ホロライブラバーズ外伝 有り得たかもしれない未来   作:アズール

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 番外編を書いてる…死刑確定やな…正直すまんかった。どうしても書きたい衝動は押さえきれない!加速する!

 始めに言っておくと、この次元では、人型に戻るときは、服を着て戻ります。変身する前の着ていた服を着ます。

 見にくいのはご了承下さい。お願いします。


竜騎士七夜 とある1日

 暗闇に突如、火が灯る。…それは、暖かい日のような物ではなく、全てを焼き尽くさんとする。…破滅の炎だ。その威力は…幻想種を彷彿と思わせるような火力だ。

 

 

 しかし、それを放っているのは、1人の…人間、と思わしき人物から放たれている。

 

 

 ──何年たっただろうか…今の俺には…それすら無意味ないのに、何故考えてしまうんだろう?…やっぱり、忘れたくないからかな…?

 

 

 その人物は、髪がオレンジ、少し重そうな鎧を着こなし、肌が見えるところには、いたるところに爬虫類の鱗が露見している。そして、目の色は青く、爬虫類のような…いや、正確に言えば竜の目のようなものを持っている。不完全な竜種にしては、人の形を保ちすぎている。まるで、人から竜に変わっている状態ではないか。彼はドラゴンの血を一身に浴びて、不死身へと身体が変貌している。

 

 

 ──貴女(アンタ)を止められなかった。それだけは忘れられないのかな…?

 

 

 

 そう言いながら、彼は槍を掲げる。その槍は、剣槍のような形をしている。元々、剣だったものを槍の形まで延ばしたもののようだ。その剣の銘はフランベルジュ。かつて、彼が双剣として使っていた剣の片割れである。しかし、今の武器には双剣で使用していた時には無かったものが存在する。槍のけら首辺りに付いている燃え盛る炎のような宝石。丸い宝石の中に燃え盛るような模様と共に文字が刻まれている。その文字は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

桐生会

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 かつて、彼が愛した幻想種 桐生ココの設立した風紀委員改め桐生会それが、宝石の中に刻まれている。燃え盛る炎と共に。

 

 

 ──あの時、俺はどうすれば良かったんだろう…彼処で止めなければ、貴女(アンタ)は恐らく、苦しみながら生きていた。

 

 

 愛しきものを手に掛けた。しかし、それは望まれた事なのだ。そうしなければ、学園が、世界が危機に見舞われた。…可能性があった。

 

 

 ──…今さら、終わったことを引きずっても仕方ないな…こんなんじゃ、ココ会長なら、活を入れられるな…

 

 

 『クヨクヨすんじゃねぇ!ワタシが好きなダーリンは、ストレートに行けばいいんデス!ワカリマシタカ!』

 

 

 そういう言葉が、槍から聞こえた気がする。彼はそう思い、身体を奮い立たせる。そうして、彼は暗闇から外に出る。出口はまだ薄い光が出てるくらいの明朝、彼は何時ものように空を翔ける

 

 

 ──…いい加減、馴れたなこの飛行にも、最初は不器用過ぎたけど、馴れればこんなものだな…

 

 

 彼は元々、人である、普通の人とは言えなかったものの、跳躍であれば、馴れていたものを、飛行、しかも翼を使っての飛行など、当時は不可能に近かった。彼は、その飛行を何十年とかけて、練習をした、その結果、翼での滑空や、急降下急上昇も十分可能なまでに成長している。

 

 

 ──…これを、会長と一緒なら、もっと楽しかったかな…?いや、そうだなぁ…空中デートって言って連れ回されてたかもなぁ…

 

 

 彼はそう言いながら頬を弛ませる、しかし、その一瞬後に彼はまた哀しみの表情を浮かべている。

 

 

 ──叶わぬ夢だ。さて、今日もあり得ないとは思うが、ココ会長をどうにかする方法はあるかな~?

