妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋   作:ikkun

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暴露系YOUTUBERの護衛

sideカゲチヨ

今日もカレコレ屋で過ごしているとヒサがスマホで音楽を聴いていた。

 

「ん?なんか聞き覚えがあるな。」

 

俺はどこかで聞いたことのある音に思わずつぶやく。

 

「去年はやったドラマの主題歌だよ。」

 

ヒサが答えてくれた。

 

「あー思い出した!おっさんシンガーソングライターがタイアップで一躍有名になったはいいけどどっかのYOUTUBERに過去にもみ消した暴力事件が暴露されて最終的には自殺しちまったんだよな。」

 

「アーシもドラマは見てたしショックだったな・・・」

 

カンナも知ってたんだな。

 

「SNSも炎上しててコメントも怖いくらいの荒れっぷりでしたよね。」

 

フィーアもSNSで知ってたんだな。まぁ、確かにあの荒れっぷりは異常だったな・・・

 

「暴力を振るったことは良くないがそこまで追い込むのはやり過ぎじゃないのか?」

 

シディの言う通りなんだけどなぁ・・・

 

「加害者に石投げるのが好きなんだよ。特にネットの中ではな。」

 

「ボティスさんが喜びそうな人間の業って奴だね・・・」

 

カンナの言う通りボティスが起きてたら大笑いしそうだぜ・・・

 

「っていうか名前覚えてないんですよね・・・SNSも凍結して見れませんし・・・」

 

「アーティストもそうだけど暴露したYOUTUBERの名前もなんだっけ・・・」

 

フィーアの一言に俺もYOUTUBERを思い出そうとする。

 

「最近話題になってるよねアーシも暴露には興味ないから覚えてないんだよね・・・」

 

(興味持ったらヤバそうだな・・・)

 

俺たちの心が一致したその時だった!

 

「こんにちはー、電話で予約した・・・」

 

そうして入ってきた依頼人は男女だった。

 

sideヒサメ

 

そうして私たちは依頼の内容を聞く。

 

「あー!思い出した!今話題の暴露系YOUTUBERだ!」

 

カゲがそういう。この人が・・・

 

「なるほど結構再生もされてるんですね。」

 

「良いな~俺もやろうかな~」

 

「やめといた方が良いですよどうせ尾行がバレてボコボコにされるか身バレで私たちまで被害を被ることは確定ですからね。」

 

「うぐっ・・・!」

 

カゲの一言にフィーアちゃんが分析しながら毒を吐く。

 

「ははは、ご存じとはありがたい。実は今日来た理由もそのYOUTUBE関係なんだ。」

 

そうして男性は女性の紹介をする。

 

「彼女は僕の動画作りを手伝ってくれるアシスタントでもあるんだけど先日の生配信でうっかり彼女が写ってしまってね。そうしたら悪質な視聴者から彼女を標的にしたストーカーまがいの脅迫状が届いたんだ。」

 

「それは大変でしたね・・・」

 

そういうのってやっぱり危険だよね・・・私はそう思って言う。

 

「ってことは彼女の護衛の依頼でよろしいですか?」

 

カンナちゃんが男性に聞く。

 

「はい、取り扱う内容上僕自身が恨まれたり嫌われることは日常茶飯事で動画の材料にも使うけど今回の狙いは彼女なので犯人を捕まえるのにも協力して欲しいんだ。」

 

「警察には相談したのか?」

 

「いや…以前とある交番の職務怠慢を告発してから印象が良くなくてね・・・」

 

「まぁ、警察は身内意識が強いですからね・・・」

 

フィーアちゃんは渋い顔をする。

 

「んじゃ分担するか。ヒサとシディ、フィーアは彼女さんの警護、俺とカンナが犯人捜しだ。」

 

「ありがとうございます!」

 

カゲが分担して女性がお礼を言って依頼はスタートした。

 

sideカンナ

 

アーシとカゲチヨは依頼人の男性と一緒に証拠集めをする。

 

「さーてどこから手をつけっかな。」

 

