Task54:ヒナギクさんちのメイドクター(臨時)
「皆さん、写真を撮りましょう」
2月も下旬になろうとしている今日この頃。
白皇学院のメイドは唐突にそんなことを言い出した。
「急にどうしたの?」
机で書類とにらめっこしていた理事長、アテネは不思議そうに顔を上げる。書類を整理していた執事も小首を傾げてみせた。
「写真って、学校の写真とかですか?」
「いえ、集合写真です。せっかくの記念に理事長ファミリー「天王州組」のメモリアルを残したいと思いまして」
天王州組。また仰々しい言葉にアテネとアイルは顔を見合わせる。とてもカタギの名称とは思えない。
「おー、写真か!とろーとろー!」
話を聞いていたらしいマキナが、パタパタと駆けてきた。
「あら。マキナくんもやっぱり皆の写真が欲しいですよね」
「もちろんだぞ!ついこの前買ったニ○ンのD750を使うとき!」
小さな身の丈に合わないごつい一眼レフを取り出してみせる。一見すると父親の仕事道具で遊ぶ子どものようだが、侮るなかれ。マキナはしっかり使いこなせるんだぞとばかりに、何やらカメラの設定を始めている。
「よく分からないけど、随分立派なカメラね」
「令和発売の最新機種ですね。性能のバランスや使い勝手も良く、コストパフォーマンス人気もあるカメラです」
「分かってはいるけど、もう時代設定とか隠す気なしよね……」
色々と危うい執事の発言に苦言を呈すことも諦めつつ。アテネは小さく息をついてから、マキナたちに微笑みを向ける。
「何の記念かは分からないけど。仕事も一段落したし、いきましょうか」
「やった!」
喜んで飛び上がったマキナにヨゾラはハイタッチの要領で手を合わせてあげていた。彼女がアテネの元に来てから1ヶ月弱経つが、職場の同僚とは順調に打ち解けているらしい。
「場所はどうします?理事長室というのも味気ない気がしますが」
「確かにそうね。あまり拘りはないけれど、どうせなら景色の良いところが良いかしら」
アイルの提案に一同は考え込む。景色の良い場所……とはいえ、この為だけに今から遠出をする訳にもいくまい。となればこの学院の敷地内で探すのがベターだろうが。
と、メイドさんが何かを思いついたように人差し指を立ててみせた。
「学院でいえば、やはりあの場所ではないでしょうか」
白皇学院にある時計塔は南新宿の近くにある某ド○モタワーよりも高いといわれているほど超高層だ。故に、シンボルは都内の広範囲で眺めることができる。その眺望の元にいることを自負したいという理由だけで白皇を目指す人間もいるほどだ。
「なるほど、確かに白皇のシンボルですからね」
徐々に日も傾き、空は橙色に覆われ始めている。そこを貫くようにそびえ立つ時計塔は中々に迫力がある。
4人は時計塔の近くに寄っていく。できれば、時計塔をバックにしたときに全体が入り込む方が良いだろう。
ちょうど良い撮影ポイントはどこかと辺りを見回していたときだった。
「あれ、天王州さん?」
時計塔の入口から出てきた生徒会長と、ばったり遭遇した。
「あらヒナ。お疲れ様、仕事終わり?」
「ううん、まだまだ。卒業式も近いからちょっと立て込んでて」
ヒナギクは困ったように笑ってみせる。
その時、アイルは一瞬だけ彼女の瞳が焦点が合わないように虚ろになったことに気が付いた。
「それより、皆は揃ってどうしたの?生徒会に用事でも?」
アイルはそっとアテネに視線を送ると、彼女もまた小さく頷いた。どうやら、彼女もまたその僅かな異変に敏感にも気が付いたようだ。
見れば心なしかヒナギクの頬が赤らんでいる。
「ヒナ、ちょっとごめんなさい」
「え?」
アテネはそっと彼女の額に手を当てる。そしてすぐに目を見開いた。
「ちょっと、ひどい熱じゃないッ」
「え?あ、あー」
ヒナギクはバツが悪そうに両手を振って距離を取るが、足下がふらついてしまう。慌ててアテネがその手を取って支えつつ、
「だ、だいじょぶ!ちょっと疲れただけで」
「大丈夫な訳ないでしょう!いつからこんな状態なの?」