 

 

 彼は、そう言って飛び回る。どこへ行く宛もなく。彼は愛するものを、蘇らせたい訳ではない、しかし、もう一度会えるなら会いたい。矛盾の願いを持っている。その願いは、未練と諦観を永遠と引きずっているが故の願いである。二度と蘇らないという諦観を、もう一度一目みたいと願う未練を。彼は一生苦しむだろう。

 

 

 その二つは彼が自分の身体を不死身にした時から、なってしまった時から、ずっと、消えることはない。永遠の呪いであり、愛である。そうなったのは、彼女、桐生ココを殺した時に、消えることの無い、呪い()になってずっと彼を蝕んでいる(見守り続けている)からだ。彼はそう自覚し、生き続けている。

 

 

 ──かなたん、元気かなぁ…生きてるかなぁ…?会長とよくカチコミに行ったときは面白かったなぁ…

 

 

 『Hey!PP天使!一緒にカチコミに行きマスヨー。今回は…』

 

 

 『ちょっとぼくまで戦力に加えるのやめてくれません!?』

 

 

 『おめーのパンチが必要ナンダヨ!』

 

 

 『うがぁぁ!?ぼくは、人はもう殴りません~!』

 

 

 『PP天使が逃げマシタ!オエー!』

 

 

 ──…楽しかったなぁ…あの日々は…何で、続かなかったんだろう…。

 

 

 その問いに答える者は居なく、ただ空しく虚空に消えていく。

 

 

 ──…腕が鈍らないように、ちゃんと練習しておかないとな。

 

 

 そう言いながら、開けたところに降り立った。そこは辺りが焼け焦げていて、そこの周りには木や草が生い茂っているのに、その周りだけ、なにも生えず、只の荒野がそこには広がっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

~魔竜決戦場~

 

 

 

 

 

 ここは、かつて、竜になって戻れなくなってしまったココとの最後の戦場となっている。かつては、花畑が存在し、水も綺麗で、精霊たちも踊っていた。今はその影もなく、ただ、焼け焦げ、水は蒸発して渇き、2度と生命を生まれないような環境が出来てしまっていた…

 

 

 ──ふぅ、やっと着いた…ざっと、1時間飛んでたかな?それにしても…ここは馴れないな…

 

 

 脳裏に蘇るは当時の決戦。まさに、愛するものを殺す所ばかり思い出す。故に身体が鈍り、心から叫びたくなる。その衝動を押さえ、彼は練習をする。

 

 

 ──フッ、ハァッ!

 

 

 槍を振り回し、間合いを把握する。そして、幻影…ありもしない物へ、攻撃を繰り返す。何時間も、果てしない時間を、技も繰り出し、魔術も使い、それでも、彼は動き続けた。

 

 

 ──…(消えない…忘れられない。あの時の感触が、哀しみが!)

 

 

 彼はそう考えながら、槍を振るう。自分への戒めのように。

 

 

 

 

 

 

 

~■■■年前~

 

 

 

 

 

 

 

グオオオォォォォ………

 

 

 

 

 悲しみ、嘆き、そういうものが混ざった咆哮を、竜は叫んだ。誰に対してなのか、どういう訳なのかは、本人しか理解できないであろう。

 

 

 ──会長!ココ会長!止まってくれ!貴女(アンタ)がこうなった原因はもういない!だから…目を覚ましてくれよ!

 

 

 「ココ!お願いだから…」

 

 

 「目を覚ましてよ…ココ…」

 

 

 「ココちん!トワの声が聞こえない!?」

 

 

 「ココちゃ…ルーナの声が聞こえないのら…?」

 

 

 魔切、かなた、わため、トワ、ルーナの五人は必死に止まるように叫ぶ。しかし、竜は止まること無く、一直線に何処かに向かっている。

 

 

 

 「何をやってる!早くあの竜を殺してくれ!」

 

 

 「このままじゃ…街が焼かれるに違いねぇ!」

 

 

 「竜なんて恐ろしい…早く死んでしまえ!」

 

 

 何も知らない、街で暮らす人間からすれば、幻想種なんて物は、災害だ。故に解決出来るものがいれば、直ぐに解決を願うだろう。彼らは、何も知らない、善良な市民なのだから。

 

 

 ──ッ!あいつら…!

 

 

 「ダメだよ魔切ちん!トワ様達がやらないといけないのは…ココちんを止めること…だから…」

 

 

 「…何も分かってないから…そんなこと言えるのら。…まっきが気にすることはないのら。」

 

 

 「…止まらないね、ココ…一体…どうすれば…」

 

 「わため…解んないよ…もう、止める方法が…」

 

 

 ──…会長は…(この先は…まさか?)

