グランドマスター   作:へたくそ

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召喚

カルデアに於ける英霊召喚システム:Fate。それは現世に過去の英雄を呼び寄せるシステム。

 

 

人理継続保障機関カルデア召喚例

 

No.1:魔術王ソロモン

 

No.2:円卓の聖騎士ギャラハッド

 

No3:天才レオナルド・ダ・ヴィンチ

 

 

 

 

 

「ちなみにこのソロモン王っていうのは僕だね」

 

「え?ドクターってサーヴァントなんですか!?」

 

 

冬木の町、特異点Fから戻って数日後。何も知らずにカルデアに来た私は、人理を修復する事を決めたが、あまりにも無知な為マシュ、ダヴィンチちゃん、ドクターからカルデアについて教えてもらっていた。

 

 

 

「それがただのサーヴァントじゃないんだよ、藤丸君。冠位(グランド)と呼ばれるサーヴァントでね。ぶっちゃけ、最強のサーヴァントと言っても差し支えないんだ」

 

「あの、グランドって?」

 

「サーヴァントにはセイバー、ランサー、アーチャー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカーの7つのクラスの別にエクストラがあるというのは覚えていますか?」

 

「うん、とりあえずは」

 

「その7つのクラスごとにグランドの資格を持つサーヴァントがいます。それらの英霊は、全てのサーヴァントの頂点と言っても過言ではありません」

 

 

 

私を先輩と慕ってくれるマシュが、親切丁寧に説明してれる。それじゃどっちが先輩か分からない・・・。それにしてもドクターがそんな凄い人だなんてイマイチ想像出来ないけど

 

 

 

「それって冬木でのアーサー王より凄いってこと?」

 

「その認識で間違いないよ。僕はキャスターでクラスは違うけど、間違いなくあのアーサー王よりは強いね」

 

「それじゃドクターがいれば百人力ですね!」

 

「先輩、実はそう簡単な事ではないんです」

 

 

 

グランド、最強のサーヴァント達。ビーストと呼ばれる人類悪に対抗するため世界、また抑止力によって召喚される。しかしその強大な力を持つが故にある制約が存在する。それは人類全体を救う目的以外に、グランドの力を使用する場合、冠位を放棄しなければならないという事だ。

 

 

 

「だからドクターを特異点に連れて行くことはできないんです」

 

「え、でも特異点を修復するって事は人類を救うって事になるんじゃないの?」

 

「確かにそう見えなくはないです。ですが、詳細に言えば「カルデアの人理修復のため」にという事になるのです。ドクターは抑止力に召喚されたわけではないので、これはドクターの個人的な判断によって私たちに手を貸すという事」

 

「そう。僕はあくまで人類悪であるビーストを倒すために召喚されるはずのサーヴァントだ。例外は確かにあるが、よっぽどのことが無い限りこれは覆る事がないんだ」

 

 

 

 

《それはどうかな?》

 

 

 

 

カルデア館内に誰かの声が響いた。その声に心当たりはなく、何よりカルデアの全スタッフはここ管制室に集まっている。

 

 

 

「大変です!英霊召喚システムFateに異常発生!勝手に作動を始めてサーヴァントの召喚を行なっています!」

 

「誤作動!?そんなはずはない!急いでFateの電源供給を切りたまえ!なんとしてでも阻止するんだ!」

 

 

 

ダヴィンチの判断は早かった。原因の追求は後回し。この誤作動が一体このカルデアにどんな結果をもたらすのか分からない。凶悪なサーヴァントの召喚、Fateの暴走による大爆発、またはカルデアの機能停止、考えるだけでも頭が痛くなるが最悪の結果を避けるにはこうする他なかった。

 

 

 

「ダメです!電源供給を完全に断ってもFate止まりません!・・・な、なんだこの数値は。ギャラハッドやダヴィンチさんとは比べ物にならない程の霊基反応を検知。これは、ソロモンを召喚した時とは比べものにならない程の霊基反応です!」

 

「まずい!二人はここで待機!ダヴィンチ!僕と一緒に来てくれ!何が起こるのか分からない以上、全力で警戒するしかない!」

 

「仕方ない!行こう!」

 

 

 

 

 

 

《そこまで警戒するなよ、魔術王ソロモン。いや、Dr.ロマン。俺は君たちに敵意を成す者ではない。》

 

 

 

 

 

「!?まずいです!霊基安定!サーヴァント、来ます!」

 

「くそ、間に合わなかったか。仕方ない!Fateの映像をこっちに映して!それと同時に隔壁で閉鎖!」

 

「映像!映ります!」

 

 

 

映された映像には、凄まじい光。立香はサーヴァントの召喚を見た事はないが、それでもこれが異常である事はなんとなく察しがついた。

 

 

 

 

「サーヴァント、来ます!」

 

 

 

 

そして光はさらに増し、映像には何も映らなくなった。その光は管制室すらも眩く照らし、スタッフ全員目を隠した。徐々に光が弱まっていき、一人、、また一人と目を開け映像を見て見るとそこには

 

 

 

「え?誰も・・・いない?」

 

 

 

映像には誰も映っていなかった。召喚失敗?いや、しかしあそこまでの数値、現世の存在証明を完了していた。現界しないというのはまずあり得ない。だとしたら一体何が起こったんだ?

 

そうDr.ロマンやスタッフが考えていると。

 

 

 

 

 

「俺はこっちだよ」

 

 

 

 

声は管制室の後ろからする。それに反応した者が見たのは、入り口のさらに上、ボロボロのフードで身と顔を隠した謎の人物が浮かんでいた。

 

 

 

 

「なんだこの魔力は」

 

「君といい勝負なんじゃないかい?ロマニ」

 

 

 

ダヴィンチは戦闘態勢をとる。マシュは特異点以外ではただの少女、戦う事はできないが、それでも立香を守るように前に立って出る。

 

 

 

「あぁ、まさかこんなに警戒されるとは・・・」

 

「当たり前だよ、君がどうやってFateと起動させたのか。一応私はここの技術顧問でね。少なくともそれを説明して貰えないなら、警戒を解く事はできないよ?」

 

 

 

ここでの唯一の戦力であるダヴィンチが前に出た。ここは世界にとっての正真正銘、最後の砦。どんな事があっても落とされる訳にはいかない。しかし、どんな事があっても、最悪相打ちを覚悟で挑んでも勝機がないという事も分かっていた。

 

 

 

 

「まぁその辺にしてもらえると助かるよ、ダヴィンチちゃん」

 

「・・・?」

 

 

 

違和感。今目の前にいる人物にその呼び方をされるのも、そしてこの懐かしい感覚。

 

 

 

「マシュとドクターも。そんな警戒しないで欲しいな」

 

 

 

マシュの名前、そしてソロモンがここでどう名乗っているのか知っている様な素振り。しかし、何故かそこに初めて呼ばれたという感覚はない。

 

 

 

「・・・」

 

「そして君もだ。48番目にして人類最後のマスター、藤丸立香」

 

 

 

 

だが一人だけ例外がいる。それはマシュのマスターである彼女、藤丸立香。彼女だけは3人が感じる違和感を感じておらず、謎の人物を睨みつけていた。

 

 

 

「・・・あ、貴方は一体」

 

「今の僕に名はない。あぁでも、そうだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜月(やづき) (そら)とでも呼んでくれ

 

 




名前の由来は

Type-moon、月姫から「月」

魔法使いの夜、Fate/stay nightから「夜」

空の境界から「空」をとって付けました。
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