突然だが、人間は実は地球で一番賢い生き物ではない。
本当に一番賢い生き物は実に周到に素性を隠していた。
檻に入れられたり、薬物を打ち込まれたり、挙句の果てには車にもされた。
だが、それでも彼らは徹底的に自分たちの正体を隠した。
そして、二番目の生物は炎上するかもしれないが、イルカである。
別に作者は過激な保護団体でもなければヴィーガンでもない。
しかし、読者諸賢には信じられないかもしれないが、これが事実なのだ。
読者諸賢「なっ、なんry」
桐生院が来るまでの間、トレーナー(DX3906)はコーヒーを飲んで待っていた。
そして、その左隣にスーパークリークの専属トレーナーが座ってきた。
彼女のトレーナーだけあってか、彼の服装は園児服だった。
「やあ、最近調子はどうだい?」(-45)
「まあ、順調ですよ」
『私はさっきまで地獄だったんだけどな。
ちなみに、これは良き同僚という間柄ぐらいの嫌われ度だ』
「なら良かった。紅茶を頼む」(-45)
赤ちゃんにされつつはあるものの、芯はまだ残っているようだった。
いや、むしろ芯が残らなければクリークのトレーナーなど務まらないだろう。
ちなみに、
なお、名前はまだ決まっていない。(やはり計画性のない書き手の屑)
「そういえば、面白い動画があるんだ」
クリークTはそう言って、とある水族館のイルカショーの動画(生中継)を見せる。
なんと、イルカたちがCoffin Danceに合わせて棺桶を持って踊っているものだった。
ちなみに、この水族館はかつて廃止の危機を迎えていたが、数多くの人々の寄付で乗り切った。
寄付をした者たちの中には、幼いころのトレーナーの姿もあった。
そして、実は今でもトレーナーは給料の一部を水族館に寄付していた。
「これはなかなかにすごいですね・・・」
「合成じゃないし、しかも、こんな芸を仕込んだこともないそうなんだ」(-45)
「へえー・・・やっぱりイルカってすごい生き物なんですね」
結局、人間はついに最後までイルカたちの行動の意図を知ることはなかった。
彼らの見せた芸は、実はトレーナーただ一人に向けたメッセージであった。
ご愁傷様、いままで寄付をありがとう
『ふーん・・・ムダダヨ。ドウセモルモットクンニワカルワケナイサ』
そして、ウマ娘の賢さは・・・ある一つの事実を除いて断言することが難しい。
だからランキングに組み入れることはできないが、ただ一つ明らかなことがある。
彼女たちは人間よりも賢いということだ。
だから、どんなに人間たちが知恵を巡らしても、彼らは結局うまぴょいされる運命にある。
自らを
だから、うまぴょいされても文句はいう権利すらないのが自然の摂理だ。
「遅れてすいません。私から誘ったのに」
「あっ、大丈夫で・・・すよ」
振り向いたトレーナーは信じられぬものをみた。
「どうしましたか?」(500)
『トレーナーくん、彼女に何をしたんだい?』
「いえ、なんでもありません。ちょっと疲れているだけです(僕にもわかりませんって!)」
ついに嫌われ度眼鏡が本来の役目を果たした瞬間だった。
これで好感度眼鏡とは一線を画することが証明できたのだ。
だが、次の瞬間、作者の証明は一瞬にして崩れた。
「体はちゃんと大事にしてください。あなたは少し無理するところがあるので・・・」(-500)
そう言いながら、彼女はトレーナーの右隣に座る。
『ルドルフよりかは半分マシ・・・なのか?』
(何が起こっているんですか?)
『私にもわからんが・・・夜道には気を付けたまえ。彼女はもはや卑しか女ではない』
「・・・それはそうと、意見交換しましょうか」
「ええ、そうしましょう。でも、無理はしないでくださいね?」(500)
トレーナー同士でこうやって意見交換することは日常茶飯事だ。
そのせいでDX3906所属のウマ娘から桐生院は卑しか女と呼ばれている。
しかし、さっきの嫌われ度は何だったのか?
というか、なぜか乱高下しているのもどういうことか?
少し視線を左に向けると、クリークTが険しい表情になっていた。
嫌われ度はあいかわらず-45のままだったのだが。
よく観察すると、その表情は桐生院に向けられたものだった。
『・・・クリークが置手紙を残してくれていたぞ』
(どういった内容なんです?)
