ISてぃーちゃあ〜/upper!   作:BlueRider

13 / 19
第十三時限目~激闘~

砲撃を行ったシュヴァルツェア・ヴェレの背後から紅椿、甲龍、ラファールリヴァイヴ・カスタム、シュヴァルツェア・レーゲン、ブルーティアーズ、ミステリアスレイディの順で

次々とアリーナ内へ高速で侵入していく

 

それに反応し迎撃行動に入る4機の無人IS、ヴェレの砲撃を受け頭部が吹き飛んだ1機はその場で待機行動に移る

 

先陣を切るのは紅椿、拡張領域(バススロット)から一振りの刀、雨月を呼び出し構えをとる。

 

二刀による二刀構えでなく一刀による居合い構えを取り、感覚を研ぎ澄ませ自機の出力をさらに上げ、バーニアが唸り後続の味方集団からみるみる離れていく

 

敵がフォーメーションを整えるよりも速く、敵陣へと深く斬り込み体制を崩す、それが篠ノ之箒の役目である

 

「はぁぁぁぁ!」

 

左翼の無人ISにすれ違い様に一刀を放つ

 

ガギィン!

 

装甲を切り裂くには至らずに表面だけを削る程度で雨月は弾かれてしまう

 

―浅い!

 

すぐさま雨月を鞘に戻しその場に止まらずに一気に駆け抜け空へと離脱

 

攻撃を受けながらも離脱した紅椿へ追撃をかけようと方向転換した1機と続くようにもう1機も方向転換する。

 

その2機に対し、ブルーティアーズとシュヴァルツェア・レーゲンによる支援攻撃による妨害が刺さるが

 

スターライトmkⅢのレーザーが無人ISに接触するや否や雲散、同時にレールカノンも威力減衰を受け弾が弾かれる。

 

「やはり、ブルーティアーズでは相性が悪いですわね」

 

「こちらも当たってはいるが致命打には程遠い、だが我々は奴らの動きを阻害できばそれでいい」

 

「そうですわ…ね!」

 

そうこの2人の役目は箒への追撃を妨害するのが役目、そんな2人に標的を絞ったのか、方向転換せずにこちら目掛け突き進む2機が迫る

 

「はいはい、御二人様ご案内~♪」

 

「あんたらの相手はあたしたちよ!」

 

ブルーティアーズ、シュヴァルツェア・レーゲンと無人IS2機の間に割って入る甲龍、ミステリアスレイディ

 

無人ISの大型ブレードを互いに得物で真っ向から受け止め鍔迫り合いに持ち込む

 

「箒!さっさと1機片付けなさいよ!」

 

「言われなくてもそのつもりだ!」

 

宙返りを行い、支援攻撃で足止めしている2機目掛け再びバーニアを吹かし加速する紅椿

 

―今度はもっと深く……深く……深く……

 

無人ISの頭上から居合い構えで一気に急降下する。

 

「篠ノ之流合戦礼法……盾崩し」

 

最高加速から放たれる流れ落ちる星の如き一刀

 

「流星!」

 

ギィイイイイイイン!

 

無人ISを頭からバッサリとけたたましい金属音と共に真っ二つに切り裂きながら、地面へと着地する。

 

その衝撃の大きさは紅椿の足元のクレーターが物語っていた。

 

「まず一機!」

 

もう一機の無人ISをみると、こちらと一定の間合いを保ちながら獲物を構えていた。

 

ーこの距離では流星は使えない……ともなれば

 

2本目の刀、空裂を拡張領域(バススロット)から呼び出し、居合い構えをやめ二刀構えへと切り替える。

 

ー大丈夫だ、赤城さんとの稽古がかなり生きている……大丈夫、大丈夫

 

唾をゴクリと飲み込み、敵との距離を摺り足でジリジリと詰め寄っていく。

 

「行くぞ!」

 

大型ブレードの一刀を左の空裂で防ぎ、右手の雨月で攻撃、その攻撃も硬い装甲により弾かれる。

 

ーく!見かけによらず硬い

 

箒が1機仕留めもう1機と戦闘に入ったのを皮切りに、支援攻撃を甲龍とミステリアスレイディが足止めしている2機へと移す。

 

「待たせたな、支援を開始する巻き込まれるなよ」

 

そうラウラが言い放つとシュヴァルツェア・レーゲンとブルーティアーズが容赦なく撃ち始める。

 

「鈴音ちゃん距離を取るわよ」

 

「了解」

 

支援攻撃が始まったと同時に、鍔迫り合い制して押し退けて距離を取り、甲龍は龍砲をミステリアスレイディは蒼流旋を構え放つ。

 

少しずつ互いの間隔を広げキルゾーン形成したのち攻撃を2機へと集中させる。

 

「よし釘付けにはした、シャルロット!今だ」

 

「了~解」

 

「頭無しの警戒は私がします」

 

