妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋 作:ikkun
sideカゲチヨ
今日の依頼人は妹がいるという女性だった。
「妹が自分の娘、私から見た姪っ子をYOUTUBERにしてるんですよ。これが結構人気があって。」
おお!それは凄いな!
「でも、姪っ子は嫌がってるみたいなんですよね・・・」
何だって!?
「若くして憧れの職業YOUTUBERになれてるのに!!なんて贅沢なガキなんだ!」
「自分の価値観で他人を図るなよ。」
「ほんとカゲチヨはぶれないよね・・・」
ヒサとカンナに呆れられる。
すると依頼人はヒサとカンナをみて
「二人は随分仲良しですね。失礼ですが二人は姉妹なんですか?」
と聞いてきた。
「い、いえ!ただ幼馴染だけどカンナちゃんは姉みたいに頼りになるので・・・」
「まぁ、角とか見た目とか似てるしヒサメちゃんは可愛いし妹みたいに思ってるしねー!」
と返すと
「そうですか・・・」
と依頼人が言って話が戻る。
「妹は姪っ子が人気YOUTUBERになってから変わってしまいました。昔は何をするにしても私の後についてくるような気弱な子だったのに・・・今ではこれ見よがしに高価な品を見せつけてきたり有名人とのつながりを自慢したり月収の差も自慢してきて・・・」
「なるほど。つまり姪っ子さんの活動をやめさせるのが依頼ということですね。」
フィーアが言うと
「はい、私姪っ子が心配で・・・」
と依頼人が言う。シディも
「子供を大勢の前で無理やりさらしてお金を稼ぐなんて虐待に近いぞ。」
と同意する。ヒサも
「そうだね!絶対やめさせなきゃ!」
とやる気のようだこうして俺たちはその妹と姪っ子のところに向かった。
sideヒサメ
こうして私とカンナちゃんは家に来たんだけど、
「今日はお休みするー!」
「毎日楽しみにしてくれてる人もいるんだから・・・」
と無理やり撮影しようとする姿が見えた。
そして子供が出て行ったタイミングで私たちは妹さんの説得に入った。
「貴方のお姉さまからお話を聞いてやってきました。娘さんのYOUTUBE活動について。」
「えっ?」
そして事情を話すと
「そうですか・・・姉がそんな心配を・・・けど私の話も聞いてもらえますか?」
「はい・・・」
そういって話始めた。
妹さんは依頼人にコンプレックスが凄くあって依頼人は何でもできる人で妹さんも勉強はと頑張っていたんだけど要領でも差があって人とのつながりも依頼人とは違ったらしいそして将来でも差が開いてしまったらしい。
「でもいいんです。私はもう私は引き立て役でもいいんです。」
「そんなこと・・・」
妹さんの話を聞いて私は励まそうとする。
「誰を引き立てるかは私が決める。」
「どういうこと?」
カンナちゃんが聞くと
「私は娘に胸を張って人生自分が主役だと言い切れる子になってほしい。今の世の中は
お金とフォロワーがいれば多くのことができるようになってるから。」
その言葉に込められていたのは世の中を見据えて娘さんの人生の幸せを願う母親の思いだった。
「それでYOUTUBERをやらせてるんですか?」
私が聞くと
「まぁ、それは後付けですけどね。最初にYOUTUBERを最初にやりたがったのは娘だもの。」
あれ?依頼人の話と違うような・・・
「私は娘の意思をサポートしたいと思ったの。けど娘が嫌がってることにも気づかないなんて母親失格だわ・・・」
「なんか依頼人の話と食い違ってるよな・・・」
カンナちゃんも不思議がっているけどあとは娘さんの後を追いかけたシディとフィーアちゃんに任せよう。
sideフィーア
私たちはベンチに座って娘さんに話を聞こうとしたんですけど・・・
「お兄ちゃんカッコいいね!!私と付き合わない?私有名YOUTUBERなのよ?」
さっそくシディさんを口説いてました。
「申し訳ないが君と付き合うことはできない。」
流石シディさん、子供だからって差別しないで目をみて誠実に断ってる・・・!
「幼稚園の男子は皆すぐ付き合ってくれるのに!」
「なかなか大胆ですね貴方・・・」
この年で恋愛とは・・・というか私が古いんですかね?