アテネはヒナギクから手を放すと、すぐに後ろの従者たちに指示を送る。
「アイル、保健室に連れていってあげて。私は先生に連絡しておきますから、ヨゾラとマキナは生徒会に説明をお願い」
「いや、そんな自分で」
「ダメよ、病人は大人しく従いなさい」
有無を言わせないながら、心配をしてくれている声がヒナギクの脳裏に響く。
そしてふわりと自分の身体が軽くなったかと思うと、張り詰めていた緊張が解けたかのように意識が遠のいていった。
「ん」
目が覚めたときは、白い天井が彼女の視界に飛び込んできた。
「あ、起きたぞ!大丈夫かヒナ?」
次に、心配そうにこちらを覗き込む美希の顔が。
美希だけではない、泉や理沙、千桜、愛歌も次々と彼女の方に駆けよってきた。
「ヒナちゃん具合どう?」
「いきなり倒れたってきいて驚いたぞ」
口々に心配そうに声をかけてくる。
ヒナギクは湧き上がってくる申し訳ない気持ちをなんとか顔に出さないようにしつつ、上半身だけ起こして笑顔を作る。
「驚かせてごめん。でも大丈夫よ、少し休めばへっちゃらだから」
正直にいえば、まだ頭がぼんやりとしているし、頭痛もする。だがそんな弱音をここでみせるわけにはいかない、そんな風に思っての行動だったが。
美希たちは、一斉に頭を下げてみせた。
「ごめん、ヒナ」
「え?」
意味が分からないように目を白黒させる。
「ヒナちゃん辛かったのに、全然力になれてなくて本当にごめんね!」
「あぁ、全くだ。すまないヒナ」
「ごめんなさい。貴女が具合が悪いのにも気が付かず、こんな事じゃ副会長失格ね」
「私も。負担ばかりかけてた事について、猛省してます」
口々にそう言って謝罪をする生徒会メンバー。ヒナギクはただただ驚いたように目を丸くするのみだ。まさか、そんな風に心配くれていたとは。
「みんな……大袈裟よ、このくらいなんでも」
美希はベット脇の椅子から立ち上がって、他のメンバーたちと目配せをする。
「良いから!しばらくはゆっくり休むんだ、あとの事は私たちでやっておくから!」
「で、でも」
「でもじゃない!これは生徒会役員の総意だ。強制的にでも休んでもらうぞ」
びしっと指を突きつけ、頼もしい言葉を口にする副委員長ブルー。
「でも美希たちだけじゃ明らかに失敗しそうで心配で」
「人が心配してるんだからそこは素直に受け入れろよッ!」
ずっこけそうにつんのめる美希。さっきまで勢いはどこへやら、しかしヒナギクはくすりと微笑んだ。
「ごめん、でもありがとう。だったらお言葉に甘えようかな」
その言葉にホッとしたように息をつく美希、泉、理沙の3人娘。
「大丈夫よヒナ。私と千桜さんもいるから、惨事にはならないと約束するわ」
「そうね、ならまだ安心かも」
「お前らな……」
ともあれ、やる気全開の美希たちは「あとは全て任せろ」と息巻いて保健室を出て行った。ヒナギクはそれを見届けつつ、息をついて、再びベッドに横たわる。
「良いチームですね、生徒会は」
「アイルさん」
まるで気配を消していたかのように、奥の方から執事が姿を表した。
「ここまで運んでくれたんですね、ありがとうございます。それとごめんなさい、なんだか迷惑かけちゃって」
「とんでもない。ヒナギクさんにはうちのお嬢様もお世話になってますから、友だち100人計画とか色々」
「それまだ続いてるんだ……」
読んで字のごとく、アテネお嬢様の友だちを100人作るべく執事、アイルが建てた夢の計画である。本人曰く、絶賛進行中らしい。
「ヒナギクさんが寝ている間に、保健室の先生が軽く診断だけされました。ひとまずインフルエンザや大きな病気ではないようです」
「そう、ですか」
「恐らく、過労からくる熱だろうと」
インフルエンザなど感染力の強い病気だった場合、生徒会メンバーにもうつしてしまう危険性もある。その点については安心だ。
「本日はもうご帰宅なさってください。必要でしたらご自宅に連絡しましょうか、なんなら私の方で事情を説明して」
