妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋 作:ikkun
sideフィーア
今日はシディさんと一緒にヤヨイさんの依頼をこなすために来ました。
「今日は新作の三輪車に乗って欲しくてシディさんに来てもらったんです。」
そうして出てきたのは頑丈そうな三輪車でした・・・
「凄いな!それが最新式の三輪車か!」
シディさん嬉しそうですね・・・
「当然ですよ。私を誰だと思ってるんですか?」
「ポンコツ発明家兼ジャーナリスト?」
「誰がポンコツですか。」
冗談ですよヤヨイさん。
「早速走ってみるぞ!」
「どうぞどうぞ!全力の走りをキープしても耐えられるように呪術なんかも込めて作りましたよ!」
そうしてシディさんは走り始めました。
「うぬ!凄いな!とてもこぎやすいぞ!」
シディさん!炎!炎出てますから!
「大丈夫ですよフィーア。これくらいで壊れるわけ・・・」
その瞬間バイクに乗った女性が曲がり角から現れた!
「!?」
「!!」
ドカンっ!ガラガラ・・・
いきなりぶつかったー!!?
「大丈夫ですか!シディさん!」
「シディさん!無事ですか!」
私とヤヨイさんは駆け寄ります!
「うむ、俺は大丈夫だが・・・」
「私も心配してください~・・・」
あ、そうでした。ぶつかった女性は・・・
「まぁ、かすり傷なんで大丈夫ですが・・・」
いや血を流してるから動かない方が・・・
「いや大丈夫そうに見えませんよ・・・?」
ヤヨイさんの言う通り休んだ方が良いんじゃ・・・
「ホントに大丈夫です・・・私行かないと・・・」
そういうと壊れて取れたハンドルだけを持って行こうとしました・・・
「どこに行く気ですか?違うところ行きますよ!?」
私も止めると・・・
「うごっ・・・!苦しい・・・」
やっぱり怪我が・・・
「私をバイクに乗せてください・・・私風を感じてないと・・・死んじゃう・・・」
え?
sideヤヨイ
「魔破(まっは)のり子 快速星出身・・・職業配達員ですか・・・」
私は免許証を見ながら身元をいいます。
「まさか噂では聞いてましたが厄介な種族がいたもんですね・・・」
「そんな言い方やめてください。私たちは風の精霊と言われる由緒正しい風の民なんですよ。いつも風纏っていないと身を保てないホントに妖精みたいに可憐な種族なんですから。」
「つまり何ですか?いつも走っていないといけないマグロみたいな種族ってことですか?」
のり子さんを背中におぶって走るフィーアちゃんが言います。
「いえ、バイクとかとにかく風を浴びれる乗り物に乗って入ればなんとか自分の足で走るのはだるくて・・・」
「じゃあ自分で走ってくださいよ!何で私がバイク役なんですか!」
フィーアちゃんが言うことも分かりますけど・・・
「怪我をしてる女性を走らせるわけにはいかないからな・・・俺のせいですまない・・・」
「いえ!シディさんが謝る必要はありません!おりゃあぁぁ!」
「きゃー!凄い―!風になってる!」
喜んでくれて良かったです。
「よし、とりあえず三輪車のメンテナンスは終わりました。バイクは大破してるのでシディさんがのり子さんを乗せて配達物を乗せるというのはどうですか?」
私はシディさんの三輪車の修理をし終えて言います。
「俺は当然そうするつもりだ。」
「まぁ、あのスピードなら・・・」
のり子さんも賛成したし決まりですね。
「私、地球での初仕事なんでホントに感謝しかありません。負けられないんです、異宙一の配達人になるって決めたんです。」
元はと言えば私たちの責任ですからね・・・
sideシディ
というわけで俺たちは配達することになった・・・フィーアも走って追いかける。
「走り心地はどうだ?気持ち悪くはないか?」
「大丈夫でーす!きゃほほーい!」
「シディさんダメです!この人走り出すとテンション上がるタイプです!」
「のり子さん落ち着いてくれ!」
三輪車から立ち上がったのり子さんは案の定・・・
ガンっ!
