妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋 作:ikkun
sideカゲチヨ
今日の依頼はかなりレアなものだった・・・
カンナ「暇だね~・・・」
ヨ―メイ「そりゃ馬がいませんもん・・・」
フィーア「まさかオーナーの知り合いの厩舎を任されるなんて・・・思いもしなかったですね。」
シディ「きゅうしゃ?馬の病気の予防をするのか?」
カゲチヨ「注射じゃねぇよ・・・競馬用の馬を調教して万全の状態にする施設だよ。」
カンナ「競馬は今や世界中で熱狂するスポーツだしトッププレデターも出資してるかもしれないと思って受けたけど全然馬いないね・・・」
まぁ、小規模経営だとこういうこともあるだろ・・・
シディ「それにしてもこの漢字ちゅうしゃと呼ぶのか・・・てっきりちょんまげの人の家に入る人しゃと読むのかと思ったぞ。」
ヒサメ「何そのマニアニックな読み・・・」
カンナ「でも確かに言われてみればそう見えるかも・・・」
ヨ―メイ「どこかですか!?」
そうか・・?
女性「あのすみません・・・お願いしたいことが・・・」
なんと女性が尋ねてきたんだ!
ヒサメ「すみませんけどご自身の名前と馬の名前もお願いします。」
金田「すみません、私金田牧場子と言います。馬はレイワホースと言います。実はこちらで競走馬として調教をお願いしたくて・・・」
こんな小規模なところで珍しいな・・・
金田「でも・・・ウチのレイワホースは変わった馬でして・・・」
カンナ「旅行に行ったのに昼食をファミレスで食べちゃうとか?」
金田「そうじゃありません!この子元は映画や劇で使われてた劇用馬でして・・・足がそんなに速くない・・・というか走らないんです!!」
はぁあ!?
カゲチヨ「それで競走馬を目指したいって致命的すぎるだろ・・・」
金田「実は競馬好きだった私の父が馬主になってG1を制覇するのが夢だったんです・・・」
シディ「G1?」
フィーア「最高の馬同士によるレースですよ・・・他の凄腕の調教師に当たったらどうですか?」
金田「全員断られました!お金もあまりないしうぅぅ・・・・それで偶然この前を通りかかったら考えの浅そうな皆さんを見かけたのでもしかしたらと思って・・・」
ヨ―メイ「さらっと酷いこといいましたねこの女・・・」
ヒサメ「カゲどうする?」
・・・・
カゲチヨ「わかったよ。お預かるよ。」
金田「良いんですか!?」
シディ「うむ。俺たちも行き場を失った人の集まりだからな。気持ちはよくわかるんだ。」
フィーア「しょうがない・・・やりますか。」
カンナ「シディとフィーアちゃんもいるしいけるかな?」
ヨ―メイ「オーナーに連絡しますね・・・」
こうして俺達とレイワホースの特訓が始まった・・・
sideヒサメ
まずは歩かせるための訓練をしてるんだけど・・・
カゲチヨ「おい!歩けよ!ってどわぁあ!」
ヨ―メイ「まるで石のように動きませんね・・・」
金田さんの言う通り全く動かなかった・・・
シディ「金田さん、そもそも走れない馬なのではないか?」
金田「いいえ!撮影の時は走っていたんです!」
カンナ「撮影の時は・・・?そうか!そういうことか!」
何か分かったのカンナちゃん?
そうして私たちは河原に来た・・・
ヨ―メイ「この衣装って映画の現場スタッフの物ですか?」
私たちは衣装を着替えさせられた。
カンナ「そう!劇用馬なんだから役者なんだよ!シディカメラお願い!」
シディ「了解だ!」
カンナ「カゲチヨ、照明OK?」
カゲチヨ「あぁ!」
カンナ「フィーアちゃん、マイク!」
フィーア「準備完了です。」
カンナ「それじゃあ伝説の監督ヨ―メイちゃんと副監督のヒサメちゃん、椅子に座ってカチンコならして。」
な、なんかよくわかんないけど・・・
ヒサメ「3,2,1!」
ヨ―メイ「アクション!」
男「あぁ・・・なんてダメなんだ僕は・・・」
あの男の人誰!?
カンナ「あの人は和樹。自分の恋人が他の男と結婚式を挙げている最中なの。」
金田「どうして止めないの!?」
ヨ―メイ「金田さんこういうの弱いんですね・・・」
カンナ「釣り合いが取れないから…彼女の結婚相手は銀行の頭取の息子。一方和樹は小さな漁港で網にかかった魚を外しているだけの見習い漁師。なので和樹は一人泣いてるわけなの・・・」
金田「なんてふがいないの!?」
カンナ「そこにレイワホースが登場!!」
レイワホース「なさけねーな・・・」
和樹「なんでここに馬が!?」
レイワホース「乗りな・・・」
ヨ―メイ「なんかりりしくなってないですか!?」
レイワホース「手綱をしっかりつかんでな・・・音速でいくぜ!!」
フィーア「は、早いです!!」
金田「レイワホースが走ったー!!」
レイワホースはまさに機敏なステップで走っていく!
シディ「ここからクライマックスだな!」
カンナ「その通り!結婚式場に突入!」
牧師「この結婚に異議のあるものは・・・」
和樹「異議あり―!!」
恋人「和樹―!!」
カンナ「カット―!!」
カゲチヨ「カンナすげぇよ・・・レイワホースを走らせるなんて・・・」
カンナ「予想通りだったよ・・・この子はシナリオさえあれば音速の速度で走れる真の劇乗馬なんだよ!」
フィーア「これだけ走れるなら競争馬になれますよ!」
金田「はい・・・それに父は言っていました・・・競馬はただのかけっこではない・・・感動ドラマなんだって!私それがわかりました・・・」
しかしこの後思わぬ強敵が待ち受けていることを俺たちは知らなかった…