妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋 作:ikkun
sideカンナ
アーシはカレコレ屋でネットサーフィンをしてたんだけど・・・
「これって・・・滅多に市場には出回らない高級なアクセサリーがこんなところに売っているとは・・・!で、でも貯金や依頼料の山分け分でも足りない・・・即日払いで稼げるバイトとかないの!?」
アーシはそうしてネットを必死に探していると・・・
「火葬場の臨時バイト?即日払いOK・・・しかも高時給じゃん・・・人手が足りない故の急募みたいだね・・・これなら稼げそう!」
そうだ!
「というわけでみんなで火葬場バイトに行こうよ!」
「何でそうなるんだよ!?」
「そうですよ!?何で私まで!?」
カゲチヨとヨ―メイが言うけどそこらへんはばっちりだよ!
「全員分応募してバッチリ採用されたよ!」
「カンナちゃん!?勝手に応募しないでよ!?」
「うぬ・・・俺はその日バイトも無くて暇だったから良いがいきなりは感心しないぞカンナ。」
「ごめんごめん!でも稼げるから許してよー!」
ヒサメちゃんもシディにも怒られちゃったけど。
「まぁ・・・シディさんの追っかけ資金も貯めないといけませんし丁度良かったですね。」
フィーアちゃんはそういうと思ってたよ!
「いや!私は嫌ですよ!?何よりリサイクルショップのバイトが・・・」
「そうだぜ!俺だって用事が・・・」
「オーナーになら許可貰ったよ。店の物勝手に使ってるからそこで社会のことをもう少し学んで来いだって。」
「そんな~!!」
「カゲチヨもヒサメちゃんのカレーこっそり食べたの言っちゃおうかな?」
「ひっ!?どこでそれを!勘弁してくれ!?」
よし!二人も完全に封じたしレッツゴー!
sideカゲチヨ
あー・・・なんでこんなことに・・・俺たちはバイト先の職員さんから話を聞く。
「いやーやる気がある子たちが来てくれて助かるよ。手順を説明するね。」
職員が説明を始める。
「まずこの火葬炉に台車でご遺体を入れるんだ。次はスイッチを押して火葬を始める。火葬が始まったら異常がないか小窓から確認してくれ。」
あれ?でもこの遺体・・・
「火葬する前に親族は見にこないんですか?」
アーシも思った疑問をフィーアちゃんが言う。
「親族がいなくてね、身寄りのない遺体を火葬することは珍しくないんだ。カンナちゃんとヨ―メイちゃん、あとカゲチヨ君はこの作業をやってくれシディ君とヒサメちゃん、フィーアちゃんはセレモニースタッフを手伝ってから宿直のことも教えてくよ。」
マジかよ・・・
sideヨ―メイ
「はー・・・まぁ、セレモニースタッフなんて陰キャの私たちには荷が重かったし適材適所ですよね。」
私は愚痴をこぼします・・・
「でも燃えていく姿を見るのは精神的に堪えそうだぜ・・・」
カゲチヨさんの言う通りですよ・・・私たちは小窓に向かうと・・・
「見てみて!やっぱりうなり声をあげてる!」
「うあぁぁぁ・・・」
なんと小窓では大はしゃぎしてるカンナとうなり声が聞こえました!
「ぎゃあぁぁ!?」
「何なんだよ!?」
バンバン!
「なんか動いてる音も聞こえたんですけど生きてないんですよね!?」
私はカンナさんに聞きます。
「あぁ、声は体内の空気が抜けた音でこの動いてる音は水分が蒸発して筋肉が収縮してるからだよ。」
「ヒサメさんじゃなくてもビビりますよこれ・・・」
「マジで不安だぜ・・・」
こうして火葬を終えた私たちは夜の宿直をすることになりました・・・
sideフィーア
そうして私たちは宿直をしていたのですが・・・
うぅぅぅ・・・!!
「きゃああぁ!?何か声が聞こえたよ!?」
ヒサメちゃんがうなり声を聞いて驚く。
「あぁ、火葬もないはずなのにおかしいな。」
シディさんの言う通り誰かが侵入して火葬炉で何かしてたら大変ですね・・・!