「あー、ううん、大丈夫です。実は父も母も、昨日から旅行に行ってるので、家は不在なんです」
つまり本日は家には誰もいないらしい。
「お姉さん――桂先生は?」
「さぁ、幻の日本酒を探すっていってどこかに旅に出ました。問題を起こしてないといいけど」
「あの人学院の教諭でしたよね確か」
自由奔放すぎて時々忘れかけてしまいそうになる設定である。
「ですが、そうなるとご自宅で1人になってしまうのでは」
「えぇ、でもそのくらい大丈夫です」
顔色は悪いながらも、上半身を起こしてぐっと力強く拳を作ってみせる。
「熱だろうか風邪だろうがこの程度、気合いでなんとでもなりますから!」
「現代医学を根性論で覆さないでください」
アイルは半ば強引に彼女を横にならせる。このままでは、「外で素振りをして風邪を追い払う」なんてことを言い出しかねない。
秀外恵中を体現する白皇の生徒会長だというのに、どうして根っこは脳筋なのか。アイルはため息を付くと、携帯を取り出してどこかに電話をかけ始めるのだった。
頭が重い。身体が熱い。
でも声を出しても誰も気付いてくれない。だから、〝私〟は多分泣いているんだと思う。それでも誰も気付いてくれない。
だから〝私〟はもっと大きな声で泣かないと。そう思った時。
「大丈夫よ、ヒナちゃん」
そっと、額にひんやりとした手があてられる。
「今、おかゆ作ってあげたからね。大丈夫、これを食べれば、すぐに良くなるわ」
随分と懐かしい声だ。それにどこか心地よくて、とても落ち着く。
けれど何故だろう。同時にとても寂しくて、悲しくて。そこで気が付いた。ああ、これは夢なんだって。
でも、だからこそ。声の主に問いかけたかった。ずっとずっと、聞きたかった。答えが欲しいわけじゃない、ただ問いかけたい。
どうして出て行ってしまったの?
「……おかあさん」
ふとヒナギクが目を開けると、目の前にはメイド服をきた女性――ヨゾラがいた。ちょうどこちらを見ていた彼女の視線と、ばっちりかち合った形だ。
「え?」
状況が理解できずに、目を点にするヒナギク。
「すみません、ヒナギクさん。起こしてしまいましたか」
ヨゾラは申し訳なさそうな表情で彼女を覗き込んだ。
「あ、いえ、そういう訳じゃ」
そもそも、これはどういう状況なのか。見覚えのある景色だと視線を動かせば、見慣れた天井や本棚、机。そして自分が寝ているベッド。枕元にある小さなクマのぬいぐるみや目覚まし時計もやけに見覚えがある。
ことここに至って、彼女はやっと自分の部屋にいることに気が付いた。
「って、え!?私いつの間に家に」
「あぁ、起きちゃダメです。まだ治ってないのですから」
慌てて身体を起こそうとしたヒナギクをそっと止めて、何とかもう一度横たわらせる。
「ヒナギクさん、ご両親が旅行中でお姉さんも消息不明だと先輩から連絡を受けまして。それで勝手に申し訳ないのですが、ご自宅まで運ばせていただいた次第です」
「あ、な、なるほど……」
結局あの後寝てしまったらしく。その間に自宅に運んでもらったようだ。
「ご心配なく。大事ではないことも含め、ご両親には連絡済みです。学院が看病することも含めて了承していただきましたので」
「そっか。なんかごめんなさい、迷惑かけっぱなしで」
「いえ、困った時はお互いさまですから」
そういって、氷水の入った風呂桶でタオルを濡らすヨゾラ。窓の外はもう真っ暗で、どうやらつきっきりで看病してくれていたみたいだ。
「因みに、ラブコメ的に先輩がヒナギクさんの家に送り、つきっきりで看病する王道展開をした方がいいのではとお嬢様や先輩に進言しましたが『バカ言ってないで早く運べ』と一蹴されました。無念です」
「ヨゾラさんが何を言ってるのかさっぱり理解できないけど、気を遣ってもらったことだけは分かったわ」
小さく息をついて、枕に頭を預けるヒナギク。額にはひんやりと冷たい感触が置かれて、心地よさが全身を駆け巡っていく。
「ありがとう、ヨゾラさん。さっきより大分楽になった気がする」
