妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋 作:ikkun
sideフィーア
今日の依頼人はあの青髪の彼女でした・・・
私とシディさん二人で対応しています。
「私今までずっと自分がやりたいことなかったの・・・でも最近ね漫画描いてみたいなって
昔から趣味で描いてて・・・」
「おお、漫画か!それは素晴らしいじゃないか!」
まぁ確かに趣味に本気で取り組む姿は素敵だと思いますね。
「まだこれからなんだけど・・・今回カレコレ屋さんにはデビューの方法を調べて欲しくて
・・・」
「なるほど作品を描いて終わりじゃないもんな。」
シディさんの言う通り漫画を人に見てもらうのが一番の上達になりますし仕事にもつながるかもしれませんからね・・・
「作品を描いてどうすればいいのかイマイチよくわかんなくて・・・」
するとボティスが
「ケッ、そんなこと他人に言ってる時点で成功しないな!やる奴は誰にも言わず勝手にやるもんじゃ!作品をどうするかも勝手に決める今からやりますアピールしてる時点でお前には
才能以前の素質が無いんじゃ!」
まぁ、ようは自信が足りないってボティスは言いたいんでしょうけど言い方が・・・
「そうだろうか?一人で始めれば失敗しても道半ばで辞めても誰にも何も言われない。けれど彼女は俺たちに宣言したそれはリスクのあることだ彼女は茨の道を行こうとしてるんじゃないのか?」
「ウグっ、バカのくせに・・・」
流石シディさん・・・依頼人の覚悟をくみ取るなんてすごいです。
「い、いや私そんな大層なことは・・・」
「どちらでもいいさ、俺たちは所詮外野だ外野の言うことなんて気にしないで好きにやればいい。」
とシディさんが最大限サポートする気ですので私も
「そうですね、私たちはただこうしたらいいと教えるだけですので。」
今回の依頼を受けることを伝える。
「ありがとうございます!」
そうして依頼人は金髪の友達の助けも借りながら原稿を仕上げてやってきました。
「おー!!ついに完成したのか!」
シディさんも私も楽しみにしていました。
「は、はい・・・一応」
「読んでみたいな!」
「い、いや・・・!えっと私のいないとこで読んで欲しい・・目の前で読まれるとリアクションとか気になって死ねるから・・・」
「そういうものなのか?」
この人もしメディア露出することになったらどうするつもりなんでしょう・・・
「ケッどうせつまらんのじゃから気負わず見せればいいものを!」
ボティスまた言い方・・・そう思っていたら
「ボティス饅頭食べるか?おいしいぞ。」
「うぐっ・・・!」
シディさんが口に無理やり饅頭を突っ込むときにいったのかボティスは大人しくなりました。シディさん・・・手慣れてますね。
そして私が依頼である作品を書いた後について話す。
「漫画家のデビュー方法は作品を出版社に持ち込むか出版社の開催している賞に応募するかがメインでしたが今はネットを使って自分で公開している作品を編集者がスカウトしにくるケースも多いみたいです。」
「なるほど・・・私初めて描いた作品なんです。だからやっぱり見てもらいたいし描いた作品で楽しんで欲しい、だからひとまずネットで公開してみようと思います!」
「ネットに出していても賞に応募できるみたいなので出してみるのもいいですよ。」
「分かりました!」
side依頼人
それからネットの反応が良くて嬉しかったんだけど・・・
何故か突然現れた男に批評されてしまった・・・
「君のやってることは創作じゃないよ、模倣真の生みの苦しみを味わっていないわけ。」
だったら・・・
sideシディ
ネットに依頼人の作品が投稿されて数日後友達がカレコレ屋に尋ねてきた。
「その男に批評されてからあの子おかしくなっちゃって・・・もうほとんど寝ないで漫画描いて学校では批評されてまた描いてってやってるの私心配で・・・」
そうなのか・・・
「シディさん行きましょう。」
フィーアもついてきてくれるみたいだ。
「ああ、一緒に行こう。」
そして依頼人の部屋に行くと根を詰めた顔で漫画を描いていた。
「ん?シディ・・・フィーアちゃん・・・?」
「すまないチャイムを鳴らしても反応が無かったうえに鍵が開いていたからな。」
「しかもそんなにやつれて・・・もしかしてご飯も食べてないんですか?」
フィーアも心配そうにしている。
「なんの用?私今忙しいんだけど。」
「随分無理をしていると聞いてな。」
「今は無理したい時期なの放っておいてくれる?」
するとフィーアが
「何のためにですか?」
と聞く
「あの男を黙らせるんだ・・・」
そう依頼人が言ったとき
「シディさんが言ったこともう忘れたんですか?あなたは自分が何のために漫画を描きたいって言ったかも忘れてしまったんですか!」
フィーアは依頼人に大声で語り掛けた。
「そうだ・・・私皆に楽しんでもらいたくて・・・なのにいつの間にか悔しさでいっぱいになって外野のあの男のことばっかりになって見失ってた・・・」
どうやら依頼人は自分を取り戻したらしい。
「俺は悔しさを持つことは良いことだと思うぞ。それに人は勝つために無理をしなきゃいけないこともある時には悔しさをばねにしていくことも大切だ。でもそんなときでも自分が何のために勝ちたいかは忘れてはいけないな。」
俺もそう依頼人に告げる。
「それにお前の漫画凄く面白いと思ったぞ。」
「そうですね。読んでて楽しいと思いました。」
俺たちが感想を言うと
「ありがとうございます・・・!」
依頼人は涙を流して答えた。
sideフィーア
その後依頼人は男に対して一発言い返していました。
その堂々と言い返す姿は最初に依頼に来たとは見違えた姿になっていました。
やっぱり侮れませんね・・・