デート・ア・ライブ~クロッシングデート~   作:れいんでふっ

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第五話‐海斗編‐

 ――恥ずかしい。

 

 女装し、ゲームセンターに佇む俺。18歳。童貞。

 周囲からの視線はなんだろう。

 あまり、考えないことにする……。

 

『い、いやぁ……に、似合ってるわよ……すご……い、個性的でいいんじゃ……ない?』

 

「どん引きじゃねえか!? お前がやれって言ったんだろ!! どうせならまだ笑ってくれた方が良いよ!?」

 

『なに急に大声出してるのよ変態女装男」

 

 痛い……周囲の視線が物凄く痛い……。

 やめろ。こっちを見るな子供たち。

 

「んで、ちょっと遅くねえか?」

 こうして女装してまでゲームセンターに居るのは、もちろん俺が変態なわけじゃない。疑うな。

 変態レズ女であり、攻略対象の超難関精霊、零夜だ。

 待ち合わせの時間に30分遅れている。

 

 隣に居る美形の男も待ち合わせだろうか。時計を頻繁に確認している。

 少し女性っぽい顔立ちだ。あんな奴が女装すればもう少し様になったんだろうな、と思う。

 

『おかしいわね。零夜の精霊反応はあなたのすぐ隣からなのだけど?』

 

「え……?」

 

 だって、俺の隣に居るのはこの男しか……。

 ま……さか。

 さりげなく、話しかけてみることにした。

 

「だ、誰かと……待ち合わせですか?」

 

「え……? あ、はい……」

 

 一瞬戸惑いながらも返答してくる。

 が、雰囲気が違う気がする。もうちょっと、明るい感じがしたというか……

 

『海斗、今あなたが話しかけたのが零夜で間違いないわ』

 

 ……ま、まじかよ。

 だって、こいつ男装……。 

 本物の、変態だ……こいつ。

 もう直球で聞くしかないな。

 

「……もしかして、零夜か?」

 

 ――ビクン。

 

「か……海斗、くん?」

 

 俺達の最悪のデートは、最悪な形で始まりを告げた。

 

 

 

 周りからは、普通のカップルのように見えてるんだろうな。

 でも、本当は逆なんだよな……性別が。

 

「い、いやぁビックリしたよ! 海斗くんにこんな趣味があったなんて……で、でも個性的で良いと思うなっ! うん」

 

「零夜こそ……すげえ、な。いや、えーと……うん、すげえな。すごいと思う」

 

 すごいしか言えてねえ……。

 いや、だって無理だって。さすがにね? これは反応に困るって。

 

「海斗くんは、なんで女装を?」

 

 うわ、直球だ。なんて答える……。

 

 ん……そうだ。今日は、アレがあったんだったな。

 

『選択肢ーッ!!』

 

 ①「俺、男しか好きになれなくてさ……その男装最高だよ。はぁはぁ」

 ②「俺、一日ごとに性別が入れ替わるんだよね。ふふふ」

 ③服を脱ぎ、察してもらう。

 

 おかしい!? これどれもおかしいよ!?

 

『総員選択開始!』

 空中艦のクルーが思い思いに選択していく。

 

『うーん、どれも同じ票数って感じね』

 なんで!?

 インカムにクルーの声も聞こえてくる。

『男しか好きになれないと性癖を晒すことで、相手に自己開示し、包容してくれる可能性にかけましょう』

 そんな一か八かの可能性やだよ!?

『②ですね。その方が面白いです。私が楽しめます。ぶっちゃけ好感度とかどうでもいいです』

 それはもうクルーとしてどうなの!?

『③一択ですよぉ。ぐふっ。街で全裸とか……ぐひひ。興奮しますね』

 絶対③は選ばねえ!!

 

『海斗、③よ』

「ぜってえ嫌だよ!!」

 

「え……? 嫌なのに女装してるの?」

 やべ。誤解させてしまう。

 

『なにやってんのよ。冗談よ。②でいきましょう』

 

 本当はこれも嫌だけどな……。

「俺、一日ごとに性別が入れ替わるんだよね。ふふふ」

 

「………………」

「………………」

 

 沈黙が、痛いっす。

 

『海斗、良かったじゃない』

 ん……?

『好感度に変動があったわよ』

 

 ま、まさか……

『好感度が下がったわ……ぷっ』

 

 選択肢はもう信じねえ。

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