「ヒナギクさんは働き過ぎです。少し休めと神様が言ってるんですよ」
「ふふ、神様相手じゃ負けても言い訳になるかな」
単なる風邪では負けることが許されないとでも言いたげだ。
「おかゆも作ってあります。もし少しでもお腹が空いたら食べていただけると助かりますが」
「だったら、ちょっといただこうかしら」
ヨゾラは頷くと、一階のキッチンで作ったらしいおかゆを持ってきた。優しいたまごの香りが漂ってくる。
「では、あーんで食べさせてあげましょう」
「いやいや!自分で食べれますって」
「いえ、この行為には白皇の男子生徒全ての羨望エネルギーが込められることになるでしょう。あーんの方が回復が早い可能性が微粒子レベルで存在します」
「はぁ」
全く意味が分からないが、厚意には違いないようなので素直に受けることにした。差し出されたれんげにそっと口を近づけて、一口。
じんわりと広がるたまごのほのかな甘さと、ほどよい塩気のバランス、ほんのり香るごま油が食欲をそそる。二口、三口と食べさせてもらい、彼女は少し目を細めた。
「お口に合いませんでしたか?」
「あ、いいえ!とっても美味しいです、ありがとう」
ただ、ちょっと。
「ちょっとだけ、昔のことを思い出しちゃって」
「昔?」
なんとはなしにヒナギクは窓の外に目を向ける。
「さっき、私寝言で変な事言ってたでしょう?多分、『おかあさん』とか」
「いえ、私は何も」
「いいんです、遠慮しないで」
はっきりと夢だと理解して、そうして投げかけた言葉があった。目が覚める瞬間だったし、声に出しながらほぼ起きていた実感もあった。きっとヨゾラがそばにいたなら、間違いなく聞かれているであろう自覚も。
「ヨゾラさんは、私の過去ってご存じだったりしますか?」
「すみません、詮索するつもりはなかったのですが」
学院の人間のデータは、学院に勤めるメイドとして名簿や学院に登録されているシステムなど様々な形でインプットしていた。生徒会長も無論例外では無く、というか生徒の代表者であるからして一番最初に目を通したはずだ。
彼女の旧姓は現在のものと異なっており、現在の両親の養子である旨の記載があった。
「いいんです!隠しているつもりは全くないですから」
家庭事情を一方的に知られるのは誰だって好ましくないはずだ。
しかし、彼女は気にする素振りもなく明るく微笑む。
「むしろ、ちゃんと向き合いたいから資料にも記載してるんです」
「なるほど……」
「私の前の親、多額の借金を作って、お姉ちゃんと私を置いて出て行っちゃったんです。それでお姉ちゃんと一時期野宿したりもしてて、幸いツテで今の両親に拾ってもらえたんですけどね」
いくら生徒会長といえどまだ16歳の女の子だ。そんな彼女が、今語った事情に向き合いたいという判断をするというのは、一体どれだけの葛藤と苦悩があったのだろうか。
「本当に優しかったんです、2人とも。もし当時の私が今の話を聞いたら、絶対に嘘だって断言するくらいに。ま、捨てられちゃったんですけどね」
あはは、と軽く笑ってみせるヒナギク。
「さっき、夢に前の母が出てきたんです。多分小さな頃に熱を出して、おかゆを作ってもらったときの夢」
「それで」
「えぇ、久しぶりに思い出しちゃって」
無理して強がっている、ようには見えない。故にヨゾラもまた純粋に疑問をぶつけてみることにした。
「恨んでは、いないんですか?」
「もちろん、許せないって気持ちはあります。お姉ちゃんだって最低の連中っていつも言ってるし、一般的に見たらもちろんそうなのかもしれないけど。でも」
――やっぱり嫌いにはなれないから。
それが親と子、というものなのかもしれない。
記憶がないヨゾラには中々理解しえる感情ではなかったが、もしかしたら自分もそういった感情を向けていた親族がいたのかもしれないという考えがちらりと脳裏をかすめた。
「ごめんなさい、変な話をしてしまって。熱のときってつい他人に甘えたくなっちゃうっていうか」