「まずはコメントから調べたりするのが定石だけど・・・」

 

アーシとカゲチヨは話してたんだけど・・・

 

「せっかくだから動画を撮ってもいいかい?解決までの記録になるしカレコレさんとのコラボってことで。」

 

依頼人の男性から提案された。

 

「お・・・いいっすね!」

 

「噂の暴露を見れるなんて光栄だね!」

 

カゲチヨとアーシは言う。

 

「そういえばネタ出しとかってどうやってんすか?」

 

カゲチヨが聞く。確かに話題になってるニュースから選ぶのは大変だしマイナーな物でも情報集めが大変な物もあるよね。

 

「昔は自分で聞き込みとかしてたんだけど最近は僕の動画で暴露して解決して欲しいって話が舞い込んでくるんだ。」

 

「やっぱりそういうので解決できるのって多いしね・・・」

 

「人気者は羨ましいっすわ~。」

 

カゲチヨの言う通り人気があるからこそ相談するんだろうね。

 

「これも彼女のおかげなんだ。もともと視聴者でオフ会で意気投合して一緒に作るようになったんだ。」

 

なるほどね・・・

 

「すごい人なんですね。」

 

「あぁ、でも最近視聴者の求めるハードルが高くなってるし嬉しい悲鳴だね。」

 

アーシの一言に依頼人の男性はそう返した。

 

「良いんですか?そんなにぶっちゃけて。」

 

カゲチヨが心配する。

 

「もちろんカットするさ。」

 

「じゃあオフレコついでに一つ、去年死んだアーティストがいただろ。あんたが暴露した奴。ああいうのはどう思ってるんだ?」

 

カゲチヨが質問する。

 

「犯した罪を認めてやり直すことだって出来ただろうに自ら死を選んだことは残念だと思うよ。」

 

「責任とかは感じてますか?」

 

アーシも聞く。

 

「まさか・・・僕は間違ったことをしたつもりはないよ。犯した罪と向き合わずに賞賛されるなんてことがあっていいはずないだろ?その裏で誰にも知られずに涙を流してる人だっているんだから。」

 

ふーん・・・そう。

 

sideフィーア

 

私たちはカゲチヨ達と別れて依頼人の女性に道案内してもらって一緒に行動します。

 

「そこを曲がったら私のマンションです。」

 

「取りあえずここまでは何もありませんでしたね。」

 

ヒサメちゃんの言う通り通る道では襲撃者はありませんでしたね・・・

 

「でも油断はできません。奴らは家さえわかれば鍵さえ用意するほどの執念を持っていますからね。」

 

私は油断しないように伝えていると。

 

「三人とも止まれ、誰かいる。」

 

シディさんがマンション前のいる男を見つけます。

 

「なんだろあの人?マンションの中を覗いてる・・・?」

 

「どうみても入居希望の人ではない雰囲気ですね・・・」

 

「怪しいな・・・」

 

「まさか・・・」

 

私たちが様子をうかがっていると男がこちらを見た!

 

「近寄ってくるぞ。」

 

シディさんの言う通り警戒した方が良いですね。

 

「おい俺だ!助けに来たぞ!」

 

「あなたは・・・」

 

どうやら知り合いのようですね・・・

 

「誰ですか?」

 

ヒサメちゃんが聞く。

 

「昔付き合っていた人です!」

 

元カレですか・・・

 

「付き合ってる奴に脅されてるなんて大変だったな!俺が守ってやる!俺と一緒に来てくれ!」

 

「いや・・・やめて・・」

 

どうやら暴走気味のようですね・・・

 

「ぐあぁあぁ!?」

 

まぁ、伸ばした手はシディさんと私で拘束したんですけどね。

 

「すまない、だが彼女が怯えている。」

 

「彼女を守るように依頼されたのでね、暴れるならもっと極めないといけませんよ?」

 

私とシディさんは少し圧を掛けます。

 

「元恋人にストーカーなんて・・・」

 

ヒサメちゃんは彼女の間に入って遠くに非難させます。

 

