妖精王としてカレコレの世界に転生した もう一つのカレコレ屋   作:ikkun

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ガラケーあるある

sideクリス

ぴりりり!

 

うるさいなぁ・・・

 

クリス「おーい!携帯鳴りっぱなしだよ!」

 

カゲチヨ「俺達じゃねぇぞ・・・ってストメイかよ!」

 

カンナ「着信音なってた?」

 

なんかどんどん進化してるな・・・

 

フィーア「ついにガラケーレベルまで進化しましたね!」

 

ストメイ「はい!ついに学習が90年代半ばに差し掛かりました!」

 

シディ「普通にしゃべってるな・・・」

 

ストメイ「はい、カンナさんに教わって地方大学卒のブラック企業に就職してしまい理想と現実の狭間に苦悩してインドへ自分探しの旅に出かけるデータを入力してもらったので。」

 

カゲチヨ「また若干偏りのあるデータだな・・・」

 

ヒサメ「それにしても着信音だけっていうのも味気ないし・・・着信音に合わせて目とか体の一部が7色に変わる機能とかつけたらわかりやすいと思うんだけど。」

 

ストメイ「それって意味あるんですか?」

 

シディ「綺麗だと思うぞ?」

 

ストメイ「私はカラフルに変化する視界とかいやなんですけど・・・」

 

クリス「あーそういえば昔の携帯もそういう遊びの機能を競ってたな。」

 

カゲチヨ「遊び?」

 

例えば携帯電話が普及した時代は電話の色は黒が常識だったんだけどすぐにシャンパンゴールドとかピンク、ブルー、赤といった派手な色が好まれるようになったんだ。」

 

カンナ「カバーで付け替えてるスマホよりバリエーションあったんだね。」

 

クリス「それに着信音も今みたいに音声ファイルをそのままならすんじゃなくてFM音源という音を鳴らす機能があったんだけどそれをMIDI形式のデータでならしてたんだ。」

 

フィーア「どんな違いがあるんですか?」

 

MIDI音源はいわゆる波形データじゃなくてどの音をどの長さ流すかを書いたデータでファイルサイズが小さくて当時の通信環境にはそれが限界だったんだよ。」

 

カゲチヨ「じゃあ携帯の中のFM音源が上等だったら音もよくなったのか。」

 

クリス「だから半音だったものが30和音、16和音と同時にならせる音も増えてきてメロディだけでなくリズムやベースも表現が豊かになってったんだ。

 

カンナ「つまり和音の数だけいけてるガラケーってことだね。」

 

そう!90年代をすぎると携帯電話は自己表現のアイテムになってったんだ。

 

カンナ「よし、せっかく話せるようになったしストメイも自己表現しようよ!」

 

ストメイ「え?」

 

sideカゲチヨ

 

カンナ「よし!完成!」

 

なんか中身は変わってないように思うんだが・・・

 

カンナ「ネットで90年代の携帯電話あるあるを勉強したんだ!まずはアンテナを長くする機能だよ!」

 

クリス「あー!確かに当時も異常に長いアンテナをつけている人がいたよな!」

 

カンナ「さらに驚くことに・・・着信すると先端のLEDが光る仕組みなんだ!」

 

ヒサメ「すごーい!採用してくれたんだ!でも・・・ちょっとダサいね。」

 

ストメイ「今ダサいって言いました!?」

 

言ってない言ってない。

 

フィーア「一周回ってカッコいいって意味ですよ。」

 

ストメイ「それダサいの慰めですよね!?」

 

カンナ「さらに後頭部も手を加えてるよ!」

 

クリス「あーこれみたことある!」

 

ストメイ「これなんですか・・・?」

 

カンナ「携帯の電波を強くするステッカーだよ。」

 

ストメイ「こんなので強くなるんですか?」

 

カンナ「このステッカーに触れてると人体がアンテナになって受信が強くなると信じられていたの。」

 

ストメイ「信じられていた!?」

 

カゲチヨ「いやー・・・くそダサい。」

 

ストメイ「クソダサいっていいましたね!」

 

フィーア「スワヒリ語で洗練されてるって意味ですよ。」

 

うんうん。

 

ストメイ「嘘ですよね!」

 

カンナ「さらに背中のふたを開けると・・・バッテリー交換ができて蓋をあけるとプリクラをしまえたんだよ。」

 

シディ「まるで宿泊先の絵に張ってあるお札みたいで不気味だな・・・」

 

ストメイ「不気味って言いましたね!」

 

カンナ「アゼルバイジャン語で神に愛されし勇者って意味だよ。」

 

ストメイ「絶対嘘だ!」

 

クリス「でも自己表現するならもっと外見も変えないといけないんじゃないの?」

 

カンナ「確かに地味だよね・・・わかった、本気だすよ!」

 

sideカンナ

 

できたー!

 

クリス「おー!これはごちゃごちゃしててバカっぽさだな!」

 

ストメイ「ついにバカって!」

 

カンナ「アイヌ語で馬鹿っぽいって意味だよ。」

 

ストメイ「もはやごまかそうともしてない・・・」

 

クリス「こういうアクセサリーをつけられるだけつけてちゃらちゃらしてる女子高生多かったなー・・・」

 

カゲチヨ「しかもストーンでギラギラだな。」

 

シディ「背中には金運アップの上り竜のステッカーも張ってあるな。」

 

ヒサメ「そういう人ほどお金に困ってるってのが相場だったよね・・・」

 

ストメイ「最悪ですよ!」

 

フィーア「でもここまで装飾してると電話しにくくないですか?」

 

そこは大丈夫!

 

カンナ「ちゃんとスマホつけといたから。」

 

全員「便利だ!」

 

ストメイ「ガラケーの意味すらない!しかも電話取ってるすがたからも私がアクセサリー扱い!」

 

数日後ストメイはインドへと旅立つのでした・・・

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