妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋 作:ikkun
https://www.youtube.com/watch?v=oMOowR7QDoY&list=PLnq6Zem-vrQBPTVHNRlL54VeDpvJhAnje&index=10
side瓜生龍臣
俺の名前は瓜生龍臣。
「うっしゃぁ!焼き上がり最高!メロンパンも大喜びだ!」
移動式メロンパン屋を営む元殺し屋だ。
生物には必ず備わっているものそれは殺意だ。
嫉妬に憎悪、支配欲・・・根源は様々だ。
「密輸王さん、今度は俺がアンタを地獄に運ぶ番だ。」
「がぁぁ!?」
俺たちは組織に命じられるまま無感情に殺しを遂行した。
四肢を切り落としてでも任務を完遂する組織の中でも俺は最強だったしかしそのせいで味覚は壊れて何を食っても血の味しかしなかった・・・
そしてある日俺はカンナさんのメロンパンに出会う。
「うんまぁぁぁ!なにこれ!」
(あ、そうだ人の命はかけがえのないものだった・・・それを奪うなんてどうかしてた。うん殺し屋は引退だ。)
こうして俺は弟子入りした。
「この無感情人間!愛をこめよう!」
「愛!思いやり!エロス!」
こうして俺は店を出すことが出来たのだ。
今日はお世話になった人で妖精王のクリスさん、それにカレコレ屋に関わりのあるサトウにスズキ、ゼクスが来てくれた。
「美味いな・・・これ。」
「すげぇな!フィーアが絶賛するのもわかるぜ!」
スズキもサトウも美味しそうに食べてくれている。
「カンナの弟子って言ってたけど再現度高いですね。」
「やっぱりうまい。」
クリスさんとゼクスにそう言ってもらえるとは嬉しいね。
そうして俺たちは話していると公園のベンチにやせ細った東南アジアっぽい青年が座った。
「あの子留学生か?」
「心配なくらい痩せてるわね・・・」
俺は不安な感情に駆られる。カリンの言う通り痩せているし憔悴の仕方も並みの物じゃなかったからだ・・・
「お兄さん、もしよかったらメロンパンどうぞ。」
「一緒に食おうぜ!」
俺はカリンに頼んで彼にプレゼントをした。サトウの明るい援護射撃もあったからか彼は涙を流して食べ始めた。
「アリガトウ・・・ゴザマス。」
片言で感謝を述べた後
「ハジメテ、ヤサシイガイコクジン。」
「どういうことだ?」
「何かあったのなら俺たちが相談に乗るぜ?」
「俺たちはストロング、強いからな。」
クリスさんとスズキ、ゼクスもそう言って彼の悩みを聞こうとしたが・・・
「シラナイ、シラナイ・・・」
言葉が分からなかったのかそれとも口止めでもされているのかそう言って去ってしまったのだ・・・
「あの青年・・・おそらくもうすぐ死ぬ。」
「え!彼死ぬの!?」
「まぁ、何となく予想できるけど胸糞悪い奴らがいそうだな・・・」
俺の言葉にカリンは驚きサトウは顔を顰める。
俺は第六感で死臭を嗅ぐことができる・・・
しかし何も打つ手がないまま数日が過ぎたころ俺は明日の買い出しをしようと店を離れると・・・
「茂みに誰かいる・・・しかも血の匂いだ。」
誰かいることを察した俺は茂みを覗くと・・・
「なっ!君はあの時の!」
なんと留学生の青年が血まみれで倒れていたのだ。
俺はすぐさま皆に連絡を取りクリスさんに治療してもらった。
「腹に二発銃弾を撃ち込まれてた。命の雫でなきゃ死んでたな・・・」
クリスさんが言う通り命に関わる傷だった・・・
「ワタシ・・・ゼンブハナス。」
そういって青年は全てを話し始めた。
sideクリス
彼はベトナム人でベナンと言った。そして数か月前母国で職業と言葉の勉学を支援すると日本人に話しかけられたらしい。日本は先進国・・・留学して人生を変えたい学生は多い。そいつらはそこに付け込んだ悪徳組織だった。半グレ組織が糸を引いており授業は空っぽ、そして過酷な肉体労働をさせられ賃金は奴らの資金となる。
ベナンは腹を貫かれながらもここまで来たのだ・・・
「許せねぇな・・・」
「悔しかっただろうな。俺たちがそいつらをやっつけてやるよ。」
サトウとスズキの言う通りだ・・・
俺たちはベナンから聞いたアジトに来て部屋を見た瞬間驚愕した。
「本体は捨てればいい。内臓は傷一つつけるなよ。」
外国人の女性が内臓を抜き取られていた・・・
「何やってんだゲス!」
「現行犯だな。」
瓜生とゼクスは駆け出していた。そして・・・
「切ってやるから自分の内臓売れよてめぇ。」
「じゃあお前らは内臓すら残すな。」
「「ぎゃあああ!」」
奴らは瓜生に腹を切られ、ゼクスの使い魔に食われた。
そうして日本刀を装備した瓜生と俺たちの前に現れたのは・・・
「おい、可愛い子分たちに何やってんだ。」
するとボスと部下たちがぞろぞろとやってきた。
「どこから来たのか知らねぇがここで叩き切ってやるよ。」
やれやれ。
「じゃあ俺はお前を貫いてやる。」
「ぎょっぺ!」
俺は目にもとまらぬ速さで霊槍をボスの腹に突き刺す。
「サソリの毒でやられちまいな!」
「そらそら!」
「弱いな。スピードについてこれてねぇぞ。」
「はぁぁ!」
サトウも尻尾の針を突き刺して毒を流し込み。瓜生も日本刀で敵を両断。スズキもスピードを乗せた蹴り、ゼクスも風の力で敵を次々と倒していく。
「うわああ!助けて!」
「化け物だぁ!」
そう言って奴らは逃げようとしたが・・・
「骨折り損。」
パキッ!パキッ!