 

 

 「魔切、もしかして何か分かる感じ?」

 

 

 あの竜が飛んでいく場所。とある町外れの、森の中。恐らく、彼女はそこへ向かうのだろう。彼はそう思うと…

 

 

 ──ッ!行かないと…会長はまだ、自我を持ってる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~安らぎの湖~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼らは魔切のナビゲートのお陰で、一直線に目的地に着いた。先に到着していた竜が湖のそばで佇んでいた。まるで、誰かを待っているように…

 

 

 ──会長…

 

 

 その声を聞くように、竜がこちらに振り向く。その顔は、悲しみ、それを表している顔だ。

 

 

 ──俺は…どんな会長でも、愛する。それは…誓える。ここで誓ったもんな…お互い、どんな姿であろうと、愛することを、誓うってな。

 

 

 竜はその言葉を聞き、安心した様な顔を見せる。言葉は通じてるようだった。一同はそれを理解して安堵の表情を浮かべた。

 

 

 「良かった~、いつものココのままだったんだー。」

 

 

 「なんか、安心したよ。ココは何にも変わってないの。…でも、わためを食べないよね?」

 

 

 そう聞くと、なにやらドヤッとした顔をする。どうやら、食べて欲しいの?みたいな感じで聞いているらしい。

 

 

 「…いつものココだ…良かった。」

 

 

 「ココちん無事で良かったよ!トワはそれだけで嬉しいもん。」

 

 

 「良かったのら、ココちゃはココちゃのままだったのら。」

 

 

 ──何にせよ、ここを見つけられない限りは…大丈夫かな?それまでに、元に戻す方法を考えなければ…

 

 

 魔切がそういうと…パーティーメンバーは一同に頷き、案を出していく。

 

 

 「許せないのは…ココちんをこうした奴だよね!そういえば、そいつはどうなったの?」

 

 

 ──会長が焼き払ったよ。塵も残さずね。

 

 

 「でも、色んな案を出したけど…どれも直ぐに出来そうに無いしなぁ…」

 

 

 「でも、一旦帰るのは…怖いよね?」

 

 

 「誰か1人だけ残るのら?」

 

 

 ──それなら、俺が残ろう。皆は…準備が出来たら、ここへ。道は…分かるよな?

 

 

 「大丈夫だよ。…多分」

 

 

 「問題ないよ。あれならわため案内するから皆でまたここに来ようよ。」

 

 

 「そうしよう!それじゃ魔切ちん、ココちんの事、お願いね!」

 

 

 「仲良く待ってるのら、直ぐに戻ってくるのら。」

 

 

 「多分ここには来れないでしょ!あんだけ複雑だったんだし!」

 

 

 「それじゃあ…準備が出来た子は森の前で集合だよ~」

 

 

 4人がそれぞれ戻り準備のためにこの場を離れる。2人しか今はいない空間になった。

 

 

 ──ここへ来たのは…やっぱり、あの事を思って…とか?

 

 

 彼がそう言うと、竜は頷く。あの事とは、先ほど言っていた誓いの事だ。そう彼女は正気に戻り、今一度彼の意志が変わっていないかの確認をするために、彼の気を引きながら目的地に向かっていたのだ。

 

 

 ──何時もなら…会話も出来て、元にも戻れるのに…出来ないんだろ?…辛いよな、俺にはそういったことは理解出来ないから…別の意味で俺も苦しい。助けに成れない。悔しいってずっと思ってる。

 

 

 彼がそう呟くと、心配するな、みたいな感じでこちらを見てくる竜の顔があった。

 

 

 ──ッアハハ、そりゃないぜ、会長。その顔でやられると…笑っちまうよ。

 

 

 竜はその言葉を聞くと、少し不機嫌そうな顔をする。

 

 

 ──いやぁ、悪かったって。…何にも変わってない会長見てさ。俺も安心したよ。…暴走した時は…本当に心配したんだぞ?

 

 

 彼がそう言う。竜はその言葉に少しだけ申し訳無いような顔をして答える。

  

 

 ──いや、会長が悪かった訳じゃないし、それにさ、こうなっちゃったけど、元に戻ってくれたんだ。自我だけでも、俺の知ってる会長にな。

 

 

 竜は、その言葉を聞き思わず彼に抱きつこうとするが、身体が大きいせいで、顔のみを彼に近づける形で、彼に寄り添った。

 

 

 ──…お帰り、会長。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドスッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何か、刺さるような音がした…

 

 

 

 

 

   

嫌な予感がした…そう思いつつ、(彼女)の方を見る。

 

 

 

 

     

      

     

 (彼女)の背中辺りから…矢が生えている。つまり…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「見つけたぞ!」

 

 

 「竜だ!俺たちの街を守るんだ!」

 

 

 「覚悟しろ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

善良なる市民からの攻撃(何も知らない者達からの侮蔑)を受けた。愛するものが、それを理解するのに、時間は要らなかった。

 

 

 

 

 

 

──オマエラァァァァァ!!?