気恥ずかしそうに頬を掻くヒナギク。いつもの凛とした姿ではなく、パジャマ姿で少しだけ弱気に頬を赤らめている様子は年相応の女の子で、本当に可愛らしい。私がもし男だったらもう我慢できずにオオカミになっているのはまず間違いない、グヘヘ」
「ヨゾラさーん、心の声が漏れてますよー」
口元を拭うメイドに若干の身の危険を覚える生徒会長。
「そうでなくても、私のヒナギクさんへのフラグメーターが急上昇中です。間もなく臨界点突破します」
「いやそれ上げてどうするんですか一体」
ふむ。メイドさんは腕を組んで何やら思案していたかと思うと、カッと目を開いて。
「決めました。私、ヒナギクさんのメイドになります」
「えぇ、急に!?なんで!?」
今までの会話のどこを振り返ればそんな流れになるのか、皆目見当も付かない。
「ご両親がお帰りになるまでの間です。不肖このヨゾラが、ヒナギクさんの心身を完璧にサポートしてみせます」
「いやでもそんな、天王州さんの許可とか」
「抜かりなく、既に取ってあります」
そう言って携帯の画面を見せる。通話アプリではアテネたちとのグループチャット画面であった。
▼
グループ名:天王州組~アテネちゃんと愉快な
ヨゾラ
『と言うわけで、ご両親がお帰りになる間、ヒナギクさんのメイドになろうかと思います』
アテネ
『何が「というわけ」なのか分からないけど……まぁ、いいでしょう。ただし相手が迷惑がらないのであれば、という前提ですが。ゆっくり休めるように精一杯サポートをしてあげて』
マキナ
『寂しくなったらいつでも帰ってくるんだぞ!』
ヨゾラ
(御意、膝をつくウサギのスタンプ)
アイル
『必要なものがあったり何か困ったことがあれば何なりと仰ってください。可能な限りお力になりますので』
ヨゾラ
『では、さしあたってラブコメの定番要素が欲しいので、先輩が私たちと脱衣所ないしはお風呂場でラッキースケベ展開になるような立ち回りをお願いします』
アイル
(駄目だこいつ、某ノートの持ち主のスタンプ)
アテネ
『あと何回も言ってるけど、このグループ名変えてくれないかしら』
▲
「という訳です」
「色々とすさまじいグループチャットね」
好き放題のやり取りを見て、ヒナギクは半目になってため息をつく。
「まぁ、先ほどの不純な動機は冗談として」
「冗談に聞こえなかったんですが」
「仕事を休んでいる間くらい、お姫様になった気分を味わうのもまた一興かと」
そう言ってウインクしてみせるメイドさん。お姫様、という言葉の響きが、あまりにも自分の周りに似合わないなと、そう考えて思わず笑ってしまうヒナギク。
「分かりました。では少しだけお願いします、ヨゾラさん」
「喜んで、お嬢様」
と言うわけで、3部突入そうそうにヒナギク家編です。といっても導入から原作とは全く異なる展開ですが・・・
歩ちゃんも混ぜて女子だらけでワイワイキャーキャーやりつつ、ヒナ祭りへと進めていこうと考えています。
3部のテーマは「つながり」です。その上で、過去との向き合うヒナギクさんとかも書いていきたいと考えておりますが、原作でも決着がつかなかったので、完全に妄想になります。ご了承いただければ幸いです。
ルカさんやハヤテの場合は顔も出ていますが、桂姉妹の場合はほとんど出ていませんから中々難しいです。
雪路が主人公の短編を読みたいとめっちゃ思ってる今日この頃です笑
次回もよろしくお願いします!
P.S. 章のタイトルを変えました。なんだか長ったらしいのもアレなので笑
物語の終わり方について
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エンディングは一つのみが好ましい
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各ヒロインのルート分岐などがあっても良い
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どうでもいい