「何やってるんですか!」
「大丈夫か!」
案の定木にぶつかってしまった・・・
「うがあぁ!苦しい・・・」
急いでのり子さんを乗せたのだが・・・
「赤信号・・・」
まずいな・・・
「ぎゃぁぁぁ!?止まらないで早くこいでぇぇ!」
すまない・・・それは無理だ・・・俺は血反吐を吐くのり子さんを見ることしかできなかった・・・
「っていうか止まらずにどうやって荷物を届ける気だったんですか。」
フィーアの言う通りだな・・・
「そりゃ投げ入れて・・・」
「それは迷惑になってしまうぞ・・・」
「そもそも荷物ぐちゃぐちゃになりますよ・・・」
のり子さんの答えに俺とフィーアは返した・・・
sideフィーア
最初の配達物は・・・
「カゲチヨのゲームとは思いませんでしたよ・・・」
「いや、俺もお前が手伝っているとは思わなかったよ・・・」
そりゃそうですよね・・・
そうしてカゲチヨを別れて次の荷物はというと・・・
「何でエイファの一人誕生会のケーキ何ですか!?」
「一人じゃありませんよ?僕にはエンペラー丸がいます!それに良ければ貴方たちも・・・」
「すまんが急いでいかないといけないんだ。あとでな。」
シディさんの言う通り私には時間がないので先を急いで荷物を届けること数時間・・・
「凄いですよ!残すところあと一個ですよ!」
「今度からは投げないで荷物を届けるようにしないとな・・・」
一番の課題ですね・・・
「おい、何やってるんだお前ら。ダブルデートか?」
スズキ!?
「貴方こそ何でそんな走ってるんですか?」
ペガサスのスピードを使うなんて相当ですよ・・・
「そういえばシディは気を付けた方が良いぞ。最近妙な犯罪が流行っててな。宅配物を使った犯罪なんだ。何も知らない人に爆弾を運ばせて大使館や重要施設を爆撃するあくどいやり方で妖精王の森でも問題視しててな・・・それで俺やサトウも駆り出されてるんだ・・・というわけで気をつけろよ。」
そうしてスズキは行ってしまいました・・・
「・・・のり子さん。その最後の届けものって宛先は・・・」
「大使館ですね。」
「何か変な音しますか?」
「時計みたいな音が・・・」
「シディさん、確実に爆弾ですよ!」
「うぬ・・・そうだな・・・」
ブレーキ掛けないと・・・
バキっ・・・
「シディさんブレーキ壊れてるじゃないですか!」
「何故だ!?」
握っただけで壊れましたよ!?
「シディさん、フィーアちゃん、応答願います。あれ?そっちの声は聞こえないのでこっちから一方的に話しますね。」
無線ですか?
「つける暇があるなら修理して欲しかったな・・・」
シディさんの言う通り・・・
「忠告します。無線なんかつける暇あったらブレーキ直しておけば良かった以上!」
タダの懺悔じゃないですか!
「シディさんの握力ならブレーキは亡き者になってると思うのでそんな時は下の方にボタンがあるんですけど見えますか?」
あれですね!
「シディさん押しましょう!」
「あぁ!」
シディさんに言ってボタンを押すと・・・
ドゴォォオォ!
何故かジェット噴射をし始めました!
「きやぁぁぁ!」
のり子さんうるさいですよ!
「ロケットブースターが起動して加速します。絶対に今は押さないでください。」
「どんな文法の使い方ですか!」
ヤヨイさんに私は突っ込みます。
「まずいぞ渋滞だ!」
ヤバいですよ!
「シディさん、あなたの事ですからフィーアちゃんに急かされてボタンを押してると思います。そんな時はメーターに赤いボタンが・・・」
「もう押すしかない!」
シディさんがボタンを押すと・・・
ごおおおお!
ロケットの様に飛び上がりましたよ!?当然私も飛んで追いかけます。
「やったぁぁ!シディさん!フィーアさんやりましたよ!飛んでますよ!これで海とか爆弾に投げ入れれば大丈夫ですよ!」
のり子さんの言う通りですね・・・
「こんなに気持ちいい風は初めてです・・・正直地球でやっていけるか不安でしたががむしゃらにやれば何か掴めると思いました・・・」
「そうか、確かに風になるのも悪くないな・・・」
シディさん・・・ヤヨイさんにお礼でも・・・
「あーシディさん、フィーアちゃん、貴方たちの事ですから人の話を聞かずに最終兵器を使うかもしれませんがそれはとんでもなくエネルギーを食います。その三輪車じゃ長時間飛行は無理です。たぶん十秒くらいが限界です。」
あのポンコツ発明家ー!!
ドゴンっ!
ぱっ
「ふぅ・・・危なかった・・・なんとかシディさんは着地できましたね・・・」
「爆弾も始末できましたし一件落着ですね・・・」
その後爆弾犯も捕まりバイクを直したのり子さんは配達業を再開したのであった・・・