 

 

 

 

 

 

 彼は気がつけば、発砲していた。それは、本来善良な人(守るべき対象)ではなく、悪しき者(世界を脅かす者)を打ち倒さんとする武器を、今は、善良な人間(愛するものを傷付けた奴ら)に撃ってしまった。それをもろに受けた善良な人達(無能で無価値な人間共)は耐えられるはずもなく、全滅した。

 

 

 

 

 ──会長!大丈夫か!?すまない!俺が気を弛めてたばっかりに…

 

 

 彼がそう言いながら声をかける…しかし、竜の容態はどんどん変化していった…自我を失いかけているのである。

 

 

 ──何で……これはさっきの矢…?…ッ!毒だ!しかも、普通の毒じゃない。対幻想種用の神経毒だ!?

 

 

 矢の先に浸けられていた毒。それは、幻想種にすら効くとされる毒。しかも、造れるものは少なく、希少価値の高いものだった。魔族殺しの彼は、それを学んでいたので直ぐに判断出来たのだ…

 

 

 ──そんな…解毒薬は…造れない。

 

 

 そう、この毒に解毒する。というものはない。ただ、永遠に苦しみ続けるだけ、苦しみ、悶え、死んで行く。そのように造られていたからだ。この毒の特徴的なのは、魔術的治療ですら、完全に無効なので、死ぬまで苦しみは続くように造られている。別名、現代のヒュドラの毒とも言われている。ヒュドラの毒と違うのは、毒性が弱く、直ぐには死なないというところだ。

 

 

 

 

 

 

グオオオォォォォ!?

 

 

 

 

 

 竜は苦しみの咆哮をあげる。いくら幻想種の頂点である竜種とはいえ、毒を食らえば苦しむのも当たり前。故に苦しむ様を彼は見守るしか無くなっていた。

 

 

 ──会長…そんな…折角、元に戻ったのに…

 

 

 そして、苦しみに耐えきれなくなった(彼女)は辺りに攻撃を仕掛け始めた。彼はいち早くその場から離れて範囲外に逃げた。そして全てを焼き尽くすブレスが、その場に放たれ、美しかった湖も、咲き乱れてた花も、全て、焦土と化した。

 

 

 

 

 

 

グオオオォォォォ!!!

 

 

 

 

 

 彼女は苦しみから解放されるまで、(彼女)は止まることはないだろう。苦しみながら、永遠に生き長らえるかもしれない。…止められるのは、今、彼しかいない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──……………………会長、今、助けるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼はそう言うと、焦土の中に足を入れる。敵も味方も分からない今、竜はそれに反応し、攻撃をする。

 

 

 ──ハァァッ!セイッ!

 

 

 彼は二振りの剣で、ブレスを切り払いつつ、前に進んでいく。

 

 

 ──行くぞッ!

 

 

 彼はそう言うと、竜の所まで跳躍する。

 

 

 ──…ごめんッ!会長!ハァァッ!!

 

 

 彼は双剣を構え、トドメを刺すように斬り付けに行く。しかし、竜の方もブレスで対抗する。ブレスと剣がぶつかり合う。

 

 

 ──ッ!うおおおぉぉぉぉぉぉ!?

 

 

 彼の身体は、その豪炎を一身に受けた、しかし、彼の火耐性の上がる防具のお陰で、火傷すら身体にはつかない、しかし、武器は耐えきれず、片方の武器が蒸発してしまった。

 

 

 ──まだッ!終わらないッ!はあああァァァァァ!!

 

 

 残りはフランベルジュのみになり、それでも前に、ブレスを引き裂こうとする。…そうすると、突如、ブレスが止んだ、竜が毒のダメージに耐えきれず、よろけてしまった。

 

 

 ──今だッ!ハッ!断空牙(だんくうが)ッ!会長…安らかに…眠ってくれッ!

 

 

 彼はまず横に払って翼を斬り、地に叩きつけるように縦一閃をし、竜が地面に落ちた後、落下しながら、胴体に、突き刺すように上から剣を突き刺した。

 

 

 ──……会長…

 

 

 血飛沫は止まらず、彼はその血を一身に浴びている。その血飛沫が止んだと気づいた時には、ココは人の身体に成っていた。

 

 

 ──会長…元に…!?