ちなみに、タキオンとやり取りしながら、桐生院とも話している。
『桐生院が君に抱いている感情は、憧憬と嫉妬だ』
(・・・あまりよくわかりませんが)
『だろうな。まあ、安心したまえ。クリークも彼女のトレーナーも君を守ってくれるから』
タキオンの言う通り、桐生院の右隣にクリークが座ってきた。
だが、今度は桐生院の方が無表情になった。
「・・・いつまで気付かないふりをしてるんですか?」(600)
クリークTたちが桐生院の異変に気付き、臨戦態勢に入る。
『さあ面白くなってきたぞwwww』
(タキオンさん、弁当抜き決定です)
『うわあああああん!』
「ねえ、何とか言ったらどうなんですか?」(-600)
「・・・僕は桐生院さんを尊敬しています。
僕みたいに中途半端に多くのウマ娘を担当するよりも
あなたのように一人のウマ娘に専念した方がずっと良い結果を残せるはずです」
『は?』
これは完全に好意から言った言葉であった。
何の皮肉も嫌味も籠っていなかった。
だが、逆にそれが彼女の逆鱗に触れてしまった。
「あなたには永遠にわかりませんよね!天才のあなたには!」(700)
そのまま彼女はグラスを持って、飲み物をトレーナーにかける。
すぐにクリークTとクリークが立ち上がるが、トレーナーは二人を制止する。
「・・・これは僕と彼女の問題ですから」
「・・・いつだって、あなたはそうだ。
私の【鋼の意志】なんかよりもはるかにいいスキルを持っていて、
そうでなくても、ウマ娘たちの力を容易に引き出すことができて・・・。
私はあなたに憧れて、ずっと努力してきた。
・・・でも、それは無駄だった。
SF読んだだけで独自のスキル開発できる人間なんかに敵うはずもなかったんです」(-700)
(えっ、そんなこと誰でもできるのでは?)
『モルモットくんさあ・・・』
「それでいて、あなたは自分のやったことは誰でもできるとかほざいて・・・」(800)
(事実を言っただけなんですけど・・・どうして凡人の僕なんかに憧れや嫉妬を・・・)
『君、いっぺん死んでみる?』
(お弁当食べれなくなりますけど?)
『嫌だあああああ!』
「言ってくださいよ・・・本当は才能のなくて卑しい私のこと見下してたって」(-800)
「えっ、逆に桐生院さんが僕のこと見下していなかったのが衝撃だったというか・・・。
だって、数多くのトレーナーを輩出した名家の出身だし・・・。
僕みたいな凡人よりも、どうかミークさんのことをちゃんと見てください」
一方そのころ・・・
みなみ「チームDX3906のトレーナーって色々とすごいよな」
ますお「どうした急に?」
みなみ「彼の固有スキルは中国SFを読んだことで開発されたそうなんだ」
ますお「ああ、そういえばそんな噂もあったな。普通はできないけどな、そんなこと」
みなみ「でも、月刊トゥインクルの取材のときはすごく自己肯定感が低いのが明らかなんだ」
ますお「読んでみたが、確かにそうだったな」
みなみ「でも、実力は本物なんだろうな・・・」
ますお「悔しいことに彼も天才だ・・・でも、あの自己肯定感の低さは反感買うかもな」
視点を戻そう。ますおの言った通りになっていた。
桐生院がトレーナーの首を絞め始めたのだ。
旧劇エヴァでKomm, Süsser Todが流れる直前のあのシーンのように・・・。
「殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる」(1000)
『・・・天才ってのは劣等感に苦しむ人の地雷源をタップダンスするのが本当に上手いよね』
(あの世でも弁当没収ですよ?というか、普通に苦しいです)
『殺されかけてるのに普通に私に話しかけてくる人間にそりゃ敵うはずないさ・・・』
クリークTたちは即座に立ち上がり、桐生院を止めようとした。
だが、桐生院は決してトレーナーの首から指を放そうとしなかった。
さすがのトレーナーも意識を失いそうになるという窮地に陥った。
(タキオンさん、うらにわのぼくのおはかには花束をそなえてやってください)
『君、実は意外と余裕があるだろ?元ネタ知ってる人いるのかな?』
次の瞬間、桐生院は突如現れたタマモクロスに殴り飛ばされていた。
「ウチのトレーナーに何しとるん・・・?死ぬ覚悟、できとるんやろな?」(-4000)
何とか助かったトレーナーは激しく咳き込んだ。
(・・・これは助かったといえるのでしょうか?嫌われ度がとてつもなく低いのですが?)
『命あっての物種だから、助かったといえるんじゃないかい?』