ISてぃーちゃあ〜/upper!   作:BlueRider

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第十時限目~嵐の前触れ~

前夜祭当日、体育館では全校生徒を集合させ生徒会長こと更識楯無が演説をしていた。

 

「っと、長ったらしい話はここまでよ!それじゃ、今回タッグマッチに出る選手は前へ出てきて頂戴!」

 

楯無に言われ前に出る見慣れた生徒達、参加者十人タッグに分けると五組が今回トーナメント方式でぶつかる。

 

「それじゃ、チームの代表は私の所へきて頂戴」

 

四角い箱を出し軽くポンポンと叩きチームの代表者に引かせていく

 

「全員引いたわね・・・・ふむふむ」

 

引いた番号を端末に打ち込んでいく

 

「お待たせいたしました、これが今回のトーナメント表だ!」

 

楯無の背後にあるトーナメント表に名前が記載されていく

 

「ほう、これまたエグいな」

 

全員、初手から好敵手とぶち当たるとはな、ただし一夏組を覗く

 

「見ごたえあるな・・・にしても」

 

箒が楯無と組むとは意外だ、てっきり鈴音と組むものかと、腕組みをしてトーナメント表をじっくりと眺める。

 

箒、楯無ペア、簪、一夏ペア、ラウラ、デュノアペア、鈴音、セシリアペア、バランスよく取れた編成である。

 

ー俺からしたら面白くないがな・・・普通すぎて

 

愚痴っても仕方ないのだが

 

「締めは皆が慕うあっかぎ~ん事、赤城先生に締めて貰いましょう」

 

「ヴェ!∑(OwO)!!」

 

凄まじいキラーパスが飛んできた。

 

生徒会の役員がクスクスと笑いながらマイクをこちらに持ってくる。

 

ーこやつら

 

「こほん」

 

軽く咳払いをし息を吸い込む

 

「スポーツマンシップに則り、怪我しない程度に全力でぶつかり合うこと……以上」

 

言い終わるが妙な静けさが場を包み込む。

 

ーしゃーねぇな…

 

マイク片手に壇上へダッシュ、そして壇上に上り

 

「なんだ!盛り上がってねぇーぞ!!IS学園の生徒はこんな者かー!!」

 

大声で言いマイクを生徒側に向ける。

 

「「違いまーす」」

 

と生徒全員の声が帰ってくる。

 

「声が小さーい!!」

 

「「違いまーす!!」」

 

「おっしゃっ!今ので選手も気合い入ったろ!明日の試合頑張れよ!これで前夜祭は終了だー‼」

 

そう言い終わりマイクを楯無に渡し、そそくさと壇上から降り持ち場へ戻る。

 

「全くアイツは」

 

「赤城先生らしいですけどね」

 

頭を抱える千冬にそう告げる山田先生

 

前夜祭が終り担任を先頭に、ぞろぞろと全校生徒が教室へと戻り始める。

 

「たく、楯無の野郎・・・」

 

教室に着くや否やそう教卓に立ち生徒の前で愚痴る

 

「あっかぎ~んあんまり生徒の前で愚痴言わないほうが」

 

「うるせぇぞ綾瀬、愚痴は言ってなんぼだ、んじゃ帰りのHR始めるぞ」

 

尻ポケットからメモ帳を引っ張りだし明日の内容をずらずらと言う

 

「俺からは以上だ、他に何かある奴いるか?」

 

「はい赤城先生、私から一言ありますわ」

 

すっと手を挙げきれいな挙手をする厳島

 

「なんだ厳島?」

 

「赤城先生私と「はい、みんな気をつけて帰れよ」

 

厳島の発言を遮りいつもどおり帰りのHRを終わらせると、涙を流しに泣き崩れる厳島を綾瀬が慰め鈴音はすたこらさっさと帰る

 

「選手の連中はさっさと帰って体を休めろよ」

 

トントンと荷物をまとめ教室を出、職員室へ戻り自分のデスクに荷物を置き、明日試合で使う第二アリーナへ向かう事にする

 

ー捗ってればいいな試運転

 

榊原先生が先にアリーナの試運転作業を始めているはずだ。

 

アリーナへ来たが、予想を大きく上回り第二アリーナの試運転は難航していた。

 

「あ、あがぎじぇんじぇー」

 

泣き崩れながら到着した俺に抱きつく榊原先生

 

「どうしたんですか榊原先生」

 

「じぇんじぇんじごどが…………」

 

端末を叩き軽く現状を確認するがほとんど終わっていない状態だった

 

ーこりゃ、残業確定コースだな

 

ぽりぽりを頭をかき、気分を入れ替える

 

「とりあえず、やりますか」

 

「はい」

 

横で見守りながらインストール作業を進める榊原先生

 

「うーん、やっぱりエラー出ちゃいます赤城先生」

 

「了解、ちょっとアリーナの制御盤見てきます」

 

「はい!」

 

ペンライト片手に第二アリーナの制御室へ急ぎ、電源を遮断し電子基盤を片っ端から引っこ抜き調べていく

 

「二十二番問題なし、二十三番は・・・」

 

電子基盤を引き抜きと隅々まで知れべて行くとヒューズが黒ずんでいた

 

「ヒューズ切れか・・・」

 

ペンライトを銜えポケットを漁りヒューズ出し、黒ずんでいる物と交換し再び電子基盤を元に戻し電源を投入

 

携帯で榊原先生に連絡し再度インストール作業をしてもらう

 

「や、やりました赤城先生正常にインストール開始しました」

 

「了解、それじゃ少しアリーナ内でIS使用して動いてみますね」

 

「はい!わかりました」

 

アリーナ内へ入り指輪に触れ打鉄を展開する。

 

「赤城先生聞こえますかー」

 

アリーナ内の外部スピーカーから榊原先生の声が聞こえる。

 

腕で丸サインを作り返答し、すぐさま次の作業へ移りアリーナ内に張られたシールドをくまなく確認していく。

 

「よし異常は無いな、次はカタパルトか」

 

カタパルトに両足を固定させ電流チャージが完了するまで、しばし待つことに

 

ーなんだ案外早めに終わりそうだな

 

そう思い一息つくと唐突にカタパルトが動きアリーナ内に投げ出され、宙返りし受身を取る

 

「うっぐ」

 

いきなり射出だ!?なんだ?俺に恨みでもあるのか?

 

「赤城先生大丈夫ですか?なんかチャージが終わった瞬間勝手に射出してしまったみたいなんですが」

 

「・・・・・」

 

どうやら長くなりそうだ。

 

ISを待機形態に戻し、操作室へ戻り榊原先生とバトンタッチし端末をカタカタと叩きプログラムを書き直していく

 

ーここをこうして、これをこうか、にしても・・・

 

プログラムをみるに、どう考えても外部から書き換えられた箇所がいくつもある。

 

千冬さんに連絡するべきか?だが仮に連絡して一番に疑われるのは・・・

 

コーヒーを飲みほっこりしている榊原先生をチラ見する。

 

ーきっと俺の考えすぎだろう・・・明日も早いしさっさと書き換えてしまおう

 

俺はこの時知りもしなかった、これから起きる長い戦いの幕開けになること共に、不適にニヤリと笑う榊原先生のことを

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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