「ここはヨ―メイちゃんに電話番を任せてアーシたちで声の正体を探りに行こうか。」
「えぇ!?私一人ですか!?」
カンナちゃんの提案にヨ―メイが言います。
「ヒサメちゃんを一人残すわけにはいかないしカレコレ屋全員で迎え撃った方が良いと思って。」
「まぁ、確かにビビりのヒサを残して行ったら部屋が滅茶苦茶になりそうだしな・・・」
「失礼じゃない!?」
ヒサメちゃん・・・残念だけどカンナちゃんとカゲチヨの言う通りですよ・・・
こうして私たちは声のする部屋に向かいましたが・・・
「誰もいないね・・・」
ヒサメちゃんの言う通り人の気配はないですね・・・
「うわぁぁ!?何だあれ!」
カゲチヨが指さした方角にはなんと空中に浮いてるツボがありました!
「もしかしてポルターガイスト!?ドキドキしてきたー!」
カンナちゃんテンション上げてる場合ですか!
「死にたくない・・・まだ焼かれたくない・・」
「姿と声も聞こえ始めましたよ!」
「ドアも塞がれているぞ!」
私とシディさんが出られるか確認しましたがドアは閉まって透明な男の姿と不気味な声が聞こえ始めました!
「カンナちゃん!何か対策はないの!?」
「大丈夫!念のために持ってきてた塩で・・・それ!」
カンナちゃんが持ってきていた塩を男に向かって投げつけました!
「うぎゃああ!」
「よし!効いてるぞ!このまま除霊するぞ!」
カゲチヨはそう言いましたが・・・
「待ってくれ・・・悪かった・・・最近幽霊になって悪戯心が働いてな・・・」
悪霊ではないんですね・・・
「最近ってことはまだ未練があるんでしょ?」
「あぁ、残してしまった妻を一目見たくて・・・頼む!見逃してくれ!」
幽霊はそう言って頭を下げます。
「うむ、もう悪さをしないなら見逃すさ。」
「怖がらせてこなければ私も・・・」
まぁシディとヒサメちゃんはそうですよね。
「嘘だったらしょうちしませんよ?」
「ポルターガイストも見れたしアーシは満足だしね!」
私は念を押して、カンナちゃんは目をキラキラさせて許しました。
「全くお人よしだな・・・俺もフィーアと同じだ。奥さんに迷惑かけんなよ?」
「ありがとう・・・もちろんだ!」
そう言って幽霊は消えていきました・・・
sideカゲチヨ
そうしてその人の葬儀は始まった。
「カゲチヨさん、本当に大丈夫なんでしょうか?話は聞きましたけど悪さしない保証はないですよね?」
「あぁ、けど塩は効いたみたいだしすぐに除霊できるからな。未練を本当に解消できるならそれに越したことはないだろ?」
ヨ―メイと俺は小声で話す。
「爺さん・・・先に逝ってしまうなんてね・・・」
おばあさんが涙ながらに話す中葬儀は進んだ。
そんな中・・・
「ふひひ・・・」
幽霊は笑いながら花瓶を割った当然水があたりにまかれる。
「やっぱり嘘だったのかな・・・」
ヒサはそういうが・・・
「いや床を見て・・・」
カンナも気づいたらしい・・・床には花瓶の水で・・・
「今まで苦労掛けたな先に逝って待ってる・・・」
「お爺さんのメッセージだな・・・」
シディの言う通りあの爺さん結構古風なことするな・・・
「全く・・・アンタは最後の最後まで迷惑な人なんだから・・・」
おばあさんはそう言って泣く。
「笑ってあげましょうよ。最後の言葉なんですから・・・」
「そうだねぇ・・・私も長生きして爺さんに威張ってやらないといけないからねぇ・・・」
フィーアの言葉でおばあさんも笑った。
「ありがとよ・・・最後に笑顔を見せてくれて・・・」
そう言ってお爺さんは成仏していった・・・
「あの爺さん危害は加えなかったしやっぱり悪戯好きなだけだったな・・・」
「不器用な人ですよ全く・・・」
俺とヨ―メイが言えたことじゃないけどな・・・
「皆バイトありがとう!これはバイト代だよ!」
そうして俺たちは給料をもらうことが出来た。
「いやー!結構は入ってたね!お爺さんも未練も解消されてこれにて一件落着・・・」
「ちょーと待てよ・・・!」
カンナいい感じに締めようとしても無駄だぜ・・・
「カンナちゃんのせいで怖い目にあったんだから覚悟はできてるよねぇ・・・?」
「おかげで寝不足ですよ・・・」
ヒサとフィーアも怒ってるんだぜ?
「ごめんなさーい!!」
「全くしょうがない人ですね。」
「すまん、カンナ・・・」
ヨ―メイとシディの声を聞きながら俺達はカンナを追いかけるのだった・・・