「後のことは警察に聞いてもらおう。」

 

さて・・・ここからが本番ですね。

 

sideカゲチヨ

「いやーまさかストーカーの犯人が彼女の元カレだったとはね。世間は狭いな~。」

 

そうしてシディが警察に犯人を引き渡すところを見て依頼人の男性が言うやれやれだぜ全く・・・

 

「捕まって良かったっすね。」

 

「欲を言えば動画映えのためにも僕らで捕まえたかったけどね。」

 

さて・・・始めるか。

 

「まだ撮影中?」

 

「いや?」

 

丁度いいか。

 

「ストーカー捕まえるのってさ何日も粘らないといけないのにそれを当日で解決・・・

犯人は被害者の元カレ、動機は恋愛上の私怨ってか?」

 

「何が言いたいんだ?」

 

「彼女に企画任せてたから筋書きが下手になってますよ。真犯人さん。」

 

俺とカンナは言う。

 

「僕が犯人?面白いことを言うね。」

 

「真相はつまんねぇけどな。」

 

「聞こうじゃないか探偵コンビさんたち。」

 

あぁ・・・

 

「貴方は有名な暴露系YOUTUBER、最近は求められてるハードルが高くなってネタに悩んでいた。これは貴方が直接聞いたので簡単に想像できます。」

 

カンナの言葉に俺は続ける。

 

「そして彼女から相談があった。元カレが自分とよりを戻したいとメッセージが飛んでくるってな。それで暴露系YOUTUBERの彼女に危害を加えようとする迷惑な視聴者の退治ってところか。それで彼女のスマホを勝手に使ってコンタクト取ったんだろ?」

 

そうしてカンナに言う。

 

「ヒサメちゃんから聞いた会話の内容から元カレに脅されてるとか打ったんでしょう?それで躍起になった元カレが暴走するように仕向けたんですね。第三者に捕まえさせて被害者としてネタゲットって寸法でしょ?」

 

「つまり自作自演ですね。警察に行けないのは捜査されたら過去に似たようなことしたことがバレるからですか?」

 

フィーアも言う。

 

「君たちミステリー作家にでもなれるんじゃないか?」

 

そうだな・・・

 

「ネタの提供者がいるなら考えるか・・・」

 

俺は依頼人の女性を見ながら言う。

 

「まさか・・・」

 

「前日に依頼してきたんです。手段を選ばなくなったあなたの相談を受けて止めてくれるように依頼を受けたんです。」

 

ヒサが言う。

 

「あの手の輩はいずれ何かしでかす。だから知らしめるんだ!より多くの人に見てもらう必要がある!」

 

男は言う。

 

「まぁ、否定はしねぇけど言葉を届けたいなら相手を裏切ったらダメだろ。」

 

「知られなければ方便さ。」

 

「あ、しまったーヒサメちゃんにコラボ動画撮ってもらってるの忘れてたー生配信で。」

 

「なっ・・・」

 

カンナがドボケた顔で言う。

 

「DMが鳴りやまない・・・あちこちのサイトに拡散されてる・・・」

 

「背中ががら空きだったってことですね。」

 

フィーアの言う通り戦闘でも暴露でも後ろを預けられなきゃ終わりだな。

 

sideカンナ

 

そうして依頼を終えたんだけど・・・

 

「去年なくなったアーティスト彼女はその娘さんだったのか。」

 

シディが後から調べたことに驚く。

 

「じゃあ彼女の目的って・・・」

 

ヒサメちゃんも最悪を疑うけど・・・

 

「俺らの仕事は犯人の捜索と護衛と暴走を止めることだ。依頼をこなしたぜ。」

 

「それにアイツはああいってたし・・・」

 

ー犯した罪と向き合わずに賞賛されるなんてことがあっていいはずないだろ?その裏で涙を流してる人がいるんだから。-

 

「言葉通り裏で涙を流した人に罪を清算されたなら自業自得だよ。」

 

アーシは夜空を見ながらそう言った。

 

 

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