妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋 作:ikkun
sideカゲチヨ
今日は依頼の帰り道だったんだけど途中で雨が降ってきちまった!
カゲチヨ「天気予報では晴れって言ってたのによぉ!」
俺は走りながら愚痴る。
ヒサメ「うう・・・服が濡れちゃうよ・・・」
カンナ「水たまりで水が跳ねたら服が汚れる!慎重に。」
シディ「まさかこんな突然降るとはな・・・」
フィーア「ついてませんね。」
走りながら俺たちはカレコレ屋に急いでいたのだが・・・
フィーア「あ、こんなところに傘がありましたよ。使ってから警察に届ければ大丈夫ですよね。」
ヒサメ「いや落としものかもしれないから駄目なんじゃ・・・」
ヒサの忠告を聞かずにフィーアが傘を開くと傘から音楽が流れ始めた・・・
カゲチヨ「な、なんだこの傘!?」
俺は驚くが・・・
カンナ「凄いよ!これはSCPー548-JP 歌う雨音だよ!雨に打たれるとその音をピアノの旋律に変えてくれんだ!」
カンナが説明してくれた。
シディ「このSCPには危険な能力はないということか?」
シディが聞く。
カンナ「アーシが知る限りではクラスはSAFEだよ。」
ってことは安全なんだな・・・
シディ「しかしこの音楽テレビで聞いたことがあるのだが・・・」
ヒサメ「多分別れの曲で日本では有名なショパンの練習曲作品10第3番ホ長調だね。」
流石ヒサ・・・詳しいな。
フィーア「綺麗な音ですね・・・これって他の曲も演奏してくれるんですか?」
カンナ「どうかな?自我もあるみたいだしリクエストしてみたら。」
取りあえず俺たちはカレコレ屋の前で曲をリクエストしてみることにした。
sideヒサメ
カゲチヨ「俺はなんかダークな雰囲気な曲が良いな!アニメでも流れそうなやつで頼む!」
カゲは無茶なリクエストをするけど当然答えない・・・
カゲチヨ「何で答えないんだ!?」
カンナ「当たり前だよ・・・」
カンナちゃんがそう答えると歌う雨音はキラキラ星を流し始めた。
カゲチヨ「リクエストした曲以外が流れ始めたぞ。それに音痴だ・・・」
カゲがそう言った瞬間もの凄い不協和音が流れた。
カンナ「だからこのSCPには自我があるんだってー!!褒めれば上手になるみたいだけど・・・」
シディ「うぬ・・・励まさないといけないな・・・」
シディが傘を誉め始めた。
シディ「お前の音は凄く良いと思うぞ。」
フィーア「はい、まさに星がきらめいてるようでした。」
フィーアちゃんも褒めると上手になったきらきら星が流れ始めた。
シディ「凄いな!もう上達したのか!」
フィーア「この傘私たちで使っても良いですか?」
カンナ「アーシも混ぜて!研究して如月さんにデータを提供するんだ!」
カゲチヨ「付き合ってらんないぜ・・・ゲームするために帰っていいか?」
カゲは不協和音に参っただけでしょ・・・
こうしてカンナちゃんたちの研究は始まった。
sideカンナ
こうしてアーシとシディ、フィーアちゃんで研究をすることになったの。
初日は雨でフィーアちゃんが別れの曲をリクエスト、うまく演奏で来てなくてもシディと一緒に楽しんでるみたい。まぁ、相合傘を楽しんでるところもあるけど。
別の日の雨の日にはまずは罵声を浴びせた後にリクエストをする。
カンナ「バカ!間抜け、〇〇〇〇!」
フィーア「貴方鬼ですか・・・」
シディ「うぬ・・・研究のためとはいえちゃんと謝るんだぞ・・・」
わかってるよ~!
カゲチヨ「お前らまだやってるのか・・・ってぎゃあぁぁ!?」
罵声を浴びせた傘の音はカゲチヨの鼓膜を破壊した。
フィーア「シディさんには耳栓が間に合って良かったです・・・」
シディ「フィーアすまない・・・」
sideフィーア
結局カンナちゃんは罵声を浴びせたのでカゲチヨの看病に回ったのでシディさんと雨の日には音楽を楽しむようになりました。
フィーア「前より上手くなってませんか?」
シディ「あぁ、褒めてこの傘は褒めて伸びる幅が大きいのだろう。」
私とシディさんは傘の音楽が日に日に上手になっていくのに感心していました。
フィーア「今度はロックな曲調の音楽を演奏してみたらどうですか?ジャンルを問わず演奏できれば無敵ですよ!」
私がそういうと傘はギターやドラム、ベースの音を奏ではじめました。
シディ「色んな曲を知っていて凄いな・・・」
シディさんが褒めている間に雨は止んでしまいました。
フィーア「もう演奏は終了ですね。」
シディ「だが次の雨になればまた聞けるさ。」
しかしそれ以降雨が降ることはありませんでした・・・
ヒサメ「カゲ、鼓膜はもう再生した?」
カゲチヨ「あぁ・・・あの傘の人格は完全に子供だろ・・・悪口で鍵盤滅茶苦茶に叩くとかまさにそれだよ・・・」
カゲチヨ大分答えてるみたいですね・・・
シディ「ヒサメ次雨が降るのはいつなんだ?」
シディがヒサメちゃんに聞く。
ヒサメ「うーん・・・今週はずっと晴れみたいだね・・・」
フィーア「カンナちゃん、リヴァイアサンの水の能力で雲作って雨降らせてくださいよ。」
カンナ「んな無茶な・・・作ってもアーシたちのいる町で雨が降るかもわからないのにできないって・・・」
あぁ!もう待ちきれないですよ!
フィーア「シディさん、こうなったら雨の降っている場所を探しましょう!」
シディ「あぁ!」
カゲチヨ「おい、お前ら!?」
そうして私たちは三輪車と走りで雨の降ったいる場所を探し出し傘に演奏させたんですけど・・・
フィーア「どうやら降らない期間がづつくと技術が衰えるようですね・・・」
シディ「うむ。だが久しぶりにしては上手だぞ。」
そうして褒めていると傘の演奏は上達して私たちの周りには人が集まるようになりました。
フィーア「皆が貴方の演奏を聞いていますよ。」
シディ「あぁ、演奏を聞かれるのは嬉しいことだからな。傘が喜んでいるように感じるぞ。」
そうして過ごしていたんですけど・・・
ある日傘は突然観客の前で別れの曲を演奏してそれが終わると・・・
バキッ!
シディ・フィーア「!?」
まるで何かに激突したかの様にボロボロになって傘布にタイヤの跡がありました・・・
シディ「どういうことだ?」
フィーア「突然壊れましたね・・・」
私たちが唖然としていると・・・
カゲチヨ「お前ら大丈夫かよ!」
カゲチヨたちが来てくれました・・・
カンナ「実は傘を拾った場所なんだけど女の子が事故にあってたの。ピアノのコンクールに向かう途中だったみたい・・・」
ヒサメ「課題曲は別れの歌だったみたい・・・」
そうですか・・・
シディ「未練は果たせたのだな・・・」
フィーア「良い演奏でしたよ・・・金賞レベルでしたよ・・・」
私たちの涙は洗い流されていったのでした・・・