・・・

 

「ねぇーお兄さん。この後お茶しない?」

 

モテモテですね・・・

 

「もしかして仕事?レンタル彼氏みたいな?」

 

「レンタル彼氏ではないが仕事だな。」

 

「そーだよね!」

 

・・・ま、こうなりますよね・・・」

 

「さっきのお姉さんたちとお茶いけば良かったじゃないですか。」

 

「それはできないだろう。今は依頼中だ。」

 

「スーツくらい一人で買えますよ。」

 

「そうだとしても俺は今、ヨ―メイと買い物に行きたいんだ。」

 

はぁ・・・全く。

 

「そういうの良くないですよ?貴方は大勢の人に好かれて気分が良いかもしれませんけど一人しか選べないんですから。」

 

自重してくださいよ全く・・・

 

「ちなみに私はそこら辺のバカ女と違うんで。惚れるとかないです。」

 

sideカンナ

 

「さー!髪型決めるよ!ファッションタイム!」

 

「い、いや。髪型はこれでいいんで・・・」

 

「何か希望ある?」

 

「・・・じゃあ前髪あげない感じで・・・」

 

ふぅ~ん・・・なんかありそうだけど・・・

 

「了解!じゃあ長い髪を一つ結びにして~・・・」

 

「うううぅ・・・」

 

sideカゲチヨ

 

そして迎えた面接当日

 

「・・・・」

 

メチャクチャ緊張してる・・・

 

「漫画みたいな緊張の仕方だね・・・」

 

カンナが言っていると・・・

 

「あの・・・よく考えたんですかどうせ私は受からないですし。やめましょう。」

 

「いやいやいや・・・」

 

「まだ根性が・・・」

 

フィーアが指導しようとしたその時だった。

 

「私なんては卑怯な言葉だ。それは自分が傷つかないための言葉だ。」

 

「っ!?それはシディさんならそう言えるでしょう!でもね私は違うんですよ!!」

 

「違わない、逃げるな。」

 

ヤベェな・・・

 

「シディの正論モード・・・あれはひねくれ者には効果抜群だ・・・」

 

「シディさんの名言・・・相変わらず心に染みます・・・」

 

「フィーアちゃんはやっぱりずれてるし・・・」

 

「でももうちょっと聞いてみよう。」

 

ヒサの言う通りにしてみるか・・・

 

「私は顔も性格もよくないし、特技もないし人にも好かれないし・・・私なんて・・・

何やってもダメダメなんですよ・・・!」

 

「そうかもしれないな。だがお前にはお前の気持ちがわかるだろ。」

 

「は・・・・?」

 

「この涙は私なんてを否定したくて流れてるんじゃないのか?」

 

「っ!?」

 

「きっと大丈夫さ。」

 

「・・・やっぱり受けます。」

 

なんとかなったな・・・

 

sideヒサメ

 

「いや、うち求人出してないぞ?」

 

「「「~~~!?」」」

 

「?」

 

「あはははは!」

 

カンナちゃん爆笑しちゃだめでしょ・・・

 

「なんで調べてくれてないんですか!?」

 

「求人だしてるから依頼に来たと思うだろ普通!っていうか俺カンナに日程きいたんだけど?」

 

「まさか・・・」

 

「面白そうだから放置してた。」

 

「「「カンナ(さん)(ちゃん)!?」」」

 

今回ばかりは質悪すぎだろ!?

 

「ちゃんと調べて来いよ!」

 

「私が自分一人で何かできると思わないでください!」

 

「トラブルメーカーすぎですよ貴方・・・」

 

フィーアちゃんの言う通りだね・・・

 

「求人ってなんだ?」

 

シディはそこからか・・・

 

「そもそも働く人を募集してなかったってこと・・・」

 

私は呆然となりながら答える・・・

 

「なるほど・・・じゃあヨ―メイ。俺と一緒にバイトしないか?バイトなら俺は色々やってきたから紹介できるかもしれん。」

 

「なんで・・・そこまでしてくれるんですか?得なんてないじゃないですか?」

 

「俺はヨ―メイの頑張っているところを見たからな。」

 

「へぇ~、羨ましいですね・・・スーツを買いに行ってる間に何があったんですか?」

 

「いや、特訓の風景を見てですよね!?シディさん、フィーアさんの勘違いされる事言わないでください!」

 

私たちが言っていると。

 

「それならありだな。就職はできないがアルバイトでなら考えるぞ。」

 

「良かったね!」

 

「は、はい・・・」

 

「だがヨ―メイ。お前には聞きたいこともあるし会わせたい奴もいる。面接できるか?」

 

「あ、はい。」

 

そうしてヨ―メイちゃんは連れて行かれた・・・

 

sideカゲチヨ

 

「それでどうだった・・・?」

 

「合格です・・・」

 

喜びとなぜかげっそりした感じになってるぞ・・・?

 

「アパートも貸してくれることになったんですけど・・・」

 

「どうしたの?」

 

カンナが聞く。

 

「クリスって人が現れて色々聞かれたしカレコレ屋の依頼も偶に手伝えって言われました・・・」

 

はぁ!?

 

「お父さんが!?」

 

「あの人ヒサメさんたちのお父さんなんですか?メカクレ枠で採用って言われたんですけどなんでしょうか?」

 

「私たちも知らない・・・」

 

ホントに何考えてるんだ・・・?

 

「つまりカレコレ屋にもバイトで来るってことだよね!」

 

「はい・・・それで妖精王の森でバイト研修することになりました・・・」

 

バイトで研修ってあるんだな・・・

 

「良かったな。」

 

「ふ、ふん。シディさんは別に何もしてませんけどね。」

 

「あれ?私がフルマラソンしてこいって言ったのを頼んで近くのスーツ店にしてくれたのは誰でしたっけ?」

 

「ひいいいい!シディさんです!」

 

すっかりフィーアに怯えてるな・・・

 

「どうやら俺は嫌われてしまったようだ・・・」

 

「気にしないでください!私はシディさんに良さわかってますから!」

 

「う~んそうなのかな?」

 

「また面白いことになりそう・・・!」

 

カンナは少しは懲りろよ!

 

「・・・!!」(顔真っ赤)

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。