妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋   作:ikkun

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シディ、蜂と戯れる

sideクリス

今回はシディと一緒に南スーダンに来た。

 

シディ「カンナたちから聞いてはいたが俺までいいのか?」

 

クリス「あぁ、世界の広さを知るのは大切なことだからね。それにここの南スーダンは世界で最も新しい独立国家なんだ。」

 

治安が最悪なだけに今回は俺とシディでの旅だ。何故なら・・・

 

住人「くそ・・・あの二人とんでもない覇気だ・・・」

 

住人「ただものじゃねぇ・・・」

 

二人で歩けば24時間周りで事件が起こる確率は少ないからだ。

それにここは世界一貧困な国とも言われている。

 

警官「お前ら外国人か?少しでも変な動きをしたらすぐに捕まえてやるからな。」

 

クリス「心配ない、ただ飯を食いにきただけだから。」

 

そうして警官が離れていくとシディが話す。

 

シディ「あれは職権乱用というやつではないのか?」

 

クリス「わいろ目的だろ。金を渡せばすぐに解放される。この国は公務員ですら低収入だからな。」

 

チャーター車に乗り込むとシディがまた質問をする。

 

シディ「そういえばヒサメたちが勉強しているのを聞いたのだがここは石油が取れるはずなのにどうして貧しいんだ?石油王はお金持ちとカゲチヨも教えてくれたのだが・・・」

 

どういう教え方だカゲチヨ・・・

 

クリス「それはスーダンとの関係性が大きく起因しているんだ。」

 

確かに油田は沢山ある・・・

 

クリス「けれど石油はそのままでは輸出できないし使えないんだ。混じりけのないものに加工して初めて使えるんだ。」

 

シディ「なるほど・・・」

 

そのための施設が南スーダンにはないため隣の国に頼らざるを得ないのが現状、使用料を釣り上げられるのが自明の理だ。

 

クリス「しかも南スーダンには油田もないため港も頼らないとだめだから・・・」

 

シディ「それも使用料を取られるのか・・・技術を提供したりできないのか・・・」

 

クリス「そもそも中間地点の油田や宗教なんかの理由で争っているからね。シディの言う通りには中々できないのが現状だ。」

 

そうして社会の勉強を終えた俺達は目的地についた。

 

シディ「おぉ、皆大きいな!」

 

そうここはナイル川流域のディンカ族の村、ここは男は2メートル越えの人が多く女性も180cmが平均、この民族は世界一平均身長が高いんだ。

 

クリス「それを活かしてスーダンはバスケでアフリカ1位を獲得してるらしい。」

 

すると村長があらわれて俺達に挨拶をする。

 

村長「よく来てくれた・・・だがあれで本当にいいのか?おもてなしとはかけ離れてるが・・・」

 

クリス「この村のリアルが知りたいからね。いいよ。」

 

すると奥さんが料理を作っていたが・・・

 

シディ「なんだか懐かしい匂いがするな!」

 

奥さん「あら?貴方も食べてたのその辺の草。」

 

確かにそれは特に味付けもせずに雑草をゆでたものだ・・・

 

クリス「確かにシディにとっては懐かしいものかもね・・・」

 

すると子供たちがやってきてそれを食べる。

 

子ども「にがぁああ・・・・」

 

子ども「でも大きくなりたい・・・」

 

この国は内戦で苦しんできた・・・だからこそ食べれるものは食べるという文化が根付いているんだろう。

 

そうして俺達も口に含むと・・・

 

シディ「くっ・・・やはり苦い。」

 

妖精だからか耐性はあるがやはり青臭さが突き刺さる。

シディを見てみると当たり前のように食べ進んでいた・・・

 

シディ「兄さんたちと一緒に食べたのを思い出すな・・・」

 

家族を思い出したらしいが少ししか共感できなかった・・・

そうして食べ終わった後は子供たちとバスケをした。

 

クリス「シディパス!」

 

シディ「はぁ!」

 

子ども「すげぇ・・・残像が出るドリブルからのダンクシュート・・・」

 

子ども「僕たちにも教えてー!」

 

そうして子供たちと幸福を享受するありがたみを知った・・・

 

シディ「楽しかったな!」

 

クリス「あぁ、この楽しさと一緒に今生きている環境を作った先人たちに感謝することそれが大切なんだ。」

 

シディ「あぁ、それを守ることも大切だな!」

 

そうして俺たちは空港に向かっていたのだが・・・

 

女性「きゃぁああ!」

 

シディ「なんだ!?」

 

悲鳴の主は女性!しかも・・・

 

クリス「蜂に追いかけられている!?」

 

女性「誰か助けてぇ!」

 

そんな中老人が原因を教えてくれる。

 

老人「ありゃ呪術師の仕業だ。」

 

クリス「呪術師?」

 

老人「特殊な力を使った呪術師が蜂を操って女を手籠めにする事件が相次いでるんだ・・・」

 

シディ「そんなことが・・・」

 

まるで漫画にような世界だがアフリカなどの一部地域ではまだまだ信じられている。

 

シディ「ならば放っておけん!追いかける!」

 

クリス「やっぱ早いな・・・オリンピックの選手が泣きそうだ。」

 

老人(いや追いかけるあんたも十分早いが・・・)

 

老人の気まずそうな視線も気にせず俺たちは女性を発見!

 

案の定家の中では呪術師らしき男が女性に絡みついていた。

 

呪術師「大人しくしたほうがいい。お前を殺すこともできる。」

 

女性「やめて・・・」

 

シディ「やめるんだ!」

 

クリス「呪術を悪用する奴は許さないぞ。」

 

俺たちは冷徹に言い放すが男は余裕そうだ。

 

呪術師「蜂ども!もう仕事だ!いけ!」

 

シディ「皆・・・こんな奴に操られて苦しいよな・・・俺たちは敵じゃない。助けに来たんだ。」

 

クリス「シディ・・・」

 

なんとシディは蜂に臆することなく向かっていく。

 

シディ「くっ・・・大丈夫だ。怖くない。」

 

刺されながらもゆっくり歩いていくとなんと蜂が避けていったのだ・・・

 

呪術師「何!?」

 

シディ「分かってくれたか・・・ならば!」

 

シディは男に向かっていき・・・

 

シディ「はぁ!」

 

ドゴッ!!

 

呪術師「ぐはぁ!!」

 

それだけで男の意識を刈り取るには十分だった・・・

 

クリス「荒業すぎるだろ・・・」

 

シディ「あぁ、だがミツバチは一度刺したら死んでしまう・・・助けられなかった・・・」

 

クリス「だが女性も他の蜂も沢山助かった。あとは刺されたところを氷で処置だよ。」

 

女性「ありがとうございます。」

 

そうして俺はシディの強さとやさしさを再確認するのであった・・・

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