早速シディさんは本題に切り出す。
「ところでYOUTUBERのことなのだが辞めたいんだろ?」
と聞くと
「そんなことないよ!だって私が始めたいってママに言ったんだもん。」
なんだか依頼人の話と食い違いますね・・・嘘はついてないみたいですし・・・
「最近は撮影ばっかでたまに遊びたいって思うこともあるけどやめようなんて全然考えてないよ!コラボとかもできて楽しいしね!」
「そ、そうなのか!」
熱意にシディさんも押されてしまっています・・・
「やれてるのは全部ママのおかげだけどね!」
まぁ撮影機材の準備や買い物とかもありますしね。
「だからママにも少しは好きなもの買って!って言ってるのよ!なのに私の将来の貯金だ!って言って自分はいつもおんぼろの服ばっかり・・・嫌になっちゃうわ!」
その言葉には母親への感謝と親孝行したい気持ちが詰まってました。
シディさんと私が
「優しい母親なんだな。」
「ちゃんと母親のことも考えていて凄いですね。」
と母親と一緒に褒めると
「ありがとう!私が世界で一番好きな人だよ!」
その子は満面の笑みで答えてくれました。
sideカンナ
アーシたちは二人からの報告も聞き妹さんに謝った。
「すみません!私たち勘違いしてました。」
「いえ、私も娘に無理をさせていたので気づけて良かったです。」
「娘さんは世界で一番好きだって言ってましたから大丈夫ですよきっと。」
アーシが言うとヒサメちゃんも
「そうですよ!それに誰かと比べての一番より娘さんにとっての一番の方が素敵だと
思います。」
そういうと涙を流して
「いえ、これ以上はいらないです・・・」
と言って妹さんの顔は晴れやかになった。
sideカゲチヨ
数日後俺とカンナはあの依頼人の対応をした。
「どうなってるんですか!?何でまだ姪っ子はYOUTUBEを続けてるんですか!?嫌がる子供に無理やりやらせるなんて虐待よ!」
俺に掴みかかって言うが俺たちをはめようとしたのによく言うぜ・・・
だから俺は言ってやった。
「こんなアンケートがある。好きな人を自分よりハイスペックな人に奪われるのと自分より低いスペックの人に奪われるの、どっちが悔しいですか?答えは後者に決まってる。」
「は、はぁ!?」
「気持ちはわかるよ。俺はアンタと同じようにクズだからなずっと自分より下に見てた妹が社会的に成功を収めて悔しくてしょうがなかったんだろ?」
「意味が分からないわ!」
「ホントはわかってるんでしょ?貴方の証言と実際の様子が違うからおかしいと思ってたけど嘘をついてアーシたちにやめさせようとするとは恐れ入りましたよ。」
カンナもわかっていたようで俺と同じく見下した目で依頼人を見る。
「嘘・・・嘘じゃないわよ!確かに言葉にはしてないけどあの子は絶対私を見下してる!!今まで見下してきた私より上の立場に立って見下してるの!!」
やれやれ・・嫉妬の妄想もここまでくると笑えてくるぜ・・・
もうはっきりといってやるか。
「あんたが見下してるからそう思うだけだよ。」
「そういうこと。妹さんは娘さんのためになることを真剣に考えてるだけだよ。」
「わ、、私は今までみんなの中心で・・・カンナさん!あなたならわかるんじゃない!?ヒサメさんに追い抜かれて焦る気持ちと一緒よ!」
そういうが
「アーシのはそんな気持ちないかな。むしろ後ろじゃなくていつも並んで歩いてるって感じだし追い抜かれそうになったらアンタと違って真正面から並べるように努力するしね。」
「そ、そんな・・・」
そして俺は掴まれていた手を振りほどき
「主役になれる方法なんてのは知らねーけどさ。逆ならわかるよ、頑張ってるやつの足を引っ張る。これをしたら人は主役じゃなくなるんだよ。」
俺の知ってることを言ってやった。
「私が主役で、妹が脇役なのにいいぃぃいいい・・・!」
それでも床に這いつくばり叫ぶ依頼人、
はッ、クズだねぇ・・・