「デリケートゾーンも骨折り損。」
バキャ!
何者かがとんでもないスピードで奴らの骨を砕いて殲滅させた。
「久しぶりですね。死龍。それに異宙人の皆さんは初めまして。」
そう言って止まった先にいたのは金髪でロン毛の不気味な男だった。
「俺やゼクスほどじゃねぇがすげぇスピードだな。」
「パワーやテクニックも並みのものじゃねぇな・・・」
スズキとサトウの言う通りだ。
「テメェは金鳳。なんでここにいやがる。」
どうやら瓜生と元同じ組織のようだ・・・聞いてみると男は骨砕きの金鳳(きんぽう)と言い骨折で敵を殺す異常者のようだ。
「死龍には莫大な報奨金が掛けられていてね。悪いけどやらせてもらうよぉぉ!」
「これは俺の過去の戦いだ。手を出さないでくれ。」
金鳳と瓜生はそういう。
「骨折らせてぇぇぇ!」
金鳳は瓜生に突っ込むが当然瓜生に躱される。
「あいつ・・・切り返しの時に隙ができてる・・」
そうゼクスの言う通りわずかだが隙がある。当然瓜生も気づいてるはずだ。
「悪いが帰らせてもらうぜ!だりゃあああ!」
スバッ!!
瓜生はすさまじい速さで日本刀を抜いて的確に腹を裂いたけど・・・
「ひひ!これがホントの腹を割って話すってかい?」
「マジかよ・・・」
サトウが驚愕するのも無理はない。奴は裂かれながらも瓜生との間合いを詰めたからだ。
「これが本当の骨折り損!」
パキッ!
コンマ数秒の早業で肩の関節から音が聞こえる!
「瓜生!」
スズキは思わず叫ぶが・・・
「大丈夫だよ。」
そう言って瓜生は関節を元に戻した。
「外される寸前で肩を自分で外したか・・・」
「流石死龍ですね。」
俺が言うと金鳳も賞賛する。
「これで最後だ!」
そう言ってアイツは突っ込んだが・・・
「お前じゃ役不足だ。顔が不細工すぎる。」
「はやぁぁ!」
瓜生は刀で片腕を切り落とした。
「そう簡単にはやらせてはくれませんねぇ・・・」
「両者そこまで。これ以上やるなら俺たちも参戦するよ?」
俺はそう言って臨戦態勢とる。
「流石に多人数はきついですねぇ・・・分かりましたここは消えましょう。」
そう言って金鳳は腕をもって煙幕と共に去っていった。
「皆わりぃな。俺の私闘に付き合ってくれて。」
「大丈夫ですよ。それに瓜生さん達の戦いは参考になりました。」
「あぁ!俺ももっと強くなれそうだぜ!」
「アンタの強さどうなってんだよ・・・」
どうやらゼクスもサトウもスズキも瓜生さんにすっかりなついたらしいな・・・
「だってよ!金鳳。うちのメロンパン食いに来い!このやろー!」
そう瓜生はいるであろう金鳳にそう言って今回の事件は幕を閉じた。
ベナンさんは故郷に帰って一からやり直すらしい・・・
そして後日・・・
「うまぁぁ!なにこれ!」
「新作メロンパンアイスもどうぞー!」
金鳳は腕をくっつけてメロンパンを食いに来た。
「美味そうだな!」
「アイスって合うのか?」
「でも暑い時期に合いそうだな。」
ゼクスたちも普通に受け入れてるし・・・なんかにぎやかになったな。
金鳳の腕は借りを作れるということでクリスが縫い目をなくしてあげました。