 

 

 そういいながら、抱き抱える

 

 

 「…ソノ…声は…マキの声デスネ…」

 

 

 ──あぁ…そうだよ…

 

 

 「…フフフ、ワタシ…強かったデスカ?」

 

 

 ──あぁ…強かったよ。俺1人じゃ、絶対に…敵わないくらい…

 

 

 「…ソウイエバ…マキには、渡さないと…イケないものガ…アリマシタネ…」

 

 

 そう言って彼女は懐から、綺麗な宝石を取り出した。

 

 

 「これは…ワタシの…桐生会デノ…特別な人ニシカ…渡サナイって決めてた物ナンデスヨ…?」

 

 

 ──何で、それを…?

 

 

 「ワタシのダーリンである…マキに…これを渡シマス…」

 

 

 そう言ってココは、魔切の胸ポケットに宝石を仕舞い込んだ。

 

 

 「これで…ワタシとマキは…一緒に…成れマシタネ…?」

 

 

 ──…あぁ…成れたよ。ありがとう…

 

 

 彼の顔から涙が溢れ出てきている。

 

 

 「…泣いた顔はbatデスヨ?…ほら、スマイル、スマイル…」

 

 

 ──…ごめんッ!助けられなぐて…俺が…守れなぐて…

 

 

 彼はそう言いながら、笑おうとした顔で、涙を流しながら、言葉を発する。

 

 

 「…ワタシ…幸せデシタヨ…マキが…ワタシの…タメニ…自分の体質すら…克服してくれたノハ…」

 

 

 彼女は、今も苦しみながら、しかし、愛を伝えるために、言葉を紡いでいく。

 

 

 「ダカラ…ここでワタシが…死んじゃうノハ…正直に言うト…イヤデスヨ?」

 

 

 ──会長……ココ…会長…ッ!

 

 

 「でも…そろそろ…限界…デス……最後に…耳を 貸してクダサイ…」

 

 

 彼は涙を拭い、耳を傾ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Thank You My Dear(ありがとう、私の愛しき人)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう言うと、彼女は力なく崩れる。呼吸も止まり、死んだことが分かる。

 

 

 

 

 

 ──…卑怯…だよな…自分ばっかり…愛を伝えてさ…いくら時間がなかったとは言え…一言くらい…俺にも言わせてくれよッ!愛…してるってさッ!

 

 

 

 彼の嘆きは虚空へ消え去る…。…その数分後に、自宅に、学園に戻っていた組が到着し、そこで泣き崩れる。魔切と血を流して抱き抱えられているココの二人を発見する。その空間に…入ることさえ出来ずに…他の人間は、ただ、彼が泣き止むのを、見守るしか出来なかった。

 

 

 

 日が暮れる、その直前に起きたこの悲劇は、後に後世に物語としてそれは語られる。それは彼を竜殺し(ドラゴンスレイヤー)として讃える者達によって語り継がれていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「竜騎士 七夜」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 このように語り継がれていくことになる。その語り部は…今は触れないでおこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~現在~

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼が過去に思いを馳せながら気が付くと夕暮れに成っていた。あの時と、同じ夕暮れに。

 

 

 

 ──…帰ろう。まだ人間であるうちは…ご飯を食べて、寝て、色んな事を…しないといけないもんな…

 

 

 彼はそう呟くと、翼を広げ、帰路に着く。

 

 

 ──明日も、その次の日も、俺はこうやって、生きていくんだろうな…ありもしない。奇跡を信じて…

 

 

 

 人と竜。二人の愛を裂いたものは、無知な人であり、人の業とは、ここまで無惨にもなるのだと、彼は実感した。彼はそれを気づかぬ振りをして、過ちを、自分達以外にも、見つけた場合には、恐らく彼は滅ぼしにかかるだろう。いまはまだ、眠れる竜の騎士。人として生きている限り、その世界を滅ぼすことはないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2度と救われない、愛と哀しみの竜騎士。その苦しみを取り払うのは、もう少し、未来の話である。それまでは、永遠に苦しみ、嘆くしか、方法はないのだから…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 ここのPP天使は『パンチのパワーがイカれててる天使』でPP天使です。

 悶え苦しみながら書きました。
 
 ちょっとした読者にヒント。矢が刺さっているのに街の人は「見つけた」と言っている。

しかしねぇ…私としては、鬱展開を書くという立場に居るのだから…(鬱とイチャイチャどっちが欲しい?)

  • よく喋るッ!(早くイチャイチャ書け)
  • やっちゃいなよ(もっと鬱書いて、どうぞ)
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