警戒態勢に入ったクラリッサを確認し、簪と一夏、赤城を守るように両手の盾を構え待機していたデュノアが3人を見る。

 

ー現状一番先に退避させるべきは赤城さんだ・・・

 

すかさずそう判断し赤城を抱き抱えようと顔近づけると

 

「2人を退避・・・させろ・・・怪我しない・・・早く・・・」

 

弱弱しくかすれた声でそうつぶやくのが聞こえた。

 

「何言ってるんですか!左腕折れてるんですよ!そんな人を後回しにしろって正気ですか!」

 

「あぁ・・・退避くらい1人・・・だから2人を頼む!」

 

残された力を右手に込めでデュノアを軽く小突く

 

「本当にしょうがない人ですね赤城先生は」

 

その願いを聞き入れ泣きじゃくる簪と一夏の元へ歩き寄り、簪の近くで腰を降ろし

 

「一夏なら大丈夫、この程度でやられるような男じゃないよ、だから今は安全なところへ」

 

右手を簪へ差し出す。

 

「う、うん」

 

差し出された右手を握りゆっくりと立ち上がる。

 

「良し、僕は一夏を担ぐから1人で歩ける?」

 

「はい・・・」

 

「じゃ、ゆっくりでいいから退避しよう」

 

一夏を担ぎ上げ退避行動に入り、突入してきた場所へ移動する。

 

この調子なら作戦は無事終わりそうですね。そう思い退避する2人へ視線を逸らした時だった。

 

頭無しの無人ISが突如として動きだし、シュヴァルツェア・ヴェレを凪ぎ飛ばしラファールリヴァイヴ目掛け走り寄っていく

 

「しまっ」

 

「シャルロット!走れ!」

 

「え?」

 

ラウラの怒号に背後を振り向くと頭の無い無人ISが眼前に迫り大型ブレードを振り抜いた

 

ガゴン!

 

振り抜かれた大型ブレードに成す術なく当たり、アリーナ壁へ一夏共々叩きつけられる。

 

「馬鹿な、頭を潰されて何故正確に動ける」

 

凪ぎ飛ばされたクラリッサがそうつぶやく。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「メイン以外にサブカメラくらい付けるのは常識でしょ・・・馬鹿ねぇ」

 

アリーナの様子をモニターで見ながら優雅にコーヒーを啜る榊原

 

「ゴーレム三の戦闘データは取れた、忌々しい男共も潰せた・・・・ホント最高」

 

笑みを浮かべながら椅子に深々と腰掛けテーブルに足を乗せ伸び伸びと伸ばす

 

「今なら白式も楽々奪えるんじゃないかしら」

 

ふとそのような考えが口から出る。

 

ーそうよ、今なら奪えるじゃない

 

部分展開したIS腕をカチカチと操作する。

 

「これであたしの株はうなぎ登りね・・・うふふ」

 

不適な笑い声を上げ頭部が吹き飛んだゴーレム三をオートモードからマニュアルモードへ切り替え遠隔操縦する

 

「地獄はこれからよ!楽しみなさい!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

頭部無しの無人ISは胸のサブカメラで転がっている白式を捉えるとその場でへたり込む打鉄弐式を無視し歩く速度を徐々に上げていく

 

立ち上がり迅速に態勢を整え、左の盾を地面に突き刺し、デザートフォックスを拡張領域から呼び出しセミオート射撃で撃つ。

 

カンカン!

 

弾丸は装甲に盛大に弾かれる。

 

「く!デザートフォックスじゃ火力不足・・・・なら」

 

デザートフォックスを投げ捨て、すぐさまレインオブサタデイを呼び出し構え撃つ。

 

ガン!

 

少量ノックバックしたものの前進は止まらずに突っ込んでくる

 

「これも駄目、次!」

 

レインオブサタデイを手放し、ガルム呼び出し間髪入れずに撃ち込む。

 

ゴン!

 

鈍い音で着弾すると無人ISが歩みを止め防御体勢に移る

 

「これならいける!」

 

次弾を撃ち込もうとスコープを覗くと、無人ISは左手をこちらに向け肘へSEを滞留させ暴発、一回きりの疑似的な噴射拳として射出してきた。

 

「な!」

 

唐突の事に反応が遅れ防御するまもなく左の腕が着弾、盾ごと弾かれアリーナの障壁へ激突

 

「っ」

 

口から空気が漏れる音が出、意識が飛びそうになる。

 

「クラリッサ!」

 

ラウラの怒号に呼応するようにドーラを構え放つシュヴァルツェア・ヴェレ

 

無人ISの背後に着弾、それでも歩みは止まることなく一夏へ向かっていく

 

「まずい・・・」

 

「・・・大丈夫・・・ヒーローは遅れてやってきますから・・」

 

クラリッサの横でかすれ声でそう答える赤城

 

ーそうだろ?簪?

 

そう思いながら簪の方を見ると、ゆっくりと打鉄弐式が立ち上がり無人ISへ標的を絞り山嵐を手動で操作するため電子キーボードで設定していく

 

「いつまでも泣いてはいられない・・・・」

 

確かな決意を胸に秘めた時、ふと2人のヒーローが脳裏をよぎる。

 

ーそうだ・・・いつまでも泣いてちゃ何も始まらない、それに恐れることはないんだよ簪・・・だってお前はお前だろ?それに・・・見つけたんだろ?お前の理想の英雄(ヒーロー)を

 

ー一緒に行こう簪!皆が待ってる世界へ

 

電子キーボードを叩いている手が温かい、まるで赤城兄さんと一夏さんが震える私の手に添えていてくれる感じ

 

「山嵐、全48発・・・敵ISへオールロック・・」

 

両肩の装甲が横にスライドし内部から八連装ミサイルポッドが顔を出し、ロックオンマーカーが全て無人ISに重なりロックオンの文字が点灯する。

 

「いっけぇええええええええええ!」

 

電子キーボードのエンターキーを心地よい音と共に叩くと両肩から一斉にミサイルが同時射出される。

 

あと数歩あと数歩で白式へ手が届く寸前で、打鉄弐式が放った全48発ものミサイルがこれでもかと直撃し完膚なきまでに破壊していく。

 

「やった・・・・」

 

「簪ちゃんが1機仕留めたわ」

 

「ならばこちらもピリオドを打つとしよう」

 

4人に一方的に集中砲火され身動きできずにスクラップへ変貌していく2機の無人IS

 

「でぇぇぇぇぇい!」

 

大型ブレードを空裂でパリィし、腹部目掛け雨月で刺し内部で剣先からSEを膨大に流しこみ素早く引き抜き距離をとる、貯蔵できないSEが無人ISの各箇所から漏れ出し盛大に爆発

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「今ので最後の1機で赤い無人IS全て鎮圧完了しました」

 

「わかった、医療班をすぐに向かわせてくれ」

 

その様子をモニタリングし終えた2人

 

「行ってもいいですよ?織斑先生、後は・・・」

 

言い終わる前に千冬は操作室からアリーナへ向け全力疾走していた。

 

「言わなくても行きますよね・・・はぁ・・」

 

アリーナ内の映像へ目を向けると皆黙々と次の行動へ移っていた。

 

「皆さん成長しているんですね・・・これは私も、うかうかしていられませんね」

 

そうポツリとつぶやく山田先生

 

「さあ、ちゃちゃっと残された仕事を片付けましょうか」

 

千冬が全力疾走し山田先生が仕事を片付けてる中、医療班がすぐさまアリーナ内へ赴き作業に移っていた。

 

「優様お気を確かに・・・」

 

そうクラリッサに声をかけられながら医療班に担架へ乗せられアリーナを後にする赤城。

 

担架で運ばれながらも動く右手でグッドポーズしクラリッサに元気であることを示す

 

「「一夏!」」

 

同時に一夏もラバーズに声をかけられながら担架で運ばれる事に。

 

「クラリッサ!・・・優は?」

 

少し息を切らしながらシュヴァルツェア・ヴェレの状態のクラリッサへと話しかける

 

「今医療班の担架で病院へ搬送されました」

 

冷静にそう語りISを待機形態へ戻す

 

「そ、そうか」

 

「はい、ですが命に別状はありませんのでご安心を」

 

「あぁ、悪運の強さはずば抜けて高いからな」

 

「それよりも・・・」

 

「言われずともわかっている」

 

スクラップになった無人ISの残骸へと目を向ける2人

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ガシャン!ガラガラ・・・ガチャーン!

 

モニターを消すや否や榊原はその辺の物を手当たり次第に床へぶちまけていた。

 

「随分荒れてんなS」

 

ドアを開け中には入らずに語り掛けるレイン

 

「うるさい!黙りな小娘!」

 

息を荒立て髪をぐしゃぐしゃに乱す

 

「ま、どうでもいいけどボスから伝言だ、ゴーレム三の戦闘データを上げろとさ・・・・今回はこれでチャラにしてやるが次はないだとさ」

 

そう言い放ち榊原を見ると、端末を乱雑に投げ渡す。

 

「おいおい、壊れたらどうすんだよ」

 

「これでいいんだろ!ならさっさっと出ていきな目障りなんだよ!小娘!!」

 

そう怒鳴り散らすとレインは呆れ顔しながら操作室から出ていく

 

廊下を歩きながら渡されたデータ端末を片手でお手玉しポケットから端末を取り出しボスへ連絡する

 

「例の物回収しましたが・・・いいんですか?あんな奴ほっといて、そのうちボロ出しますよ」

 

「好きにさせときなさい、Sにはまだ価値があるわ・・・IS用部品としてねの価値がね・・・」

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。